ハワイはスピリチュアルなパワーが溢れる島だと言われています。日本人観光客なら、必ず訪れるのが、お馴染みのワイキキビーチ。林立するホテル群がそびえるワイキキに、宿泊された方も多いはず。
そんなワイキキビーチには、古代ハワイアンも足繁く通ったとされています。というのも、ハワイ語で聖なる力を意味する「マナ」が宿る癒しの場所があるからなのです。不思議なパワーを秘めた「魔法石」と「カヴェヘヴェヘ」と呼ばれるビーチは、病を癒すパワースポットとして、今もハワイの人たちに大切にされています。ハワイ在住歴15年の私から、見どころをご紹介します。
万病を治すとされている「魔法石」
意外に知られていないのが、ワイキキビーチ交番のすぐ隣にある「魔法石」。日本人観光客が絶えないことから、ホノルル警察ワイキキビーチ交番はアメリカで唯一の「KOBAN」です。
この「魔法石」はヒーリング・ストーンと呼ばれ、今も万病を治すと言われています。さりげなくあるためか、多くの観光客が見落としがちですが、4つの石が柵に囲まれているのですぐに分かります。
ハワイの伝説によれば、16世紀ごろ、タヒチから4人の偉大なカフナ(祈祷師)が訪れ、次々に病気の人たちを治したそうです。この4人のカフナたちは、ハワイを去る日が近づくと、それぞれの霊力をこの岩に残していったとされています。このカフナのマナを、それぞれ4つの石に込められたのが「魔法石」なのです。
4人のカフナたちはヒーリングパワーに長けていたので、この魔法石は今でもハワイの人たちに大切にされ、ほぼ毎日のようにカラフルなトロピカルフラワーやレイが供えられています。
この言い伝えは、側のプレートに刻まれています。たまに何も知らない海水浴客が、柵にタオルや水着を干していることがありますが、地元の人たちにとっては大切な場所だけに、くれぐれもご注意ください。
ハレクラニホテル前の聖なる海「ガヴェヘヴェヘ」
ハワイ語で「水(ワイ)が湧く(キキ)場所」を意味するように、ワイキキはかつて、あちこちから水が湧き出る湿地帯でした。そこは古代ハワイの王族が静養地として利用し、当時は邸宅や別荘も建てられていたそうです。
そんなワイキキに、雨水が地下水となって湧き出し、海水と交ざる場所がハレクラニホテル前の海にあります。ここは、古代ハワイアンにとってマナが宿ると信じられていた神聖な場所でした。特に強いパワーがあるとされ、ハワイで病気は過去の罪が引き起こすと信じていた当時の人たちは、心身の病を癒すために、ハワイ語で除去を意味する「カヴェヘヴェヘ」と呼ばれる海に入り、カフナと共に治癒の祈りを捧げながら罪を懺悔したそうです。
実際にこの場所を訪れると、ハレクラニ前のビーチにはコンクリート製の遊歩道があり、砂浜の部分はわずかしかありません。ただ、この狭い部分の海だけ珊瑚礁がなく、沖へと砂地が続いているのです。水中メガネを付けて潜ってみると、地下水が砂を噴水のように押し上げながら湧き出ているのが分かり、水温はそこだけ冷たく感じます。
ワイキキで宿泊しているホテルから、徒歩圏内にある「魔法石」と「カヴェヘヴェヘ」。こんな近くに、ハワイでヒーリング体験ができるスポットがあることは意外に知られていませんので、是非、次のハワイ旅行では立ち寄ってみてくださいね。
○魔法石
場所:ワイキキビーチ交番横(ダイヤモンドヘッド側)
○カヴェヘヴェヘ
場所:ワイキキのハレクラニホテル海側の砂浜
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