ブリスベン(Brisbane)は、オーストラリア北東部・クイーンズランド州の一都市です。自然に囲まれ、多様な人種が行き交うこの町は留学の地として人気を誇り、多くの国から学生達が集まります。
本記事では、現在ブリスベンの大学で学んでいる私が現地留学生の代表的な4つの滞在方法(ホームステイ、寮2種類、ルームシェア)を比較してお伝えします。各ステイ方法の相場や、メリット・デメリット、それぞれの滞在方法に向いている人のタイプなどを紹介していきます。
ブリスベンへの留学を検討している方、初めての地でわからないことも多く、住居探しに不安を抱える方は、是非留学先での住居探しの参考にしてみてください。
\ブリスベン留学に興味が湧いたら/
【ホームステイ】短期留学・渡豪してすぐの学生にオススメ!
現地に住むホストファミリーの家に滞在するのがホームステイです。初めての語学留学や短期留学をする人が多く活用しています。
ホストファミリーが食事を提供するプランも多いため、オーストラリアでの生活に慣れるのにも向いているステイ方法です。
ホームステイ先を手配するには
- 学校に手配をお願いする
- ホームステイ手配エージェントに手配をお願いする
の2つの方法があります。
学校がホームステイ手配のサービスを設けている場合は、学校側にお願いするのが一番無難で安心です。ただし、家賃や食事の頻度が自分の望む条件に見合わなければ、ホームステイエージェントで手配することをオススメします。
相場
ホームステイの滞在費用は、平均約250〜300ドル(1週間)です。価格はホストが用意してくれる食事の数によって変動します。
平日は基本3食で休日は2食のプランや、全て自分でご飯を作る「セルフケータリング」など、選択肢は様々です。
メリット
ホームステイのメリットは何と言っても、現地で暮らす人達と共にオーストラリア生活を体験できることです。
ブリスベンの情報やネイティブスピーカーと話す機会を得られるだけでなく、初めての地で頼れる人ができることは、精神的にも大きな支えとなります。
また食事提供プランを選択すれば、自分で食事を用意する負担を削減でき、勉強など自分の集中したいことにより時間を割くことができます。
デメリット
ホームステイ先は町の中心部や大学から遠くなる可能性が高いです。そのため交通費などがかかったり、通学や移動に多少不便が生じることも考えられます。
【大学内の学生寮】同じ大学に通う学生達と暮らそう!
現地のほとんどの大学は、キャンパス内に大学側が運営する学生寮を設けています。
私の通うクイーンズランド大学(The University of Queensland)にも、キャンパス内に複数の学生寮があります。主に留学生が住む寮や女子寮など、選択肢は様々です。
相場
大学内学生寮の家賃は、約250〜600ドル(1週間)と選ぶ寮や部屋によって大幅に変動します。ホームステイ同様、食事提供ありの寮やプランを選んだ場合家賃は高くなります。
メリット
キャンパス内設立のため、大学へのアクセス面ではトップと言えます。
また、住居者は基本的にその大学に通う学生のみです。そのため普段の授業などでは出会えない学生達と出会い、親交を深められるのも魅力です。
デメリット
大学運営の学生寮は、場合にもよりますがその他の寮と比べ値段が少し高くつきます。
また、お風呂やトイレ、キッチンは共同施設であることがほとんどです。これらの施設を他の住居人達とシェアするのはちょっと…という方は他の滞在方法を検討するのがよいかもしれません。
また、大学内の寮はその大学に通う人のための施設のため、大学外の学生には解放されていません。そのため、ブリスベン市内の語学学校や専門学校に留学している人やワーキングホリデーの人は大学内の寮には入寮できない可能性が高いです。
大学付属語学学校の一部には大学生と同じように大学内の寮に滞在できるところもありますので、興味がある人はぜひ検討してみてください。
【レジデンス学生寮】多様な学生達と出会える!
レジデンス学生寮とは、大学ではなく一般企業が運営する学生寮です。キャンパス外、町の中心部、キャンパスと中心部の間など、あらゆるエリアに設けられています。
ブリスベンではStudent one、Unilodge、Scapeが3大メジャー学生寮です。その他、AtiraやUrbanestなどもあり、値段や施設環境などは寮によって大きく異なります。
念入りに下調べをし、自分の望む条件や好みに一番合う寮を探しましょう。
相場
レジデンス学生寮の家賃の平均は、約250〜500ドル(1週間)です。こちらも同様に、選ぶ寮や部屋割りによって価格が変動します。
メリット
レジデンス学生寮は、1人部屋、2人部屋、5人部屋など、部屋割の選択肢が学校運営の学生寮よりも豊富です。価格の幅も広く、自分の求める環境と金額にあうものを探しやすいです。
またレジデンス学生寮には、様々な大学やその他専門学校などに通う学生達が集まります。そのため、自分とは別の学校の学生達と出会い、親交を深められるのが魅力です。
デメリット
学生寮で起こりうる問題として、「ルームメイトとあまり合わず、部屋を変えたい」「事情により予定より早く寮を出たい」などが挙げられます。
このような場合、レジデンス学生寮は大学運営の寮と比べ、対応をスムーズに行ってくれなかったり、別途料金が高くかかる場合もあるので注意が必要です。
【ルームシェア】海外での生活をよりリアルに体験!
ルームシェアは、個人または複数のシェアメイトと一緒に、家や部屋を自分達で借りて住むスタイルです。
ルームシェアを探すには
- 友達や、すでに見つけたシェアメイト達と一緒に家を探し契約する
- ネットなどでシェアメイトを募集しているシェアハウスを探しそこに入居する
という2つの方法があります。
相場
ルームシェアはその物件により家賃が大幅に変動するため平均値は定まりませんが、最安で約150〜ドル(1週間)ほどです。
メリット
ルームシェアのメリットは、ホームステイや寮に比べ、より自分のペースで生活ができることです。現地の物件を自分達で探し契約することによって、海外での生活をよりリアルに体験することができます。
またエリアや価格、部屋数など選択肢は幅広くあるので、自分好みの住居に住みたいという方にはオススメの滞在方法です。
シェアメイトや物件をうまく見つけることができれば、ホームステイや学生寮と同等、またはより優れた環境に、安い家賃で住むこともできます。
デメリット
近年ブリスベンは移民先として人気が増し、エリアによっては家賃の相場が大幅に上昇しています。
人気の高い物件やエリアは、内見後気に入って契約手続きを進めても他の希望者に先を越されてしまう可能性があります。
また寮やホームステイと違い、電気代や水道代を家賃とは別で払うところもあります。その場合、実際にかかる家賃は不動産ページに記載されている価格よりも高くなるため、注意が必要です。
滞在するエリアを選ぶ際の確認点
ここまでは4つの滞在方法を比較してきました。
最後に、滞在先を探す際に考慮すべきポイント3つを簡単に紹介します。
治安・近所環境
比較的治安の良いブリスベンですが、それでも夜などは一人では出歩かない方が良いエリアが複数あるので注意が必要です。
ブリスベン中心部(Brisbane CBD)やフォーティチュード・ヴァリー(Fortitude Valley)などには多くのバーやナイトクラブがあり、夜でも人だかりや交通量が盛んです。
静かなところに住むのを好む方は、このような人が多く集まるエリアを避けることをオススメします。
交通アクセス
学校への交通アクセスはもちろん、近所に日用品や食材の買い出しができる場所があるかどうかも、考慮すべき点の一つです。
また、滞在先から学校やその他施設までの距離が離れていたとしても、家のすぐ近くにバスや電車の駅があるとないとでは、日々の交通の便に大きな差を生みます。
家賃の相場
家賃の相場はエリアにより大幅に変動します。特にシェアハウスを検討している方は、エリア選びを慎重に行うことをオススメします。
上記でも触れましたが、一部エリア(特に町中心部)は家賃の相場が著しく上層しているので、念入りに下調べをすると良いでしょう。
大変だけど、留学生活でしか得られない経験!
本記事ではブリスベンでの4つの滞在方法と、滞在エリアを選ぶ際の注意点を紹介してきました。
- 慣れない初めての地で、日々の生活面や精神的な面でのサポートを求める方は【ホームステイ】
- 自身の通う大学やその学生達と、いち早く距離を縮めたい方は【学生寮】
- 多様な学生達との出会いから留学生活をスタートさせたい方は【レジデンス】
- 海外生活でいち早く自立したい方は【シェアハウス】
ちなみに私は、オーストラリアに慣れるまでの最初の3ヶ月はホームステイをしました。
言語も環境も全て新しく、わからないことだらけだった3ヶ月をホストファミリーに沢山支えてもらったため、渡豪すぐのホームステイ滞在はとても有意義な選択でした。
その後レジデンス学生寮で約1年間を過ごし、現在は学校で出会った友達とルームシェアをしています。
大学内の寮を除き全ての滞在方法を経験してきましたが、自分の好むルームメイトと自分の気に入った家に住むルームシェアが、一番心地良く感じます。
海外で一人での住宅探しは、わからないことも多く不安や苦労が沢山あると思います。ですが、これも留学生活でしか味わえない貴重な体験の一つです。
焦らず慎重に、そして楽しみながら、自分に合った滞在先を探してみてくださいね。