【スペイン留学】留学する街を決める前に知っておきたいこと

文:樋口いづみ(スペイン留学経験者)

「スペイン」と聞いて真っ先に思い浮かぶものは何ですか?「闘牛」や「フラメンコ」、「サッカー」などでしょうか。実はこれらのものは、スペインのほんの一部でしかありません。また、その長い歴史の背景から、4つの言語が公用語として認められており、地域によって文化や生活も様々です。今回は、スペイン留学の基本情報として、各地方についてふれています。

スペイン留学に興味が湧いたら

「フラメンコ」「闘牛」は南部の文化

スペインのイメージとしておそらく多くの人が抱いているこの二つは、南部発祥の文化です。現在は首都のマドリッドや北部などでも見ることができますが、フラメンコを見たことのないスペイン人や、動物愛護の観点から闘牛に反対しているスペイン人も多くいるのが現状です。

スペインの闘牛

また、スペインは、かつてイスラム帝国によって侵略された時代があります。その影響が一番濃く残っているのが南部であり、教会をはじめとする建築物や街並みには、異国の雰囲気が感じられます。

ちなみに、南部に住むスペイン人のスペイン語には、とても強い訛りがあるので、スペイン語初心者の方は会話に注意する必要があります。

首都マドリッドがある内陸部

16世紀に王宮が遷されて以来、マドリッドは、スペインの政治や経済の中心として栄えてきました。また、近年多くの多国籍企業が進出する国際都市でもあります。さらに、マドリッドから少し先へ進むと、ローマ時代の水道橋が残るセゴビアや、旧市街全体が世界遺産に登録されているサラマンカがあります。

サラマンカ

このサラマンカにある「サラマンカ大学(Univercidad de Salamanca)」は、スペイン最古の大学で、ヨーロッパをはじめとする多くの留学生が集う場です。また、内陸部のスペイン語には訛りが少ないので、スペイン語初心者の方にはなじみやすいでしょう。

温暖な気候で過ごしやすい東部

バルセロナや、パエーリャを生んだバレンシアがある東部は、地中海に面しているため1年を通して温暖な気候に恵まれています。

バルセロナは、ダリやガウディ、そしてピカソ(生まれは南部)などの芸術家を生んだ都市でもあるため、街中が芸術作品で溢れています。

▼2007年当時のサグラダファミリア(Sagrada Família)
バルセロナ

一方で、バルセロナがあるカタルーニャ州には独自の文化や言葉があり、公用語の1つであるカタルーニャ語も日常的に使われているのが特徴です。そのため、留学先の大学でもスペイン語とカタルーニャ語の両方を学ぶところがあるので、興味のある方はカタルーニャ語を学んでみるのもいいかもしれません。

緑に恵まれた北部

スペインのほとんどの地域では雨が少なく、大地も乾燥しています。しかし、北部はたくさんの緑に覆われていて、日本の風景に似たところがあります。

バスク州は、観光都市や経済都市としても有名ですが、カタルーニャ州と同じく独自の文化や言語を持ち、誇りを持っています。公用語の1つであるバスク語を扱い、日常的に使われることもありますが、あまりにも複雑な言語のため理解できないバスク人もいるほどです。筆者も挑戦したことがありますが、難しすぎて断念した過去があります。

スペイン留学

また、北西に位置するガリシア州でも、ガリシア語という独自の言語が公用語として使われています。さらに、巡礼地としても有名ですが、意外にもバグパイプを演奏する文化があります。フラメンコのような情熱的なメロディーと違い、重厚で柔らかい音が特徴で、現地の人たちはその歴史と文化にとても誇りを感じています。

最後に

以上のように、「スペイン」と一言で言っても、地域によってその文化や生活習慣には大きな違いがあります。留学を考える際は、「現地で何がしたいか」「自分の興味があるものは何か」などを念頭に置いて行き先を決めてみては?

サラマンカ
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