1868年創立のカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkekey)は、世界大学ランキング9位という高いアカデミックレベルを誇る名門州立大学。
多数のノーベル賞受賞者のほか、Apple共同設立者スティーブ・ウォズニアックに代表されるような名だたる起業家たち、グレゴリー・ペックやクリス・パインといった名俳優たち、数々の五輪メダリストたちを生んできました。
留学生にとってカリフォルニア大学バークレー校への留学は難関ですが、決して入学できないわけではありません。
この記事ではカリフォルニア大学バークレー校の特徴や難易度、学費、そして入学条件などを解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね!
大学留学の費用や選考、学部や入学方法は?
トップランク大学から比較的入学しやすい大学、芸術大学や専門大学、仮合格制度がある大学…などなど、アメリカには、そして世界にもいろんな大学があります。
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カリフォルニア大学バークレー校の基本情報
設立年 | 1868年 |
形態 | 州立 |
難易度 | ★★★★★ |
合格率 | 14% |
学生数 | 約45,699人 |
留学生数 | 約7,856人(17%) |
人気の学部 | 細胞生物学 コンピュータサイエンス 経済学 コンピューター・情報科学 電気工学 政治学 ビジネス 社会学 環境科学 研究・実験心理学 |
学費例(年間) 費用検索はこちら 学部 大学院 | $48,176(学部) $30,362(修士) |
カリフォルニア大学バークレー校の特徴
1868年創立、パブリックアイビーの一校
1868年のカリフォルニア大学バークレー校は『カリフォルニア大学』群のひとつ。
アメリカの伝統ある名門大学を称した『アイビーリーグ』は全校が私立大学ですが、カリフォルニア大学バークレー校はアメリカの名門州立大学の総称『パブリックアイビー』の一校です。
州立大学であるためカリフォルニア州民が優先的に選抜され、合格者の8割以上はカリフォルニア出身者。大学で3万人以上、大学院1万人以上の学生数を誇る大規模校で、英語学や心理学、分子生物学、工学、コンピュータサイエンスなどの分野の人気があります。
アメリカのデジタル産業の聖地シリコンバレーに隣接していることからIT系企業などが出資した最先端テクノロジーの研究・開発が行われるなど学術環境は恵まれており、多くのノーベル賞受賞者を輩出しています。
UCバークレーの偏差値は?
アメリカでは日本のような偏差値システムをとっていません。
テストの点数で入試選考が行われる日本と違い、アメリカは書類選考がメインです。そのため、テストの点数が指標の偏差値システムは難易度を測るのには合わないのです。
偏差値の代わりの指標となるのが合格率や世界大学ランキングです。
世界大学ランキング9位!
イギリスの高等教育情報誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(Times Higher Education、通称THE)」の世界大学ランキング(2024)によると、ハーバードやMITに続く9位にランクイン。アイビーリーグのイェール大学(10位)、コロンビア大学(17位)などより上位に評価されており、州立大学のランキングではトップにランクインしています。
卒業生にはノーベル賞受賞者や世界を動かす起業家たち
カリフォルニア大学バークレー校は物理学・化学・経済学など13の分野・184の学部から350以上の学士・修士・博士号を取得することが可能。31ものノーベル賞受賞者を輩出していることが、そのアカデミックレベルの高さを物語っています。
また学業だけでなくスポーツも盛んで、多くのオリンピアンやアスリートなどを生み出しており、117人のオリンピック金メダリストを輩出しています。
起業家も多く、スティーブ・ウォズニアック(Apple共同創業者)やエリック・シュミット(Google CEO)、アンドリュー・グローヴ(Intel共同創業者)、ドナルド・フィッシャー(米GAP創業者)など、世界に大きな影響を与えてきた企業の創業者たちが多く生まれています。
ソフトバンクグループの孫正義氏、元国連難民高等弁務官の緒方貞子氏の母校でもあります。
バークレーはサンフランシスコから車で約30分
カリフォルニア大学バークレー校はアメリカ西海岸・カリフォルニア州サンフランシスコの東に位置するバークレー市(人口約50万人)にあります。ライトレールに乗ればサンフランシスコへの移動も簡単で車でも30分ほど。
街の至るところに芸術と文化がただよい公共交通機関も整備されているバークレー市は、ベイエリア周辺の観光名所として人気の街のひとつです。
カリフォルニア大学バークレー校はバークレー市の中心に位置しており、広大なキャンパスは学生以外でも出入り自由。90mほどあるキャンパス内のセイザータワーからはサンフランシスコが一望でき、バークレー市のシンボルとして人気の観光スポットになっています。
カリフォルニア大学バークレー校の学費
Stadium @ UC Berkeley by Tzuhsun Hsu
州立大学であるカリフォルニア大学バークレー校。費用は私立大学と差があるのでしょうか。学費についてみていきましょう。
授業料 | $48,176 |
家賃・食費(寮の場合) | $20,576 |
健康保険 | $3,858 |
合計 | $78,742 |
UCバークレーは州立大学のため、アイビーリーグなどと比較すると、低めに設定されています。
奨学金
UCバークレーの奨学金制度は原則としてカリフォルニア州民と米国内学生のために実施されています。留学生にとって奨学金の利用は現実的ではありません。
日本からの留学生は日本政府や企業、財団などが実施している奨学金制度を検討してみてください。
▼奨学金制度の一例
- 独立行政法人 日本学生支援機構
- フルブライト奨学金
- 経団連
- 柳井正財団
- 中島記念国際交流財団
- 笹川平和財団スカラシップ
- 船井情報科学振興財団
- INPEX教育交流財団
- Japan-IMF スカラシップ・プログラム
- 一般財団法人 BCJ国際奨学財団
- 海外留学大学院女子奨学金 – CWAJ
- ヒロシマスカラシップ
- 財団法人 本庄国際奨学財団
カリフォルニア大学バークレー校への留学を実現するために
Sather Gate ( UC Berkeley ) by Thank You (21 Millions+) views
カリフォルニア大学バークレー校への出願はUC Applicationというカリフォルニア大学全校共通の出願窓口から行います。
▼UCバークレーの入学条件
GPA (GPAの計算方法はこちら) | 3.4以上(実際の合格者中間値は3.90-4.00) |
指定科目 | UC指定の科目を履修済で、平均C以上の成績を修めていること (歴史、英語、数学、科学、英語以外の外国語、映像/パフォーミングアーツ、他1科目) |
英語力 | 次のいずれか ・TOEFL iBT 総合 80(大学は100以上を推奨) ・IELTS 6.5 ・DuoLingo English Test 115 |
このほかに、UC共通願書のなかには「パーソナル・インサイト・クエスチョン(Personal Insight Question)」というセクションがあります。たとえば「リーダーシップの経験の例を説明してください。」「あなたの最大の才能やスキルは何だと思いますか?」といった質問が用意されており、それぞれ350ワード以内で回答します。
これまでの例題などを「カリフォルニア大学は10校ある!大学一覧と世界ランキングや偏差値、入試情報と入学条件を解説!」のページで紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニティカレッジからの編入も検討しよう
カリフォルニア州はコミュニティ・カレッジから州立大学への編入システムがよく整っています。そのため多くの留学生が、UCバークレーに直に出願するのではなく、まずは入りやすいコミュニティ・カレッジへ入学し、カリフォルニア大学バークレー校の3年次へ編入するというルートをたどっています。
これまでにも数多くの日本人留学生が、コミュニティカレッジからの編入でカリフォルニア大学バークレー校への合格を勝ち取ってきました。
入学するための戦略としてコミュニティ・カレッジからスタートするというのは間違ってはいませんが、UCバークレーへの編入実績の高いコミュニティカレッジを選ぶ、あるいは編入する学部・分野によってはコミュニティ・カレッジでの特定の分野の専攻が必要ということもあります。最初からカリフォルニア大学バークレー校のどの学部を目指すかを見越した上で、コミュニティ・カレッジや専攻を選ぶのがおすすめです。
UCバークレーへの編入実績に定評があるコミュニティカレッジのひとつ「オレンジコーストカレッジ」留学生記者のレポートを読む >
GPA(内申点)をしっかり取ろう
カリフォルニア大学バークレー校は州立大学のため、州民に対しての公平性を重視しています。リーダー養成に重きを置いているアイビーリーグとは異なり、基本的に州民が優先され、入学時に必要とされる各種スコアも州民の方が緩い傾向にあります。
たとえば、出願時のGPAはカリフォルニア州民は3.0以上のところ、留学生は3.4以上が最低ラインと定められています。
留学生は数少ない枠を、カリフォルニア州以外のアメリカ人達と競わなければなりません。編入ルートで合格を狙う場合も、しっかりコミュニティカレッジで上位の成績をとっていきましょう。多くのコミュニティカレッジには編入の専門アドバイザーがいますので、自分の志望校がUCバークレーであり、どの専攻を目指しているかということを相談すると、どの科目をとるべきか、どう成績をとっていくべきかを詳細にアドバイスしてもらえます。
カリフォルニア大学バークレー校で一生を変える学びをしよう!
カリフォルニア大学バークレー校は、世界を変えるイノベーションや社会の大事な分岐点にリーダーとして力を発揮した人々をたくさん生み出してきました。
ここで過ごす学生生活はアメリカのトップランク大学らしい個性豊かで充実したものになるでしょうし、卒業後の人生を大きく変えることになるでしょう。
入学難易度は高いですが、編入なども上手に活用することで合格への可能性がぐっと近づきます。ぜひチャレンジして、かけがえのない友人たちに出会ってください!
(留学プレス編集部)