ドイツ、日本からの留学生が入国可能に

コロナの影響で多くの国々が入国禁止措置を取り、合格をもらっても留学先に移動できないという状況が続いていました。しかし、7月を境にいくつかの国が日本からの渡航制限を解除し、ドイツ留学生も条件を満たせば入国が可能になりました。

私は10月からドイツのシュトゥットガルトにあるホーエンハイム大学の大学院に進学する予定の留学待機生です。COVID-19の世界的な流行で本当に秋から留学を開始できるのか、不安な日々を過ごしていましたが、これで事態が動きそうだと期待しています。

とはいえ、オンライン授業の大学は対象外であったり、自主隔離の有無、ワーキングホリデービザについては情報待ちであることなど、気を付けながら情報を集めていきたいところです。

この記事では、同じように留学待機をしていた人はもちろん、将来欧州各国への留学を検討している人にも参考にしてもらえるように、私が収集したドイツ渡航再開の情報をお届けします。

留学・ワーホリに興味が湧いたら

欧州連合が日本を含む第三国の入国制限解除の勧告を発表

8カ国からの入国制限が解除

6月30日付けて欧州連合(EU)が第三国の入国制限解除の勧告を発表。ドイツ政府もオーストラリアやカナダなどの8カ国からの入国禁止措置を解除しました。

この時点では日本は制限対象

日本は候補に入ったものの、ドイツ政府は「日本側が入国制限を撤廃した場合に限り制限を解除する」と発表したため、残念ながら渡航制限は解除されませんでした。(*2)

フランスなどの入国可能な国を経由して陸路などでドイツに入国することも考えられますが、ドイツ連邦警察の判断に委ねられるとのことです。また、パスポートにドイツ入国のスタンプがない場合、長期ビザの発行の際に誤解を招く恐れがあります。

▼ドイツ大使館 (Twitter) (2020年7月7日投稿)

7/2、ドイツへの入国が可能に

留学生を含め、条件を満たせば渡航可能

ドイツ政府は7月2日から、すでに制限を解除していた8カ国以外の国からの渡航者でも例外的に入国できる条件を発表し、今回の更新によって留学生の入国も可能になりました。(*3*4*5)

EU加盟国民や既に長期滞在資格を持っている人は以前からも入国可能でしたが、晴れて留学生もドイツへの渡航が可能になりました。
 

入国禁止措置の例外
(1)ドイツ国籍者,EU諸国及びシェンゲン協定適用国国籍者並びに英国国籍者
(2)ドイツでの継続的滞在許可を有する第三国国民
(3)家族呼び寄せの一環として入国する外国人家族,及び家族に係る緊急の理由による訪問
(4)医療従事者,医療研究者及び介護従事者
(5)経済的観点からその労働が必要であり,その労働が延期できず,あるいは外国において
実施することができない,外国人技能労働者及び高度専門労働者
(6)貨物輸送その他輸送従事者
(7)農業に係る季節労働者
(8)船員
(9)ドイツ国外で(ドイツの大学の学業を)完全な形で進めることが不可能な外国人留学生
(10)国際的保護その他人道上の理由による保護を必要とする者
(11)その任務を遂行する外交官,国際機関職員,軍関係者,人道支援関係
(12)特定引揚げ者(Spaetaussiedlerinnen und Spaetaussiedler)
(13)トランジット乗客

オンライン授業のある大学は対象外 

しかし、留学生であっても「ドイツ国外で学業を進めることができない、第三国出身者の学生(ausländische Studierende, deren Studium nicht vollständig vom Ausland aus durchgeführt werden kann )」である必要があります。したがって、授業がオンラインで行われる大学の場合は対象になりません。(*4)また、入国の際に大学からの証明書の提示が必要になります。

ワーキングホリデー目的の渡航はまだ例外措置の対象かは不明であり、今後の更新が待たれます。

日本人は2週間の自主隔離の必要がない

日本は入国制限対象であるもののリスク地域には指定されておらず、隔離義務は免除されます。(*6) ただし、日本出発前、もしくは現地の空港でのPCR検査が望まれます。

渡航に必要な手続き

▼2020年7月15日追記
留学生は入国する際に『この学生はドイツ国外で大学の学業を完全な形で進めることが不可能である』という旨の証明書を大学に書いてもらう必要があります。

私も所属しているホーエンハイム大学に制限緩和の内容を伝え、必要な証明書を書いて頂きました。

しかし、ホーエンハイム大学の場合、入国出来ない学生はオンラインで授業を受講できるため条件にあてはまりませんでした。

念の為フランクフルト空港の連邦警察に問い合わせても、やはり条件を満たさないため入国は許可されませんでした。

したがって、大学がオンライン授業を行う場合、入国制限は回避できないということがわかりました。

※オンライン授業の有無は大学によって異なるので、ハッキリしない場合は大学の教務に問い合わせる必要があります。

※担当の先生にオンライン授業をやらないと書いてもらえないか、とお願いしたのですが、正しくない事は書けないと断られてしまいました。

状況が一歩進展

COVID-19の世界的な流行によって渡航制限が設けられ、多くの留学生が待ったをかけられている状態でした。特に4月から渡航予定の学生は、せっかく入学許可を手に入れたのに渡航できないという状況が続いていました。

ですが、今回の更新により大手を振ってドイツに入国することが可能になりました。日本からドイツの飛行機の本数はまだ多くなく値段も片道で15万前後と高額ですが、8月からであればシンガポール航空で約7万円から渡航が可能です (2020年7月9日現在)。(*7)

今回の更新は私達留学生にとって一筋の光明です。COVID-19の感染のことも気を配りつつ、このチャンスを逃さないよう私も早く渡航したいです。

【参考】

1. 日本経済新聞 「欧州8カ国、日本からの入国制限解除 フランスやギリシャなど」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61171090U0A700C2EA3000/ (2020年7月9日)

2.TRAICY 「ドイツ政府、欧州外8ヶ国からの入国制限解除 日本は含まれず」
https://www.traicy.com/posts/20200707174834/ (2020年7月9日)

3. ドイツ連邦共和国大使館・総領事館 「新型コロナウィルス感染症に伴う査証(ビザ)制限・出入国制限・渡航制限 よくある質問(FAQ)」
https://japan.diplo.de/ja-ja/service/-/2321032 (2020年7月9日)

4. Auswärtiges Amt 「Coronavirus / Covid-19: Reisewarnung für Staaten außerhalb der EU/Schengen-Gebiet」
https://www.auswaertiges-amt.de/de/ReiseUndSicherheit/covid-19/2296762
(2020年7月9日)

5. NIHONBASHI YUMEYA 「ドイツ 第三国からの入国制限の段階的な解除(2020年7月2日)」
https://www.tokutenryoko.com/news/passage/9451

6. ROBERT KOCH INSTITUT 「Information zur Anerkennung von molekularbiologischen Testen auf SARS-CoV-2 bei Einreise aus einem Risikogebiet nach Deutschland」
https://www.tokutenryoko.com/news/passage/9451 (2020年7月9日)

7. シンガポール航空
https://www.singaporeair.com/ja_JP/jp/home# (2020/07/09)
 

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