世界大学ランキング(QS World University Rankings)第15版が発表された。 マサチューセッツ工科大学が7年連続で世界1位、アジアではシンガポール国立大学(世界11位)が最高順位となった。また、2004年にランキングが開始されて以降初めてオックスフォード大学(第5位)が長年のライバルであるケンブリッジ大学(第6位)を抜いて順位を逆転した。
▼世界大学TOP20
世界ランキング上位1,000校に選ばれた国内大学は44校。上位100校に絞って見ると、国内大学は5校(韓国と同数)。アジアでは中国の6校が最多となった。
▼国内大学順位
国内1位は東京大学で、世界ランキングの順位を昨年度の28位から23位に上げ、過去10年間に於ける最高順位を更新した。東京大学は評価指標の内、『学術関係者からの世評(Academic Reputation)』のスコアは世界第7位、『雇用者からの世評(Employer Reputation)』のスコアは世界第13位。世界の研究機関上位100校にもランクインしている。
一方で、日本の大学全体としてみると、国際性や研究パフォーマンス、学術関係者からの世評などにおいて評価に陰りがみられる。全体として日本の大学は概ね好評価を獲得していると言えるものの、ランクインした日本の44校のうち27校がQSの『学術関係者からの世評(Academic Reputation)のランクを落としている。国際的な学術コミュニティーにおいて、以前と比べて日本の大学の威信の相対的な低下が示唆される。
日本の研究パフォーマンスも相対的に悪化。44大学のうち37大学が『教員一人当たりの被引用数(Citations per Faculty)』のスコアが低下。日本以外の各国において、被引用数の高い研究を発展させる取り組みが意欲的かつ急速に進められたことが一因ともみられる。
さらに、世界的に見て日本の大学の国際性も相対的に低下。日本の大学34校が『留学生比率(International Student Ratio)』のランクを落としたほか、44校中41校が『外国人教員比率(International Faculty Ratio)』のランクを落とした。
(留学プレス)