今回はドイツ・ハイデルベルク大学の学食(zeughaus-Mensa im Marstall=ツォイクハオス・メンザ イム マルシュタル)をご紹介します。ドイツでは学生食堂はメンザ(Mensa)と呼ばれています。語源はラテン語で「長い机」という意味。長机に学生たちが座って食事をする様子から、現在の「学生食堂」という意味になったと言われています。
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「ドイツで最も優れた学生食堂」に選ばれたハイデルベルク大学の実力!
ハイデルベルク大学のメンザは、学生雑誌「Unicum(ウニクム)」に2001年から毎年「優れた学生食堂」として紹介され、2010年と2011年には、ドイツで最も優れた学生食堂に選ばれたほどの実力た。野菜やお肉、お魚、デザートなど工夫の凝らされた数々のメニューを、ビュッフェ形式で食べることができます。
▼ドイツにはベジタリアンが多いため、野菜コーナーは新鮮な野菜が毎日並びます。
現在ハイデルベルク大学には3万人以上の学生が在籍しており、そのうち18%が外国からの留学生です。世界各国から集まった多様な学生たちのために、各国の民族料理も用意されているのです。
▼南ドイツのデザートの屋台。横に備え付けてあるバニラソースをたっぷりかけて食べます。
ハイデルベルク大学のメンザは夜の10時まで食事をすることができるため、お腹を空かせた学生が昼から夜までひっきりなしに集います。
深夜1時までアルコールなどを楽しむことができます。また、ブンデスリーガの放送がある日には、ビールを片手に、大型スクリーンでサッカー観戦も楽しめます。
ハイデルベルク大学・学食の知られざる歴史
建物は中世後期に建てられた建物。当初は武器庫(ツォイクハオス=Zeughaus)として使われていました。その後1690年代に建物の南側部分を厩舎(マルシュタル=Marstall)として使ったそうです。
第一次世界大戦時に戦争によって食糧難に苦しんでいた市民のために「安く食事ができる場所」として開放したのがメンザとしてのはじまりなんだとか。第二次世界大戦でもその役割を果たし、1920年代ごろからハイデルベルク大学の学生食堂として使われ始めました。
ドイツの学生食堂の多くは、学生だけでなく観光客の方も利用することができます。ぜひ旅の際には、メンザでお腹を満たしてみてはいかがでしょうか?