ビクトリア大学ウェリントン留学ガイド|偏差値やレベルは?ランキング、留学費用、学部まで解説

ビクトリア大学ウェリントン(Victoria University of Wellington)はニュージーランドの首都ウェリントンにキャンパスを持つ国立大学です。ニュージーランド国内第3位の高い評価を持つ大学です。

設立は1897年。大学名は英国ビクトリア女王の戴冠60周年にちなんで命名されました。

世界的に評価が高い図書館情報学や心理学、開発学をはじめ、経営学・政治学、建築・デザイン、人文学・社会学、科学、音楽、教育、法学、健康学、工学など幅広い分野の専攻があります。

ウェリントンはニュージーランドの政治・外交の中枢です。世界的に有名な映画製作のメッカでもあり、ビクトリア大学ウェリントンの学生はこういった企業や団体での仕事やインターンシップのチャンスが多くあります。

数々の著名な卒業生も生み出しており、ニュージーランド総督や首相といった政治界、そして映画・演劇といったアート/芸術界にはとりわけ多くの人材を送り出しています。

このページではビクトリア大学ウェリントンに興味がある人のために、大学の特徴や学部、学費、入学条件などをご紹介します。ぜひ参考にしてください!

ビクトリア大学ウェリントンの基本情報

設立年1897年
形態国立
難易度★★★☆☆
合格率64%
学生数
At a glance | About us | Victoria University of Wellington
22,000人
留学生数約2,000人(約9%)
人気の学部
開発学
英語・英米文学
地理
ホスピタリティ&レジャー・マネジメント
法学
図書館・情報管理
言語学
パフォーミングアーツ
政治学・国際学
心理学
学費例(年間:ニュージーランドドル)

費用検索はこちら
Your fees and costs | International | Victoria University of Wellington
30,550(学部課程:国際関係学)
38,450(学部課程:建築)
43,050(修士課程:インテリアデザイン)

場所

ビクトリア大学ウェリントンはニュージーランドの首都ウェリントン周辺に3つのメインキャンパスを持っています。

最も大きいキャンパスはニュージーランドのケルバーンにあります。ケルバーン・キャンパスは国会議事堂から徒歩ですぐのところにあります。人文・社会科学部、工学部、健康・社会科学部、教育学部が置かれています。

ピピテアキャンパスには経営学・法学部が、テ・アロ・キャンパスにはデザイン・建築学部があります。

なお、ビクトリア大学ウェリントンはオークランドにもサテライトキャンパスを持っています。ここでは4つの修士号コース(景観建築、プロフェッショナル・ビジネス分析、中等教育リーダーシップ、ユーザーエクスペリエンスデザイン)が開講されています。

ウェリントンってどんなところ?

ウェリントンはニュージーランドの政治や外交の中心地で、文化的にも洗練された街です。

とはいえ、首都ならではの堅苦しい雰囲気はあまり感じられません。コンパクトな規模の街で交通の便がよく、公共交通機関も充実しています。

ビーチ、緑、ギャラリー、博物館などが集まっている多文化な都市で、世界各国からの留学生も多く集まっています。

コーヒー文化が盛んで、ダウンタウンを歩けば香しいコーヒーの薫りが漂ってくる気持ちのよい街です。

卒業生

ビクトリア大学ウェリントンは政治、映画、文壇などさまざまな分野で活躍するリーダーや受賞者を輩出しています。

▼著名な卒業生の例

  • ジェフリ・パルマー(第33代ニュージーランド首相)
  • フィアメ・ナオミ・マタアファ(サモア第7代首相)
  • パツィー・レディ(第21代ニュージーランド総督)
  • タイカ・ワイティティ(俳優、映画監督。アカデミー賞、BAFTA賞、グラミー賞他)
  • カール・アーバン(俳優。『ロード・オブ・ザ・リング』のエオメル役他)
  • サム・ニール(俳優。『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』グラント博士他)
  • メラニー・リンスキー(俳優。『チャーリー・シーンのハーパーボーイズ』ローズ他)
  • ジェーン・カンピオン(映画監督。『ピアノ・レッスン』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』他)
  • ジョン・マネー(心理学者。トランスジェンダー研究の草分け)
  • フラン・ウォルシュ(脚本家。『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』他)
  • エレノア・カットン(作家。ブッカー賞他)
  • コンラッド・スミス(元オールブラックス選手)
  • プリヤンカ・ラダクリシュナン(地域・ボランティア部門担当大臣)

世界34位の「図書館・情報管理学」

ビクトリア大学ウェリントンの図書館・情報管理学はQS世界大学ランキングで世界第34位に選ばれています。ニュージーランドでは1位、オセアニアでは2位の評価を受けています。

QS World University Rankings for Library and Information Management

開発学で世界トップ50

人道援助や国際協力の仕事を目い指す人に人気の学部「開発学(Development Studies)」でも高く評価されており、世界ランキングのトップ50以内に入っています。

開発学について詳しく知りたい方は「開発学を学ぶ留学とは?特徴と卒業後の就職、海外の大学・大学院ランキングなどを徹底解説!」のページも参考にしてみてください。

大学名はマオリ語で「カヌーの係留場所」

ビクトリア大学ウェリントンのマオリ語名は「テ・ヘレンガ・ワカ(Te Herenga Waka)」です。「カヌーの係留場所」という意味を持ちます。

大学は国内外から集まった人々が「カヌーを繋いで」集い、避難できる場所でもあります。大学から離れるときは、カヌーを下ろして新たな地平へと旅立ちつつ、大学との深いつながりを保ち続けることができるという想いが込められています。

首都ウェリントンとの関わり

ビクトリア大学ウェリントンの大きなメリットのひとつが、首都ウェリントンという立地です。この立地をフルに活かし、政府機関、企業、研究機関、文化・環境団体、外交などの面で協力関係を築いてきました。

学生はボランティア活動、インターンシップをはじめ、文化施設やクリエイティブ産業など多方面で地域と関わりを持っており、ウェリントンの活気と多様性に大きな役割を果たしています。

たとえば、大学と企業のコラボレーションで誕生したミラマー・クリエイティブ・センターでは映画制作、アニメーション、ゲームデザイン業界との実践経験を積むことができるほか、プロへの人脈づくりができます。

また、ウェリントン市議会、ニュージーランド交響楽団などとのパートナーシップもあります。

奨学金

ビクトリア大学では留学生に対してもいくつかの奨学金制度を設けています。興味のある人は大学公式ページ内の「Scholarships」でチェックしてみてください。

ビクトリア大学ウェリントンの学部

ビクトリア大学ウェリントン

Victoria University

経営学・政治
Wellington School of Business and Government
会計学
アクチュアリーサイエンス
企業倫理とサステナビリティ・マネジメント
商法
計量経済学
経済学
財務
人材管理・雇用
情報システム
イノベーションとアントレプレナーシップ
国際ビジネス
国際関係学
経営
マーケティング
メディア学
政治学
公共政策
税制
ツーリズムマネジメント
建築とデザイン・イノベーション
Wellington Faculty of Architecture and Design Innovation
アニメーションと映像エフェクト
建築
建築史・建築理論
コミュニケーションデザイン
ソーシャルイノベーションデザイン
ファッションデザイン
ゲームデザイン
インダストリアルデザイン
インタラクションデザイン
インテリア建築
ランドスケープ・アーキテクチャー
メディアデザインプロジェクトマネジメント
サステイナブル・エンジニアリング・システム
人文社会学部
Wellington Faculty of Humanities and Social Sciences
現代言語研究
美術史
アジア研究
中国語
古典
クリエイティブライティング
犯罪学
文化人類学
文化とアイデンティティ
英文学
環境・サステナビリティ
倫理的リーダーシップと異文化コミュニケーション
映像
フランス語
ジェンダー・セクシュアリティ研究
ドイツ語
グローバルヘルス&ウェルビーイング
グローバリゼーション・ムーブメント・チェンジ
ギリシャ語
歴史
人権・正義・平和
異文化コミュニケーション
イタリア語
日本語
ラテン語
言語学
文芸・クリエイティブ・コミュニケーション
マオリ・リソース・マネジメント
マオリ研究
マーケティングコミュニケーション
太平洋学
哲学
政治コミュニケーション
宗教学
修復的司法
サモア学
サイエンス・コミュニケーション
社会政策
社会学
スペイン語
マオリ語
英語教授法(TESOL)
出版・印刷
演劇
世界情勢と組織
サイエンス
Wellington Faculty of Science
人工知能
生物学
バイオメディカルサイエンス
バイオテクノロジー
細胞・分子バイオサイエンス
化学
データサイエンス
開発学
エコロジーと生物多様性
電気・電子工学
電子・コンピュータシステム
環境科学
環境学
地理
地質学
地球物理学 – 気象学
地球物理学 – 地球
遺伝学
海洋学
数学
分子病理学
分子薬理学・創薬化学
物理地理学
物理学
心理学
再生可能エネルギーシステム
社会における科学
宇宙科学
統計
音楽
New Zealand School of Music
クラシック演奏
楽器/声楽・コンポジション
ジャズ演奏
音楽
音楽研究
ポピュラー音楽研究
ソニックアートとミュージックテクノロジー
工学
Wellington Faculty of Engineering
コンピュータグラフィックスとゲーム
コンピュータサイエンス
サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティエンジニアリング
ソフトウェア工学
教育
Wellington Faculty of Education
幼児教諭教育
教育
教育心理学
初等教員教育
修復的司法
中等教員教育
健康
Wellington Faculty of Health
健康情報学
健康づくり・ヘルスプロモーション
健康心理学
助産師
ポピュレーションヘルス、政策、サービス
法学
Faculty of Law
法学
Explore subjects | Study at Wellington

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ビクトリア大学ウェリントンの難易度

ビクトリア大学ウェリントン

Kelburn Park and Victoria University, Wellington, New Zealand, 26 Feb. 2006

日本とニュージーランドの大学制度の違いと偏差値

ニュージーランドと日本の大学入試制度は少し異なります。日本では試験による偏差値方式ですが、ニュージーランドでは書類選考がメインです。

また、義務教育制度が異なっていることから、日本の高校を卒業した学生は一部をのぞいて大学入学前に「大学準備コース(ファウンデーションコース)」を受講します。ファウンデーションコースを修了することで大学への正式な入学資格が得られます。

詳しくは「ニュージーランドの大学は難しいの?偏差値やランキング、大学進学方法や受験システムを徹底解説! 」を参考にしてください。

ランキング

QS世界大学ランキング275位
THE世界大学ランキング401–500位
QS大学ランキング(NZ国内)3位
THE大学ランキング(NZ国内)5位
Victoria University of Wellington : Rankings, Fees & Courses Details
Victoria University of Wellington | World University Rankings | THE

このほか、心理学では世界の126-150位にランク入りしています。

また、アカデミック面以外のところでも様々な高い評価を受けています(THE Impact Rankings)。「気候変動対策」では12位、「平和・正義」ランキングで24位、「サステイナブルなコミュニティ」では56位、「良心的でクリーンなエネルギー」では35位、「ジェンダー平等」では70位となっています。

合格率

ビクトリア大学ウェリントンの合格率は公式には発表されていませんが、64%と想定されています。きちんと入学準備をして必要な手続きを踏むことで、合格の可能性は十分にあります。

ビクトリア大学ウェリントンに留学するには?

ビクトリア大学ウェリントン

Bench in Wellington (35)in front of the Rutherford House of Victoria University, Pipitea Campus

日本とニュージーランドでは教育制度が異なります。そのため、日本の高校からニュージーランドの大学へ行くには、日本の高校卒業→ファウンデーションコース(約1年)→ニュージーランドの大学1年に入学(大学は3年間)、というルートが一般的です。

ビクトリア大学ウェリントンを受験するには?

Entry requirements | International | Victoria University of Wellington

ビクトリア大学ウェリントンに出願するには、IELTS総合6.0(全バンドで5.5以上)またはTOEFL ibt総合80相当の英語力証明の提出が求められます。英語力証明は他のテストでも適用されますので、他の英語テストで提出したい場合は「Entry requirements」で確認してください。

英語力のほかには次のいずれかを満たしている必要があります。

  • 平均3.5以上の高校の成績を修めている
  • 大学や短大等で1年間の履修歴がある(所定の成績が要求される場合あり)
  • 国際バカロレア資格(24点以上)

もし、この基準に達していなくても心配ありません。ファウンデーションコースを経由すればビクトリア大学ウェリントンへの進学が可能です。

ファウンデーションコース

ニュージーランドではたくさんのファウンデーションコースが開講されています。どのファウンデーションコースからでもニュージーランドのすべての大学への進学資格が得られます。

ビクトリア大学ウェリントンではUPエデュケーションで開講しているファウンデーションコース「Victoria University of Wellington – Foundation Studies Programme」を推奨しています。

大学での授業についていくための英語力や文献の読み方、考え方、基礎数学、ニュージーランドへの理解などの必修科目と、志望専攻に合わせた選択科目の組み合わせでカリキュラムを構成しています。

6か月・9か月・12か月の3つのコースがあり、それぞれに入学基準の英語力が異なります。英語力が高ければファウンデーションコースの期間も短くなります。最新の学費と入学基準については「Intakes and fees – Foundation Studies Programme」でチェックしてください。

大学院課程

大学院では次の学位プログラムが開講されています。

  • グラデュエート・ディプロマ(Graduate Diploma)
  • ポストグラデュエート・ディプロマ(Postgraduate Diploma)
  • 修士号(Master’s)
  • 博士号(PhD) 

大学院課程に入学するには、大学での平均B以上の成績のほか、IELTS総合6.5(全バンド6.0以上)またはTOEFL ibt総合90(ライティング20以上) の英語力が必要です。

そのほか、コースごとに定める基準が求められる場合があります。Programmes and courses | Study at Wellingtonから志望学部ごとに確認できますので、チェックしてみてください。

ビクトリア大学ウェリントンの英語コース

ビクトリア大学ウェリントンでは大学・大学院入学を目指す人のための「進学英語コース(English for Academic Purposes)」を開講しています。

12週間から受講できます。英語力を鍛えるだけでなく、幅広い批判的思考(クリティカル・シンキング)や創造的スキル、学習スキルを身につけることができます。

入学には中級以上の英語力が必要です。興味がある人は「English for Academic Purposes | Victoria University of Wellington」からチェックしてみてください。

ビクトリア大学ウェリントンへの留学を実現しよう!

ビクトリア大学ウェリントンはニュージーランド第3位の国立大学です。図書館情報学や心理学などで高い評価を持っているほか、国内有数の政治・経営学部や音楽芸術学部なども人気があります。

首都という立地を活かしたインターンシップの機会も多く、政治・経済・芸術など幅広いチャンスに恵まれています。ウェリントンの洗練された文化のなか、豊かな学生生活を送ることができるでしょう。

ファウンデーションコースなどから一歩一歩成績を積み上げていけば、合格率が大きく高まります。

ビクトリア大学ウェリントンへの留学に関心がある人はこの記事を参考にして、ぜひ実現してくださいね!

ビクトリア大学ウェリントン
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