【アメリカの大学】学費のことがゼロからわかる!留学4年間の総費用、高い理由と節約テクニックを解説

アメリカの大学に留学したいと思ったとき、心配なことのひとつが「学費」ではないでしょうか?

・アメリカの大学留学の予算をたてたい
・本当に払えるのかどうか不安
・奨学金や節約術も知りたい

アメリカの大学での留学生用の年間学費は、私立大学では平均約42,000ドル(日本円で約630万)、州立大学では平均24,000ドル(約360万円)。ただしこれはあくまでも平均で、学費が安い大学もあれば奨学金制度を活用できる大学もあります。

学費が理由で留学をあきらめる人が一人でも少なくなってほしい!

そのためにこの記事ではアメリカの大学の学費がどのくらいかかるのか、そして奨学金の活用や節約方法についてご紹介していきます。

アメリカの学費事情の現状に加えて、州立大学と私立大学の差や地域ごとに実例を交えて解説します。

この記事でアメリカに4年間大学留学した場合の資金計画をシミュレーションができるようになります。ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね!

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アメリカの大学について知りたい!

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アメリカの大学の学費の現状

アメリカの大学の学費は大学の形態(州立/私立)や大学の規模、ランキング、専攻(学部)によって大きなばらつきがあります。

また、地域性も学費との関係が深いです。都市部なのか田舎なのか、どの州なのかを見て、学費だけでなく生活費も考慮したほうがいいでしょう。

アメリカの大学学費の平均

冒頭でもご紹介したとおり、アメリカの大学での留学生用の年間学費は私立大学では平均約42,000ドル、州立大学では平均24,000ドル(参考:US News)となっています。

この数字はあくまで大学全体の平均です。

詳しくは実例を交えてこのページ後半でご紹介していきますが、一般的にランキングが高い大学ほど学費が高くなる傾向にあります。

州立大学と私立大学の学費の違い

州立大学と私立大学の学費の差は従来はとても大きかったのですが、現在は必ずしも大きな差にはなっていません。特に世界大学ランキングのトップ100に入るような難関州立大学では、私立大学並みの学費がかかる傾向にあります。

たとえば私立であるハーバード大学学部課程の学費は年間で約55,000ドルかかります。一方で州立のカリフォルニア大学バークレー校は年間で約45,000ドルです。

とはいえ、トップランク以外の州立大学であれば、まだまだ抑えめです。私立大学の2分の1から3分の1ということもあります。

一方で、私立大学は州立大学よりも奨学金制度が充実しているケースが多いです。大学OBによる寄付金が潤沢なことも多く、現役学生への手当が厚い私立大学もたくさんあります。

州立/私立の違いについては「アメリカの公立大学は国立ではなく州立か市立!州立大学と私立大学の違いも解説」の記事でも詳しくご紹介しています。興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

留学生と国内学生の学費を比較すると?

アメリカでは私立大学は学生の出身地に関わらず同じ学費ということが多いのですが、州立大学の場合、州内学生と州外学生(=留学生)では学費が異なります

留学生の学費は州内の学生の2倍は当たり前、3倍以上になることも珍しくありません。

この理由は、州立大学には各州政府から補助が出ているためです。その原資は州内住民が納めている税金です。州内学生が安い学費で通学できるのは、そのための税金をもともと納めているからなのです。

加えて、州内学生の教育レベルが上がることも狙いのひとつ。きちんと大学を出れば良い仕事につくことができ、税金として州に戻ってきます。経済的に安定している住民が増えれば治安も良くなり、社会としてプラスに循環していくという面もあります。

アメリカの大学学費が高いのはなぜ?

アメリカの大学学費は、年々高くなっています。人件費や物価が高くなるぶん学費も高くなっているのですが、その一番の目的は「優秀な学生の獲得」にあります。

アメリカも日本と同じく少子化傾向にあります。学生にとって魅力的な大学であるためには良い教授を雇い、研究施設を充実させ、学生からの評価やランキングをあげていく必要があります

特に、有名な大学には人気が集中する傾向にあります。トップ大学を卒業した場合の就職率や年収はかなり有利で、たとえ高い学費を払ったとしても就職後にすぐに回収できるからです。

たとえば、MIT(マサチューセッツ工科大学)の卒業後6年の年収は、中間値でなんと104,700ドル(約1570万円:1ドル150円の場合)!生涯賃金で考えるとすごい差となります。

優秀な学生は自分にとって有利な大学を選びます。大学としてはできるだけ優秀な学生を獲得するためにも、大学の質を高める必要に迫られているのです。

アメリカの大学学費の支払い方法

一括払いと分割払い

大学の学費は一括で支払う方法と分割払いで支払う方法があります。

学生ローンの活用

アメリカでは多くの学生が学生ローンを活用します。日本では貸与型奨学金と呼ばれるものと似ています。

学生ローンで借りた学費は、大学卒業後に返済していきます。利息は他のローンと比べると比較的低いですが、卒業後の仕事の状況と返済計画をしっかり設計しておく必要があります。

近年、卒業後の返済に苦しむ学生が増えていることがアメリカでは社会問題になっています。一部の私立大学ではこの問題を解決するためにOBからの寄付金や資金運用などを工夫し、学生たちの負担を軽減する動きも活発になっています。

奨学金

留学生が使える奨学金は主に次の3種類があります。

国や自治体が実施している奨学金
・日本国内の財団などが実施している奨学金
・進学先のアメリカ大学が実施している奨学金

どの奨学金にも成績や条件があり、選考があります。競争率が高いので早めに情報を収集し、申請準備を始めるほうがいいでしょう。

▼日本で申請できる奨学金の例

アメリカの大学の奨学金は学業の成績のほか、スポーツや芸術などの実績や可能性が考慮されるものもあります。また、学費全部がカバーされるものもあれば、一部が支払われるものもあります。

金額は大きくはありませんが一定のボランティア活動を行うことでもらえるようなハードルの低い奨学金を実施する大学もあります。

アメリカの大学で奨学金情報を探す際には、次の2つのボキャブラリーを覚えておきましょう。

・Merit-Based Scholarship(成績や条件で応募できる奨学金)
・Need-Based Scholarship(経済的な理由で応募できる奨学金)

Need-Basedはアメリカ国内学生、または難民認定されている人などを対象としている場合がほとんどです。日本からの留学生が応募できるのはMerit-Basedの奨学金がメインとなります。

そのほか、具体的な奨学金情報は、各大学のホームページや日本の留学エージェントを通じて入手できます。自分に合った奨学金があれば、ぜひチャレンジしてみましょう!

外貨預金

アメリカに限らず、海外留学の費用には為替の変動が大きく影響します。1ドルが130円の場合と150円では、年間200万から400万円の違いが出ることもあります。

為替リスクを最大限避けるには、ドル建て口座を持つのも方法のひとつです。もし、まとめて預金できるようであれば、円が強いタイミングをみて外貨預金をしておくのもいいかもしれません。

金銭管理がしっかりしている留学生であれば留学生ご自身の口座に預けておけばよいですが、つい無駄遣いしてしまう性格の人ならば、親御さんご自身が外貨預金口座を持っておくといいでしょう。

アメリカの大学の学費を節約する方法

アメリカの大学進学の学費を節約するには、主に次の3つの方法があります。

・コミュニティカレッジから編入する
・オンライン授業を活用する
・そもそも学費が安い大学に留学する

それぞれに解説していきます!

コミュニティカレッジから編入する

コミュニティカレッジとは州立の2年制大学のことです。コミュニティカレッジは「州内住民が誰でも教育を受けられるように」という目的で運営されています。そのため、学費は4年制大学の学費よりも大幅に安くなっています

海外からの留学生も、コミュニティカレッジを活用して学費をセーブできます。最初の2年間はコミュニティカレッジへ行き、4年制大学の3年次へ編入すれば、4年制大学に行くのは3年次と4年次の2年間だけです。最初の2年間の学費出費を抑えられので、大きなコストカットとなります。

ちなみに、コミュニティカレッジからの編入ルートは、学費以外にもさまざまなメリットがあるんです。

4年制大学にくらべて入学難易度が低いことや、小規模クラスの授業がメインなので英語が不慣れな学生が徐々に慣れていけるという魅力があります。

コミュニティカレッジの2年間でしっかりいい成績をとれば、トップ大学への編入も可能になります。高校時代の成績があまり良くなかった人でも、コミュニティカレッジに行くことで一発逆転のチャンスがあるんです。

コミュニティカレッジについて詳しく知ってみたい方は「コミュニティカレッジに入るには?難易度や入学条件、留学までの流れや費用まで徹底解説!」の記事も参考にしてみてくださいね。

オンライン授業を活用する

コロナ禍以前から、アメリカの大学ではオンラインで遠隔授業を行うコースが徐々に増えつつありました。

対面授業の代替としてオンラインで受けるのではなく、遠隔授業用にカスタマイズされています。学部課程でも導入が進んでいますが、特に大学院課程では多くのコースがオンラインで実施されています。

すべてをオンラインで完結するものだけでなく、夏の間は対面授業を実施するなど「オンライン+対面」のようなコースもあります。

日本人の場合、留学の目的は学位の取得だけではなく、現地でのライフスタイルや文化の体験といった面も重視する傾向があります。そのためオンラインコースというのはちょっとなじみが薄いかもしれませんが、学位取得を重視する中国やインドの学生たちの間では積極的な活用が増えています

オンラインコースであれば現地での生活費や渡航費がかからないうえ、日本で仕事をしながら受講することもできます。ビザをとる必要もありませんね!

そもそも学費が安い大学に留学する

全米平均よりも学費の設定が安めの大学から探すという方法もあります。

具体的な大学については「学費が安めのアメリカ大学、穴場27校を厳選!一覧と各校の特徴をご紹介」のページでご紹介していますが、学費が安めの大学の傾向としては次のような特徴があります。

・かなり田舎にある
・新設校
・宗教系(寄付金が潤沢)
・州からの補助が潤沢

安さだけで大学を選ぶわけにはいかないかもしれませんが、その大学の中身も知ったうえで「行ってみたい」と思えたらかなり留学費用を抑えられますね!

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アメリカの大学留学総費用

ここではアメリカの大学に留学する場合の総費用を見ていきましょう。代表的な次の5つの大学事例を紹介していきます。

・都市部の私立大学
・都市部の州立大学
・郊外(田舎)の私立大学
・郊外(田舎)の州立大学
・コミュニティカレッジから4年制州立大学に編入した場合

アメリカの都市部の私立大学

まずは都市部の私立大学の例として、ニューヨークにあるコロンビア大学の学費をご紹介します。

学費(授業料)$68,400
新入生費$645
寮費(3食込み)$16,800
教材費$3,742
合計$89,587
Cost & Aid | Columbia Undergraduate Admissions

都市部の私立大学の場合は、おおむねどこも授業料は年間$50,000以上が目安となります。

コロンビア大学は世界大学ランキングの上位常連校のため、さらに学費は高めです。その代わり、留学生であっても経済事情によってはNeed-Basedの奨学金対象となっています。

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アメリカの都市部の州立大学

次に、都市部の州立大学の例として、ワシントン州シアトルにあるワシントン大学をご紹介します。

学費(授業料)$40,878
寮(食費込み)$17,982
教材費$3,927
年間学生会費$1,515
オリエンテーション費(初年度のみ)$396
学生テック費$66
アクティビティ費$489
施設修繕費$210
レクリエーション施設費$96
U-PASS(バス代)$258
合計$64,302
Estimated Annual Cost of Attendance for First-Year Undergraduates | Office of Planning & Budgeting

ワシントン大学は世界大学ランキングでも上位に入る難関大学ですので比較的学費は高めです。

それでもコロンビア大学と比べると年間で約20,000ドル安くなっています。もしランキングが300位以降の中堅大学などの場合、都市部であっても年間$20,000ほどという大学もあります。

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郊外(田舎)の私立大学

次に、郊外(田舎)の私立大学の例として、コロラド州コロラドスプリングスにあるコロラド・カレッジの学費をご紹介します。コロラド・カレッジは小規模なリベラルアーツカレッジで、アメリカ国内リベラルアーツカレッジランキングでは33位に評価されている良質な大学です。

授業料$67,458
学生アクティビティ費$474
寮費$8,628
食費$6,600
教材費$1,240
お小遣い等$1,498
交通費$1,230
合計$87,128
Cost of Attendance Colorado College

都市部の私立大学とくらべても、大きな差はありませんね。これは、両方とも寮生活で計算しているからです。アパートメントを借りると、田舎と都市部の差はかなり大きくなります。

郊外(田舎)の州立大学

郊外型の州立大学の例として、ここではフロリダ州立大学の学費をご紹介します。フロリダ州立大学はフロリダ州のタラハシーという街にあり、マイアミから800kmの距離にあります。

世界大学ランキングでは約300位の中堅の大学です。

授業料$18,746
学生費$50
寮費$7,570
食費$5,170
書籍代$800
教材費$200
交通費$2,362
お小遣い等$4,794
合計$39,692
Costs Estimates for Fall 2023 – Spring 2024

私立大学と比べると、約2分の1くらいの目安になりますね。ただ、繰り返しになりますが、郊外の州立大学であってもランキング高めの大学や、その州を代表するような州立大学になると、年間40,000ドルほどかかることもあります。

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コミュニティカレッジから4年制大学に編入した場合

最後にコミュニティカレッジに2年間、4年制大学に2年間通った場合の学費を見ていきましょう。

例として、カリフォルニア州のコミュニティカレッジ、オレンジコーストカレッジ(Orange Coast College)から、UCLAの通称で知られるカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校へ編入した場合の学費をご紹介します。

オレンジコーストカレッジ(1年間)

学費(授業料)$11,536
保健室代$52
寮(食費込み)25,459
教材費$1,465
交通費$1,175
お小遣い等$4,428
合計$44,115
Cost of Attendance | Orange Coast College

UCLA(1年間)

学費(授業料)$47,052
寮費(食費込み)$17,148
教材費$1,574
交通費$704
お小遣い等$1,655
保険$2,958
合計$71,091
Tuition and Fees | UCLA Undergraduate Admission

4年間のトータルで考えると次のような差になります。

UCLAに4年間通う場合
=$284,364

オレンジコーストカレッジ2年+UCLA2年の場合
=$230,412

2つのルートの差
=$53,952

1ドル150円で換算すると、約800万円の節約ができることになりますね!

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学費は4年間でどのくらい?

上記で1年間の目安をご紹介しましたが、単純にこの4倍で計算してしまうと最後に帳尻が合わなくなることがあります。

合わなくなる要因としてはこんなものがあります。

・大学の学費が上がる
・アメリカの物価が上がる
・円安になって円での支払い額が高くなる
・円高になって円での支払額が安くなる
・生活に慣れて出費が少なくなる

安くなるぶんには何も心配ありませんが、上がることを想定しておかないと心配です。

アメリカの大学留学ではキャンパス内の仕事であればアルバイトができますが、それ以外のアルバイトは禁止されています。急にお金が足りなくなっても「ちょっとバイトして…」ということはできません。

4年間の学費が一度に必要になるわけではありませんので、社会情勢もキャッチしながら早めに予測して対応していくことが大切ですね。

アメリカ大学留学中の生活費

寮かアパートか?

アメリカでは家賃が年々高めになっていて、特に大学キャンパスに近い場所は比較的高額になりがちです。

一人暮らしは家賃が高いことに加えて、セキュリティ面でも心配です。もしアパートメントや一軒家暮らしをするのであれば、学生同士でシェアをして共同生活をするのが現実的です。長い留学生活のなかでは日本の食事もしたくなるものですし、自炊なら節約の工夫もできます。

どんなライフスタイルを送りたいか、学校の勉強はどのくらいあるのか、留学予算はどれくらいか、などを総合的に考えながら、柔軟に対応していくのがおすすめです。

食費

アメリカでは外食をすると日本にくらべてかなり高額になります。ファーストフードであっても1000円以上かかりますし、フードコートでも1200円を超えるのが普通です。

自炊の場合の食費は月に約4万円から6万円程度が目安です。野菜や肉をまとめて買ってルームメイトとシェアしたり、上手に冷凍して保管したり、工夫次第でだいぶ出費を抑えることができます。

寮生活の場合にはミールプラン(Meal Plan)が用意されています。3食付き、2食付き、平日のみ3食…という具合に自分が取りたい食事の回数で支払額が決まります。

ミールプランは学生用にリーズナブルに設定されていますので、もし食事が口に合うようであれば食費をかなりセーブできます。

交通費

大都市であればバスや地下鉄などの公共交通機関を利用できますが、郊外では車がないと不便です。購入費以外にはランニングコストとして日々のガソリン代、修理やメンテナンス費用、保険料などがかかります。

中規模都市では、自転車も便利な足になります。環境を意識して、多くの都市で自転車用の道路整備がどんどん発達しています。また、自転車ごとバスに乗り込むスタイルも日常的になってきました。

アメリカの大学の学費、払う価値はある?

アメリカの大学の学費を払うからには、それに見合った価値があるかどうかが気になりますよね。学費が高くて勉強が厳しくても、卒業後にそれを上回る報酬につながるのならチャレンジしがいがあるというものです。

卒業後にアメリカや海外で働きたい人、帰国したとしてもグローバルな展開をしている企業や外資系企業に就職したい人にとっては、どの大学を卒業したかで年収が大きく変わる場合があります。

また、起業を考えている人ならば、その大学での人脈や大学の起業支援体制もとても大事なポイントです。

卒業後6年の年収は?

まずは参考までに、いくつかの大学の卒業後6年目の年収(中間値)をご紹介します。

アイダホ大学$41,900
イリノイ大学アーバナシャンペーン校$61,500
オレゴン大学$44,800
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校$48,000
テキサスA&M大学$58,000
マサチューセッツ大学アマースト校$51,400
カーネギーメロン大学$74,600
ジョージタウン大学$93,500
シラキュース大学$62,100
デューク大学$76,300
ボストン大学$65,300
南カリフォルニア大学$74,000
スタンフォード大学$94,000
MIT(マサチューセッツ工科大学)$104,700
ハーバード大学$89,700

どんな仕事を選ぶかは個人差があるため一概には言えませんが、卒業後の年収はじゅうぶんに学費を回収し、卒業して5~6年で払った学費を大きく上回る可能性が高いという期待が持てます。

ランキングが高い大学ほど学費が高いけれど、卒業後年収も高いと言えます。大学選びのときには学費だけでなく、そのリターンについても考えながら検討したいですね。

起業したいなら

卒業後、または在学中に起業をしてみたいと考えている人もいるでしょう。

アメリカの大学のなかには学生の起業を積極的に後押ししている大学もあります。学内に起業のためのサポートプログラムやワークショップを実施したり、そのための専用施設やインキュベーションオフィス、卒業生とのネットワークづくりなどもあります。

卒業生の顔ぶれを見てみるのもいい方法です。起業をすれば必ず成功するわけではありませんが、多くの起業家たちにとって、大学での環境や人間関係が大きな分岐点になってきました。

大学で知り合った友人同士で起業している例もたくさんあります。

▼起業家の出身大学例(中退者含む)

スティーブ・チェン(Youtube共同創立者)イリノイ大学アーバナシャンペーン校
マイケル・デル(Dell創設者)テキサス大学オースティン校
セルゲイ・ブリン(Google共同創設者)メリーランド大学カレッジパーク校
スタンフォード大学
ピエール・オミダイア(eBay創設者)タフツ大学
ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)ハーバード大学
マーク・ザッカーバーグ(Meta創業者)ハーバード大学
ジェフ・ベゾス(アマゾン創業者)プリンストン大学
マルコム・フォーブズ(フォーブズ誌創業者)プリンストン大学
ドナルド・トランプ(実業家、第45代大統領)フォーダム大学
ペンシルベニア大学
ウィリアム・ヒューレット(ヒューレット・パッカード創設者)マサチューセッツ工科大学
スタンフォード大学
トリスタン・オティアニー(モバイル決済Square共同創業者)ロチェスター工科大学
ラリー・ペイジ(Google共同創始者)ミシガン大学アナーバー校
スタンフォード大学
デビッド・パッカード(ヒューレット・パッカード共同創始者)スタンフォード大学
スティーブ・ウォズニアック(Apple共同創業者)カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)

卒業生の傾向を見てみる

起業家だけでなく、卒業生の顔ぶれからはその大学が強いパイプを持っている業界や、力を入れている専攻が見えてきます。

政治家、ジャーナリスト、映画関係者、ファッション、研究者、ノーベル賞受賞者、作家、行政、法曹、国際機関…など、自分が目指す業界に多くの著名な学生を生み出しているかどうかも、大学選びのポイントになります。

アメリカ大学一覧から各大学の日本語ガイドに飛べますので、興味がある人は各大学の卒業生をチェックしてみてください。

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アメリカの学費と政治の関係

アメリカの大学の学費は、アメリカの政治とも関わりがあります。

たとえば、2020年のアメリカ大統領選では、民主党候補者たちが州立大学の無償化(国内学生向け)や学費ローンの債務免除といった政策を打ち出したこともありました。

また、留学生の受け入れ政策も大統領によって変わります。海外からの学生が負担する学費の割合が影響を受けることもありますし、卒業後の就労に関わるビザにも変化が生じることがあります。

留学生の立場としては選挙に関わることはできませんが、「学費」という自分に直接かかわるテーマを政治から見ていくことは、アメリカ留学生として貴重な学びになるのではないでしょうか。

アメリカの大学学費を知って最適な大学を選ぼう!

アメリカに大学留学する際は、長期的な視点を持つことが大切です。

ランキングの高い大学がいい大学なのではなく、自分に合った大学がいい大学です。学部や専攻はもちろん、場所、ライフスタイル、奨学金などを考慮しながら選ぶのがポイントです。

アメリカの大学に進学すると決めている人も、アメリカ以外の国と迷っている人も、日米併願を考えている人も、まずはしっかり情報を収集し、比較をしながら進路を考えていきましょう!

(留学プレス編集部)

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