アメリカで語学力を鍛えたり、文化に触れたりしたいという人におすすめなのがボランティア活動です。現地の人と英語でコミュニケーションをとることで、英語学習の実践ができます。また、社会貢献を通して人の役に立つ喜びが味わえたり、アメリカと日本の違いを肌で感じられたりして、視野も広がるでしょう。
語学留学とは一味違った体験ができるため、ボランティア目的で渡航するほか、語学留学期間中にボランティアに参加するのもおすすめです。
今回は、アメリカでできるボランティア活動内容とかかる費用、参加条件をご紹介します。ぜひ、語学や自己成長などのスキルアップにつなげてください。
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アメリカでボランティア活動をするメリット

アメリカ社会はボランティア精神や活動が重要視される国です。労働省労働統計局は毎年ボランティアに関する統計をとっており、2017年は成人の3人に1人がボランティア活動を行っています。 そのような国でボランティアをするメリットは何なのでしょうか。
ボランティア活動を通じて語学力を磨ける
アメリカでのボランティア活動では、人の役に立っているという喜びを感じながら語学力を磨くことができます。活動中は英語でコミュニケーションをとらなければいけないため、日常生活で英語を使う機会がなかった人も語学力が鍛えられます。加えて、社会貢献によって達成感を味わうことができるでしょう。
視野が広がって新たな価値観が形成される
ボランティアが盛んな国で活動することで、日本ではできない体験をしたり、知識を得たりして視野が広がります。自分の社会的役割や仕事についても考えさせられるかもしれません。アメリカは貧困問題が深刻化しており、フードドライブ(食料配給)などの活動ができます。ボランティア活動を通して、アメリカの社会問題についての見識が得られるでしょう。
アメリカでできるボランティア活動内容

アメリカでは以下のようなボランティア活動ができます。
ボランティア活動の例
- 日本語教師アシスタント
- 高齢者介護
- チャイルドケア
- フードドライブ(食料配給)
- 清掃・環境保全
- スポーツなどの大会・イベントサポート
日本語教師アシスタントは日本語を教えている学校や地元の小中学校で、日本語教師の手伝いをする活動です。教材づくりやイベントのサポートを行うこともあります。教育現場での活動なので、教えるのが好きな人におすすめです。
高齢者介護では介護福祉施設でお年寄りの話し相手をしたり、アクティビティの手伝いをしたりします。人と関わるのが好きな人にぴったりです。
チャイルドケアは幼稚園や学童クラブ施設で、子どもたちと一緒に過ごすのが主な活動内容です。スポーツやゲームをしたり、宿題をサポートしたりします。
フードドライブ(食料配給)は貧困層に食料や衣類などを配るボランティア活動です。NPO団体や教会、企業などが寄付を募り、集まった食べ物や日用品を箱詰めして貧困層に配っています。ボランティア参加者の主な活動内容は、食べ物や日用品の箱詰め、教会での食事配給の手伝いです。フードドライブは、フードロスを減らす効果もあります。貧困問題やフードロスに興味・関心がある人におすすめです。
アメリカのボランティアにかかる費用
アメリカでボランティア活動をするには、滞在費や食費などがかかります。ボランティア参加にかかる費用と、ボランティア目的の渡航でも使える奨学金制度をご紹介します。
ボランティア参加にかかる費用について
語学学校での授業、滞在費、食費含めると、かかる費用の目安は以下の通りです。
- 1か月=約40万~50万円
- 3か月=約110万円~140万円
- 半年=約180万円~250万円
語学学校での授業料は学校によって異なります。1か月(週20~25時間)の語学学校授業料目安は以下です。
- 大学付属 :約13万円~
- 私立:約10万円~
授業料とは別に登録料や保険料がかかる場合があります。
滞在費はホームステイか学生寮かで若干変わります。
- ホームステイ:約6万5,000円~ /4週間(2食付き)
- 学生寮:約13万円ドル~/9週間(2人部屋)
食事付きのホームステイや学生寮を選ぶと、食費込みで滞在費を計算できます。
ボランティアで活用できる奨学金制度
アメリカの語学留学では、奨学金制度が使える場合があります。ボランティア目的で渡航するなら、「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」がおすすめです。文部科学省と民間企業が連携して運営する奨学金制度で、留学だけではなくインターンシップ、ボランティアにも使えます。
対象者は高校生や大学生です。返金は不要で、目標実現のために自分で留学プランを設計できます。独自のコミュニティに参加できたり、留学事前事後研修では各界のリーダーから指導が受けられたり、サポートが手厚いのも魅力です。
アメリカでボランティア活動に参加するには

アメリカでボランティア活動をするには、どのような条件があるのでしょうか、語学力やビザについてご説明します。
参加条件(語学力やビザ)について
ボランティア活動をするにあたって、語学力は必須ではありません。しかし、日常会話以上の英語が話せるほうができることが増えるので、中学生レベルの英語は身につけてから行きましょう。プログラムによっては、年齢制限を設けているものもあります。
ビザに関しては、滞在期間が90日以内ならビザ免除プログラムの利用が可能です。ビザ免除プログラムを利用するには、電子渡航認証システム(ESTA)を申請してください。
滞在期間が90日を超える場合、公認の宗教団体や非営利団体での活動するときは商用・観光ビザ(B-1、B-2ビザ) を取得します。該当しないときは学生ビザ(Fビザ)、インターンシップビザ(J-1ビザ)や就労ビザ(H-2Bビザ)を取得しましょう。
入国の目的と活動内容によって必要なビザが変わります。プログラム参加時にチェックしてください。
アメリカで貴重なボランティア経験を!
アメリカでボランティア活動をすると語学力を鍛えられる、日本ではできない貴重な体験ができるというメリットがあります。主なボランティア活動内容は日本語教師アシスタントや老人介護、チャイルドケア、フードドライブ(食料配給)です。フードドライブ(食糧配給)は、アメリカで深刻化している貧困問題について深く考えさせられるでしょう。
なお、ボランティア活動に参加するには滞在費や食費などがかかります。語学研修を兼ねて渡航する場合は授業料もチェックしてください。
語学力は必須ではありませんが、日常会話以上話せるほうができるほうが、現地の人とスムーズにコミュニケーションがとれます。ぜひボランティア活動を通して語学力を高めつつ、アメリカと日本の違いを肌で感じてください。