英会話教室を運営する株式会社イーオンが「子どもの英語学習に関する意識調査2016」を実施した。調査結果からは、小学校の英語教育を今後、小学校3年生から開始する「早期化」について過半数の保護者が賛成の意向を示した。また、今後の日本の英語教育環境に求めることについては「何より子どもが英語を好きになるようにしてほしい」「海外の同学年の子どもたちとの交流の場を増やしてほしい」などが過半数意見となった。
※調査対象は全国のイーオンキッズに通う小学生のの保護者(以下、イーオン保護者)500名と、英会話学校に通っていない小学生の全国の保護者(以下、一般保護者)500名を合わせた計1,000名。
理由トップは「世の中のグローバル化に対応するため」
現在5、6年生で行われている「外国語活動」を小学3、4年生へ前倒しするという早期化の方針についてどう思うか尋ねたところ、イーオン保護者で71%、一般保護者でも 55%が「よいことだと思う」と回答。「もっと引き下げるべきだと思う」という積極派とあわせると、イーオン保護者が89%に上る一方、一般保護者の方は「わからない」が23%、「早すぎると思う」が 16%として、評価が割れた。
「小学校の英語教育の早期化」を「よいことだと思う」と回答した保護者を対象に、早期化すべきと考えるもっとも大きな理由について尋ねたところ、両保護者ともに「世の中のグローバル化に対応するため」が回答トップ。以下、「英語への抵抗を早くからなくすため」「現在の学校での英語学習時間が十分でないと考えているから」と続いた。
今後、小学5年生からの英語は「教科化(=成績がつく科目化すること)」する方針を文部科学省が発表していることについての調査では、両保護者ともに過半数が「よいことだと思う」と回答した。イーオン保護者では「3年時から教科化でよい」と考える積極派も合わせると、74%が早期化を要望しているという結果となった一方、一般保護者では、「今まで同様『英語活動』でよいと思う」ならびに「わからない」という回答が、どちらも 20%を超えるなど意見が割れる結果となった。
「小学5~6 年生の英語“教科化”」について「よいことだと思う」と回答した保護者を対象に、そのもっとも大きな理由について尋ねたところ、イーオン保護者では「現在の「英語学習」では内容が十分でないと思うから」が40%、一般保護者では「習得目標ができるから」が36%でそれぞれトップとなった。
小学校の英語教育における変化への不安とは?
「早期化」「教科化」をはじめとする小学校の英語教育における変化について不安に思うことを尋ねたところ、「これまで英語を教科として教えた経験のない小学校の教員に授業ができるのか」という回答が、両保護者でトップ。2位以下も共通で「指導内容や授業のレベルに
ついて、学校によって差が出てしまうのではないか」、「授業内容についていけなくなった児童に対してのフォローができるのか」と続いた。
「子どもが英語を好きになるようにしてほしい」
今後の日本の英語教育環境に求めることを尋ねたところ、イーオン保護者では「海外の同学年の子どもたちとの交流の場を増やしてほしい(259 名)」、一般の保護者では「何より子どもが英語を好きになるようにしてほしい(236人)」が、それぞれ過半数以上の票を獲得し、トップとなった。総合では「何より子どもが英語を好きになるようにしてほしい」がトップという結果となった。
早期化が既定路線となりつつある日本における英語教育低年齢化の流れ。皆さまはどのようなお考えをお持ちだろうか。
(留学プレス編集部)
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