知っていると便利な『中国の医療事情』 ~中橋明日香(アメリカ・テキサス州在住ライター)


グローバル化が進み、海外の様々な情報が簡単に手に入るようになった現代。しかし、その土地に行ってみないと本当に理解できないことはたくさんあります。その一つが医療事情。その国の医療に関しては、海外に住むにあたってやはり気になるところでしょう。
 
本記事では、中国留学経験、そして医療関係の仕事に勤務した経験のある筆者が、中国の少し独特な医療事情について紹介します。
 
中国の医療事情
 

待ち時間1、2時間は当たり前。利用したい『VIP問診室』。

中国で風邪にかかって多くの人が感じるのは、日本から持ってきた薬がなかなか効かないということ。ウィルスの違いなのか、治るのに時間がかかり、病院受診が必要となる場合も少なくありません。
 
そこで実際病院に行くわけですが、まず驚くことは、人の多さ。今や人口14億人にも迫ろうかという中国、病院を受診する人の数も日本の比ではありません。
 
風邪の薬が欲しいだけなのに、予約なしに行くと1時間以上待たされることもしばしば。ドクターも忙しいので、1時間待って診察時間2、3分なんてことも。時間を無駄にしないためにも、事前に予約をすることが大切といえます。
 
現地の大きな総合病院にはVIP問診室というのがあり、外国人も多く受診しているので、そちらを予約するのが一般的です。
 
言葉が心配な場合やどの病院に行っていいかわからないときなどは、病院紹介や予約、さらには日本語通訳の派遣を行ってくれる日系のエージェントもあるので、そちらにお願いするのもいいでしょう。
 
中国の医療事情
 

点滴大国:中国

さらに日本との違いで代表的なものは、点滴です。
 
中国では点滴のハードルが異常に低く、ただの風邪でもすぐに点滴を打たれることがあります。血管に直に薬を注入するので効果が出るのは早く、好んで点滴を打つ人も多いのだとか。そのため中国の病院に行くと、点滴をしている患者さんがズラーッと座って並んでいます。日本では横になって打ちますが、中国ではみんな座りながら終わるのを待ちます。日本では見られない光景です。
 
また点滴の針は腕ではなく、手の甲に刺されます。なんだか腕より痛そう・・・。
 
そして何より大きなカルチャーショックを受けるのは、小さなお子さんの点滴方法です。血管が見えやすい、という理由で、なんとお子さんのおでこに針を刺すのです。これはかなりショッキングな光景でした。
 
このように、慣習の違いに驚くことが多い医療現場。少しでも下調べをしてから病院にかかるのが賢いと言えるでしょう。
 
中国の医療事情
 

外資系クリニックと現地総合病院の違いって?

多くの外国人が暮らす中国。アメリカに次いで2番目に日本人が多く住む国ということもあり、特に主要都市には多くの日系クリニックがあります。
 
日系のクリニックは多くが受付から日本語対応で、日本人医師が常駐しているところまであります。衛生的で、小さなお子さんがいるご家庭などにはとても人気です。
 
しかし気をつけなければいけない点は、クリニックでは重症例は対応できないということ。入院や手術の設備もないため、症状が重いと判断された場合は、現地の総合病院を紹介され受診する、という流れになります。
 

適切な病院選びが肝心

中国の、特に大都市に住む日本人は、便利で安心できるという理由からどんな症状でもまずはクリニックに行く、という方が多いです。
 
もちろんクリニックで完結する病気なら全く問題ないのですが、重症ケースの場合は総合病院に行ったときにはもうすでに手遅れだった、というケースもあるのです。また総合病院でも、中国の病院の特色として、病院によって得意な科、不得意な科の差が激しいといったところがあります。
 
まずは病院にかかる前に、自分の症状に見合った適切な病院を選び、時間を無駄にせず迅速に診察を受けられるような環境づくりが大切です。
 
中国の医療事情
 
お隣の国でありながら、言葉も文化も全く異なる中国。だからこそ新たな発見があり、私たちを楽しませてくれます。しかし、自身の健康を害してしまったらそれどころではありません。医療事情の把握といざというときの対策を万全にし、中国での生活を楽しみましょう。
 
文:中橋明日香(アメリカ・テキサス州在住ライター)
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