マギル大学留学ガイド|偏差値やランキング、入学条件は?学部や学費などの留学情報

マギル大学(McGill University)は、カナダのケベック州モントリオールにある公立の総合大学です。1821年に設立された歴史ある名門校で、世界大学ランキングでは毎年上位にランクインしています。トルドー首相(第29代カナダ首相)の母校です。

医学、工学などの他、経済学、教育、農業や環境、音楽など芸術系分野まで、幅広いプログラムが揃っています。留学生が多く、治安も比較的安定しているため安心して学べる環境です。

ここではマギル大学に興味がある人のために、大学の特徴や学部、学費や入学条件などをご紹介します。ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事を書いた人

旅行会社、輸入会社勤務を経て、現在は国際教育や親子留学、英語学習等についての記事の執筆や情報を発信。その他、在宅フリーランスとしてコーチング、輸入コンサルタント、Webメディア運営スタッフ等、好奇心を仕事につなげながら、様々な業務に関わっ[…]

羽木桂子

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マギル大学の基本情報

マギル大学の場所

マギル大学はケベック州の州都モントリオールに2つのキャンパスがあります。モントリオールはフランス語圏で市内ではフランス語が飛び交い、ヨーロッパのような街並みが特徴的な美しい都市です。

モントリオールはトロントやバンクーバーなど他の大都市と比べると家賃や物価が比較的安く、費用を抑えて留学したい学生には人気です。冬は寒さが厳しいものの、電車などの交通網や外に出ずに移動出来る地下道が発達しており、生活しやすい街です。

メインキャンパスはモントリオールのダウンタウンのすぐ北に位置し、非常に便利な立地です。マクドナルドキャンパスはダウンタウンから40分ほど離れた郊外にあり、広大な敷地を持っています。

学生数

大学の学生数は約2万8千人です。ケベック州内から進学する学生は47%、他州からの学生が23%となっています。留学生は30%を占め、約150カ国の国々から多くの留学生が学びにきています。

フランス語圏において英語で授業が行われる大学

マギル大学はフランス語圏にありながら、法学部や医学部などの一部の学部や授業を除きほとんどの講義は英語で行われています。

英語を母国語とする学生の割合は46%、フランス語が19%、その他35%です。フランス語を母国語とする学生よりも英語を母国語とする学生の割合の方が多いことが特徴です。

専攻によっては学内では英語だけでも過ごす事が出来ます。街中に出ると多くの人はフランス語を話していますので、英語だけでなくフランス語を学ぶ機会もあるでしょう。

カナダ国内初の医学部を創設

マギル大学はトロント大学と並び「北のハーバード」とも呼ばれ、カナダを代表する有数の名門大学です。

国内で初めてとなる医学部を創設した事でも知られており、医学部のあるカナダ国内の大学ランキングでは長年1位を獲得するなど、レベルが高い事で有名です。歯学部もあり、世界中から集まる優秀な学生に質の高い教育が提供されています。

マギル大学の卒業生と著名人

マギル大学は数多くのノーベル賞受賞者やカナダの首相経験者などを輩出してきました。

学術面だけでなく、芸術面など様々な分野でも活躍した著名人がいます。ジャスティン・トルドー(第29代カナダ首相)、ジョン・オキーフ氏(ノーベル医学賞)、ウィン・バトラー氏(ミュージシャン)、アーサー・エリクソン氏(建築家)、バート・バカラック氏(作曲家)などが著名な卒業生です。

マギル大学の学部

マギル大学には11学部あり、農業環境学部は郊外のマクドナルドキャンパスにあります。それ以外の学部の学生は、ダウンタウンにあるメインキャンパスで学びます。

農業環境科学部
(Faculty of Agricultural and Environmental Sciences)
アグリビジネス
アグリビジネス起業論
農業経済学
農業生産学
農業環境科学
動物生物学
動物健康・疾病学
動物生産学
応用生態学
生物多様性と保全
生物資源工学
商業用大麻
食餌療法
生態系農業
健康の生態学的決定要因
環境学
環境生物学
環境経済学
環境工学
環境計量学
農場経営と技術
フィールド研究
食料生産と環境
食品科学
食品科学と栄養科学
グローバルフード・安全
人間栄養学
国際農学
地表プロセス・環境変動
生命科学(生物・農学)
生命科学(複合領域)
微生物学・分子生物学
栄養学
栄養学(食品機能・安全)
栄養学(国際栄養学)
栄養学(スポーツ栄養学)
栄養学(栄養生化学)
栄養学(健康・疾病)
植物生物学
植物生産学
専門農学
再生可能資源管理学
土壌・水資源
水環境と生態系
野生動物生物学
教養学部
(Faculty of Arts)  
▼Departments
人類学
美術史・コミュニケーション学
古典学
東アジア研究
経済学
英語
フランス語
フランス語言語学、翻訳、創作
歴史・古典研究
ユダヤ学
言語、文学、文化
ドイツ語研究
ヒスパニック系研究
イタリア語研究
ロシア・スラブ研究
ラテン・カリブ海研究
言語学
マギルライティングセンター
哲学
政治学
社会学

▼Schools
情報学
宗教学
社会福祉
公共政策

▼Institutes
ジェンダー・セクシュアリティ・フェミニスト研究所
イスラーム研究所
国際開発研究所 
マギル大学カナダ研究所
歯学部
(Faculty of Dental Medicine and Oral Health Science)
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Faculty of Dental Medicine and Oral Health Sciences
教育学部
(Faculty of Education)
教育
幼稚園/小学校
ユダヤ学
第二言語としての英語教育
中等英語教育
中等社会科学
中等数学
中等科学技術
音楽
ファースト・ネーション・アンド・イヌイット教育
運動学・体育学
工学部
(Faculty of Engineering)
▼Departments
バイオエンジニアリング
化学工学
土木工学
電気・コンピュータ工学
機械工学
鉱業・材料工学

▼Schools
建築
都市計画

▼Institutes
芸術/公共生活
航空宇宙工学研究
アドバンス・マテリアル研究
トロティエ工学・デザイン持続可能性研究
水資源管理
インテリジェントマシン
エネルギーの貯蔵と保存
金属加工
高周波/通信システム/技術およびアプリケーション
法学部
(Faculty of Law)
コース検索はこちら
Faculty of Law
経営学部
(Desautels Faculty of Management)
商学
MBA
EMBA
MBA(法学)
アナリティクスマネジメント
ファイナンス
小売業
健康リーダーシップ
国際経営学
グローバルマニュファクチャリング&サプライチェーンマネジメント
ヘルスケアマネジメント
プロフェッショナル・アカウンティング
医学部
(Faculty of Medicine and Health Science)
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Faculty of Medicine and Health Sciences
音楽学部
(Schulish School of Music)
音楽総合
作曲
音楽教育学
音楽起業論
音楽史・音楽学
音楽技術
音楽理論
サウンドレコーディング
指揮
古楽器
ジャズ
管弦楽器
オルガン / ギター
ピアノ
声楽・オペラ
科学部
(Faculty of Science)
大気化学
大気科学
大気科学・物理学
化学分野
コンピュータサイエンス
地球・惑星科学
地質学
惑星科学
地球システム科学
環境科学
地理学
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数学・計算科学
数学・物理学
応用数学
確率・統計学
統計学
統計学とコンピュータサイエンス
物理学
物理学と化学
物理学・計算科学
物理学と地球物理学
ソフトウェア工学
生物学と数学
コンピュータサイエンスと生物学
生理学と数学
生理学・物理学
解剖学と細胞生物学
生物化学
生物学
免疫学
微生物学・免疫学
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マギル大学の難易度とランキング

マギル大学

Birk’s Chapel – McGill University

マギル大学の偏差値や難易度は?

カナダの大学には偏差値という概念はなく、日本の大学入試のように試験のみで合否が判定されるという事はありません。

カナダの偏差値や入試の仕組みについては別記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!

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トロント大学

その代わりの目安として参考にされるのは、世界大学ランキングです。特に有名なのは、THE(Times Higher Education)や、QS(Quacquarelli Symonds)が発表しているランキングです。大学の研究成果や学生の満足度、多様性、施設など、様々な指標から算出されています。

マギル大学のランキング

マギル大学はQS世界大学ランキング2024では30位です。カナダの大学は、アメリカの大学と比べると知名度ではやや劣る面もありますが、質の高い大学が多い事で知られています。

カナダ国内の大学ランキングでは「Maclean’s」というカナダで有名な情報誌があります。Maclean’sランキングで、マギル大学は4位となっています。

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カナダ大学ランキング

医学部ではランキング1位の常連校となっています。

Canada’s best Medical Doctoral universities: Rankings – Macleans.ca

日本の大学で例えるとどれくらいのレベル?

QS世界大学ランキングでマギル大学に比較的近いところでは、23位の東京大学、33位の京都大学があります。

日本とは入試システムが違うため単純な比較はできませんが、常に世界ランキング上位に入り、日本のトップ大学と並ぶ優秀な大学です。

留学にかかる費用は?学費について

マギル大学

IMG_1574 McGill University Health Center

マギル大学の学費

カナダの公立大学ではカナダ人(永住権保持者含む)と留学生で学費が違うのが一般的ですが、さらにマギル大学の場合はカナダ人であってもケベック州からの学生と州外の学生で学費が違います。州外学生の学費は州内学生より割高です。

学部によっても大きく変わります。ここでは参考までに、留学生の文系学部の1年間の学費を紹介します。

 カナダドル
学費39,000
生徒会費等1,383
設備費等706.28
保険代1,101
合計42,190.38
Undergraduate Tuition & Fees – Student Accounts

マギル大学の学生寮は基本的に1年生のみの利用となります。周辺には多数のアパートメントがあるため、多くの学生は1人暮らしをしたり、数名でシェアしています。モントリオールは、カナダの他の都市と比べて比較的滞在費が手頃です。

カナダの大学の学費は、アメリカやイギリスと比較するとリーズナブルです。また、生活費についてもトータルで考えると抑えることができます。

カナダの4年間の大学留学費用については、こちらの記事でわかりやすく解説しています。カナダの他の大学を併願も検討してみたい方には役立つ記事ですので、ぜひ参考にしてみてください!

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マギル大学への入学条件

マギル大学

McGill University @ Ville-Marie @ Montreal

学部課程への入学条件

▼全学部共通の入学条件

高校の成績高校の成績表で審査され、特に年間の平均値と必修科目の成績が重視されます。
英語力IELTS 6.5以上(各パートで6.0以下でないこと)
TOEFL® iBT 90以上
(※学部により必要スコアは異なり、音楽学部は79-80以上、教育学部・経営学部は100以上)
Duolingo English Test 115以上(サブスコアが95以上であること)

このほかに学部ごとに異なる要件があります。たとえば法学部や医学部などの一部の学部ではフランス語力の基準が定められています。

また、高校の成績表の最低条件は平均値がB+であることとされていますが、ほとんどの学部ではそれ以上の条件を設けています。学部ごとの追加要件はOther international high schools | Undergraduate Admissionsを見てください。

マギル大学付属語学学校

マギル大学には付属の語学学校があり、留学生向けに数週間の英語とフランス語のコースを開講しています。マギル大学の雰囲気を味わいながら、英語とフランス語を学べる絶好の機会になるでしょう。

マギル大学への編入について

カナダの多くの大学では、カレッジで2年間学んだあと、大学の3年生に編入出来るシステムを採用していますが、マギル大学の場合は空きがある場合に願書を受け付けるのみとなっています。

興味がある人はRequirements for university students | Undergraduate Admissionsのページを参照してください。

カナダの大学入試や大学授業の仕組み、地域による違いなどについて、別記事で詳しくご紹介しています。併願大学を選ぶ場合に役に立つと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

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カナダの大学に行くには?特徴や入学時期、留学の仕組みを徹底解説

マギル大学への入学を実現しよう!

マギル大学はカナダの名門の総合大学です。難易度は高いですが、フランス語圏にありながらほとんどの学部では英語で授業が行われており、多くの留学生を受け入れています。

ヨーロッパの街並みを彷彿とさせる美しい都市モントリオールにあり、交通の便なども良い場所にあります。優秀な学生達と勉強に励み、時にはおしゃれなカフェで語り合ったりと、有意義な学生生活を送れるでしょう。

ぜひマギル大学への入学を実現して下さい!

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マギル大学
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