ピクサーで働くには?仕事の種類や就職ルート、目指したい学部・大学をわかりやすく解説

『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』、『リメンバー・ミー』など、世界中で愛されるアニメーション映画を生み出してきたピクサー・アニメーション・スタジオ。

「いつかピクサーで働きたい!」
「自分も世界中の人を感動させる作品づくりに携わりたい!」

そんな想いを持っている人もいるのではないでしょうか。

ピクサーでは、アニメーターだけでなく、ストーリーアーティストやキャラクターデザイナー、CG・VFXアーティスト、ソフトウェアエンジニアなど、多くの専門職がチームとなって作品を制作しています。

そのため、目指す職種によって何を学ぶか、どこで学ぶかが異なります。

この記事では、ピクサーで働くための代表的な職種や必要なスキル、進学ルートをわかりやすく解説します。また、ピクサーだけでなく、世界のアニメーション業界で活躍するための多様な留学ルートについても紹介します。

世界中の人を笑顔にする作品づくりに携わる。

その夢を実現するためにどのような進学・キャリアを選んだらいいのかを、一緒に見ていきましょう!

ピクサーで働くには?

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目次

ピクサーにはどんな仕事がある?

ピクサー・アニメーション・スタジオでは、長編アニメーション映画や短編作品の制作に向けて、多くの専門職が協力しながら一つの作品を作り上げています。

「ピクサーで働く」というとアニメーターを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実際にはストーリーづくりからキャラクターデザイン、CG制作、ソフトウェア開発、音響、制作進行まで、幅広い職種があります。

アニメーター

キャラクターの動きや表情、演技を作り上げる仕事です。

監督やストーリーアーティストの意図をもとに、キャラクターに命を吹き込み、観客が感情移入できる演技を表現します。デッサン力だけでなく、観察力や演技への理解も求められます。

ストーリー・アーティスト

脚本をもとに、映画の構成や演出を絵コンテ(ストーリーボード)として表現する仕事です。

カメラワークやシーンの流れ、キャラクターの動きなどを視覚化し、作品全体の方向性を形にしていきます。

キャラクターデザイナー・コンセプトアーティスト

登場人物や背景、小道具などのデザインを考える仕事です。

映画の世界観を視覚的に表現する重要な役割であり、デザイン力や発想力、美術的なセンスが求められます。

CG・ライティング・VFXアーティスト

3DCGを使って背景やエフェクトを制作したり、光や影を調整して作品の雰囲気を演出したりする仕事です。

高度なCG技術やレンダリング技術など、常に学び続ける姿勢が大切です。

テクニカルディレクター・ソフトウェアエンジニア

制作現場を支える技術を開発・運用する仕事です。

アニメーション制作に必要なツールやシステムを開発したり、制作工程を効率化するソフトウェアを設計したりと、コンピューターサイエンスの知識を生かして作品づくりを支えます。

レンダー・テクニカル・ディレクター

3DCGで制作されたキャラクターや背景を、美しく映像として仕上げるための技術を担当する仕事です。

照明や質感、影、色彩などが意図したとおりに表現されるようレンダリング環境を最適化し、アーティストとエンジニアの橋渡し役として制作を支えます。

コンピューターサイエンスやCG技術、プログラミングの知識が求められることが多く、クリエイティブとテクノロジーの両方に興味がある人に向いている職種です。

プロダクション・マネージャー

制作スケジュールやスタッフ、予算などを管理し、プロジェクト全体が円滑に進むよう調整する仕事です。

多くのクリエイターとコミュニケーションを取りながら、作品完成までの進行を支えます。

サウンド・音楽・編集

映像編集や効果音、音楽など、作品の完成度を高める仕事です。

映像と音を組み合わせることで、作品の世界観や感動をより深く観客へ届けます。

マーケティング・広報

完成した作品を世界中の観客へ届けるためのプロモーションを担当します。

映画の魅力を発信するキャンペーンやイベントの企画、SNS運営などを通じて、多くの人に作品を知ってもらう役割を担っています。

ピクサーで活躍する道は一つではない

ピクサーには、絵を描く仕事だけでなく、プログラミングや映像技術、プロジェクト管理、マーケティングなど、さまざまな専門分野の人材が活躍しています。

「絵が得意だから」「プログラミングが好きだから」「映画づくりに興味があるから」といった自分の強みを生かしながら、世界中の人々を感動させる作品づくりに携わることができます。

まずは、自分がどのような形でアニメーション制作に関わりたいのかを考えることが、ピクサーへの第一歩と言えるでしょう。

ピクサーで働くのは難しい?

世界中から優れたクリエイターやエンジニアが応募するピクサー。もちろん就職は決して簡単ではありません。

採用倍率は高く、高い専門性や実績が求められます。採用や作品のタイミングなどもあります。

高い専門性が求められる

ピクサーでは、アニメーションやCG、ストーリー制作、ソフトウェア開発など、それぞれの分野で高い専門性を持つ人材が活躍しています。

採用では学歴だけでなく、自分がこれまで制作してきた作品やプロジェクトの実績、問題解決力などが重視されます。

特にクリエイティブ職では、ポートフォリオが自分の実力を伝える重要な材料になります。

英語でコミュニケーションを取る力も重要

ピクサーの日常はすべて英語。業務やミーティング、作品制作など、あらゆる場面で英語を使用します。

また、世界中から集まったクリエイターやエンジニアが作品に関わるため、自分のアイデアを伝えたり、相手の意見を理解したりするコミュニケーション能力も欠かせません。

チームで作品をつくる力が評価される

映画制作は、一人で完成させる仕事ではありません。

アニメーターやデザイナー、エンジニア、プロデューサーなど、多くの専門家が協力して一つの作品を作り上げます。

そのため、自分の技術だけでなく、チームの一員として協力しながら制作を進められる姿勢も大切です。

「好き」を磨き続けることが夢への近道

ピクサーで働く人たちに共通しているのは、「映画づくりが好き」「アニメーションが好き」という気持ちを原動力に学び続けてきたことです。

専門学校や大学、留学先で技術を学ぶことはもちろん、自主制作やコンテストへの応募、インターンシップなどを通して経験を積み重ねてきた人が多くいます。

早く準備を始めることが大切

目標が明確だからこそ、高校生や大学生のうちから進学先や学ぶ分野を計画的に選ぶことができます。

自分が興味を持っている専門分野を深く学び、作品や経験を積み重ねていくことが、世界で活躍するクリエイターへの第一歩になります。

日本人がピクサーを目指すには?

「日本人でもピクサーで働けるの?」と疑問に思う人も多いでしょう。

結論から言えば、日本人もピクサーで働いています。

採用されるためには高い専門性に加え、世界中のクリエイターと協働できる英語力やコミュニケーション力、そして自分の実力を示すポートフォリオが求められます。別の制作現場での活躍を評価されて、直に誘われてピクサーに入社するというケースもあります。

世界で通用する力を身につける

ピクサーの採用基準は「どこの国で学んだか」ではなく、「どのような作品を生み出せるか」「チームの一員としてどのように貢献できるか」です。

海外大学や海外大学院では国際的な制作環境に身を置くだけでなく、世界的なアニメーションスタジオや映画製作環境でのインターンシップなども行われています。

そこで培われる実践力と経験こそが大きな強みになり、ピクサーだけでなく、世界中のアニメーションスタジオや映像制作会社を目指すうえでも大きな財産となります。

ピクサー・インターンシップ&研修プログラム

ピクサーを目指している人がまず注目しておきたいのが、ピクサーが開講している「インターンシップ & レジデンシー(研修生)」というプログラム。インターンシップは12週間の有給インターンシップで、レジデンシーは最長1年間です。

このプログラムは、次世代の才能ある人たちを対象にアニメーションの世界へ飛び込むチャンスを提供する目的で行われています。スタジオで同期の仲間や業界のトッププロフェッショナルたちと肩を並べて一緒に働くことができます。

参加者は自分の専門に合わせたコースを選択し、進行中のプロジェクトに携わります。

制作インターンシップ

ピクサー独自の映画制作を進行するなかで、スキルを学びます。クリエイティブな映画制作の現場にどっぷりと浸かりながら、アートチームやテクノロジーチームと協力し、プロジェクトの一員として実践力を磨きます。

制作現場直結型エディトリアル(編集)
テクニカル・ディレクション(技術監督)
プロダクション・マネジメント(制作管理)
カリキュラム型アニメーション
ストーリー
アート
レイアウト
テクニカル・ディレクション

テクノロジー・インターンシップ

ソフトウェアの最前線でスキルをレベルアップさせるのがこのプログラムの目標。

開発チームの一員としてタスクの実行、コーディングのトラブルシューティングに取り組みます。複雑なソフトウェアプログラムを支える担当者たちとの仕事を通じて、実践力を鍛えます。

チーム配属型システム
ソフトウェア研究開発
レンダーマン

スタジオ運営インターンシップ

ピクサーのを支える広報(PR)、マーケティング、アーカイブ(資料保存)などのチームに参加します。ピクサーにまつわる作品を世に広め、後世に残していくための実践プログラムです。

スタジオ・レジデント

学士・修士・博士課程を卒業・修了した人を対象にした研修プログラムです。スタジオのプロジェクトでピクサーの社員と直接協働します。

映画の上映会やレクチャー、健康・ウェルネスに関するソーシャルイベントなど、会社が開催しているさまざまなイベントや取り組みを通して学びます。

レジデンシーは非常に深く現場に関わるプログラムで、最長1年間継続する場合があるとのこと。対象生には高水準の報酬と、転居の際のサポートが提供されます。

重点分野:ストーリー、アート、テクニカル・ディレクション、ソフトウェア研究開発

ピクサーで働くためにおすすめの海外大学

アニメーションやCG、映像制作、コンピューターサイエンスなどの分野で世界的に高い評価を受け、多くのクリエイターを輩出している大学を選ぶのがおすすめ。

ピクサーをはじめ、世界のアニメーション・映像業界を目指す人に人気の海外大学を紹介します!

カリフォルニア芸術大学(CalArts)

カリフォルニア芸術大学(California Institute of the Arts)、通称「カル・アーツ」は、ディズニーが設立に深く関わった芸術大学で、アニメーション教育の名門として知られています。

卒業生にはディズニーやピクサーなどで活躍するクリエイターも多く、キャラクターアニメーションを学びたい人に人気があります。

▼カリフォルニア芸術大学エントランス

カリフォルニア芸術大学(CalArts)

リングリング・カレッジ・オブ・アート&デザイン

3DCGやキャラクターアニメーション教育で高い評価を受けるアメリカのフロリダ州にある芸術大学、リングリング・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(Ringling College of Art and Design)。

卒業制作のレベルが高く、世界のアニメーションスタジオへの就職実績でも知られています。

ゴブラン

フランス・パリにある世界トップクラスのアニメーションスクールがゴブラン(Gobelins)です。

実践的なカリキュラムと学生作品のクオリティの高さで知られ、卒業生はピクサーをはじめ、ディズニーやイルミネーションなど世界的なアニメーションスタジオで活躍しています。

キャラクターアニメーションや映像表現を本格的に学びたい人に人気の教育機関です。

シェリダン・カレッジ

カナダを代表するアニメーションスクールで、「アニメーション界のハーバード」と呼ばれることもあるシェリダン・カレッジ(Sheridan College)。

卒業生は北米のアニメーション業界で数多く活躍しています。

南カリフォルニア大学(USC)

映画・映像制作分野で世界的な評価を受けている南カリフォルニア大学(University of Southern California)。

ストーリーテリングや映像表現に加え、ゲームデザインやインタラクティブメディアも学ぶことができ、クリエイティブ業界とのつながりも豊富です。

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サヴァンナ・カレッジ・オブ・アート&デザイン(SCAD)

アニメーション、VFX、ゲームデザイン、モーションメディアなど、デジタルクリエイティブ分野に幅広く対応する芸術大学、サヴァンナ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(Savannah College of Art and Design)。

ジョージア州のサバンナとアトランタ、フランスのラコステにキャンパスを持ち、最新の制作環境で実践的に学べることが魅力です。

▼サヴァンナ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン

サヴァンナ・カレッジ・オブ・アート&デザイン(SCAD)

学費、卒業生、カリキュラム…

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大学選びは総合的に考えよう

大学を選ぶ際にもっとも大切なのは「目指す専門性と一致しているカリキュラムがあるか」です。

ピクサーで活躍する人たちの専門分野は、アニメーションだけではありません。CGやVFX、ゲームデザイン、コンピューターサイエンス、映像制作など、目指す職種によって大学や学部選びが変わってきます。

また、次のような要素も総合的に考えながらいくつかの進学先を併願することも大切です。

・学費(奨学金の有無)
・生活費
・年数(四年制大学、大学院、専門学校 etc.)
難易度

忘れないでほしいのは、逆説に聞こえるかもしれませんが「ピクサーに就職しやすい大学」を探すのが正解ではないということ。

ピクサーは狭き門です。いつかピクサーに…という目標を持ちながら、ほかのスタジオでキャリアを積み上げていくことも大事です。

そのためにも「自分が情熱を持って学びたい!」そんな専門分野を選ぶこと、そしてそのための学びに没頭できる環境が整っている学校を最優先に選んでほしいと思います。

ピクサーにつながるいくつかの道

ピクサーは世界トップクラスのアニメーションスタジオですが、世界には魅力的なアニメーションスタジオや映像制作会社が数多くあります。

実際、さまざまなスタジオで経験を積んだ後、ピクサーへ転職するクリエイターもたくさんいます。

また、異なる制作現場で培った技術や経験を生かし、世界中の映画やゲーム、映像作品に携わる道もあります。

大切なのは、「ピクサーだけ」を目標にするのではなく、自分がどのような作品づくりに携わりたいのかという視点でキャリアを考えることです。

世界のアニメーションスタジオで経験を積む

ディズニー・アニメーション・スタジオ、ドリームワークス・アニメーション、イルミネーション、ソニー・ピクチャーズ・アニメーションなど、世界にはピクサー以外にも高い評価を受けるアニメーションスタジオがあります。もちろん日本にも世界的評価の高いアニメーション・スタジオがいくつもあります。

それぞれ異なる作風や制作スタイルのもと、多くのクリエイターが活躍しています。

こうしたスタジオで経験を積むことは、世界で活躍するクリエイターへの大きな一歩になります。

VFXやゲーム業界で活躍する

CGやアニメーションの技術は、映画だけでなく、ゲームや映像制作の分野でも幅広く活用されています。

VFXスタジオやゲーム会社でキャリアを積み、キャラクター制作や映像表現、リアルタイムCGなどの専門性を高めることも、将来の可能性を広げられます。

インディーズ作品や自主制作から世界へ挑戦する

近年では、個人や小規模チームが制作した短編アニメーションが国際映画祭で評価され、大手スタジオの目に留まるケースも増えています。

自主制作やコンテストへの挑戦、オンラインでの作品発表などを通じて、自分の実力を世界へ発信することも、クリエイターとしてのキャリアを切り拓く方法の一つです。

目指すのは「世界で活躍できる専門性」

ピクサーへの夢を実現する方法は一つではありません。

海外大学で学び、世界中の仲間と作品づくりに取り組むこと。映像制作会社やゲーム業界で経験を積むこと。自分の作品を発信し続けること。その一つひとつの経験が、ピクサーへの道につながっています。

大切なのは「どこで働くか」だけではなく、「どのような作品に携わり、誰に感動を届けたいのか」という視点を持つことではないでしょうか。

その想いを軸に進路を選び、そしてキャリアを築いていくこと。

それが、結果としてピクサーをはじめとする世界のスタジオへの扉を開くことにつながるでしょう。

今日できることから始めよう!

そのためにも、さっそく今日からできることがいくつかあります。

まずは自分のやりたいことを見定めること。

英単語をひとつでも多く覚えること。

定期試験や提出物をしっかりまとめて高いGPAを目指すこと。

自分のやりたいことに合う大学について情報を入手してじっくり選び始めること。

出願に必要な作品作りにどう取り組むべきか、資料を取り寄せること。

そこがスタートラインです。

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