日本人留学生の持つ2つの弱点 ~本橋幸夫(留学・キャリアコンサルタント)


こんにちは。留学・キャリアコンサルタントの本橋幸夫です。
 
今回は、留学をすると嫌でも気づかされる“日本人留学生の弱点”、なかでも日本にいるうちから知っておきたい2つの弱点についてお話ししたいと思います。
  

自分の意見を述べることが苦手

では、まず1つ目の弱点「日本人留学生は、自分の意見を述べることが苦手であり、下手である」という点を述べていきます。
 
日本人留学生が海外へ出て最初に面食らうこと、それは、海外の学生は自分の意見をしっかり持ち、人前で堂々と話すことができるということです。 特に、若干年上か同世代の学生ならまだしも、自分よりも年下の人が理路整然と、経済や政治に関して自分の考え方や意見を堂々と述べている場面に出くわすと、大概の日本人留学生は圧倒されてしまいます。
 
意見
 

「言葉が不得手」が理由ではない

留学初期の頃であれば「それは単なる『言葉の問題』だ」「自分だって言葉さえ流暢に話せるようになればきっと同じように堂々と自分の意見を述べることができる!」などと自分を慰められるかもしれません。
 
でも、残念ながら、単なる「言葉の問題」で片付けられるものではないのです。 欧米の多くの国では、学校でも家庭内であっても、小さい頃から “自分はどう思うか”、“どう考えるか”、など個人の意見を述べるよう教育されますし、尊重しようという風潮があります。つまり、自分の意見をしっかり述べることに彼等は慣れているんです。
 
一方、日本の場合はどうでしょうか?日本であれば、学校教育でも、自分の意見を述べることよりも、むしろ、どれくらい物事を正確に覚えているかが評価の対象になります。
 
そのため、時として、自分の意見を述べたり、書いたりという、“余計なこと(?)”をしてしまうと、学校や先生が求めている解答でないかぎり、テストでは評価してもらえません。ひとつの答えを正確に解答することのほうがより評価されるスタンスですね。
 
日本では、自分の意見を述べることが、必ずしも評価の対象にはならないし、特に自分の意見を述べなくても、学校や先生が求めている回答を述べることさえできていれば、 何とかやっていけるのです。
 
どちらの教育方針が良いのか・悪いのかは別として、海外では学校でも家庭でもそのように教育されている傾向があるということを認識しておくことが大切。自分の意見を述べることに慣れていない日本人が留学すると、自分の意見を述べる場面が多い海外生活では、ある意味ハンディを背負っていることになるんです。ですから、できれば早いうちから、なるべく自分の意見を述べることに慣れておく必要があるんです。
 

会話に割り込めない

日本人留学生のもう一つの弱点『会話に割り込めない!』について述べたいと思います。
 
これ、結構多いんですよね。
 
私はほぼ毎日、留学中の方へコーチングをしているのですが、留学中に苦労している点を尋ねると、「なかなか会話に割り込めない」とか「1対1だと問題ないけど、相手が複数人いる場合、会話に入って行くのに苦労する」という声をよく聞きます。
 
そうなんですよね。私にもよく分かります(笑)。
 
会話 

そもそも私たち日本人にとっては、会話の途中で割り込むことに対して気が引けてしまうものです。なぜかというと、「会話の流れを遮ってはいけない」「話の腰を折ってはいけない」「でしゃばってはいけない」という感情が働くからです。つまり、会話の途中で割り込んだり、ズケズケ入ってしまうことはいけないことだ!と考えています。
 
すると、会話の場には存在しているだけでただ茫然と話を聞いているだけ。その結果、自分だけが会話に入れず、惨めな気持ちになってしまいます。この状況に置かれた多くの日本人留学生は、落ち込むことになります。
 
では、その状況を打開するためにどうすればいいのでしょうか?
 

話に割り込む『打開策』とは?

わたしは次の二つのことを提案しています。
 
まずは、海外ではKYになること、空気を読まないこと。
二つ目は、普段から話のネタをあらかじめ用意しておくこと。
 
この二つです。
 
●KYになる
日本人はどうしても会話を遮って自分の意見を言う、つまり周囲の状況を考えずに会話に割り込むことに対して抵抗感を感じる人が多いものです。日本では、このような相手に対して配慮を欠くKYな人は嫌われてしまいますよね。
 
さぁ、ここであなたに、衝撃的な事実をお知らせします。
 
それは、海外の多くの国では、KYでないと逆に嫌われてしまうということです。この事実を知っておきましょう。
 
繰り返します。海外の多くの国ではKYでないと嫌われてしまうのです。これはどういうことでしょう?
 
海外では、ただその場にいるだけで、何も会話に入ってこない人は、そのグループや会話の内容に、関心が無い人と思われてしまうからです。自分が発言することで、話を遮ってしまうかもしれない、話の腰を折ってしまったらみんなに迷惑をかける、という日本的な発想は逆にマイナスになるということです。この事実をまずは知ってください。
 
海外では決して遠慮することなく、自ら会話に割り込んでいく姿勢が大切です。自分が発言することで、むしろ周囲に貢献しているんだ!というくらいの気持ちを持つことをお勧めします。
 
●ネタを用意しておく
ネタを用意しておくと、とっさに自分の意見を言えるようになるのです。短い文章で構いません。日ごろから物事に対する自分の考えや意見を数行でまとめておくといいでしょう。かなり違ってきますよ!
 
たいへんお勧めの書籍も出ていますのでご紹介しましょう。 「ハーバード式英語学習法」青野仲達著(秀和システム)です。
 
これは5行のエッセイを書くだけで、話せるようになる!という面白い内容の書籍ですが、わたしはこの本を読んだとき、今回ご紹介の日本人留学生の弱点克服のためのヒントがふんだんに盛り込まれていると感じました。具体的な話のネタづくりの仕方を学べます。留学生には是非一読をお勧めしたい書籍です。
 
さっそく今日からKYになり、そしてネタを仕込んでいきましょう!
 
▼文中で参照された本

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文:本橋幸夫(留学・キャリアコンサルタント)
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