海外の大学に行くには?英語や偏差値は?高校生のための海外大学留学と受験ガイド

海外の大学に行く日本人留学生は、この10年間で約3倍に増えています。英語をはじめ2か国語・3か国語ができるのが当たり前になっているグローバル社会に備えて、今後も急速に増えていくことが予想されています。

よく海外の大学は「入るのが簡単で、出るのが難しい」と言われますが、ある意味でそれは本当です。もちろん、なかには入るのも難しい大学もありますが、多くの場合しっかり計画をたてて準備をすれば合格を手に入れることができます

日本でなかなか偏差値が上がらずに悩んでいた高校生が、難関と言われる海外大学に合格するのは珍しい話ではありません。

ここでは、海外大学に向いている人と向いていない人、英語力について、そして国別の特徴をお伝えします。ぜひ参考にして、大学留学を実現してください!

*このページでは英語圏の大学進学をメインに解説しています。英語圏以外の大学を含めた大学ガイド一覧が下記にありますので、こちらも参考にしてください▼

海外大学ガイド一覧
掲載国:アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリア、スウェーデン、デンマーク、香港、台湾、シンガポール、マレーシア、コスタリカ

国や大学、どう決めればいいの?

海外進学に向いてる人とは?

海外の大学に向いている人

  • 一発テストが苦手
  • 選択科目が多いほうが好き
  • 英語(外国語)が好き
  • 話したり議論したりするのが好き
  • ユニークな人たちと交流したい
  • やると決めたらじっくり取り組める

海外の大学は学ぶことそのものを楽しめる人に向いていると言えます。多くの留学生が「現地の学生たちがすごく勉強しているのに驚いた」と口にします。真剣に学び、真剣に遊ぶ。そんな生活のなかから有意義な友人関係が広がっていくのです。

海外の大学に向いていない人

  • コツコツ勉強するのが嫌い
  • 勉強よりもアルバイトなどを優先したい

海外の大学では、しっかり勉強しないと授業についていくことができません。チューターなどがサポートをしてくれるとはいえ、やはり主体的に勉強しようと思う人でなければ卒業は難しいと言えます。

留学生のアルバイトが許可されている国もあります。しかし勉強の量・質ともにこなすとなると、アルバイトできる日数は限られてくるのが現実です。

英語力(語学力)はどのくらい必要?

海外の大学では、入学審査の一環として英語力テストのスコア提出を義務付けています。各大学では、TOEFL(r)やIELTSなど最低スコアを公表しているため、少なくともそのスコアをクリアする必要があります。

大学によって異なりますが、たとえばアメリカの4年制大学ならTOEFL ibt 61以上というのが目安になります。このレベルの英語力があると、多少入り組んだ会話ができ、簡単なトラブル解決などもできます。調べながら、しっかり構成された文章を書くこともできます

「そんなに英語力がない!」と自信がない人も、まずは取り組んでみてください。TOEFLもIELTSも、最初の受験では誰でもあまり高い点数がとれていません。対策問題集をやったり対策コースに通っているうちに試験に慣れていき、ある程度の点数は自然に上がっていきます。

また、大学のなかにはTOEFLやIELTSを免除する学校もあります。ほとんどの日本人留学生は大学入学前に現地で語学留学をしますが、大学がそこでの英語力を認めれば試験免除で合格できるケースも多いです。

この記事では最も多い「英語」を主体に書いていますが英語以外の言語でも同じです。また、近年は非英語圏の大学でも英語で授業を行う大学も増えてきています。

国別の大学の特徴

アメリカの大学

4年制大学2年制大学
入学時期主に9月・1月
(学期区分による)
主に9月・1月
(学期区分による)
卒業期間4年2年
英語力
(目安)
・TOEFL:61以上
・IELTS:6.0以上
※学校のレベルによる
・TOEFL:45以上
・IELTS:5.0以上
※学校のレベルによる
入学方法・書類審査
・高校卒業後に直接入学
・2年制大学→3年次に編入
・書類審査
・高校卒業後に直接入学
内申点
(目安)
GPA3.0以上
※学校のレベルによる
GPA2.0以上
学費の目安
(年間)
約400万〜1000万約220万〜400万

アメリカの大学は在学中に専攻を変更したり、他大学へ編入したりすることが自由なのが特徴です。専攻分野も他国を圧倒する豊富さがあります。

英語力が低かったり、高校での成績があまり良くなかった人でも一発逆転できるのがアメリカの魅力です。どんな人にでも扉を開けて待ってくれているのがアメリカです。

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アメリカの大学に興味が湧いたら

カナダの大学

4年制大学2年制大学
入学時期主に9月・1月
(学期区分による)
主に9月・1月
(学期区分による)
卒業期間4年2年
英語力
(目安)
・TOEFL:79以上
・IELTS:6.5以上
※学校のレベルによる
・TOEFL:45以上
・IELTS:5.0以上
※学校のレベルによる
入学方法・書類審査
・高校卒業後に直接入学
・2年制大学→3年次に編入
・書類審査
・高校卒業後に直接入学
内申点
(目安)
GPA3.0以上GPA2.0以上
費用の目安
(年間)
約350万〜約200万〜

カナダの大学は90校以上。4年制大学のほとんどは公立です。2年制の公立カレッジは、卒業後すぐに就職することもできるし、4年制大学の3年生へ編入することもできます。

アメリカとは教育制度がほぼ同じですが、学費はアメリカよりもリーズナブル

卒業後に最長3年間の労働ビザ取得も可能なので、卒業後にそのまま現地で就職することもできますよ!

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イギリスの大学

入学時期主に9月
卒業期間3年
英語力の目安・TOEFL:83以上
・IELTS:6.0以上
※学校のレベルによる
入学方法書類審査

進学ルートは次のいずれかです。
・IBディプロマを取って直接入学する
・日本の大学からイギリスの大学に進学する
・ファウンデーションコースを経て大学に進学する←最多
・現地カレッジを取得してから大学に編入する
学力の目安履修科目平均Bまたは良レベル
学費の目安(年間)約320万〜800万

イギリスの大学は2種類にわかれています。1つはケンブリッジ大学やオックスフォード大学など「学問重視」の大学、もうひとつは職業教育を中心に行う「キャリア重視校」の大学です。

日本の高校を卒業するほとんどの留学生は大学準備コースである「ファウンデーションコース」を経由して大学に進学します。「ファウンデーションコース1年」+「大学3年」=合計4年での卒業を目指すのが一番多いルートです。

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オーストラリアの大学

入学時期主に2月・7月
卒業期間3年
英語力の目安・TOEFL:79以上
・IELTS:6.0以上
※学校のレベルによる
入学方法書類審査

進学ルートは次のいずれかです。
・日本の高校を卒業後、直接入学する
・日本の大学からオーストラリアの大学に進学する
・ファウンデーションコースを経て大学に進学する←最多
・専門学校(テイフ:TAFE)でディプロマを取得してから大学に編入する
学力の目安履修科目平均Bまたは良レベル
費用の目安約320万〜

留学生を保護する法律があるオーストラリアは、留学生が安心して学べる代表国。大学のほとんどが公立でレベルの偏りが少ないのが特徴です。

日本の高校を卒業するほとんどの留学生は大学準備コースである「ファウンデーションコース」を経由して大学に進学します。「ファウンデーションコース1年」+「大学3年」=合計4年での卒業を目指すのが一番多いルートです。

大学に比べると入学審査が比較的ゆるめの州立専門学校(テイフ:TAFE)から大学に編入・進学する方法もあります。

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ニュージーランドの大学

入学時期主に2月・7月
卒業期間3年
英語力の目安・TOEFL:79以上
・IELTS:6.0以上
※学校のレベルによる
入学方法書類審査

進学ルートは次のいずれかです。
・IBディプロマをとって大学に直接入学する
・日本の大学に入ってからニュージーランドの大学に進学する
・ファウンデーションコースを経て大学に進学する←最多
・専門学校(ポリテクニック)修了後、大学に編入する
学力の目安履修科目平均Bまたは良レベル
費用の目安(年間)約270万〜

英語圏のなかでは比較的費用がリーズナブルに抑えられるニュージーランドの大学留学。ニュージーランドの大学は国立総合大学が8校のみです。

日本の高校を卒業するほとんどの留学生は大学準備コースである「ファウンデーションコース」を経由して大学に進学します。「ファウンデーションコース1年」+「大学3年」=合計4年での卒業を目指すのが一番多いルートです。

入学審査が比較的ゆるめの国立専門学校(ポリテクニック)でディプロマを修了後、大学に進学する方法もあります。

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行きたい国でなりたい自分になろう!

今はまだ出会っていない友人と、新しい未来を作るのが大学時代。世界に目を向けると、大きな世界が広がっています。

  • フレクシブルな教育と専攻の数の多さが魅力のアメリカ。
  • リーズナブルな学費と教育の質の高さが魅力のカナダ。
  • 歴史ある伝統教育とキャリア重視型から選択できるイギリス。
  • 留学生保護の法律がしっかりしていて、明るい国民性のオーストラリア。
  • やはり留学生保護が充実し、学費も抑えめのニュージーランド。

海外大学一本に絞って対策する人も、日本の大学と併願する人も、国ごとの特徴を踏まえて自分に合った国でピッタリの大学に出会ってくださいね!

なお、高校生のための海外大学進学ガイド/後編では進学の具体的な流れと準備スケジュール、学年別にやっておきたいことを解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。

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