条件付き合格とは?英語力が足りない留学生でも大学入学許可をもらえる内定制度を活用しよう!

海外の大学や大学院、専門学校への留学を希望する人は『条件付き合格』(または『条件付き入学』)について覚えておくと大変有利です。

条件付き合格とは、英語力以外はすべて合格条件に達している場合に、学校から『仮合格』をもらえる制度のこと。アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなど様々な国で導入されており、「高校の成績も論文も合格基準に達してるんだけどTOEFL(r)だけがまだ取れないんだよなあ」という人なら利用できます。

大学・大学院留学したい人は、上手に条件付き合格を活用することでお金や時間の節約になるだけでなく、先に「入学内定」を手に入れることで精神的な安心も手に入れられるメリットがあります。

ここでは条件付き合格について詳しく解説していきます。

条件に合う大学・大学院選び、費用 etc.

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条件付き合格制度ってどんなシステム?

海外の大学キャンパス

海外大学入学に必要な主な条件

最初に、海外大学の選抜方法について知っておきましょう。

海外大学には日本のような一発試験の入試制度はありません。その代わりに次のような書類を提出して選考が行われます。

▼必ず必要になる書類
・入学願書
・最終学歴の成績証明書
・最終学歴の卒業(見込み)証明書
・残高証明書
・英語力スコア(TOEFL®、IELTSなど)

▼さらに学校によっては
・エッセイ(論文)
・推薦状
・面接(オンライン)
・作品提出(芸術系専攻の場合)
・SAT/ACT/GRE/GMATなど英語以外のテストスコア
 etc.

これらの書類を期日までに提出すると、学校で審査が行われて合否が決まります。

英語力が足りないだけなら仮合格をもらえる

上記の書類は頑張ればすぐにそろうものばかりですが、英語力だけは足りない!という人も少なくありません。そんなとき、英語力が上がるのを待っているとどんどん出願が遅くなり、留学実現までに時間がかかってしまいます。

そこで活用したいのが『条件付き合格』。「すべての要件は合格ラインに達しているけれど、英語力スコアだけが足りない」という場合、仮合格をもらえるのが条件付き合格です。

条件付き合格というからには「条件」があります。その条件とは、大学や学校が指定する語学学校で英語力が規定に達するまで勉強すること。語学学校の内部進学試験に合格するか、所定のクラス(上級クラスや進学準備クラス)を修了できたら、正式に大学入学を認めるというものです。

(注:留学生にとっての「条件付き合格」は語学力が足りないケースがメインですが、広義では現地学生の「内申点(GPA)が足りない場合」「その学部に必要な科目の単位が足りない場合」なども条件付き合格と呼ばれます。この記事では語学力が足りないケースを解説していきます。)

条件付き合格制度を持っている国

アメリカを中心にさまざまな国で条件付き入学制度を導入しています。

条件付き合格制度がある国の例
アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランド・アイルランド・マレーシアなど

条件付き合格できる学校の種類

大学、大学院、短期大学(コミュニティカレッジ・公立カレッジ)専門学校や職業訓練校(TAFE・ポリテクニック・私立専門学校)などで条件付き合格を取り入れています。一部の海外高校も条件付き合格を採用していることがあります。

大学や大学院の場合、世界大学ランキングの上位校や難易度の高い学校では条件付き合格を採用していない場合があります。

条件付き合格で知っておきたい単語

条件付き合格についての必須単語を覚えておきましょう。

conditional offer
conditional admission
条件付き合格(または条件付き入学)制度
※一般的に北米ではconditional admission、欧州やオセアニアではconditional offerと呼ぶ傾向にあります。
conditional acceptance条件付き合格(入学許可)
※条件付き合格制度そのものをconditional acceptanceと呼ぶ場合もあります。
offer letter
acceptance letter
条件付き入学許可書
TOEFL® waiver
IELTS waiver
TOEFL®免除
IELTS免除
※「英語能力テスト免除=English proficiency test waiver」「本校ではIELTSを免除します=We will waive IELTS」のように使われることもあります。

条件付き合格の流れ

海外の大学生

希望大学の指定語学学校を調べる

条件付き入学の最初のステップには、次の2つの方法があります。

希望大学が決まっている場合

その大学に条件付き合格ができるかを調べる
 ↓
指定語学学校を探す

②志望大学が決まっていない場合

条件付き合格実績がある語学学校を選ぶ
 ↓
提携大学一覧から出願大学を決める

出願方法を確認する

学校によって出願方法が異なります。志望の大学や大学院がどの方法を指定しているかしっかり確認をしてから出願準備に入ってください。

指定語学学校に出願する場合
・語学学校の入学書類
・大学の入学書類
を合わせて提出すると語学学校が大学への出願まで代行してくれます。

大学と語学学校それぞれに出願する場合
大学には大学の出願書類を、語学学校には語学学校の願書をそれぞれ提出します。その場合、条件付き入学を希望していることと提携校に出願していることを明らかにしておきます。

大学・大学院に出願
大学に出願し、大学から「指定の語学学校に行くことを条件に合格を認めます」という指示書と仮合格書をもらいます。その後、語学学校に出願します。

条件付き合格のメリット

海外の大学生

時間とお金の節約(早く入学できる)

海外の大学や大学院には願書の締切日があります。普通の出願の場合、その日までにTOEFL®やIELTSのスコアが取れていないと出願できず、次の締切日(約半年~1年後)までチャンスがめぐってきません。そのぶん留学自体が遅れてしまいます。

条件付き合格であれば、願書締切日までにTOEFL®やIELTSのスコアが取れていなくても出願でき、大学の新学期ぎりぎりまで現地語学学校で英語力を上げられます。

たとえば、9月と1月に入学チャンスがある大学を例に、条件付き合格を使った場合と使わなかった場合の違いを図解しましょう。

条件付き入学の流れ

TOEFL®やIELTSの受験自体にも受験料がかかります。スコアが上がるまで何回も受験するのは金銭的にも精神的にも消耗するものです。

出発前から合格が確定している

日本を出る前に合格を持っていることは大きな安心材料となります。仮に第一志望校が他にあるという人の場合でも、仮合格校が一校あれば滑り止めとなります。

英語の勉強だけに集中できる

特に高校生の場合、高校の最終成績が今後の進学先大学を決定づける材料となります。もし進学する大学が決まっていない高校生だと、英語の勉強に加えてぎりぎりまで高校の成績を上げることも同時にやらなければいけません。

もちろん、高校で良い成績を取っておくことは今後のために良いことづくめではあるのですが、同時進行で違う科目の勉強をするのが向いていない人や英語力がかなり心配という人は英語力アップに集中するというのもひとつの手ではないでしょうか。

TOEFL®やIELTSより簡単(かも)

TOEFL®やIELTSはそれぞれ特徴を持った試験です。英語力だけでなく、それぞれの試験対策もして挑まなければいけません。一回で納得のいくスコアを得られることはほとんどなく、たいていの人が何度か試験スタイルに慣れていくことでスコアがアップしていきます。

条件付き合格の場合は指定語学学校の内部試験にパスするか、所定のクラスまで進級し修了することを条件としています。多くの場合、TOEFL®やIELTSでハイスコアを修めるよりもスムーズに達することができる上、現地で語学留学することによってリスニングやスピーキング力も上がりやすくなっています。

長いビザが取れる

国によって違いますが、大学や大学院卒業までの入学許可が降りているという点で学生ビザの審査が有利になったり、ビザ有効期間を長くもらえる場合もあります。

条件付き合格のデメリット

条件付き合格にはほとんどデメリットはありませんが、あえて挙げるならば次の3点を覚えておくといいでしょう。

現地で変更したくなることもある

現地での留学生活をスタートさせて語学学校に通っているうちに、違う大学に志望が変わる場合があります。もしかしたら、仮合格した大学を実際に見て「ここじゃない」と感じるかもしれません。その場合、せっかく取った仮合格は捨てることになる可能性があります。

これから長い期間通う大学であり、自分の学歴として未来永劫関わっていう大学なので、納得がいかないのなら仮合格を蹴るのも重要な選択です。「これまでの手間が水の泡になってしまった…」と後悔しそうな人、「自分の目で大学を見てから決めたい」という人には条件付き合格は向いていないシステムです。

また、国によっては学校を変更するとビザに変更が生じるため移民局に申請をしなければならないケースもあります。その手間が煩わしい人も条件付き合格は避けておき、自分の目で学校を見てから出願することをおすすめします。

提携語学学校なら条件付き合格にしなくてもテスト免除の場合がある

仮合格を取っていかずに大学の提携語学学校(指定語学学校)に入学し、そこでの内部進学テストや所定レベルのクラス修了証があればTOEFL®やIELTSの代わりに英語力証明として大学や大学院に提出することができます。

ただし、この場合はTOEFL®やIELTSが免除になるというだけです。英語力が足りなくても仮合格が得られる条件付き入学とは異なり、一般的には出願のタイミングは「英語力が上がってから」となりますので注意が必要です。

大学と語学学校の関係性の強さによりさまざまなケースがありますので、志望大学に応じてよく調べることをおすすめします。

手数料がかかる

条件付き合格の手続きは大学によって異なるほか、用意する書類も複雑です。そもそも大学をどう選んだらいいかわからないという人もいるでしょう。

そこで、多くの人が留学エージェントを活用します。留学エージェントではプロの目線で、その人の学びたい専攻はもとより、英語力・予算・生活スタイルなどを総合的に見ながら最適な提案をしてくれます。

相談に費用がかかることはほとんどありませんが、条件付き合格の手続きには費用がかかります。最近は「手数料0円」という留学エージェントが多く見られますが、条件付き合格をはじめとする正規留学で手数料が0円ということはほぼありません。

持っている予算のなかで、上手に留学エージェントも活用し、時間とお金をセーブして進めていくのがおすすめです。

条件付き合格をうまく活用しよう

海外の大学レクチャールーム

条件付き合格は出発前から仮合格を得られるシステムで、大学・大学院留学を希望する人にとってはぜひ知っておきたい制度です。

TOEFL®やIELTSを何度も受験してヘトヘトになるよりも効率がよく、大学・大学院に進学でき、時間と費用の節約にもつながります。何より「合格を持っている」というのは精神的に安心するものです。

海外の大学・大学院・専門学校留学を志す人は留学計画にうまく取り入れて、ぜひ海外進学を実現してください!

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