マードック大学【ルポ】世界大学ランキングで「国際的な大学」上位にランクインする理由。


近年、世界の大学総合ランキングで重視されるようになったのが大学の『国際性』。本記事でお届けする西オーストラリア州マードック大学は「世界で最も国際的な大学ランキング」(2013/14 英タイムズ・ハイアー・エデュケーション調べ)26位にランクインした実績を持ち、留学生の受け入れに手厚いサポートを行う大学です。
 
マードック大学が国際的たる理由を、マードック大学でアジア研究をされながら日本人留学生をサポートする森山武教授の言葉を紹介しつつ、人気学部2校の紹介を通して見ていきます。
 
マードック大学
 

「自分を囲んでいた枠から放り出される」価値

まずは、森山教授が作成した「留学希望者への案内」から、留学生への「実りある留学にするために」というメッセージを抜粋してお届けしましょう。
 
「(人生の転換点となりうる海外留学は)必ずしもその後海外で生きていくことになるとか、英語を使って仕事をするようになるとかを意味するわけではありません。それは、自分を囲んでいた枠、意識するしないに関わらず自分の環境を構成していたもの(言語、言説、行動規範、文化的価値観、人間関係、家庭)から離れたところに放り出されることによって、自分を再構築していく作業が始まることから来る転換点です。」
 
「敢えて新しい自分を作っていきましょう。背伸びをする必要はありませんが、背筋を伸ばして、目を輝かせて、人と視線を合わせて挨拶の言葉を先に言いましょう。」
 
「言語が違うという逆境の中でも、自分という人間を建設的に作っていくことができれば、それは、日本での就職活動においても、君たち個人個人を周囲とは少し異なる『光る』存在とすることでしょうし、また、今後の生活の中でも自分自身への生きる自信になると思います。」
 
(引用元:「マードック大学への交換留学について」マードック大学日本留学プログラムコーディネーター 森山武教授 2016年1月)
 
▼大学内に掲げられた“Exchange Program”のバナー。留学を身近に感じる環境だ。
マードック大学
 
また、アジア研究をされている森山教授は『世界と関わる=(イコール)アジアと関わる』ということについて触れました。今後は『日本人』という意味は相対的に薄れ、アジアの一員、さらには『個人』としてのスキルを高めていくことが大事なのだと。
 
その観点で考えると、マードック大学が「国際的な大学」として高評価を受けている理由が見えてきます。マードック大学の海外キャンパスであるシンガポール校とドバイ校では、実に6,500人の学生が学んでいます。メインキャンパスである西オーストラリア州内の3つのキャンパスでは総学生数22,500人のうち留学生2,000人。学生の顔ぶれは100か国という多様なミックスが実現しています。
 
▼のびのびとした広大なキャンパス。なんとサッカー場318面に相当するのだとか。
マードック大学
 
▼芝生に無造作におかれているのは、学生がくつろぐための「クッション」。学生の交流は芝生から生まれているのかもしれない。
マードック大学3
 
マードック大学
 

トップレベルを誇る『獣医学部』

マードック大学には8学部・80専攻以上に渡る多様な学習分野がありますが、そのなかで、2つの専攻をピックアップしてご紹介しましょう。まずはオーストラリア屈指の名門学部「獣医学部」です。
 
マードック大学の敷地内には広大な実験農場を有するほか、「マードック大学付属動物病院」を併設。国際的な認可された資格(オーストラリアのAVBC、イギリスのRCVS、アメリカのAVMA)を取得できるのが魅力で、なかでも、オーストラリアの大学として初めてアメリカのAVMA(American Veterinary Medical Association)から認可を受けたことは、卒業生が北米でも活躍できることを意味しています。英国・北米・日本と比較すると授業料や生活費がリーズナブルであることもプラスの魅力と言えるでしょう。
 
▼オーストラリアで放送されたテレビ番組“Vet School”。マードック大学の最終学年(5年生)の奮闘の模様がドキュメンタリーで描かれた。

Check out this sneak preview of a new series coming soon to ABC – it's called Vet School and follows Murdoch Vet students in their final year of Vet Science – it will be a must watch for anyone interested in studying Vet and anyone who loves animals and/or a bit of drama of course! 😉

Murdoch Uniさんの投稿 2012年7月19日

 
▼山火事で負傷した動物たちを救うため、寄付を呼びかける学生たち

Our Vet Hospital is taking donations of items to help care for animals injured in WA south west bushfires. Items needed…

Murdoch Uniさんの投稿 2016年1月12日

 
▼現在、マードック大学獣医学部で学ぶ日本人留学生SAKIさん。イギリスをはじめ他国の獣医学部とも比較検討した結果マードック大学を選んだと言います。インタビューは近日公開。
マードック大学
 

世界に通用するカイロプラクティショナーを育成

次にご紹介するのは健康の専門家を育成するヘルス・プロフェッションズ学部内のカイロプラクティクス専攻です。
 
マードック大学は学内にクリニックを持ち、即戦力となる人材を育成しています。卒業すればオーストラリア・ニュージーランドで活動する資格が得られます。
 
日本ではカイロプラクティショナーは国家資格となっていませんが、世界基準では大学卒業以上で高度な専門スキルを持つプロフェッショナルとして医療同様に高い敬意を払われる専門家です。世界の大学レベルのカイロプラクティック資格を持つ日本人は稀有な存在で、日本のみならず、世界のヘルス分野で活躍できる土台ができることになります。
 
▼イベントで無料の施術を行うカイロプラクティック専攻の学生

Day 2 here at Southbound. Murdoch’s final year Chiro
students are busy giving free consults until 12noon in
Base Camp… seems like a few campers didn’t pack air
mattresses 🙂

Murdoch Uniさんの投稿 2012年12月20日

 
▼現在、マードック大学でカイロプラクティックを学ぶ日本人留学生AOIさん。インタビューは近日公開。
パース留学女子
 

マードック大学に入るには

もし、あなたが、あるいはあなたの家族がマードック大学に入りたくなったときは、以下の入学基準を参考にしてください。(参考:マードック大学公式サイト https://www.murdoch.edu.au/)
 
■大学
<英語能力(以下のいずれか以上。学部により異なる。)>
IELTS 6.0 (no individual band less than 6)
TOEFL iBT 80 (no individual score less than 20)
TOEFL 550 (paper based) with the test of written English 5
Pearson English Test 57 with no band less than 50
 
英語力が不足している場合はMurdoch Institute of Technologyなど提携校にて準備できる。
 
<最終学歴>
日本の高等学校卒業以上で成績が優秀なこと。
または、国際バカロレア(IB)などで規定の成績を収めるか、オーストラリアの専門学校(TAFE)などのコース、あるいはマードック大学の提携学校の進学準備コースを修了していること。
英語力を含め進学準備にはMurdoch Institute of Technologyなど提携あり。
なお、学部により出願条件は異なる。
 
■大学院
<英語能力(以下のいずれか以上。学部により異なる。)>
IELTS overall score of 6.0 with no band below 6.0
TOEFL iBT: 80 (no band less than 20)
TOEFL: 573 (paper based) 550 with the test of written English 5
Pearson English Test: Test of English Academic 57 no band less than 50
 
<最終学歴>
学士号相当以上
 
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取材協力:西オーストラリア州政府
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文: 若松千枝加(留学プレス編集長・留学ジャーナリスト)
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