全米トップ30のフロリダ国際大学で観光学を学ぶ(2)~Mari Ito(フロリダ在住ライター・日本語講師)

前記事『全米トップ30のフロリダ国際大学で観光学を学ぶ(1)』では、フロリダ国際大学ホスピタリティー経営学科の概要について紹介しました。今回は、さらに具体的な授業の中身や宿題、課題について紹介します。

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フロリダ国際大学
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ワインクラスがユニーク

フロリダ国際大学のホスピタリティー学科では、選択科目として興味のあるクラスを受講出来ます。私はその中で、日本の大学では学べないようなことを教えてくれるワインクラスを受講しました。

ちなみに、フロリダ州では21歳以上でないとアルコールが飲めないので、このクラスを受講の際には年齢制限があります。講師は、ワイン業界に長年勤めているアメリカ人。ワインの味もよく知っていて、レアなワインの仕入れも可能な人物でした。その為、少しでもネットワークを作るために、この講師の授業だけを目的に受講している社会人学生もいました。

毎回クラスでは、講師が持ってくるワインの飲み比べが行われ、それぞれ飲んだ感想を言い合ったり、ワインの歴史や文化などをディスカッションしながら授業が進められます。しかし、クラスの最終日に行われるテストはすべて論述試験。パスするのはかなりの難関です。

また、毎回講師がオススメワインを持ってくる以外に、一部の学生たちもオススメのワインを持ってきていたため、この際日本のお酒を紹介しようと、私も梅酒を持っていきました。クラス内には日本人学生は私一人だけだったこともあり、講師やアメリカ人学生達から色々な質問をされました。例えば、「中に入っている梅は食べていいの?」とか、「日本では梅酒を食前酒として飲むの?」など、予想外の質問もありました。彼らの梅酒に対する感想は色々で、「美味しいわ、また飲みたい!」という意見がある反面、「甘過ぎる!これ以上、無理!」など、極端な意見にはっきりと分かれました。

料理クラスは国際交流の場

卒業必須科目に入っているクッキングクラスもまた面白い授業です。初級コースでは、調理法や栄養学などを中心に学びます。日本人学生の場合、ある程度自炊経験があれば、初級コースは比較的簡単に感じるでしょう。上級コースになると、チームを組んで自分たちでパーティーイベントを開催します。招待客を集めることから、テーブルセッティング、料理案まですべて自分たちでマネジメントするため、学生は、それぞれ自分達の役割を決め、責任を持って最初から最後までイベントのすべてをコーディネートします。

私が一緒にチームを組んだ学生達は、中国、ブラジル、アメリカ、キューバと様々な国から集まっていました。、料理案を考える際には、様々な料理を作って一緒に食べながら進めました。自分の意見を言わないとチームとしては成り立ちません。主張することでお互いをもっと理解し、協力し合えるようになります。

大学の宿題や課題は多いし、奨学金獲得は弱肉強食

日本でも大学や専攻分野によって違いがありますが、アメリカの大学は宿題や課題が多いです。フロリダ国際大学のホスピタリティー経営学科は全体的に単位取得が難しく、きちんと勉強しないと単位が取れません。しかも、教科書に載っていることの他に、実際の仕事経験から得たことを元に論述する課題や試験が多く、留学生の場合は慣れるまで大変です。

また、悪い成績が続くと退学になります。退学の恐怖のほか、奨学金獲得競争もあります。学生の多くは学資ローンを利用しており、少しでも学費の負担を減らす為に奨学金を希望するのです。フロリダ国際大学は奨学金のオファーが多く、その分ライバルもたくさんいます。しかし、奨学金を獲得すると金銭的な負担が減るのに加え、履歴書に書けるメリットもあります。

良い成績をとれば、大学内でアシスタントとして働くことが出来たり、教授から推薦書が貰いやすくなるなど、卒業後の進路にも関わってきます。現在、フロリダ国際大学のホスピタリティー経営学科では、学内成績優秀者は大手クルーズ会社、ローヤル・カリビアン・インターナショナルで就職が出来るチャンスがあります。キャンパス内にオフィスがあるので、クルーズ会社に就職希望の場合は、他の大学より有利になります。ぜひ日本の留学生にも頑張って欲しいものです。

▼ローヤルカリビアンインターナショナルのオフィス
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大変なのは学生だけじゃない。先生達も大変。

勉強する学生も大変ですが、大変なのは学生だけではありません。毎回クラスの最終日には、教わった教授や講師の評価を学生達が行います。簡単なアンケート形式で、自分が授業を受けた中で感じたり思ったりしたことを書いたり、今後改善して欲しいことなどをリクエストできます。学生達の希望に応じられるように、このような方法をとっています。

私は日本ではこういう経験をしたことがなかったので、最初はかなり戸惑いました。でも、慣れて来た頃に、あるクラスの担当教授が授業中ずっと口頭でしか説明しなかったため、評価の時にホワイトボードに書きながら説明して欲しいとリクエストしたことがあります。私はこの教授のクラスの単位を取った後、再び同じ教授が教えるクラスは取りませんでした。でも、今後同じクラスを受講する学生たちのことを思って、伝えました。

教える側が一方的に学生を評価するだけでなく、学生も教える側を評価出来るなんて、アメリカらしいと思いました。今後も多くの学生が様々な意見や改善を求めてリクエストをしていくことで、もっと良い大学になっていくのではないでしょうか。

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今回は、私が実際に受講した授業や課題などを中心に紹介しましたが、いかがでしたか。アメリカの大学は日本の大学と違い、自己主張と自主性が最も求められます。しっかり自分の意見を相手に言えて、将来の目標を明白に持っていないと、アメリカの大学を卒業するのは難しいです。確かに、留学生が異国の地で生活し勉強していくことは大変ですが、頑張った分、結果は出るものです。

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