明日から使える英会話術。こなれた会話には『副詞』を使おう。~ながのみき(翻訳者)


簡単な英会話ができる。相手の言っていることがわかる。でも会話は初心者ぽさの域を出ず、こなれ感がない。
 
せっかくできた友人や滞在先のホストファミリーと、グルーヴ感のある会話に花を咲かせたいところが、相手の質問には常にYesかNo。訥々(とつとつ)とした会話に終始してしまうという人は少なくありません。会話力の壁は誰もが経験する留学初期の洗礼です。
 
ではどんな英語を使えば外国人が話す英語ではなく、こなれた英語で会話できるのでしょうか。秘訣のひとつは『副詞』にあります。本記事では、簡単に使えて効果的な『副詞』の活用術についてお届けします。 
 

 

より気持ちを強調できる『definitely』

対人コミュニケーションの場合は、非言語の表情やジェスチャーも取り入れながら、自分の意思を伝達します。
 
友人やホストファミリーとの会話の中で、シンプルな文にジェスチャーや表情を加えることで、かなりのコミュニケーションは可能です。しかし、簡単な文とジェスチャーのみでは真意は伝わらないこともあります。
 
友人との会話を例に挙げます。
 
A: Do you like him?
B: No, I don’t!
 
「彼のこと好きなの?」というAに対し、「好きじゃないよ」というBの受け答えですが、 “No, I don’t.” のみではBの気持ちの細部までは伝わりません。「あり得ない!」という強い気持ちを伝えたい時は、強く否定する時に使われる「definitely(絶対に)」という副詞を入れる事で、Bは自分の思いを伝えることができます。そうすることで、以下のように会話に色が付きます
 
A: Do you like him?
B: Definitely not!
 
副詞は種類が豊富で、その用法は多岐に渡ります。
 
学校で習ったように、副詞は「何かを修飾する」という役割を持っており、その「何か」とは、名詞、動詞、形容詞、代名詞、他の副詞、句、節、そして文全体です。更に、単体で「返答」としての役割を果たすものもあります。
 
これらは会話で便利に使える副詞です。覚えておくと、会話が生き生きとしてくるはずです。
 
■確実性を表す副詞(adverbs of certainty)
absolutely (全く、絶対的に)
apparently (明らかに、どうやら)
certainly(確かに)
definitely(明確に、確実に)
obviously(明らかに)
probably(おそらく、ほぼ)
maybe (もしかしたら)
perhaps(もしかしたら)
確実性の高い順に記していますが、人によって順が変わることもあります。
 
■不定頻度の副詞(adverbs of indefinite frequency)
always(常に)
usually(いつも、大抵)
often(しばし)
sometimes(ときどき)
hardly ever(めったに~ない)
never(全く~ない)
不定頻度の副詞も通常は文中(主語の後)に使われますが、文頭や文末に使われることもあります。頻度の高い順に記しています。
 
■返答として使われる副詞
absolutely(全くその通り)
certainly (承知しました)
exactly(まさにその通り)
whatever(どちらでも、何でも)
これらは単体で返答として使われます。
 
「副詞」と聞くと、主語や述語のような「王道」というよりも「脇役」のようなイメージを描くかもしれません。しかし微妙なニュアンスを伝える大切な役割を持っており、日常の会話には頻繁に登場します。
 
英会話における副詞の重要性は通念とも言えます。NHK出版『会話力がアップする英文法のレッスン』のなかでは「副詞力を付けることは、英語を豊かに使うことにつながると言ってもよい。」とも書かれています。
 

実際の会話をみてみよう

副詞を使うことで語調がどのように変化するのか、2つの文をくらべてみます。
 
例(1)
Yes, I am.(はいそうです)
Absolutely!(もちろんです!)
 
例(2)
You can come to see us if you want to. (会いたい時は来ていいからね)
You can always come to see us if you want to.(会いたい時はいつでも来ていいか
 
例(3)
I think I would like to go somewhere quiet.(どこか静かな所へ行きたいと思っています。)
Sometimes, I think I would like to go somewhere quiet.(時々、どこか静かな所へ行きたいと思うことがあります。)
 
比較して分かるように、副詞を加えることで細かいニュアンスを伝えることができます。
返答に副詞を使うことで、より自分の気持ちを込めた会話になります。
映画『ブリジット・ジョーンズの日記(Bridget Jones’ Diary)』のなかでは、こんな風に副詞が使われています。
 
例(1)
Certainly, sir
「(上司に)承知いたしました」
 
例(2)
Apparently, she lives just around the corner from you. 
どうやらあの人、あなたの近所に住んでいるらしいわよ」
 
例(3)
Actually, I am busy.
「私、本当に忙しいの」
 
このように、副詞が会社やプライベートでの会話によく使われているのです。
 

使い方のお手本は映画とドラマ

単語によってはTPOに沿った用法も求められます。いつどのようなシーンで使えるのかを知っておくことが大切です。それには英語字幕付きの映画やドラマを観ながら、出てきた単語を書き留め、フレーズをシーンと照らし合わせて読み返すのが良いでしょう。
 
また、観た映画の原作本を読むのもお勧めです。外国語学習には「聞く」「話す」「読む」「書く」の4領域全てが必要不可欠だと言われています。上手く活用すれば効果的な習得法と言えるでしょう。
 
ただし、どんな映画やドラマを選ぶかは慎重に。文学映画やドラマは古い言い回しが出てきます。アクション系だと言葉遣いが荒く会話が短くなりがちです。
 
筆者も文学系の英語を真似て取り入れたことがありますが、「君は中世の人か?」と笑われたことがあります。そのような点からも、現代の生活を描いた作品が良いでしょう。
 
それから、留学先が英国なら英映画、米国なら米映画を選ぶと現地のフレーズが学べます。
 
ご自身のペースで副詞を会話に取り入れて、大切なコミュニケーションに色つやを!
 
文:ながのみき(翻訳者)
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2017-03-01 | Posted in コラム, 留学のギモンNo Comments » 

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