ペンギンが暮らす街・NZオアマル。ちょっと人間がお邪魔致します。~Rie Kawata(ニュージーランドでワーホリ中)


オアマルはニュージーランドの南島、東海岸にある人口約1万3000人の都市です。かつて、オアマルはこの土地で産出される良質の石灰岩“オアマルストーン”を使った建築物が数多く建てられ、美しいビクトリアン建築の街として有名です。
 

 
ここは、人間に勝るとも劣らない数のペンギンが住む街としても有名。ペンギンの「首都」とも言われ、最小のペンギン「ブルーペンギン」とペンギンのなかで珍しいとされる「イエローアイドペンギン」のコロニーがあります。オアマルに来るほとんどの観光客がペンギンたち目当てといっても過言ではありません。
 

巣箱によちよち帰ってくるブルーペンギン

街の中心地からそれほど遠くないところにブルーペンギンコロニーがあります。
 

 
ブルーペンギンは日本語ではコガタペンギンといわれ、体長はわずか30~40㎝ほどの世界最小のペンギンです。コロニーでは巣箱を設置しており、日の入り後、巣箱に帰ってくる数百羽のペンギンたちを観察することができます。
 

photo from flickr Blue penguins by night(Wasabi Kiwi)
 
また、このコロニーへと続く海岸沿いにもペンギンたちが住んでおり、暗くなった後、道路を横断したり、小さなボートの下で休んだり、海岸沿いにある公園のなかを歩き回っていたり、あらゆるところで見かけます。
 

黄色い目をしたイエローアイドペンギン

イエローアイドペンギンは街の中心部から約3kmほど離れたところにあるブッシービーチ(Bushy Beach)に生息しています。イエローアイドペンギンは和名でキンメペンギン、キガシラペンギン。名前の通り黄色い目をしており、また目から頭にかけて黄色の帯状の模様が特徴です。
 

photo from flickr Yellow Penguin Eye to Eye(Richard Giddins)
 
ブッシービーチではペンギンの保護のため、観察は崖の上の遊歩道および観察小屋からに限定されています。ペンギンにもプライバシーが必要であり、観察者にペンギンたちから見えないように観察するようにしているのです。また、繁殖シーズンには海に近づくことも禁止されています。
 
▼「ペンギンからはあなたが見えないのです。彼らを怖がらせないで!」と警告する看板。

 
私たちと同じように、繊細なペンギンたちにもプライバシーが必要です。ペンギン見たさにより近くへ、より見やすい場所を求めがちですが、この看板がペンギンたちの生活を守ることに気づかせてくれます。
 

ペンギンたちが暮らす街だからこそみえてくる問題点

残念ながら、人と野生動物たちが共に暮らすということで、起こる問題もあります。筆者がブルーペンギンを観察している際、よく目にしたのは観光客がペンギンが歩こうとしている道を遮るように立ち止まり、観察したり、写真を撮っている光景です。
 
また、すぐそばまで近づこうとしたり、ライトで照らしたりといった行動も見かけました。
 
何より一番の問題点は車です。ブルーペンギンコロニーへと続く道路際にはこのような看板があります。
 

 
夜になると、ペンギンたちが道路を横断して巣へと帰ります。ペンギンの横断中にも関わらず、ライトもエンジンもかけっ放しで車の中からペンギンを観察する人もいました。
 
ペンギンたちが道路を横断しなくてもよいように、ペンギン専用のトンネルが作られていますが、道路を横断するペンギンもいます。ペンギンたちが暮らす街として、ペンギンの生息域には車が侵入できないようにするといった対処が必要な面もありますが、観光客側の配慮も求められるところです。
 
イエローアイドペンギンの住むブッシービーチでは看板での案内があるにも関わらず、禁止期間や禁止時間にビーチへ入る観光客がいます。身勝手な行動は、ペンギンたちの住処を奪ってしまう可能性もあります。見回りスタッフの増員、ペンギンの生態を学習できる機会など、 ペンギンと人間が仲良く暮らすため、人間にはできることがまだまだあるのかもしれません。
 
文:Rie Kawata(ニュージーランドでワーホリ中)
この執筆者の記事一覧
 
 

 
 
《これらの記事も読まれています》
■ 宿と仕事を同時にゲット。エクスチェンジという海外滞在方法
■ ニュージーランドの水族館ボランティアで考える「動物と人間の共存」
■ ホストファミリーと良い関係を築く基本中の基本。
■ 【世界の語学学校レポート】キウィ・イングリッシュ・アカデミー/ニュージーランド・オークランド
■ 女性に人気のワーキングホリデー
 


関連記事