カリフォルニア大学リバーサイド校（University of California, Riverside、またはUCRやUC Riverside）は1954年設立の州立大学です。
工学部、人文・芸術・社会科学部、自然・農業科学部、経営学部、医学部、教育学部、公共政策学部の7学部で100以上のプログラムを開講しています。昆虫学研究では世界2位の評価を受けたこともあります。
カリフォルニア大学10校のなかでは中堅の難易度の大学です。世界ランキングトップのUCLAやUCバークレーと比べればやや入学しやすいとはいえ、研究型州立大学としては西海岸トップクラスで、しっかり学びたい人・目標がある人に適している大学です。
ここではカリフォルニア大学リバーサイド校に興味がある人のために、大学の特徴や学部、学費、入学条件などをご紹介します。ぜひ参考にしてチャレンジしてみてください。
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カリフォルニア州立大学リバーサイド校の基本情報
| 設立年 | 1954年 |
| 形態 | 州立 |
| 難易度 | ★★★☆☆ |
| 合格率 | 66% |
| 学生数 Rankings and Facts | 計26,434人 学部：22,687人 大学院：3,747人 |
| 留学生数 | 約1,980人（7.5％） |
| 人気の学部 | ビジネス 研究・実験心理学 生物学 社会学 経済学 政治学・行政学 数学 コンピュータサイエンス 英語 教育研究 昆虫学 |
| 学費例（年間） | $44,130 学部課程 Cost of Attending UC Riverside | The Office of Financial Aid $32,287.86 修士課程 Quarterly Graduate Tuition and Fees | The Office of the Registrar |
| 併願校の例 | カリフォルニア州立大学サンバナディーノ校 カリフォルニア州立大学フラトン校 レッドランド大学 |
場所
メインキャンパスがあるのはカリフォルニア州の郊外都市、リバーサイドです。ロサンゼルスの東約100kmに位置する大学都市です。
ビーチや砂漠、山々、大都市までそれぞれ車で1時間。小さな町の親しみやすさと大都市の楽しさのバランスがとれた穏やかな環境です。
2021年アメリカのベストシティでは「安全性 」部門で34位に選ばれたこともあります。
年間晴天日数は277日・年間最高気温は26.3°Cと温暖な地域ですが、砂漠なども近いため寒暖差もあります。
リバーサイドの街は「学生街」「ダウンタウン」「郊外」の3つのエリアに分かれていて、学生のほとんどは大学近くの学生街に居住しています。学生寮もあります。物価は、ロサンゼルスやサンディエゴなどの大都市圏に比べると低めです。
また、同じリバーサイド郡の街パームデザートには2005年に新設されたサブキャンパスがあります。パームデザートはビル・ゲイツやミシェル・ウィー（プロゴルファー）といったセレブリティの別荘がある砂漠のリゾートタウンとしての顔を持っている一方、急速に人口発展を遂げている成長都市でもあります。
参考：About Riverside, California、UCR Palm Desert
エクステンションコース
カリフォルニア大学リバーサイド校は豊富なエクステンションコースでもよく知られています。ビジネスや医学・健康、語学、人材マネジメント、コーディングやサイバーセキュリティ、幼児教育まで幅広い分野を網羅しています。
オンラインプログラムも多く開講しています。
大学に正規入学するには時間と費用が足りないけれど、カリフォルニア大学の修了証を手にしたい人やキャリアアップの足がかりにしたい人は注目したいコースが多くあります。UCR Extensionから、やりたいコースがあるかどうか探してみましょう！
スコットランドの雰囲気
南カリフォルニアにありながら、UCリバーサイドにはスコットランドの雰囲気が色濃く漂っています。すべての寮は「アバディーン・インバネス」や「ペントランド・ヒルズ」などスコットランドの名所にちなんで命名されています。
スポーツチーム「ハイランダーズ」の元祖マスコットはスコティッシュ・テリアでした。現在はキルトをまとった「スコッティ」という名の熊がスポーツチームを応援しています。
そのほか、バグパイプやドラムを演奏する学生は学校のパイプ・バンドに参加することができます。
「もっともリベラルな大学」全米9位
多様性を重んじるカリフォルニア大学リバーサイド校は、US Newsが選ぶ「もっともリベラルな大学」で9位にランクインしています。学生の違いをポジティブな側面として扱うのが学校の重要な方針です。
その表れとして、学生の口コミサイト「Unigo」では次のような書き込みが見られます。
- UCRの学生は非常に多様であるため、主に自分の人種や民族の人々と一緒にいることを好む人は、UCRに行くべきではありません。
- いろいろな面で非常に多様性のある学校です。他の宗教、文化、民族などに対してオープンマインドでない人は、UCRに通うべきではありません。
- UCRには非常に多様な学生が集まっているので、他の文化について学ぶことに抵抗がなく、新しいアイデアを受け入れることができる人でなければなりません。
大教室授業が主流
学部にもよりますが、カリフォルニア大学リバーサイド校の大学学部課程では主に300人規模のクラス授業が多い傾向にあります。
前述のUnigoでも
- 25人のクラスはほんの数クラスです。したがって、また、先生や生徒と一対一で接したいと思っている人はUCRに通うべきではありません。
- もし、小規模で非常に個人的な環境を望むのであれば、カリフォルニア大学リバーサイド校は向いていないでしょう
との口コミが複数あります。
卒業生
カリフォルニア大学リバーサイド校からは、ノーベル賞受賞者やスポーツ選手のほか、芸能界、文壇、政治など多彩な分野で活躍する人が生まれています。卒業6年後の平均年収は$49,700（約650万円）です。
▼卒業生の例
- リチャード R. シュロック（ノーベル化学賞受賞）
- スティーブ・ブリーン（漫画家/2回のピューリッツァー賞受賞）
- ジェイミー・チャン（俳優）
- ロバート・デル・グランド（著名シェフ）
- エリザベス・ジョージ（ベストセラー推理作家）
- ブッチ・ジョンソン（元NFL選手）
- ルベン・バラレス（ジョージ・W・ブッシュ大統領前副補佐官）
- ジュリー・フルタ-トイ（駐赤道ギニア米国大使）
- バイロン・ポリット・ジュニア（VISA社CFO）
- コーリー・バトナー（ボブスレー選手/2012-13W杯銀メダリスト）
- ブレンダ・マルティネス（陸上選手/2013世界選手権800m銅メダリスト）
- ブレンダン・スティール（PGAプロゴルファー）
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カリフォルニア大学リバーサイド校の学部
カリフォルニア大学リバーサイド校には次の7つの学部があります。
- 工学部（Marlan and Rosemary Bourns College of Engineering）
- 人文科学・芸術・社会科学（College of Humanities, Arts, and Social Sciences）
- 自然・農業科学（College of Natural and Agricultural Sciences）
- 教育学（School of Education）
- ビジネススクール（School of Business）
- 医学（School of Medicine）
- 公共政策（School of Public Policy）
学部課程
| ビジネス | 数理科学 経営学 |
| 工学 ※生物工学、化学工学、コンピュータ工学、コンピュータサイエンス、電気工学、環境工学、機械工学では、理学士と修士を組み合わせた5年制のプログラムがあります。 また、コンピュータ工学とコンピュータサイエンスの5年一貫プログラムもあります。 | バイオエンジニアリング 化学工学 コンピュータ工学 コンピューターサイエンスとエンジニアリング コンピュータサイエンスとビジネスアプリケーション データサイエンス 電気工学 環境工学 材料科学と工学 機械工学 ロボティクス |
| 人文科学・芸術・社会科学 | アフリカ系アメリカ人研究 人類学 美術 美術史 美術史/行政学 美術史/宗教学 アジア系アメリカ人研究 ビジネス経済学 チカノ研究 クリエイティブ・ライティング ダンス 経済学 経済学/行政学 英語 エスニック研究 ジェンダー・セクシュアリティ研究 グローバル・スタディーズ 歴史学 歴史/行政学 言語文学/中国語 言語文学/古典学 言語文学/古代文明比較論 言語・文学/比較文学 言語・文学/フランス語 言語・文学/ゲルマン語 言語・文学/日本語 言語・文学/言語 言語・文学/ロシア研究 ラテンアメリカ研究 リベラル・スタディーズ 言語学 メディア・文化研究 中東・イスラーム研究 音楽 音楽と文化 ネイティブアメリカン研究 神経科学 哲学 政治学 政治学/行政学 政治学/国際関係論 政治学/公共サービス 心理学 宗教学 社会学 社会学/行政学 スペイン語 サステイナビリティ学 演劇、映画、デジタル制作 |
| 自然・農業科学部 ※昆虫学では学士と修士を組み合わせた5年間のプログラムがあります。 | 生物化学 生物学 細胞・分子・発生生物学 化学 データサイエンス 地球科学 昆虫学 環境科学 地質学 地球物理学 数学 中学校教師のための数学 微生物学 神経科学 物理学 植物生物学 統計学 |
| 教育学 | 教育・社会・人間開発学部プログラム ※以下いずれかの重点を選択・コミュニティリーダーシップ/政策/社会正義・学習/行動研究 |
| 医学 | 医学・健康基礎課程 詳しくはSchool of Medicineへ |
| 公共政策 | 健康・雇用政策 社会・文化・家族政策 経済政策 都市・環境政策 政策制度・プロセス 国際・外国人政策 |
修士課程
修士課程では55の修士号プログラムが開講されています。PhDも含めて詳しく検索したい方はExplore More than 50 Graduate Programsのページから探してみてください。
| 会計・監査・保証 人類学 美術史 美術、視覚 生化学・分子生物学 生物工学 生物医学 生物物理学 ビジネスアナリティクス 細胞・分子・発生生物学 化学・環境工学 化学 比較文学 コンピュータ工学 コンピュータサイエンス クリエイティブ・ライティング＆ライティング・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ 地球惑星科学 経済学 教育学 教育学（一般教育、教職） 電気工学 工学部 昆虫学 環境科学 環境毒性学 進化・生態・生物学 実験振付学 ファイナンス 歴史学 経営学 経営学 – プロフェッショナルMBA 材料科学と工学 数学 機械工学 微生物学 音楽 哲学 物理学 植物生物学 植物病理学 政治学 公共政策 宗教学 ロボット工学 東南アジア研究 スペイン語 統計学 ビジュアルアート |
カリフォルニア大学リバーサイド校の難易度
合格率
カリフォルニア大学リバーサイド校の合格率は66%です。
ランキング
偏差値は？日本の大学だとどれくらい？
アメリカの大学入試では試験による足切りがないため「偏差値」という制度はありません。
日本の大学とは教育システムが違うため単純な比較は難しいです。一応の目安として世界ランキングで近い順位にある日本の大学としては千葉大学や横浜市立大学などがあります。
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カリフォルニア大学リバーサイド校に留学するには？
学部課程
出願の最低基準は高校の成績（GPA）3.4以上のほか、次のいずれかの英語力証明が必要です。
- IELTS 6.5以上
- TOEFL iBT 80以上
- Duolingo 115以上
また、カリフォルニア大学では出願時に共通の「あなたについての質問（Personal Insight Question）」が出題されます。質問は毎年異なりますが、これまでに出された質問を例としてご紹介します。
1. あなたがリーダーシップを発揮して、周囲にポジティブな影響を与えたり、紛争を解決したり、集団の努力に貢献した例を、時間を追って説明してください。
2. すべての人は創造的な側面を持っています。問題解決、独創的で革新的な思考、芸術などさまざまな方法でそれを表現することができます。あなたは自分の創造的な面をどのように表現していますか？
3. あなたの最も優れた才能やスキルは何だと思いますか？また、その才能をどのように開花させ、発揮してきましたか？
4. あなたはこれまで教育のチャンスをどのように利用してきましたか？または、直面した教育を阻む要因をどのように克服したかについて説明してください。
5. あなたがこれまでに直面した最も大きな困難と、その困難を克服するためにとった手段を記述してください。その課題はあなたの学業成績にどのような影響を及ぼしましたか？
6. 学校や地域社会をより良い場所にするために、あなたは何をしましたか？
成績以外で現在の自分を審査官に知ってもらえる良いチャンスです。自分と向き合い、しっかり棚卸しをしてから臨みましょう。
気になる人はUC審査窓口（Personal insight questions | UC Admissions）のページも参考にしてみてください。
International | Apply | Undergraduate Admissions | UC Riverside
編入情報
カリフォルニア大学リバーサイド校は超難関大学ではありませんが、由緒あるカリフォルニア大学郡のうちの一校です。これまでの成績や英語力に自信がない人は大学1年次に直接出願するのではなく、コミュニティカレッジ（2年制大学）からの編入という方法を検討してみてください。
カリフォルニア州内、あるいは米国内のコミュニティカレッジへ2年間通い、そこから大学の3年次へ編入するというルートです。
コミュニティカレッジは四年制大学よりも入学難易度が低いうえ、このルートなら高校の成績だけでなくコミュニティカレッジ2年間の成績が考慮されます。コミュニティカレッジは学費も安いため、留学生だけでなく米国学生も積極的に活用しています。
合格へ近づくには、編入率の高いコミュニティカレッジを選ぶことが大事です。編入率の高いコミュニティカレッジにはUC系列の大学を目指す学生がたくさんいるほか、編入のためのコースもあり最新情報を得られます。編入に強いカレッジのひとつ「オレンジコーストカレッジ」の大学ガイドもぜひ参考にしてください。
編入制度・コミュニティカレッジについては「コミュニティカレッジに入るには？難易度や入学条件、留学までの流れや費用まで徹底解説！」でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
大学院課程
カリフォルニア大学リバーサイド校の修士課程入試には、下記の要件があります。
- 学部でのGPAが3.0以上またはB評価相当であること（学部によってはより高い基準を設けている場合があります）
- TOEFL iBT 80
- IELTS 7（全セクション6以上）
- GRE（2022-3は免除）、GMATなど学部ごとのテスト
- 推薦状3通
- エッセイ（The Statement of Purpose）
- パーソナルヒストリー（The Personal History Statement）
そのほか、学部によって異なる要件や追加要件があります。Admission Requirements | Graduate Divisionからチェックしてみましょう。
大学・大学院入学準備プログラム
カリフォルニア大学リバーサイド校には、大学や大学院の入学を目指す人のための付属準備コースがあります
TOEFLやGMATなどの試験対策のほか、大学の単位取得を組み合わせながら進めるコースもあります。カリフォルニア大学リバーサイド校への進学を検討している人で英語力がまだ足りていない人はUniversity Pathwaysのページをチェックしてみてください。
カリフォルニア大学リバーサイド校への留学を実現しよう！
カリフォルニア大学リバーサイド校は、リベラルで多様性を重んじる州立大学です。
カリフォルニア大学各校のなかでは合格率は高いものの、出願してくる学生たちはみな成績優秀者です。英語力や成績が足りなくても、コミュニティカレッジを経由した編入入学も留学生にとっては強い味方です。しっかり準備をすること、自分に合った入学方法を選ぶことで合格へ大きく近づきます。
カリフォルニア大学リバーサイド校への留学に関心がある人はぜひこの記事を参考にして留学を実現してください！
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