フランスの街中でトイレに行きたくなったら。知っておくべきフランスの公共トイレ事情~久保 優(くぼ すぐる・海外放浪ライター)


日本では無料の公共トイレが都心であっても地方であってもいたるところにあるのが当たり前である。あるいは無料の公共トイレがなかったとしても例えばコンビニやお店、デパートなどでトイレを借りることができる。
 
フランスの公共トイレ事情は日本のそれとは少し異なる。今でこそ、パリなどの都心には無料の公共トイレが増えたが少し前まではほとんどなかったし、地方では今も無料の公共トイレは皆無である。
 

フランスには無料の公共トイレがほとんどない

ではフランス人は外出先でトイレをしたくなったらどうするのだろうか。フランスには無料の公共トイレはないが、有料の公共トイレならある。有料の公共トイレは公園や駅などにあり、1回1~2ユーロ払わなければならない。
 
トイレに係の人がいる場合はその人に直接払えば問題ないが、公園などの有料公共トイレは無人の場合が多く、その場合はトイレのドアの近くにお金を入れる機械がありそこで支払う。
 
近くに有料の公共トイレがない場合はカフェやレストランに入ってトイレを借りる場合が多い。ほとんどの場合、貸してくれることが多いが店が混雑しているときは断れることもある。
 

Photo from Flickr It’s A Privilege To Pee, Pay toilet on the streets of Paris (Peter Dutton)
 

デート中にトイレに行きたくなったらフランス人はどうするのか?

デート中のトイレ事情はカップル間のナイーブな問題である。日本であればいたるところに無料の公共トイレや無料で借りられるので我慢しなくてもしたいときに用を足すことができる。
 
一方、無料の公共のトイレが少ないフランス人カップルはどうなのだろうか?そもそも、どうしても我慢できなくなったら有料の公共トイレを使ったり、カフェに入って注文をしてお客としてトイレを使えばいい。しかしながら、フランス人の多く、特に若者はトイレにお金を使うことに抵抗感を示している。
 
したがって、基本はデート前に家で済ますのだが、それでもデート中に便意がきた場合は気合で我慢してデートが終わるまで乗り切るようである。ちなみに、フランス人の友人は5時間のデート中、ずっとトイレを我慢し膀胱炎になった。
 
しかしながら、いざフランスから全ての有料の公共トイレがなくなると困る人もいる。それはそこで働いている清掃員や受付員である。もしも有料の公共トイレがなくなればそれはすなわち彼らの失業を意味する。有料の公共トイレをなくし、無料の公共トイレをつくるか、有料の公共トイレを残すか。万人が納得できる政策は難しい。
 
文:久保 優(くぼ すぐる・海外放浪ライター)
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