アイルランド初心者のためのアイリッシュパブ完全ガイド【前編:基本情報と注文方法】~ばあんのりこ(ライター)


アイルランドには、7,000軒以上のパブがあるといわれています。地方の小さな町にも、必ずというほどパブがあり、パブカルチャーはアイルランドの人たちにとってとても重要なものです。

留学生や旅行者も、アイルランドに来たらやはりパブを楽しみたいもの。とはいえ、初めてのアイリッシュパブ体験はなかなかに緊張することでしょう。

ここでは、アイリッシュパブの完全ガイドを2回に渡ってお届けします。1回目となる今回は、アイリッシュパブの基本情報と注文の仕方、2回目となる次回はパブで楽しめるアイリッシュ音楽やダンスなどについてお伝えします。


 

パブの基本情報

・休店日
12月25日、クリスマス。
この日以外は、基本、毎日営業しています。

・飲酒の許される最低年齢
18歳。
他の国でもあることですが、日本人は実年齢より若く見られがちです。パブやナイトクラブで年齢確認のID提示を求められることもよくありますので必ず持参しましょう。

・基本となる飲み物のサイズ
ビールは、パイント(Pint)、もしくは半パイントのグラス(Glass)で提供されます。ちなみに、1パイントは、568ml。結構な大容量です。最近では、ヨーロッパ各国の瓶ビールを扱うパブも増えています。

・おつまみ
店内で買えるのは、クリスプス(Crisps/ポテトチップス)やピーナッツ程度。居酒屋のような食べ物はなく、飲み物だけの提供になります。

・グループで飲む場合
アイリッシュのグループで飲みに行くと、ラウンド(Round)という飲み方をよくします。グループ内で、お互い順番に支払いをするシステムです。一人が全員分の飲み物代を支払い、飲み終わったら、今度は次の人が全員分の飲み物代を支払う、というように順番にまわります。

あまり飲めない人は無理をせず、「自分のペースでゆっくり飲みたい」と事情を説明する必要があります。黙っていると、目の前にどんどんビールが積まれていくことになってしまうかもしれません。

・ラストオーダー
月~木は、23:30、金~土は、24:30、日曜日は、23:00です。

店内の照明が点滅したらラストオーダーのサイン。ラストオーダーの後は、各日それぞれ30分のドリンキングアップタイム(Drinking-up Time)が設けられているので、その間に飲み干してお店を出なくてはいけません。

しかし、しぶといアイリッシュ達は、なかなか腰をあげないので、スタッフは大きな声をあげて、退店するよう促します。
 

案外シンプル!注文から支払いまで

・座席
好きな席に座りましょう。 エントランスで店のスタッフに誘導してもらうのを待つ必要はなく、勝手に座っていればスタッフが来てくれます。基本的に、テーブルチャージはありません。

週末の夜などは混雑するため、席を確保することは難しいでしょう。でも、席がなければ空いているスペースで立ち飲み可。

なお、店内は完全禁煙なので、タバコは店の外に出て吸うことになります。喫煙者の中には、一晩中、外で飲み続ける人も多く、週末には、混雑して中に入れない人と共に、道にあふれています。

・ビールの注文・支払方法は2通り
1つ目は、各テーブルで注文、支払いする方法。この場合は、チップを支払うことが多いです。但し、テーブルには、メニューがないことも多いので、慣れないうちは何を頼んだらよいか戸惑うかもしれません。

2つ目は、キャッシュ・オン・デリバリー(Cash on delivery)。カウンターまで行って、注文、支払いをする方法です。代金と引き換えに飲み物をもらいます。実際にどんな飲み物があるか見ながら注文ができるので、最初はこの方法がよいでしょう。支払いが済んだら、席で飲むことができます。

・フレンドリーすぎて戸惑うアイリッシュ流あいさつ
お店の人から「Can I help you?」と声をかけられるのは普通のことですが、アイルランドでは、「How are you?」や、「How are you doing?」、「How is it going?」などと声をかけられることも多いのです。一瞬、何と答えようかと戸惑う人もいるでしょう。

しかし、心配は無用。これらの言葉に特別な意味はなく、単なるあいさつ代わりなのです。そんな時は、「グランド!(Grand)」と返すのがアイリッシュ流です。お店のスタッフとあいさつが済んだら、「Could I have a pint/glass of ~? (~ビールを1パイント/1グラス下さい)」のフレーズで早速、飲み物を注文してみましょう。
 

本場でぜひ味わいたい!パブの定番ドリンク

<飲み物紹介>
・ギネス(Guiness)
アイルランドを代表するスタウト。ダブリンで生まれた黒ビールで、クリーミーな泡とコクのある味わいがクセになります。ギネスで煮込んだアイリッシュシチューもおいしいです。

・マーフィーズ(Murphy’s)/ ビーミッシュ(Beamish)
アイルランド第2の都市、コークを代表するスタウト。コーク近郊では、ギネスよりこれらのビールを好む人が圧倒的多数です。

・スミディックス(Smithwick’s)/キルケニー(Kilkenny)
レッドエール、赤ビールとも。フルーティで香りが強く、深い味わいです。

・ハープ(Harp)
ギネス社が製造するラガービール。最近は、他国ラガービールのハイネケン(Heineken)やカールスバーグ(Carlsberg)などに押されてあまり見かけなくなりました。

・ベイリーズ(Bailey’s)
リッチでクリーミーな甘いリキュール。ロックが美味しいです。女子に人気な飲み物。

・ホットポート(Hot Port)
ポートワインに砂糖、クローブ、レモンなどを入れてお湯で割った飲み物。雨風で冷えた体を温めるのに最適。但し、作るのに多少、手間と時間がかかるので、週末などの混雑時に注文するのは避けましょう。

・コーヒー、紅茶
夜ではなく、昼間のメニューになりますが、パブでティータイムもいいものです。田舎町の小さなパブでコーヒーや紅茶を注文すると、ティーカップではなく、マグカップで出てくることがあり、とてもアットホームな印象を受けます。
 

アイルランドのビールに泡は禁物

アイルランドのビールが日本のビールと大きく違う点は、ヘッド(Head)と呼ばれるビールの泡部分の量です。

日本でビールの「泡」にこだわりを持つ店主、そして顧客も多いもの。一方、アイルランドでは、ビールに泡は不要。

スタウトとエールにはヘッドが多少あるものの、ラガービールには全くというほどありません。日本のようにヘッドの大きいラガービールが出されたら、間違いなく苦情になるでしょう。アイリッシュにとっては、ビールは質より、量が重要なようです。

以上、アイリッシュパブの基本的なガイドでした。

これで、明日アイルランドに上陸してもすぐにパブに行けることでしょう。後編では、パブで楽しめるアイリッシュ音楽やダンスなどについてお伝えしますので、より深くパブを楽しめるようになりますよ。ぜひお楽しみに!

文:ばあんのりこ(ライター)
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