大雨や地震などによる自然災害や、大きな事故等による緊急事態は、いつどこで起きるかわかりません。海外留学中でもそのような事態に遭遇する危険は十分あるのです。今回は、いざという時のために、今から準備できることをまとめました。
海外で身を守ってくれる「在留届」
3ヶ月以上の留学生活をする場合は、滞在する国の大使館、または領事館に「在留届」を出す義務があります。
届け出をすることで、深刻な緊急事態が発生した時には、日本大使館や領事館から、状況の説明や避難についての指示を受けることができます。滞在国からの退去が必要な緊急事態の場合には、帰国するための援護を受けることができます。
留学生活をはじめる時には、まずこの「在留届」を出しましょう。なお、3ヶ月未満の滞在の場合は、外務省海外旅行登録システム「たびレジ」に登録することになります。
信頼できる情報だけを得ることが重要
最近では、緊急時もSNS経由でニュースやライフライン情報を得ることができ、とても便利です。しかし、単なるうわさや間違った情報も氾濫していて、かえって人々の混乱を招く場合もあります。
根拠のない情報が広まると、人々がパニックになり、更に状況が悪化する危険があります。SNSで情報を得る場合には必ず発信元を確認し、信用できる情報だけを集めるようにしましょう。
特に、水や電気、ガスなどのライフライン情報については、各会社や機関からの情報であることが重要です。
また、日本では、災害時に役立つ政府の公式ツイッターアカウント(首相官邸、総務省消防庁など)があります。各国にも同じようなシステムがあります。ぜひ、滞在国の情報を確認してください。
今、しておくべき緊急時のための準備
何か起きてからでは、間に合いません。緊急時への対策は、日頃からの準備が大切です。
準備をしていることで気持ちに余裕ができて、落ち着いた行動につながります。インターネットなども参考にしながら、まずは自分に合った非常袋の用意をしましょう。一般的な防災アイテム以外で、準備しておきたいアイテムについて紹介します。
・モバイルバッテリー
大災害などの緊急時は停電になりやすいので、スマホ用モバイルバッテリーがあると便利です。特にソーラー式のものがあると安心です。
・カイロ
冬場は必須のアイテムですが、体だけでなく、飲み物を温めることもできます。海外で買うと高いので、日本から持ち込むとよいでしょう。
・コンタクトレンズ、メガネ
目が見えない中での避難は、危険です。予備のコンタクトレンズやメガネの準備は必須です。
・連絡先のメモ(紙ベース)
PCやスマホに家族や友人の連絡を入れていることが多いかと思いますが、停電が続いたりして、電気機器が使えなくなるケースも考えられます。電話番号やメールアドレスを記憶していないと連絡が取れなくなってしまうので、重要な連絡先は紙ベースでも持っていた方がよいでしょう。
・現金
停電時は、クレジットカードや電子マネーは使用できません。小銭を含めた現金を忘れずに用意しておく必要があります。
・女性は生理用品も忘れずに
準備した非常袋は、寝室か玄関先において、いつでも持ち出せるようにしておきましょう。使用する機会がないことが一番ですが、やはり普段からの準備がとても大切です。ぜひ、この機会に、一度考えてみてくだい。
<参考サイト>
外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html