「短期留学でどんな経験ができるんだろう？」
「語学力は上がるの？」
「どこの国がいいんだろう？」
高校生の短期留学が年々増えるなか「興味はあるけれどどう選んだらいいのかわからない」という人、「本当に効果があるんだろうか？」と不安を持つ人も多いはず。
高校時代の留学経験は語学力の変化だけでなく、チャレンジ精神、自立心にも大きな影響があります。進学や将来の仕事への目標が変化することも少なくありません。
「高校生の留学について、いい面だけでなく悪い面も知っておきたい！」
そんな人に向けて、この記事では5つのメリットとデメリットをご紹介します。
留学は多くの高校生にとっては未知の世界。実際の体験口コミや人気の国もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね！
高校生の短期留学のメリット
メリット①ストレスなく語学力がつく
語学力が自然に身につくのは10代まで！高校生のうちに語学の下地を作っておくと、先々に大きなメリットがあります。
特にリスニングや発音は、高校生のうちがチャンス。ナチュラルな発音はオトナになればなるほど難しくなります。
上達のカギは「習うより慣れろ」です。24時間外国語漬けの短期留学は、語学のシャワーを浴びられる絶好のチャンスです。
メリット②問題を解決する力がつく
短期留学中は楽しいことばかりではありません。道に迷ったり、盗難にあったり、体調を崩すこともあるかもしれません。友だちと口論になるかもしれないし、ホストファミリーと考え方が合わないかもしれません。
慣れない言葉で問題を解決するのは勇気がいります。でも必死で考え、思い切って相談して解決するという経験が自信になります。
・薬はどう買えばいいの？
・警察でどう説明すればいいの？
・誰に相談すれば？
・自分の意見をどういえばいい？
・病院に行くには？
こういったトラブルは留学では日常茶飯事。乗り越えるたびに小さな自信が積み重なり、気が付いたら大きな自信に変わっていますよ！
メリット③世界中に人脈ができる
高校生の短期留学の一番の魅力は、世界中に友だちができることです。
「吊り橋効果」という言葉を聞いたことはありませんか？ピンチをともに切り抜けた仲間とは、一気に仲良くなれるという心理学の法則です。
一緒に難しい課題に取り組んだり、ドキドキしながら知らない土地を訪れたり、お互いの悩みを分かち合ったりすることで、たった2週間から4週間くらいの短期留学であってもとても距離が縮まるものなんです！
メリット④勉強そのものの面白さに目覚める
期末テストや受験のための勉強は、いわば「義務」のようなもの。
一方、短期留学では、やりたいスポーツやアートに取り組んだり、違う国の学生とのディスカッションなどを通じて勉強の概念が変わっていきます。
・こんな風に結論を導けるんだ！
・リサーチってこんな方法があるんだ！
・お互いのアイデアを知るって面白い！
知りたいことが増えて、学ぶことそのものが面白いと思えるようになったら、とても幸せだと思いませんか？
メリット⑤世界の裏側を知ることができる
ネットやテレビがあれば世界で起きているさまざまなことに触れることができます。
しかし表面的なニュースや他人の解説だけで、そこに暮らしている人の本当の姿を知れているでしょうか？
レストランでは味わえない家庭の料理、それぞれが信じる宗教、家族のかたち、人の命の重さ、お金の概念、休日や祝日の過ごしかた…
いろんな国の人のリアルな話を聞けるだけでなく、日本のことも知ってもらえる絶好の機会になるんです！
番外編／本格的な高校留学の下見ができる
海外の高校に進学／転校したいと思っている人にとって、短期留学はまたとないチャンス！
サマースクールや短期研修に参加することで、海外留学の様子を知り、長く留学するための自信をつけられます。
高校留学にはいろんな種類があります。ボーディングスクール留学、海外高校正規留学、高校交換留学など、自分に合った留学スタイルを知りたいという方は、「高校留学－高校生留学の特徴や費用」のページで詳しく知ることができますので、ぜひ参考にしてください！
高校生の短期留学のデメリット
デメリット①発言するタイミングに苦労する
高校生が短期留学で苦労する点のひとつが「会話やディスカッションに入るタイミング」です。
多くの日本人は空気を読んだり、場をわきまえたりすることが習慣になっています。しかし、いつまでも空気を読んでいると、盛り上がっている会話に入るタイミングがどんどん難しくなってしまいます。
授業のディスカッション中も、どこで割り込めばいいかがわかりません。しかしそれでは「あいつ、つまらないやつだな」「意見がないんだな」と思われてしまいます。
最初は勇気がいるかもしれませんが、実はみんな「なんで黙ってるんだろう」「早く会話にはいってきてほしいな」と思っているものです。遠慮なく最初の一声を出してみましょう！
デメリット②費用がかかる
短期間といえども、海外留学にはお金がかかります。家族に理解をもらい、留学費用に協力してもらうことが大切です。
国や都市、コースによって留学費用は異なります。さまざまな国の短期留学の費用については「短期留学」のページが参考になりますので、チェックしてみましょう。
留学費用について家族が快諾してくれたときには、自分でもどのくらいのお金がかかっているかしっかり把握しておくのがおすすめです。自分のために出してくれたお金を無駄にすることがないよう、短期留学の限られた時間を有意義に過ごしたいですね！
デメリット③日本と海外の学校の休暇時期が違う
日本と海外では、学校の休暇時期が違います。
たとえば、高校生の短期留学で一番多いのが夏休み留学ですが、ヨーロッパの多くの国では7月初旬から、北米では地域によっては5月末や6月初旬から夏休みが始まります。日本ではまだ学校がある時期に、早々と開講するサマースクールもあるので注意したいですね。
また、年末年始休暇も異なります。日本では年明けのお正月にかけてゆっくり休むのが一般的。一方、欧米やオセアニアでは12月のクリスマス期間を長く休み、年が明けたらすぐ学校が始まります。
日本からも多くの高校生が短期留学していますので、適した日程を選べば大丈夫。春休みやゴールデンウィークなどもうまく利用して留学できることがあります。学校の先生とも相談しながら、自分のタイミングで計画していきましょう！
デメリット④会話の話題選びに苦労する
知り合って間もない友だち、それも育った環境がまったく違う友だちとは共通の話題が少ないもの。「ランチどうする？」「どんなホストファミリーなの？」など軽い会話は問題ありませんが、なかなかお互いをよく知るための深めの話題というのは見つけにくいものです。
そんなときのためにも、日本を出る前には日本のことや自分のことをよく知っておくのがおすすめです。歴史や政治、食や習慣についておさらいしておくといざというときの助けになります。
たとえば「日本では東西で味付けが違うんだよ！」という話題をふってみてください。相手の国でも似たようなことがあるかもしれません。「私の国では南北で違いがあるよ」「地方ごとに人の性格も違うんだ」といった話題に発展していくこともありますよ！
デメリット⑤ホームシックになる場合がある
言葉が思った以上に通じない、食が合わない、時差で体調が悪い、などちょっとしたきっかけで誰でもホームシックになる可能性があります。
もしホームシックになってしまったら、まずその事実を受け入れることが大切。「自分だけはならない」「ホームシックなんてカッコ悪い」と思わないでください。ホームシックは、海外渡航経験が豊富な人であってもなることがあるんです。
ホームシックになってしまったら、学校の先生やカウンセラーに気軽に相談してみましょう。海外ではメンタルヘルスへの理解が浸透しています。適切なアドバイスや対処方法を教えてくれるはずです。
そして日本のご家族にも遠慮せずに連絡してみましょう。限られた時間を使っての短期留学なのですから、悩んでいる時間はできるだけ早く解決して、有意義な楽しい時間に変えていきたいですね！
短期留学の体験談と口コミ！
実際に短期留学を経験した2人の高校生が、体験をシェアしてくれました！どんなきっかけで留学を決断したのか、現地でどんな体験をしたのか、2人の話を参考にしてみてくださいね。
①ニューヨークへの短期留学
リスニングがすごく伸びたし、スピーキングも気付かないうちに上達しててびっくりしました！
授業だけじゃ英語に触れる時間も短く伸びにくいので授業以外のプライベートな時間でも英語を使って色んな人とコミュニケーションを取るのが1番大切だと思いました。
高1の夏にイギリスのボーンマスへ短期留学し、今回が2回目の短期留学です！
| 留学先 | ニューヨーク（学校名：EF New York） |
| 留学のきっかけは？ | 寮が空いていたのと、世界の中心地へ行ってみたかったからです。 |
| 授業はどんな感じ？ | 日本人が自分の他に1人しかおらずちょうどいい環境でした。 ディベートとかプレゼンテーションは難しかったけどいい経験になりました。 リスニングがとても伸びたような気がします。 カフート（Kahoot!＝ノルウェー発の教育ゲーム）をやることが多く、特にチーム戦はとても楽しくクラスメイトと仲良くなれていいなと思いました。 |
| 滞在先は？ | 学生寮です。ルームメイトの身長が210cmあり、最初はすごくびっくりしましたが、とても良い奴でユーモアがある人でした。 |
大好きなメジャーリーグを観戦でき、大谷翔平選手・千賀滉大選手・吉田正尚選手やメジャーリーガーを近くで見れたこと、ほかには大雨の中、船内ではしゃぎながら日本人とドイツ人と自由の女神に行ったのが楽しかったです！
②オーストラリアへの短期留学
わたしは初めての留学だったから、日本人の多いオーストラリアのシドニーにしました。
外国人の人に自分達から話しかけに行ったら笑顔で質問に答えたりしてくれて嬉しかったです。
日本では自分から動くということができなかったけど、動かないままじゃなにも変わらないということを学びました！
| 留学先 | オーストラリア・シドニー （学校名：EF Sydney） |
| 留学のきっかけは？ | 周りの目ばかりを気にしてしまう自分が嫌いだったから、海外に留学をしていろんな考え方やいろんな人を見ることで考えが少しでも変わるかなと思ったからです。 |
| 授業はどんな感じ？ | 生徒の私たちが考え、発言することが多くて周りのことも仲良く楽しく受けられました。 |
| 印象に残っていることは？ | 店員さんがとても優しくて、私たちが日本人だと気づいたらこんにちはやありがとうなど日本語を喋ってくれたことです。 普段関わらない年齢の人や性格の人と関わることで学校の友達とは違う楽しさがありました。 |
留学はハードルが高いと思っていて、実際難しいこともあったけど、自分の知識を全部出して頑張って話して相手に伝わった時はすごく嬉しくて自信に繋がったから、少しでも行きたい、自分を変えたいという気持ちがあるなら行動してみるのがいいと思います！
高校生の短期留学、人気の国は？
アメリカ
ニューヨーク
世界的なアートや音楽に触れられ、刺激にあふれているニューヨーク。美術館や博物館、劇場がいたるところにあり、自然に芸術を感じることができます。
ビジネスの中心地でもあり、世界各国から個性あふれる人たちが集まってきているのもニューヨークの魅力です。街の人たちをウォッチングしているだけでもぜんぜん飽きない！
サンディエゴ
サンディエゴの大きな魅力は温暖な気候と美しい自然。ビーチや公園でのんびりした日常を楽しむことができます。
サーフィン、ハイキング、サイクリング、ヨガといったスポーツに気軽に触れられるのも嬉しいポイント！
メキシコに近いサンディエゴはラテン文化もポピュラーです。街でスペイン語と英語が両方聞こえてくるのもサンディエゴならでは。アメリカの多様性を肌で感じられます！
サンタバーバラ
大都市よりも、穏やかな郊外都市に行きたい人にサンタバーバラはピッタリです。ビーチや山に気軽に行ける一方で、中規模都市ならではの便利さもあるという絶妙なバランスの暮らしやすさが魅力です。
名門カリフォルニア大学サンタバーバラ校を中心にした学生都市でもあります。心を落ち着けて勉強したい人や観光地とは違うアメリカ生活を楽しみたい人に向いています。
ロサンゼルス
西海岸最大級のエンタメ都市、ロサンゼルス。映画、音楽、美容、アートなどクリエイティブな空気でいっぱいです。野球・バスケ観戦や、テーマパークめぐりも外せませんね！
配信ドラマや映画で見たことのあるストリートや海岸沿い、多彩なファッションなど、エキサイティングな刺激がほしい留学生におすすめです。
カナダ
トロント
カナダ最大の都市トロントは、世界に名だたる多文化都市です。いろんな文化を吸収したい人、多様性に興味がある人にピッタリの留学先です。
名門トロント大学の美しいキャンパスを訪れて海外大学に行きたくなる人も多数！ナイアガラの滝へもアクセスできるので、週末を使って圧巻の景色も見られますよ。
バンクーバー
カナダ西海岸の人気都市バンクーバー。穏やかな気候と自然あふれる環境で、日本人リピーターも多い留学先です。
夏はビーチやハイキング、冬はスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しめます。カナダの国民的スポーツであるアイスホッケー観戦もぜひ行きたい！ド迫力です！
イギリス
ロンドン
アートや歴史が好きな人にはたまらない都市、ロンドン。学割を駆使していろんな劇場や博物館にリーズナブルに行けます。短期留学だけでは時間が足りないくらい、チェックしたいスポットが満載です！
ロンドンには世界中から留学生が集まってきています。移民も多いので、様々な国の人と交流したい高校生にとってもロンドンはピッタリな留学先です。
ケンブリッジ
世界最古の大学のひとつ、名門ケンブリッジ大学を中心とした街ケンブリッジ。街そのものが歴史と伝統にあふれています。毎日の通学でも古くからのイギリスらしさを感じられます。
ケンブリッジには、落ち着いた環境で学びたい留学生が集まる傾向にあります。「真剣に学ぶ学生たちと友だちになりたい」という人にピッタリの留学先です。
オックスフォード
世界ランキング1位のオックスフォード大学や、ウィリアム王子も通った名門中高一貫校「イートン校」があるオックスフォード。世界屈指の優秀な学生たちやイートン校の制服を着た学生たちとすれ違うたびに、学生都市としての品格と伝統を感じられます。
シェイクスピアゆかりの地を訪れたり、小川をのんびり眺めたり、古き良きイギリスを感じられるのもオックスフォードの魅力です。
ボーンマス
ボーンマスはロンドンから約2時間の海岸沿いにある街です。ヨーロッパ各国の学生から、語学留学先として人気があります。
大都市とくらべて街全体がこじんまりとしているので、学校には徒歩、自転車、バスで行けることがほとんどです。閑静な住宅地でのんびりとした空気を味わいながら、地元の人と気軽に交流ができるフレンドリーさもボーンマスの大きな魅力です。
イーストボーン
イーストボーンはロンドンから直通電車で約1.5時間から2時間。海沿いにある小さな街です。
街には歴史の古い建築物や美術館がたくさんあります。海の美しい風景とイギリスの伝統的な街並みを眺めながらの散歩は、古き良き時代を感じられる至福の時間です。
郊外でリラックスした留学生活を送りたい人、都市部よりも小さめの学校でみんなの顔がわかる環境が好きな人にピッタリの留学先です。
オーストラリア
オーストラリア人の口癖は「No worries!（心配ないよ！）」。失敗やうっかりも許し合う社会です。明るくフレンドリーな国民性なので、人見知りが心配な人にも安心な留学先です。
休日にはコアラやカンガルーに会いに自然保護公園や動物園にも行きたいところ。動物や環境を大切にしているオーストラリアの日常からは学べることがたくさんありそうです。
ニュージーランド
高校生の留学先として人気の高いニュージーランド。その魅力は多様性を重視した社会と、穏やかな国民性にあります。
ホストファミリーに「今日学校で〇〇をしたんだよ」と伝えると、きっと「Lovely！（すてきね！）」と返してくれますよ。ニュージーランドは教育機関の幸福度調査でも常に上位に入っています。
穏やかなニュージーランドですが、ラグビーの試合がある日は大賑わい！先住民族マオリの伝統文化「ハカ」と白熱のゲームに盛り上がりましょう！
アイルランド
美しい自然と歴史ある街並みが両方味わえる国、アイルランド。ちょっとシャイな国民性は日本人とも似ているところがあり、留学生にもわかりやすいようにゆっくりと話してくれる穏やかな人たちが多い国です。
一方でMETAやGoogleといった最先端企業の欧州拠点があるのもアイルランド。「ヨーロッパのシリコンバレー」と呼ばれていて、イノベーションを起こす先駆的な国としても知られています。
ドイツ
国を挙げて教育に力を入れているドイツ。高い教育水準で世界的に知られています。英語を話せる人も多いため、ドイツ語の勉強しながら英語を使う機会があるのもドイツ留学の特徴です。
週末は屋台のソーセージを片手に街歩きしたり、音楽好きの人ならコンサートも格安で行くことができます。ダンスやアートに触れる機会もたくさんあります。サッカー観戦で盛り上がる日も楽しみですね！
フランス
将来フランスで音楽留学したい、料理人やパティシエを目指したい、そのほか芸術やスポーツなどフランスならではの分野に興味がある人に人気なのがフランス短期留学。日常生活を通じて豊かな文化に触れられるのが魅力です。
フランス語は国連やNATOの公用語でもあり、若いうちに身につけておくことで大きなメリットがあります。ヨーロッパやアフリカにはフランス語を使用する地域も多く、将来の武器になること間違いなしです。
短期留学を上手に活用して、高校生のうちに飛躍しよう！
語学力だけでなく、世界中に友だちができたり、視野を広げられるのが高校生の短期留学の魅力です。
今まで知らなかった世界を知り、これからどういった道に進むのかを考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。
高校生の短期留学が増えているいま、世界各国でいろんなプログラムが開講されています。せっかくの短期留学を有意義な経験にするには、自分に合ったプログラムを探すのが何より大切です。
ぜひたくさん情報収集をして、楽しい短期留学を実現してくださいね！
（留学プレス編集部）
