日本の大学では新入生が学校に慣れ始める5月、アメリカの大学生は卒業式シーズンを迎えます。同じ大学生でも、アメリカと日本ではスケジュールも履修システムも大きく違っています。ここでは私がアメリカ大学留学中に実感した、アメリカと日本の大学生活の違いを6つご紹介します。
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入学式のないアメリカ
日本の新学期は桜の舞い散る4月スタート。新入生は期待と不安を胸に、まずは入学式に出席しますよね。一方、多くのアメリカ大学の新学期は夏休みが終わった8~9月からスタートです。日本のように改まった入学式はありません。 新入生も初日から通常通り授業を受けます。
2学期制の大学なら9月から12月までが秋学期(フォールセメスター)、1月から4月までが春学期(スプリングセメスター)になります。5月は卒業式シーズンで、6月~8月はサマースクールが開講されています。(3学期制・4学期制の大学もアリ)
履修登録は学期が始まる前に
日本では新学期が始まってから、学部の友達や先輩と相談しながら、クラス一覧を自分でクラスを決めていきますよね。アメリカでは、初日から授業が始まるので、履修登録は学期の始まる1・2ヶ月前に行います。
また、自分で勝手にクラスを決めて履修登録をするということが出来ません。学生はまず、自分の学部(=Department)専任の学業相談専門のカウンセラーのところへ向かいます。このカウンセラーからは履修の組み合わせや、卒業までのプランについて具体的なアドバイスがもらえます。履修登録以外にも、学業に関して親身になって相談にのってくれるので、学生にとってはとてもありがたい存在です。
カウンセラーと一緒に卒業までに必要な単位数を確認し、その学期に履修しなければならないクラスを決めたあと、履修登録を行います。カウンセラーからもらう登録番号が必要な場合もあり、勝手に履修登録が出来ない仕組みになっています。
クラスには定員があり、履修開始日が遅いと取りたいクラスがもう満席で登録出来ない!ということも当然あります。そんな時は、クラスのキャンセル待ちをしたり、教授と直談判して入れてもらうという方法をとります。
専攻はゆっくり決めてOK
入学した時点ではみんな専攻(メジャー)が特に決まっていません。アメリカでは1・2年生で一般教養科目を履修し、3・4年生でそれぞれの専攻に応じた専門のクラスを取っていきます。
1・2年生の間にじっくり自分の学びたい分野を見極める時間があるので、本当に学びたい専攻を選ぶことが出来ます。専攻が決まるのが遅い分、4年生になっても結構な数のクラスを取っています。
他学部の授業も気軽に取ることが出来るので、途中で専攻をかえることも比較的容易に出来ます。一つの専攻だけでなく、副専攻(マイナー)を取ることも出来ますし、ダブルメジャーといって専攻を2つ取ることも可能です。
「ゼミ」がない
大学で初めて出来た友達は「ゼミ繋がり!」とか、「ゼミのみんなで親睦会をしよう!」というのは、日本ではごく一般的ですよね。アメリカにはこのシステムはありません。そもそも授業のほとんどが少人数制で、専門分野のクラスを履修し始める時期もバラバラ。
そのため、友達を作るには普段の授業で話しかけるしかありません。宿題のことを尋ねたり、その子の服装やアクセサリーを褒めたり(アメリカでは初対面の人の持ち物を褒めるのは一般的です)、積極的に話しかけていきましょう。
「進級」の捉え方がちょっと違う
日本の大学では入学して年を重ねるごとに1年生、2年生、3年生、4年生と進級していき卒業となりますよね。アメリカの大学ではこれは当てはまりません。
重要なのは、卒業に必要な単位数を現時点でどれくらい取っているか。、何年生かということはあまり関係ありません。サマースクールを利用して単位を早く取り終えれば、3年半で卒業することも可能です。
日本の1年生から4年生にあたる言葉は順に、Freshman、Sophomore、Junior、Seniorと なっていますが、取った単位の数によって分けられているので日本の「学年」とは意味合いが少し違うのです。
卒論は書かなくていいの?
卒業に必要な単位数をしっかり取れば卒業となるので、卒論はありません(一部例外はあります)。英語で卒論はThesisと呼ばれますが、一般的には大学院を修了する為に提出するものとされています。
いかがでしたか?日本とアメリカの大学は同じ4年制の教育システムであるものの、そのシステムはだいぶ違うものです。アメリカでは、自分のペースで学ぶということが重要視されている気がしませんか?これから留学を目指す方は、生活習慣や文化の違いももちろんですが、学校生活の違いも頭に入れておき、留学生活をスムーズにスタートしてください。