「海外ボランティア」とは国外の現場へ赴き、奉仕活動に参加することです。
訪れる国や、参加するプログラムによってボランティアの内容は様々ですが、貧困問題や環境問題等の課題に携わるもののほか、日本語教育や医療に関連するものなどがあります。留学と合わせて体験できるボランティアもあります。
観光旅行ではなかなか味わうことのできない体験を通して、自分のスキルアップや人の役に立つ喜びを体感してみてください。
ところで海外ボランティアといえば、青年海外協力隊のことを思い浮かべる方もおられるかと思います。青年海外協力隊員へ合格すると語学や知識を訓練したのちに途上国へ派遣され、現地で公共事業や支援活動などのボランティア勤務を行います。
今回のこちらの記事では、より気軽に一般の方が参加しやすい国際NGO団体や旅行会社、学生団体が企画するプログラムの紹介を中心にお届けしていきます。
\あなたに合ったプランを探そう/
《無料》国内外の専門留学会社から届きます!
海外でボランティアをするメリットは?
自ら海を渡って行う経験は一生の宝物です。世界中から集まるボランティア仲間と一緒に活動し、寝食を共にすることは、きっと忘れられない特別な思い出となるでしょう。
具体的に、海外ボランティアにはどんな魅力があるのでしょうか?
日本では得られない体験ができる
日本にいては出会うことの無い人々と、真新しい文化や慣習の中で生活していくことで、自分の価値観や考え方を見直したりアップデートしたりする機会になります。また、ボランティアの活動自体もなかなか経験できない内容なので、貴重で有意義な時間となるでしょう。
実践的に自分の語学力を試せる
現地には世界中から人々が集まってボランティアをするため、基本的なコミュニケーションのやりとりは英語で行われます(参加する団体やプログラムによっては日本人スタッフが同行し、通訳をする場合もあります)。
毎日のように外国語に触れながら生活するため、実際に話されているリアルな言い回しなどを肌で感じることができます。
人の役に立つことができる
現地の方のために支援活動を行うため、誰かの役に立つことができているという喜びや達成感があるでしょう。海外での奉仕活動で学んだことで、就活の自己PRにも活かすことができます。
海外ボランティアってどんなことをするの?
では、具体的に海外ボランティアに参加するとどんなことを行うのでしょうか。
参加者の語学力や資格の有無で、参加できるプログラムの種類に違いがあります。また、かかる費用や期間も、国や地域によって大幅に異なります。
ここでは、おおよその平均値や代表的な例を見ていきましょう。
海外ボランティアに行くまでの流れ
参加の申し込みをしてから、海外ボランティアに出発するまでのおおまかな流れは以下の通りです。
航空券を個々で用意し現地集合の形がとられるパターンの他、日本の出発空港から参加者同士で渡航する場合があります。
現地集合の場合、集合場所は現地の空港であったり、そこからタクシー等で移動しなければいけない場所であったりと様々です。
海外ボランティアの参加費は約4万~10万円
主催団体や期間、国によってまちまちですが、参加費は短期(数日~2週間くらい)でおよそ4~20万円、中期(1ヶ月~3ヶ月)で10~50万円ほどかかります。
参加費とは別に航空券代などの渡航費がかかりますが、団体のプログラムを通してボランティアに参加する場合は、宿泊費や食費は無償で提供してもらえることが多いです。
初めて海外ボランティアに参加する場合は多くの方が1週間程度のプログラムを利用しますが、渡航費を含めて10万~30万円程度見ておくと良いでしょう。
人気の海外ボランティアの国と分野
私たちが海外ボランティアを行える国はたくさんありますが、一般的に日本人に人気のある国は以下になります。
途上国 | カンボジア、フィリピン、タイなど |
先進国 | カナダ、オーストラリア、アメリカなど |
途上国では、孤児院の子どもたちに勉強を教える教育系、貧困地域の建物を造ったり修復したりする建築系が代表的な活動内容です。
一方で先進国では、幼稚園アシスタント、環境や動物の保護保全活動、デイケアなどのシニア福祉、日本語教師アシスタント、地域活性化のためのサポート活動などが盛んとなっています。
私もやってみたい!どの団体に応募すればいいの?
海外ボランティアを実際にやりたいと思った時は、まずどうすればいいのでしょうか。
私たちが団体を通して海外ボランティアに参加するには、だいたい以下の4通りの方法があります。それぞれの特徴やメリットを見ていきましょう。
国際NGO団体が企画するボランティアプログラム
国際協力を専門に活動しているNGO(非政府組織・民間団体)を通じて、ボランティアに参加する方法です。現地の空気を肌で感じられる臨場感が特徴。現地の方々が暮らすのと同じような環境で過ごすことも多く、少しでもリアルな体験を求めている人にぴったりです。
旅行会社・留学会社が企画するボランティアプログラム
最近では国内の旅行会社や留学会社が海外ボランティアを企画することも多くなってきています。
旅行会社主催のプログラムということもあって安全性はお墨付きです。その分自由度や専門性は求められていません。また、NGO団体から申し込む方法よりも費用がかかることもあります。
「まずは海外ボランティアがどんなものか体験したい」「専門を持っていない自分でもできるかな」というボランティア初心者の方におすすめです。
学生団体が企画するボランティアプログラム
大学のボランティアセンターなどで募集しているプログラムから参加する方法です。
海外ボランティアのプロではないので、学生だけで主催している場合はリスク管理をチェックする必要も。なるべく歴史のある団体や、評判のいい団体を選ぶようにしましょう。
学校によっては参加者に奨学金や単位を与えるところもあるので、学生の方は一度調べてみるのがおすすめです。
海外ボランティアで気をつけることは?
日本の治安やサービスの良さに慣れていると気付きにくいですが、海外でも同じような生活ができるとは限りません。ここでは、現地で気をつけるべきことや注意しておくことについてまとめました。
健康管理
日本とは食べ物や気候などの環境が違うため、体調を崩しやすくなる可能性があります。また、緊張やストレスなどから思わぬ体調不良になることも考えられます。
現地が衛生面や医療面が整っている地域とは限らないので、なるべく体調不良や怪我をしないよう、慎重な行動を心がけるようにしましょう。
金銭管理や危機管理
ボランティアに出向いた先が、治安のあまり良くない地域という場合も考えられます。貴重品は常に身につけ、盗難のリスクに備えましょう。
夜は出歩かない、知らない人の話は聞いたり付いていったりしないなど、危機管理を徹底しましょう。
現地の文化を尊重し、協力し合う
日本では当たり前のルールや価値観も、海外では常識ではないかもしれません。それらを押し付けるのではなく、土地柄に合わせて柔軟に対応するようにしましょう。
また、せっかく様々な国の人が集まっているので、積極的に異文化の人たちと交流し、協力し合うようにしましょう。
海外ボランティアで貴重な体験をしよう
海外でボランティアをしてみたい!と思っている方に向けて、おすすめの国や活動内容、費用や注意点などをご紹介してきました。なんとなく海外ボランティアがどのようなものか、イメージがつかむことができたでしょうか?
ひとくちに海外で行うボランティアといっても、参加できる地域も内容も様々で、仲介してくれる国内の団体もまたたくさんあります。
最近は大手旅行会社が海外ボランティアを企画するケースも多く、たくさんの方が気軽に現地へ赴くきっかけとなっています。そういったプログラムを利用して自信が着いた人は、さらなる貢献のためにぜひNGO団体経由で参加してみてください。
この機会に、自分の興味のあるプログラムに参加してみてはいかがでしょうか。心に残る貴重な経験に出会えることでしょう。