語学留学やワーキングホリデー、大学留学、インターンシップ等、留学には様々な手段があります。私は現在、ドイツのハイデルベルク大学に交換留学中。今回は実際に交換留学生の視点から「やっぱり交換留学をしてよかった」と思える5つの理由をご紹介します。
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そもそも交換留学とは?
交換留学とは、日本の高校や大学に在籍したまま、協定を結んでいる海外の学校に、一定期間(半年から1年間程度)留学ができる制度です。その間、日本の高校・大学は休学などの措置はとられず、授業料は日本の大学に納めるのが一般的です。なお、本記事においては、大学のみに限定して述べていきます。
交換留学のメリット
留学先の大学の授業が受けられる
1年生から入学した正規の学部生でなくても、交換留学生なら多くの場合、留学先大学で開設されている授業が受けられます。もちろん聴講だけでなく、学部生と同じように授業やテストを受け、単位を取得することも可能です。大学の授業を受けることで、その大学の学生と交流ができたり、現地の言語で、専門的な授業を受けたりすることができます。
私は今「環境史」の授業を学部生と同じように履修しています。もちろん授業はドイツ語。専門的な用語が出たり、ドイツの歴史的背景を、知っている前提で話が進んだり、授業だけでは、全て理解できません。しかし、同じ授業を履修しているドイツ人の友達にノートを見せてもらったり、ボイスレコーダーで授業を録音して復習したりするなど、授業の理解に努めています。
また、ドイツは環境先進国として有名です。ドイツで環境史を学ぶことで、より専門的に、日本とは違う視点から学ぶことができています。
留学生との交流が盛ん
交換留学生は学部生の授業の他にも、留学生向けの授業も履修できます。留学生向けの授業では、多様な国籍の学生と交流することができます。
私が以前履修していたドイツ語の語学クラスには、アメリカ、アルジェリア、イスラエル、エルサルバドル、キプロス、台湾、中国、トルコなど、多様な国から来た留学生がいました。ある日の授業では、自分の母国をドイツ語でプレゼンテーションする授業がありました。学生たちは、母国の写真を見せたり、郷土料理を作ってきたり、伝統舞踊を踊ってみせたり、まるで世界旅行をしているようでした。これほどまで多様性に富んだ交流ができるのは、留学生向けの授業ならではです。
▲エルサルバドルからの留学生が紹介した、エルサルバドル名物の黒糖のようなお菓子。
サポートが手厚い
学生寮の手配、留学生向けの語学コースの提供、VISAや住民登録のサポートをしてくれるバディープログラムなど、大学が提供する交換留学生向けのサポートが充実しています。また、正規の留学生と同じように学生証をもらえるため、居住地域にある学生向けサービスなどを受けることができます。
ちなみにハイデルベルク大学では、学生証にお金をチャージしプリペイドカードとして学内の食堂やコインランドリーを安く使うことができます。
学費の利点
交換留学だと、日本の大学に払う授業料で、海外の大学で学ぶことができます。学の授業料の高い国であれば、安くその大学で学ぶことができます。また、大学によって交換留学生向けの奨学金制度などを設けているため、各大学のホームページなどをチェックすることをお勧めします。
5. 単位の認定措置
海外の大学で取得した単位を、日本の大学の単位として申請することができます。履修計画などによっては、1年間交換留学をしたとしても、日本の大学を⒋年で卒業することも可能です。
交換留学生には、学部生や留学生など、多様な人たちとの交流の機会があります。そして、手厚いサポートがあるからこそ、伸び伸びと、様々なことにチャレンジしやすい環境が整っています。
交換留学のデメリットは?
交換留学ならではのデメリットについても考えてみましょう。日本の大学に在籍し、その大学の協定校の中からしか大学を選ぶことができないこと、最長でも1つの大学に1年程度しかいられないこと、大学を通した留学のため、留学状況の報告などが義務である場合が多いこと、ドイツなど学費が安い国に留学するのであれば、損をしているようであること…などがデメリットに挙げられるでしょう。
また、交換留学には学内選考がある大学がほとんどです。
選考には
・指導教員の推薦書
・志望理由書
・日本の大学の成績(GPA等)
・語学レベルの証明(TOEFLやTOEIC、各語学検定等)
などの提出が求められます。多くの場合、交換留学の選考は年に1度のため、応募を考えている際には選考に間に合うようにこれらの書類等を揃える必要があります。好きな時期時に好きな期間留学できる私費の正規留学と違い、スケジュール上の制約があるのは交換留学のデメリットです。
もっとも大切なことは、様々なメリットやデメリットを知ったうえで、自分の留学の目的に合った留学手段を選択することです。そして、そのために必要な準備をしっかり行うことです。留学を考えている皆さんが、自分に合った留学手段で、充実した留学生活を送られることを願っています!