2022年に海外留学した日本人の数が、2021年の約5倍にのぼったことが海外留学協議会(JAOS)の調査により明らかになりました。
2021年に海外渡航した留学生数は6,109人で、2022年には29,505人に増加。コロナ禍の影響で停滞していた留学生数が大きく回復していることがわかりました。
※『海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査』=JAOS加盟の留学事業者40社からの2022年の1年間の留学生数とその内容を調査したもの
人気1位はカナダ、次いで米国、オーストラリア
国別ではカナダへの留学者が1番多く、全体の23%でした。カナダはコロナ禍における留学生の受け入れ再開が早かったことに加え、積極的に留学生を受け入れてきたこと関連があると推測されます。
2位はアメリカ、3位はオーストラリア、4位はイギリス、5位がフィリピンとなりました。
大学学部留学、長期語学留学の増加が顕著
コロナ前の2019年と比較すると、3カ月未満の語学留学の増加率は約30%に留まりました。
一方で、3ケ月以上の語学留学は70%、大学学部留学は89%の増加率となりました。長期留学志望者の意思決定の固さや、進学に関わる留学においては留学を後回しにできないといった事情が関連していると推測されます。
また、JAOSでは、日本政府の水際対策の大幅緩和実施が短期留学のピークの後である9月だったことにより、春休みや夏休みの短期留学を断念する人たちが多かったとも分析しています。
日本政府は2033年までに日本人学生の海外留学者数を50万人にまで引き上げる目標を掲げ、これから具体的な閣議決定や推進策実施の段階に入ります。目標達成に向け、どんな具体性のある動きが始まるのかに注目が集まります。
(留学プレス編集部)