私のイタリア長期滞在作戦(1)どんなビザで滞在できる? ~Maki.C(イタリア在住音楽家/翻訳家)

イタリアに長期滞在をどうしてもしたかった私は、インターネットや読み物を読み漁りいろいろな方法を模索しました。本記事では、私のビザ取得に至る紆余曲折を実体験からお話ししてまいります。
 
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日本で離婚などを経験し、人生をやり直そうと2015年にイタリアに行くことを決意しました。すでに30代半ばを過ぎようとしていて、日本で社会人をしていました。日本では、大学を卒業してから15年ほど経とうとしていて、学生に戻ることには抵抗がありました。そこで、なんとか学生ビザ以外の長期滞在方法がないか、インターネットで長期滞在ビザ関係のイタリア語のサイト、日本語のサイトを読み漁りました。そのうわさの数々と、相談に訪れた法律事務所からの回答を順次解説します。
 

うわさ1.観光日本のパスポートでイタリアへの観光目的・ビザなし90日間滞在を出入国しながら繰り返すことができる

日本人のパスポートで観光目的のためビザなしでイタリアに滞在できる最長期間は90日間です。90日目には日本に帰らなければいけません。
 
しかし、インターネット上にこの法律をすりぬける方法があるとのこと。それは、一度EU圏をでて「EU圏を出ました。」という証明になる空港での出国印を押してもらってイタリアに戻るという方法です。
 
しかしこの方法は不可能です。イタリアの警察官でさえ、あまり日本のパスポートの情報を知らないまま案内する人がいるほど流布している方法ですが、信じて実行してはいけません。これを信じて、EU圏でない近くの国に2泊3日の旅行をしてイタリアに帰る人もいるのだとか。正しくは、日本のパスポートではイタリアに90日以内滞在のあと帰国したら、日本国内に90日以上滞在しないとイタリアに再入国できないというのがルールです。
 

うわさ2.イタリア人老夫婦のバダンテ(お手伝いさん)として長期滞在許可書をもらえる

日本人の奥さんを持つイタリア人から薦められたのがこの方法。多くのインターネットサイトにも掲載されています。信憑性が高いのではと思い、法律事務所へどのような手続きをしたらいいのかを聞いてきました。
 
私の場合、恋人のご両親のアシスタントとして申請できる可能性がありました。(もちろん、複雑な思いはありました。書類上のみとはいえ「お手伝いさん」という身分になることに対してです。しかし、長期滞在できるのであればいたし方ありません。)
 
法律事務所の回答から、イタリア人老夫婦が「この外国人をお手伝いさんとして私達が雇います。」という書類に署名をして近くの役所に持っていくと完了、しかし、この法律はアフリカ、シリア、東欧などの社会・経済的問題がある国のみに有効な制度だと判明しました。もちろん日本は対象外です。
 
中には、「この方法で日本の奥さんがイタリアに1年いることができたよ。」というイタリア人がいますが、よく考えたらシチリアの人が多かったような気がします。真偽の程は確かではありませんが、シチリアは特殊な州でコネでなんとかなることがあるとも聞きます。とにかく、通常はイタリアの法律上日本人には無効です。
 
イタリア人が、「上記の方法で長期滞在したよ。」ということもあると思いますが、上記の方法での長期滞在は、少なくとも日本人にとって可能性は0(ゼロ)です。(2016年現在)
 
インターネット上はいろいろなうわさが溢れていましたが、最終的に長期滞在の可能性として私に残る方法は、「学生ビザ」のみでした。次回は、唯一の残された可能性「学生ビザ」取得の道のりについて詳しく書いていきます。
 
文:Maki.C(イタリア在住音楽家/翻訳家)
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