日本人留学生に人気の高いマルタ共和国。世界遺産の美しい景観や透き通る海、ヨーロッパ出身学生率の高さなどから、今年も人気が高まっています。
マルタ留学のもうひとつの魅力は、留学費用がリーズナブルなことです。イギリスやアメリカなどの学費や物価が年々上昇しているなか、マルタは比較的費用を押さえて留学できることも注目されています。
このページではマルタの物価と留学費用について、詳しくお伝えします。ぜひ参考にして、マルタ暮らしをイメージしてみてくださいね!
マルタ留学にかかる費用の目安
まずはマルタ留学にかかる費用を期間別に表で見てみましょう!(費用は為替レートや時期によって変動します。)
個人留学・おおよその費用例(16歳~)
2週間 | 約17万円~ |
1か月(4週間) | 約33万円~ |
3か月(12週間) | 約88万円~ |
半年(24週間) | 約173万円~ |
※週26レッスン、ホームステイ2-3人部屋、週16食が含まれています。
※参考:EFマルタ・セントジュリアン校
ジュニアのグループ留学・おおよその費用例(14歳~16歳)
3週間 | 約90万円~ |
4週間 | 約111万円~ |
※週20レッスン、滞在費(ホームステイ2-3人部屋または寮1人部屋)、全食事が含まれています。
※参考:EFマルタ・スリエマ校
マルタの物価の具体例
マルタ留学の総費用を計算するには、学費・滞在費以外にも航空券代や交通費、食費なども念頭に置く必要があります。
そこで、ここからはマルタの具体的な物価と留学にかかる諸費用について、詳しくご紹介していきます!
学校に払う費用(授業料、滞在費)
語学留学では、一般的に授業料と滞在費は学校に支払います。授業料は授業時間数によって異なり、試験準備コースやビジネス英語コース、「語学+専門科目」のような特別なコースをとる場合はやや高めになります。
滞在費は寮(レジデンス)とホームステイで少し異なります。滞在費には一週間分の食事が含まれているケースとまったく食事がついていないケースがあるので、あらかじめチェックしておきましょう!
交通費
マルタでの主な交通手段は
・自転車
・バス
・フェリー
・タクシー
となります。
このなかで留学生が主に使うのがバスと自転車です。
バスは、2時間以内の乗車あたり2.50ユーロ(日中)から3ユーロ(夜間)。ある程度まとまった期間のフリーパスもあり、例えば12日間パスは21ユーロです。もっと長い期間の学生パスもありますので、滞在先から学校までの通学にバスが必要な人はマルタバスの公式ホームページをチェックしてみましょう。
もうひとつのメジャーな交通手段は自転車です。例えば、レンタサイクルサービス「Tallinja Bike」では一週間40ユーロから自転車を借りることができます。
自転車で通学する人なら、留学生のお古を譲り受けて自由にマルタを駆け巡るのもいいですね!
食費
滞在費に1週間分の基本的な食事がついているのであれば、留学生が自分で賄う食費はおもに平日のランチ代、そして外食のみということになります。
マルタでの外食は日本と比べるとやや高めです。平均的なレストランでの1食は約15ユーロ、マクドナルドのセット(コンボ)で約8ユーロかかります。カフェでのカフェラテは約2~3ユーロから、カプチーノで約2.5~3ユーロからです。外食の頻度はおこづかいと相談しながら計画的に使っていきましょう!
ランチには、家でサンドイッチなどを作って持っていく人もいます。ここではその目安として、スーパーマーケットで販売されている食品の価格例をご紹介します。
牛乳やパン、ワインなどはさほど高くない一方で、一部の野菜や果物は高めです。生活費のなかに上手に取り入れてみてくださいね!
牛乳(1リットル) | 1.07 € |
食パン(500g) | 1.15 € |
お米(1kg) | 2.72 € |
卵(12個) | 2.91 € |
チーズ(1kg) | 8.77 € |
牛肉(1kg) | 14.07 € |
りんご(1kg) | 2.63 € |
バナナ (1kg) | 1.81 € |
オレンジ(1kg) | 2.42 € |
トマト(1kg) | 2.67 € |
じゃがいも(1kg) | 1.55 € |
玉ねぎ(1kg) | 1.82 € |
レタス(1玉) | 1.62 € |
水(1.5リットルボトル) | 0.78 € |
ワイン(平均的なテーブルワイン) | 6.00 € |
国産ビール(0.5リットル瓶) | 1.57 € |
輸入ビール(0.33リットル瓶) | 2.45 € |
インターネット・携帯電話
留学生の場合、ホームステイ先や寮に既に設置されているインターネットでWifiを利用することがほとんどです。寮の場合、部屋では使えず、ラウンジや公共スペースでのみ使えるケースがありますので、事前に確認しておきましょう。
もし自分たちでアパートを借りるのであれば、インターネットを契約する必要が出てきます。契約期間と容量によってプランが異なりますが、だいたいの目安として、20~40ユーロ(月)を想定しておくとよいでしょう。
携帯電話については、多くの留学生がSIMフリーの携帯端末を持っていき、現地でSIMを購入して設置しています。数年単位など留学が長期間に渡る場合は、現地の携帯電話会社で端末ごと契約する人もいます。
SIMカードについては、現地の会社やプランによって様々です。マルタの代表的な携帯会社のひとつ「Epic」社を例にとると、1か月100分(100 SMS+100MBデータ使用料で4.99ユーロです。オーバーした分は容量を買い足すことができます。
短期留学の人なら、マルタで使用できるSIMカードを日本からあらかじめ購入していくのもいいでしょう。 ヨーロッパ複数国で使える30日間のSIMカードなどが、2000円から3000円程で購入することができます。
データ容量や日数で料金が変わります。AmazonなどのECサイトや旅行会社などで購入でき、あらかじめ準備ができるのが安心ですね!
光熱費
寮とホームステイには光熱費があらかじめ含まれています。そのため、一般的には光熱費を別途準備する必要はほぼありません。
ただし、アパートを自分で(あるいは複数の学生で)借りる人で、光熱費が賃料に含まれていない場合は、光熱費の支払が必要になります。
85平方メートルのアパートの1か月間の光熱費(電気代/水道代/ゴミ代など)の目安は約96ユーロ です。これを居住する人数で割ることになります。シェアする学生が帰国してしまって人数が減ったりすると、割高になるケースがありますのであらかじめしっかり相談して決めておきましょう。
保険代
病院にかかったり盗難被害にあった場合、また、自分が人をけがさせてしまった場合などを想定して、留学生は必ず海外留学生保険や海外旅行傷害保険に加入しておきましょう。
補償金額によって保険会社各社がさまざまなプランを出していますので、比較検討して決めてください。
だいたいの目安として、1か月で1万円~2万5千円、3か月で4万円~7万円、1年で20万円~27万円を想定しておきましょう。
なかには、新規で海外留学生保険に入るのではなく、クレジットカード付帯の保険を活用したいという人もいるかもしれません。
その場合、付帯の保険がどこまでカバーされているのか、また病院にかかった場合の立替払いの細かい条件などをしっかりと確認してから検討するのがおすすめです。
カード付帯保険は留学生用に作られたものではないため、病院で多額の立替払いが生じたり、特定の治療費がカバーされておらず高額支払いになってしまった…などのトラブルが頻発しています。あらかじめカード会社にしっかり問い合わせてから検討してください。
航空券代
日本からマルタまでは直行便がなく、必ずどこかで乗り継ぎをすることになります。
最もポピュラーなのは欧州の都市で1回の乗り継ぎをするルートです。航空運賃をさらに抑えたい人はアジア・中東各都市をまず1度経由して欧州に入り、そこから2度目のトランジットをするというルートもあります。
航空券代は時期によって変動しますのであくまでも目安にすぎませんが、閑散期に1か月間の往復チケットを手配する場合の航空運賃目安をご紹介します。
・約20万円(ドバイなど中東各都市→キプロスなど欧州各都市→マルタ)
・約24万円(フランクフルトなど欧州都市→マルタ)
バカンスシーズンは高くなりますので、安いチケットは早めになくなってしまいます。計画的な準備をしていきましょう!
マルタと日本の物価を比較!
物価比較サイト「Numbeo」を参考に、日本(東京)とマルタ(セントジュリアン)の物価を比較してみましょう!
項目 | 日本(円) | マルタ(ユーロ) |
2人で夕食 *平均的なレストラン | 7,000 | 70 |
コーラ 1ボトル | 100~150 | 2.45 |
ミネラルウォーター 1ボトル | 100~120 | 0.79 |
卵 12個 | 250~300 | 2.65 |
映画館最新映画1本鑑賞 | 1500~1900 | 9.50 |
夏用ワンピース(Zara、H&Mなど) | 5,000~6,000 | 57.50 |
ジーンズ(Levis 501など) | 7,000円~8,000円 | 117.50 |
海外各国が軒並み物価高になっていることを考えると、さほど日本との価格差は感じないという方も多いのではないでしょうか。
マルタ留学の節約術
学割を活用
マルタで語学学校や大学に在籍する人は、公共交通機関やイベント、美術館、観光名所などいろんなところで学割を使うことができます。
学割の表示がなくても「Student Discountは使える?」とひとこと聞くのを習慣にして、積極的に活用したいですね!
自炊を楽しもう
もしアパートに滞在するのであれば、自炊で食費を抑えるのが得策!シェアメイトと一緒に大きな肉や野菜を買って分け合ったりすれば、かなり節約することができます。
家計簿をつけて、日々の出費を「見える化」しておくのも有効ですよ!
アルバイト
マルタでは、学生ビザで渡航し、90日以上滞在する留学生は週20時間までアルバイトをすることができます。
現地で報酬を得られれば留学費用の補助になりますし、なんといっても仕事を通じてリアルに活きる英語力をトレーニングできるのが大きなメリット!
アルバイト経験を経て大きく英語力を伸ばせれば、英語資格試験で良いスコアをとって履歴書に書くことができ、帰国後の就職で英語力をアピールできます。英語面接にも強くなり、キャリアの幅が大きくなります。
ただし、留学生がマルタで仕事をするには、一定以上の英語力があることが条件となります。日本を出発する前から早めに学ぶ習慣をつけたいですね!
マルタにもっと長くいたくなったら?
ノマドビザ
マルタには、フリーランスの人や日本の会社に在籍しながらリモートワークする人を対象にしたデジタルノマドビザ「Nomad Residence Permit」制度があります。
原則として期間は1年ですが、最大4年間まで延長が可能です。
大学進学
マルタには国立のマルタ大学をはじめ、私立の高等教育機関がたくさんあります。私立学校の多くは、ヨーロッパ各国の大学や大学院の「マルタキャンパス」という位置づけです。
国立マルタ大学は由緒ある大学で、留学生用の学費も年間約3000ユーロ(学部による)とアメリカ・イギリスなどと比較するとかなり抑えた費用で留学ができます。
海外の大学に留学したいけれど費用が高くてあきらめつつある人は、ぜひマルタでの大学進学も検討してみてください!
ワーキングホリデー
日本とマルタはワーキングホリデー協定を結んでおらず、現行ではワーキングホリデー制度を活用できません。
しかし2018年から両国の間でワーキングホリデー協定施行に向けた協議が始まっています。今後、ワーキングホリデー協定が結ばれることを期待して、政府の発表を待ちましょう!
マルタの物価を知って賢く留学しよう!
マルタの物価について詳しくお伝えしてきました。マルタに留学した場合の生活が、だいぶイメージしやすくなったのではないでしょうか。
マルタはヨーロッパ各国のなかでは比較的物価が抑えめで、日本から留学しやすい国のひとつと言えます。
また、ニューヨークやロンドンなどお金がかかるイベントや劇場が多い大都市よりも、自然や歴史を楽しんだり、のんびりと散歩したり、手作りランチを持ってピクニックにでかけるなど、余計な出費を抑えやすい環境にあります。
浮いたお金でヨーロッパ各国を旅行するのもおすすめ!マルタ留学から日本への帰り道は、語学学校で友だちになった人々を訪ねてヨーロッパ巡りにでかけるのもいいですね。
マルタの物価を知って、ぜひ有意義なマルタ留学を実現してください!