「地政学」ってどんな勉強をするんだろう?
将来は、どんな仕事に活きるんだろう?
この記事ではそんな方のために、海外留学で学べる「地政学」についてご紹介していきます!
ウクライナの戦争。
台湾をめぐる中国とアメリカの緊張。
中東の紛争、石油や天然ガスの争奪戦…
毎日のニュースを見ていると「どうしてこの国はこんな行動をとるんだろう?」と不思議に思うことがあるかと思います。地政学は、そういった疑問を地理・資源・歴史・国家間の力関係をもとに読み解いていく学問です。
むずかしそうに聞こえるかもしれませんが、ざっくり言うと「世界地図を広げながら、国の動きを考える学問」とイメージするとわかりやすいでしょう。
将来、外交官・国際機関のスタッフ・シンクタンク研究員・安全保障の専門家・国際ジャーナリストなどを目指している人が多く学ぶ専攻ですが、実際にはほとんどのグローバル企業で必要とされている分野です。
たとえば、燃料を運ぶ物流や船舶会社、医薬品を調達する製薬企業、国際報道を扱うメディア、航空会社…などなど、グローバルに行き交うビジネスにはすべて地政学が関わります。
そんなこともあって、以前は外交官や軍事専門家が中心となって学ぶものでしたが、今では国際機関や企業、報道の世界でも「地政学がわかる人材」への需要がどんどん高まっています。
地政学は、今のところ日本ではなかなか専門的に学ぶ機会があまり多くありません。そのため、海外の大学・大学院で学ぶのが主流となっています。
本記事では、地政学で学べる内容や政治学・国際関係学など似ている学問との違い、おすすめの大学・ランキング、卒業後にどんな仕事に就けるのかまで、まるごと解説していきます。
ぜひ留学の学部選びの参考にしてみてください!
地政学専攻ってどんな学部?
地政学(Geopolitics)とは、地理的な条件が国の政治や外交にどう影響するかを研究する学問です。
たとえば、こんなニュース、耳にしたことはないでしょうか?
・なぜロシアは歴史的に不凍港を重視してきたのか
・なぜ中国は南シナ海にこだわるのか
・なぜ中東の小国が世界政治に大きな影響力を持つのか
こうした問題を、地図・資源・歴史・軍事力といった要素を組み合わせながら分析していきます。
ニュースで見聞きする国際問題のほとんどは、地理的な条件や資源をめぐる利害関係が絡んでいます。地政学を学ぶと、そういった出来事の背景が見えるようになり、世界のニュースがぐっとおもしろく感じられるようになるでしょう。
▼ロシアの不凍港ムルマンスク

「地政学部」という学部があるの?
「地政学部」という独立した学部を設けている大学は、世界的にもまだ多くないのが現状です。多くの場合、国際関係学部や政治学部の中で「地政学」「安全保障」「地域研究」といった専門コースとして開講しています。
そのため、地政学を学びたい場合は「地政学という名前の専攻があるか」だけで大学を探すのではなく、国際関係学や政治学のプログラムの中身をよく確認することがとても大切です。
地政学ではどんな勉強をするの?
地政学のプログラムでは、政治・歴史・地理・経済など、さまざまな分野の横のつながりを理解しながら学んでいきます。
特定の一科目を深掘りするというよりも、複数の視点を組み合わせて世界の出来事を読み解く力を養っていくイメージです。
学ぶ科目としては、次のようなものがあります。
- 地理と国家権力:地理的な条件(海・山・平野など)が国の安全保障や外交政策にどう影響するか
- 資源と国際政治:石油・天然ガス・水・食料などの資源が国家間の関係をどう左右するか
- 国境と領土問題:国境線の歴史的な成り立ちと、現在も続く領土紛争の背景
- 海洋権益:シーレーン(海上輸送路)や排他的経済水域をめぐる国家間の競争
- エネルギー安全保障:エネルギーの供給と需要が地政学的リスクとどう結びついているか
- 核抑止と軍事戦略:核保有国の戦略と、国際的な安全保障の枠組み
- 地域研究:東アジア・中東・ヨーロッパ・アフリカなど、特定地域の政治・歴史・文化を深く学ぶ
科目例
地政学は大学学部課程で国際関係学や政治学の基礎科目を幅広く学び、大学院から本格的に専攻するケースが現在の主流です。
そのため、ここでは例として、地政学・安全保障研究で世界的に高い評価を受けるジョンズ・ホプキンス大学の高等国際問題研究院(SAIS: School of Advanced International Studies)の大学院修士課程の科目をご紹介します。
地政学系プログラムの全体像をつかむ参考にしてみてください!
| 科目名 | 内容 |
| 地政学と世界秩序 | 地理的条件が国際秩序の形成にどう影響してきたかを歴史的・理論的に学ぶ |
| 国際安全保障論 | 国家・非国家主体による安全保障上の脅威と、その対応策を分析する |
| エネルギー安全保障と地政学 | エネルギー資源の地理的分布と、それをめぐる国家間の競争・協調を学ぶ |
| 核不拡散と軍備管理 | 核兵器の拡散リスクと、国際的な軍備管理の枠組みについて学ぶ |
| 東アジアの安全保障 | 中国・朝鮮半島・台湾海峡などをめぐる地域的な安全保障問題を分析する |
| 中東の政治と地政学 | 中東地域の歴史的背景と、石油・宗教・民族問題が絡む現代の政治状況を学ぶ |
| 比較外交政策 | 主要国がどのような外交政策をとるのかを比較・分析する |
| 国際政治経済学 | 貿易・金融・開発など経済的な相互依存関係が国際政治に与える影響を学ぶ |
| 地域研究(選択) | 東アジア・ヨーロッパ・アフリカ・ラテンアメリカなど希望地域を深く研究する |
| リサーチ・メソッド | 地政学・国際関係の研究に必要な調査・分析手法を習得する |
| 修士論文/政策提言レポート | 自分のテーマで独自の研究をまとめ、発表する |
地政学で学ぶ内容の全体像がイメージできたでしょうか?
海外の大学や大学院では、こういった科目を受け身で受講するだけでなく、自らが主体的にリサーチしたり、解決の糸口について幅広く議論します。コースによっては現地へ赴くフィールドワークもあります。
地政学は「常に動いている」生きた学問です。だからこそ、学生や教授との対話がとても大切です。地政学で得た知識を経済やビジネス、政治にどう還元するかを思い描く創造力と分析力も養っていきます。
ジョンズホプキンス大学(Johns Hopkins University)は、1876年に設立されたアメリカの私立大学です。 アメリカ初の研究型大学で、メリーランド州ボルチモアに拠点を置いています。米国の他の教育機関に比べると、研究[…]
地政学はどんな人に向いているの?
地政学を学ぶのに向いている人には、次のような特徴があります。あなたに当てはまるものがあるかどうか、ちょっとイメージしてみてください!
| 世界のニュースが気になる! | 戦争・選挙・資源問題など、海外のニュースを見るたびに「なぜ?」と考えてしまう人 |
| 地図や地理が好き | 国の位置や地形、資源の分布などに自然と興味がわく人 |
| 歴史の「その後」が気になる! | 歴史の授業で学んだ出来事が、現代の国際問題にどうつながっているかを追いたい人 |
| ひとつの出来事を多角的に考えるのが好き | 物事を「一方の見方だけで判断したくない」という感覚を持っている人 |
| 議論や討論が好き | 自分の意見を言葉にして、異なる意見を持つ人と話し合うことを楽しめる人 |
| 英語で世界を知りたい | 英語で書かれたニュースや論文を読みこなしながら、一次情報から世界を理解したい人 |
| 将来、国際的な仕事に就きたい | 外交・国際機関・シンクタンク・グローバル企業など、世界を舞台に活躍したいという気持ちがある人 |
入学時点でこれらをすべて満たしている必要はまったくありません。
「なんとなく世界情勢が気になる」
「地図を見るのが好き」
くらいの気持ちがあれば、学んでいるなかで、興味がどんどん広がっていきます。
地政学と国際関係学・政治学はどう違うの?
地政学に興味を持って調べていくと、「国際関係学」や「政治学」という専攻も似ているように見えて、どれを選べばいいか迷う人も多いと思います。
それぞれの違いを整理してみましょう!
▼スエズ運河近海

地政学と国際関係学はどう違う?
国際関係学は、国家・国際機関・NGOなどがどのように関わり合い、世界が動いているかを広く学ぶ学問です。外交・国際法・人権・貿易・環境問題など、扱うテーマは非常に幅広く、「世界全体のつながりを横断的に理解する」ことを目指します。
一方、地政学は地理的な条件や資源・軍事力などに焦点を絞って、国家の行動を読み解くことに特化しています。「なぜこの国はこの地域にこだわるのか」「なぜこのルートが戦略的に重要なのか」といった、より具体的な分析が中心です。
ざっくり言うと
・国際関係学→世界のつながり全体を広く見る学問
・地政学→地図と資源と権力で世界を読み解く学問
という違いがあります。
どちらを学ぶかで迷ったら、自分が「世界の仕組みを広く知りたいのか」それとも「国家の動きを地理的・戦略的に深く分析したいのか」を考えてみるといいでしょう。
なお、この記事前半でも触れたように、多くの大学では地政学は国際関係学部の中の専門コースとして学びます。そのため、まず国際関係学で基礎を固めながら、地政学の視点を深めていくルートをたどるのもおすすめです。
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地政学と政治学はどう違う?
政治学は、政治の仕組みや権力のあり方を理論的に研究する学問です。選挙制度・政党・政策決定プロセス・政治思想など、一国内の政治から国際政治まで幅広く学びます。
地政学との大きな違いは、「地理」という視点があるか、ないかです。
政治学は政治で起きることそのものを分析しますが、地政学はそこに「この国の地理的な条件がどう影響しているか」という視点が加わります。
例として「ロシアの外交政策」を考えてみましょう。
・政治学→ロシアの政治体制や指導者の意思決定に注目
・地政学→不凍港政策や周辺国との地理的関係から分析
そうはいっても、政治学と地政学は重なる部分が多くあります。大学によっては政治学部の中に地政学の科目が組み込まれているケースもあります。
政治学で政治の仕組みそのものをとらえながら地政学の科目を深め、地理・資源・安全保障の観点で国際情勢を読み解いていく…というような選び方もおすすめです。
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地政学を学んだ人の就職・キャリア
地政学を学んだ人が活躍できるフィールドは、想像以上に幅広いです。
「世界の動きを読み解く力」と「地理・歴史・安全保障の知識」は、国際社会のさまざまな現場で求められているからです。
▼卒業後に目指せる主な職種・就職先の例
- 外交官・外務省職員:国家を代表して海外との交渉や条約締結にあたる。地政学的な知識は外交の現場で直接役立つ
- 国際機関:国連・NATO・ASEAN・世界銀行など、国際機関での政策立案や調査・支援活動
- シンクタンク研究員:政府や企業に対して国際情勢の分析・政策提言を行う研究機関で働く
- 安全保障・リスクコンサルタント:企業や政府機関に対して、地政学的リスクの分析とアドバイスを提供する
- エネルギー・資源関連企業:石油・天然ガス・再生可能エネルギーなど、地政学と直結する産業での戦略・調査部門
- 報道機関・ジャーナリスト:国際問題を専門とする記者や特派員として、現地から世界に情報を発信する
- NGO・国際支援団体:紛争地域や開発途上国での人道支援・平和構築活動に携わる
- 政府機関・防衛省関連:安全保障政策の立案や情報分析に関わる国内の政府機関
- グローバル企業の戦略部門:海外展開する企業が地政学的リスクをふまえて経営戦略を立てる部門
- 学術研究・大学教員:地政学・国際関係・地域研究の分野で研究を続け、次世代を育てる
近年は特に、地政学的リスクの分析を企業経営に取り入れる動きが世界的に広がっています。世界ではビジネスパーソンや企業エグゼクティブを対象とした地政学セミナーが開講されるなど、地政学とグローバルビジネスは切っても切れないものとなっています。
▼国連ジュネーヴ本部

地政学で有名な海外の大学とランキング
地政学を本格的に学べる大学は、世界各地にあります。
先にも触れたとおり「地政学部」として独立しているケースは少なく、国際関係学部・政治学部・地域研究プログラムの中に地政学の専門コースが設けられている形が一般的です。
大学選びの際は、学部名だけでなくカリキュラムの中身や専門科目の有無をしっかり確認するようにしましょう。
地政学・安全保障・地域研究に強い人気大学
| ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際問題研究院(アメリカ) Johns Hopkins University, SAIS(School of Advanced International Studies) |
| 国際関係・地政学・安全保障の大学院として世界トップクラスの評価を誇る。 エネルギー安全保障や東アジア・中東研究など、地政学に直結するプログラムが充実。 |
| ジョージタウン大学(アメリカ) Georgetown University |
| 外交・国際政治・安全保障の分野で長い歴史と実績を持つ。 卒業生には外交官・政府高官・国際機関スタッフが多く、ワシントンD.C.という立地を活かした実践的な学びが魅力。 |
| ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(イギリス) London School of Economics and Political Science(LSE) |
| 国際関係学・政治学・地政学の分野で世界最高水準の研究機関のひとつ。 地政学・安全保障・地域研究に関する科目が豊富で、世界中から優秀な学生が集まる。 |
| キングス・カレッジ・ロンドン(イギリス) King’s College London |
| 戦争学部(Department of War Studies)を持つ世界でも珍しい大学のひとつ。 安全保障・地政学・紛争研究の分野で特に高い評価を受けている。 |
| パリ政治学院(フランス) Sciences Po |
| ヨーロッパを代表する国際関係・地政学の名門校。 フランス語・英語の両方で学べるプログラムがあり、EUや国際機関を目指す学生に人気が高い。 |
| オーストラリア国立大学(オーストラリア) Australian National University(ANU) |
| アジア太平洋地域の地政学・安全保障研究で世界的に知られる。 インド太平洋戦略や東アジア研究に強みを持ち、この地域の国際情勢を深く学びたい人に特におすすめ。 |
| ジュネーブ高等国際問題・開発研究大学院(スイス) Graduate Institute of International and Development Studies |
| 国連をはじめとする国際機関が集まるジュネーブに位置し、国際政治・地政学・開発研究の大学院として高い評価を受けている。 国際機関への就職を目指す人に人気。 |
| プリンストン大学 ウッドロー・ウィルソン公共国際問題大学院(アメリカ) Princeton University, Princeton School of Public and International Affairs |
| 国際関係・安全保障・政策研究の分野でアメリカを代表する大学院のひとつ。 少人数制の徹底した研究環境が特徴。 |
| フレッチャースクール(アメリカ) The Fletcher School of Law and Diplomacy, Tufts University |
| 国際法・外交・地政学を専門とする大学院。 実務家出身の教員が多く、外交・安全保障の現場に即した学びができる。 |
| 北京大学(中国) Peking University |
| アジアの地政学・国際関係を中国の視点から学べる貴重な環境。 東アジア・インド太平洋地域の地政学を多角的に理解したい人に向いている。 |
地政学を学べる短期プログラム
「地政学を学びたいけれど、大学院に行くまでの時間的余裕がない」という方や「仕事を辞めずに参加したい」という人は、短期プログラムやオンラインコースを活用する方法もあります。
▼短期プログラム/エクステンション講座の例
| ジュネーブ地政学研究所 サマーユニバーシティコース(スイス) Geneva Institute of Geopolitical Studies(GIGS) |
| 毎年7月にスイス・ジュネーブで開催される約1週間の集中プログラム。 地政学の主要概念を、戦略・地理・歴史・文化・経済の多角的な視点から学べる。 国際機関が集まるジュネーブという環境も魅力。 大学生・社会人を対象としており、修了証が授与される。 |
| ジョージワシントン大学 エリオット国際関係学院(アメリカ・ワシントンD.C.) George Washington University |
| 「米国外交政策」の夏季集中プログラムで、2〜8週間のコースがある。 ワシントンD.C.内の外交政策機関へのサイトビジットが組み込まれており、大学単位として認定される。 地政学・安全保障を肌で感じられる立地が魅力。 |
| ジョージタウン大学 サマープログラム(アメリカ・ワシントンD.C.) Georgetown |
| 「外交政策アカデミー」として、地政学的ダイナミクスや米国のグローバルリーダーシップをテーマに3週間学べるプログラムがある。 政策立案者や外交官から直接話を聞ける機会もある。 |
| UCLサマースクール(イギリス・ロンドン) UCL Summer School |
| 政治学・国際関係を含む50以上のモジュールから選択でき、3〜6週間ロンドンで対面受講できる。 UCLの単位として認定され、宿泊先も大学が手配してくれる。 |
オンラインで学びたい人には、ハーバード大学 エクステンションスクールの「テクノロジーの地政学(地政学に関連するオンライン科目を単科で受講できる)」や、LSE(London School of Economics and Political Science)の「ビジネス・国際関係・政治経済学」の8週間オンライン証明書コースなどもあります。興味がある方はチェックしてみてくださいね。
▼オンラインコース参考
The Geopolitics of Technology – Harvard Division of Continuing Education Course
LSE Business, International Relations and the Political Economy Online Certificate Course | LSE Executive Education
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大学ランキング
地政学単独の世界ランキングは現在のところ発表されていません。そのため、ここでは参考として、QS世界大学ランキングの「政治学&国際関係学」カテゴリの上位校の中から、地政学・安全保障・地域研究のプログラムが充実している大学を中心に抜粋してご紹介します。
大学選びはランキングだけで決まるわけではありません。自分が学びたい地域(東アジア・中東・ヨーロッパなど)や、安全保障・エネルギー・外交といった専門テーマとの相性も、ぜひ一緒に考えてみてください。
| 順位 | 大学名 | 国名 |
| 1 | ハーバード大学 | アメリカ |
| 2 | オックスフォード大学 | イギリス |
| 3 | パリ政治学院(Sciences Po) | フランス |
| 4 | プリンストン大学 | アメリカ |
| 5 | ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) | イギリス |
| 6 | スタンフォード大学 | アメリカ |
| 7 | ケンブリッジ大学 | イギリス |
| 8 | イェール大学 | アメリカ |
| 9 | シンガポール国立大学(NUS) | シンガポール |
| 10 | ジョージタウン大学 | アメリカ |
| 11 | キングス・カレッジ・ロンドン | イギリス |
| 12 | コロンビア大学 | アメリカ |
| 13 | カリフォルニア大学バークレー校(UCB) | アメリカ |
| 14 | オーストラリア国立大学(ANU) | オーストラリア |
| 15 | ライデン大学 | オランダ |
| 16 | ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS) | イギリス |
| 17 | マサチューセッツ工科大学(MIT) | アメリカ |
| 18 | ニューヨーク大学(NYU) | アメリカ |
| 19 | シカゴ大学 | アメリカ |
| 20 | ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL) | イギリス |
| 29 | ジョンズ・ホプキンス大学 | アメリカ |
| 30 | ETHチューリッヒ | スイス |
| 68 | ジュネーブ大学 | スイス |
| 75 | タフツ大学 | アメリカ |
| 95 | ジュネーブ高等国際問題・開発研究大学院 | スイス |
(出典:QS World University Rankings by Subject 2026 – Politics & International Studies)
地政学を学ぶために留学するには?
地政学を海外で学ぶためには、英語力のほかに、出願に向けたいくつかの準備が必要です。ひとつひとつ確認していきましょう。

英語力
地政学のプログラムでは、英語での文献読解・ディスカッション・論文執筆が授業の中心になります。そのため、英語力は比較的高めのレベルが求められます。
一般的な目安をご紹介します。
▼学部課程(大学)
| 試験 | 目安スコア |
| IELTS | 6.5〜7.0以上 |
| TOEFL iBT | 4.5〜5以上 |
▼大学院課程
| 試験 | 目安スコア |
| IELTS | 7.0〜7.5以上 |
| TOEFL iBT | 5〜5.5以上 |
日本の学校の授業だけでこのレベルに到達するのはかなりたいへんなため、多くの留学生は語学留学や大学準備コースを活用しながら、スコアアップを目指しています。
また、地政学は英語以外の言語が強みになる場面も多い分野です。中国語・アラビア語・ロシア語・フランス語・スペイン語など、関心のある地域の言語を学んでおくと、出願時のアピールにもなりますし、卒業後のキャリアでも大きな武器になります。
学部か大学院か
地政学は、大学院から本格的に専攻するケースが多い学問です。独立した「地政学部」を持つ大学が少ないこともあり、多くの学生は次のようなルートをたどります。
▼一般的な学習ルート
- 学部(Bachelor)で国際関係学・政治学・地域研究などを幅広く学ぶ
- 大学院(Master / PhD)で地政学・安全保障・地域研究などに専門を絞る
国際関係学や政治学、地理学といった学部を入口として、地政学に関連する科目を積極的に履修。基礎知識を積み上げた後、大学院でより深く研究していくイメージです。
エッセイ(小論文)
海外の大学・大学院、特に北米の学校では、エッセイ(志望理由書)の提出が求められます。地政学系のプログラムでは特に、次のような点を具体的に書くことが大切です。
- どの地域や国際問題に関心があるか
- その関心はどんな経験やきっかけから生まれたか(ニュースを見て感じたこと、授業で学んだことなど)
- 大学・大学院で何を研究・学びたいか
- 卒業後にどんなキャリアを目指しているか
- なぜその大学のプログラムが自分に合っていると思うか
「世界平和に貢献したい」といった漠然とした表現よりも、「なぜ自分がこのテーマに関心を持つようになったのか」という具体的なエピソードを盛り込むと、説得力のあるエッセイになります。
模擬国連への参加経験や、国際問題について調べてまとめた経験なども、立派なアピール材料になります。
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地政学留学に関するよくある質問
Q1. 地政学を学ぶ学部は独立して存在しますか?
独立した「地政学部」を設けている大学は、世界的にもまだ多くありません。一般的には、国際関係学部や政治学部の中に「地政学」「安全保障研究」「地域研究」といった専門コースが開講されています。
大学を探す際は「Geopolitics」「Security Studies」「Strategic Studies」「International Relations」といったキーワードで検索しながら、各大学のカリキュラムの中身を確認するようにしましょう。
Q2. 高校生でも地政学を学ぶ学部に出願できますか?
できます。ただし、地政学単独の学部は少ないため、高校卒業後はまず国際関係学部や政治学部への進学を検討するといいでしょう。学部で基礎をしっかり固めたうえで、大学院から地政学に専門を絞るルートがおすすめです。
Q3. 文系・理系どちらの学生が向いていますか?
基本的には文系寄りの学問です。歴史・政治・地理・経済などの知識が土台になります。
ただし、近年は統計データや地理情報システムを使った分析も増えているため、データを読み解く力は強みになります。「理系・文系」といった線引きにとらわれず、両方をバランスよく学習しておくことがのちのち効いてくるはずです。
Q4. 地政学と安全保障学(Security Studies)はどう違いますか?
安全保障学は、国家・地域・国際社会の安全をどう守るかという問題を専門的に研究する学問です。軍事・テロ・サイバーセキュリティ・核問題など、脅威への対処が研究の中心になります。
地政学はそれよりも広い視野を持ち、地理・資源・パワーバランスという観点から国家の行動全体を読み解きます。
安全保障学は地政学の重要なテーマのひとつ、と考えるとわかりやすいでしょう。大学によっては両者を組み合わせたプログラムもあります。
Q5. 地政学を学ぶうえで、第二外国語は必要ですか?
必須ではありませんが、あると大きな強みになります。地政学は特定の地域を深く研究することが多いため、その地域の言語を習得していると研究の質が格段に上がります。
中国語・アラビア語・ロシア語・フランス語・スペイン語などは特に需要が高く、出願時のアピールにもなります。
Q6. 学部卒業後に大学院で地政学を専攻するにはどうすればいいですか?
大学では関連分野(国際関係学・政治学・歴史学・経済学など)の学士号を取得しておくことがおすすめですが、関連分野以外の学部卒業者であっても、大学院への出願は可能です。
希望する大学院のプログラムに英語スコア・志望理由書(エッセイ)・推薦状・成績証明書などの出願書類をそろえて提出します。
大学院によっては、学部時代のインターン経験や課外活動(模擬国連・国際ボランティアなど)も審査で重視されます。大学在学中から積極的に実践的な経験を積んでおくとよいでしょう。
Q7. 卒業後に日本の政府機関や企業で働くことはできますか?
もちろんできます。外務省・防衛省・経済産業省などの政府機関や、海外展開するグローバル企業の戦略部門、シンクタンクや報道機関など、地政学的な知識を活かせる職場は日本国内にも数多くあります。
海外の大学・大学院で身につけた英語力と国際的な視野は、就職活動でも大きなアドバンテージになるでしょう。
Q8. 留学費用はどのくらいかかりますか?
留学先の国や大学によって大きく異なります。以下はあくまでも目安ですが、国別の年間の留学費用(学費+生活費)をご紹介しておきます。
| 留学先 | 年間費用の目安 |
| アメリカ | 500万〜800万円 |
| イギリス | 400万〜600万円 |
| カナダ | 300万〜500万円 |
| オーストラリア | 350万〜550万円 |
| フランス・スイスなどヨーロッパ | 200万〜500万円 |
日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度や、各大学独自の奨学金、志望国の政府が実施する奨学金制度なども積極的に申請し、チャレンジしていきましょう。
地政学を学んで志望のキャリアへ近づこう!
「世界の戦略的な動きを深く学んで、その知識を活かした仕事につなげたい!」
この記事を読んで、そんな気持ちが強くなった人も多いのではないでしょうか。
地政学は、毎日のニュースがまったく違って見えるようになる学問です。
戦争・資源・国境・外交…
これまで「なんとなく難しそう」と感じていたことが、学べば学ぶほど「なるほど、そういう理由があったのか」とつながっていく。そんなおもしろさがあります。
海外の大学・大学院で地政学を学ぶことは、知識を深めるだけでなく、世界中から集まった仲間と議論し、異なる視点に触れ、自分自身の見方を鍛える経験にもなります。それは、どんなキャリアを歩むうえでも一生の財産になります。
・実際にかかる費用を計算したい
・学校を比較して最適な大学を探したい
・合格に必要なことを知りたい
・卒業生たちの進路を知りたい
・予算内でできる留学を知りたい
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