ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ留学ガイド|偏差値や難易度、ランキング、学部、学費をご紹介

ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ(Goldsmiths, University of London)は芸術系学部が強いイギリスの国立総合大学です。学生が選ぶ「イギリスで最も創造的な大学」のトップに輝いたこともあります。たくさんの国際的アーティストや数々の美術賞受賞者を輩出してきました。

イギリス国外出身の学生の数は全体の約20%で、日本人学生数は約100人です。

本記事では、ゴールドスミス・カレッジの難易度やランキング、学べる内容や学費、留学方法など留学を検討される方に役立つ情報をお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

『留学プレス』留学生記者/小島なお(イギリス在住フルタイムワーカー兼ライター) テーマ:イギリス、留学 イギリスを含め海外生活は10年以上。 ファッションを勉強したことがきっかけで、イギリス・ロンドンに強い憧れを抱き渡英[…]

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基本情報

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ゴールドスミス・カレッジは芸術分野で有名な大学

ゴールドスミス・カレッジでは多彩な分野が学べますが、中でも芸術系のコースは有名です。

1990年代にヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBAs)と呼ばれた若手の芸術家たち(イギリスアート界をリードしていた美術家、画家、彫刻家や芸術活動家たち)の大半はゴールドスミス・カレッジに通っていました。

ゴールドスミス・カレッジには、芸術分野のキャリア形成をサポートする環境があります。夏期には短期の職業実習があります。イギリスの有名デパートや高級ブランド店で経験を積む学生もいます。

卒業生はデザインコンサルタントや国際的大手企業(ダイソン、レゴ、グーグル、バーバリーなど)への就職、また独自のデザインスタジオを開くなどの活躍をしています。

専攻の枠を超えた学び

芸術大学進学では「グラフィック」「プロダクト」「ファッション」など専攻を決めるのが一般的です。

しかし、ゴールドスミス・カレッジでは専攻の枠を超えた教育方針をとっています。

「デザイン」そのものを大きく捉えて学んでいきます。そこに他の分野を融合させ、新しい価値観や知識、アイディアをもって学びを深めていきます。

物事を違った視点から捉えられ、枠を超えて広く柔軟に活躍できる人材を育成することが目的です。他の学部生と関わる機会も多く、他分野でも人脈を築くことができます。

ゴールドスミス・カレッジはロンドン大学加盟校

ゴールドスミス・カレッジはロンドン大学の加盟校です。1891年に技術系の教育機関として誕生し、1904年にロンドン大学のメンバーとなりました。

です。

場所

ゴールドスミス・カレッジはロンドン南東部のニュー・クロスにあります。ロンドン中心部からは電車で30分ほどです。

新金融街カナリーワーフや若者に人気のショーディッチ、市場のボローマーケットなど東エリアの見どころへのアクセスが良好です。

また、ロンドン中心部から少し離れているこのエリアは家賃が安く、若手アーティストが好む傾向にあります。

世界的アーティストも多数!著名な卒業生

ゴールドスミス・カレッジの卒業生の中には、世界的アーティストが名を連ねています。著名な卒業生を以下にご紹介します。

ダミアン・ハーストヤング・ブリティッシュ・アーティストの中心的存在。19世紀の画家、J.M.Wターナーにちなんだイギリスの由緒ある美術賞、ターナー賞受賞者。
アントニー・ゴームリーイギリスの彫刻家。大英帝国勲章、ターナー賞受賞者。
スティーブ・マックイーンイギリスの映画監督、脚本家、プロデューサー。「それでも夜は明ける」でアカデミー賞作品賞受賞。
マリー・クヮントイギリスのファッションデザイナー。英国ファッションへの貢献が認められ、大英帝国勲章を受賞。
ブリジット・ライリーイギリスの女性画家。東京国立近代美術館を含む世界各地の博物館で個展を行った。世界文化賞受賞者。
ケイティ・Bイギリスの歌手、シンガーソングライター。デビューアルバムが全英2位を記録。  
グレアム・コクソンイギリスのロックバンド、ブラーのギタリスト
デーモン・アルバーンブラーのボーカリストで音楽プロデューサー。
マルコム・マクラーレンイギリスのロックバンド、セックスピストルズのマネージャー。そのほかファッションデザイナー、起業家の顔も持つ人物。

ゴールドスミス・カレッジの学部/専攻

ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ

Goldsmiths College, London by .Martin.

ゴールドスミス・カレッジでは、芸術・人文科学・社会科学・コンピュータ・経営学・法学の分野で、学部と大学院のコースを開講しています。

人文科学アート
デザイン
クリエイティブ・ライティング
音楽
演劇・パフォーマンス
文化・社会学人類学
歴史学
法学
メディア・コミュニケーション・文化研究
政治・国際関係学
社会学
視覚文化
専門職学位・科学技術コンピューティング
心理学
教育研究
文化創造起業研究
マネージメント研究
社会・コミュニティ・各種療法

強い分野

ゴールドスミス・カレッジには、芸術分野のほかにも国際的に評価されている分野があります。

専攻別世界大学ランキングで高い順位にランクインした分野には次のようなものがあります。

QS世界大学ランキング2021年版

コミュニケーション・メディア12位
アート・デザイン15位
社会学39位
人類学41位
パフォーミング・アーツ42位

ゴールドスミス・カレッジの偏差値

ロンドン大学ゴールドスミス

Goldsmiths College by Reading Tom

ランキング

イギリスには日本のように偏差値で大学のレベル分けをするシステムがありません。そのため、大学の質やレベルを知るためには大学ランキングを参考にします。

ここではゴールドスミス・カレッジのイギリス国内ランキングと、世界ランキングをご紹介します。近い順位の日本の大学もご紹介しますので比較の参考にしてください。

QS世界大学ランキング2022年版

ゴールドスミス・カレッジ461位
千葉大学477位
横浜大学487位

イギリス国内ランキング

QS大学ランキング2022年43位
コンプリート・ユニバーシティ・ガイド2022年63位
ザ・ガーディアン2022年107位

難易度

他のイギリスの大学と比べた場合、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジの入学難易度はさほど高いわけではありません。コンプリート・ユニバーシティー・ガイドという大学ガイドが発表した入学基準の成績ランキングでは、ゴールドスミス・カレッジはイギリス国内で62位です。

しかし、どのコースを志望するかによって難易度は変わってきます。

例えば、芸術系コースなどは高い学力レベルを求めていない代わりに、ポートフォリオ(作品)の提出が必要です。過去の出願者の中にはポートフォリオで合格を逃してしまったという体験談が多くあります。次にご紹介する大学準備コースなども活用し、しっかりと準備することで合格へ近づけます。

ゴールドスミス・カレッジへの留学方法

大学準備コース

高校を卒業したばかりの日本人留学生にとっては「大学準備コース(ファウンデーションコース)→大学学部課程」というルートがイギリス大学進学の入り口として一般的です。(イギリスと日本の大学システムの違いのためです。詳しくは「イギリスの大学の仕組みとは?日本とイギリスの大学教育制度を比較」の記事も参考にしてください。)

ファウンデーションコースでは専門分野の基礎や英語力、大学の講義についていけるだけのスキル(提出物や論文作成の方法やプレゼンテーションなど)を養えます。

ゴールドスミス・カレッジの1年間の大学準備コースの内容と出願要件は以下のとおりです。

インターナショナル・ファウンデーション・サティフィケート・パスウェイ(大学準備コース)

コース内容芸術と人文科学
メディア・文化・社会
社会科学
デザイン
音楽
コンピューティング
ミュージック・コンピューティング
成績・資格高等学校の優秀な成績または同等の成績。関連科目の学習歴の証明

【デザインコースの必要事項】
デザイン関連の作品をまとめたポートフォリオ、または関連分野の過去のプロジェクトを3つ以上紹介するビジュアルプレゼンテーションが必要です。

【音楽コースの必要事項】
※ABRSMのグレード6に相当する音楽の実技試験の成績を証明する必要があります。
※ABRSMは英国王立音楽検定のことです。音楽理論と実技の二種類で日本でも受検できます。

【コンピューティング/ミュージック・コンピューティングコースの必要事項】
※GCSE数学でグレードC相当の計算能力を証明する必要があります。
※GCSEとはイギリスの義務教育修了時に受ける統一試験のことで、A〜Gのレベルで評価されます。
英語力IELTS総合5.0 全項目で5.0以上

学士課程に直接入学

学士課程への直接入学を目指す方は、Aレベル(イギリスの高校卒業資格/大学入学資格)や国際バカロレア(世界共通の大学入学資格)の成績などが必要です。

コースによって求められるレベルが異なります。志望動機書、推薦状や課外活動の経験があれば評価対象になります。

例としていくつかのコースの出願要件を紹介していますので、参考にしてみてください。

デザイン■成績・資格
Aレベル: BBB
国際バカロレア: 総合33、3つの上級レベル科目のスコアが655

出願要件を満たしていなくても、以下の場合は出願できる可能性があります。

・関連した職種の経験があり、アートやデザインのポートフォリオがある
・将来的にクリエイティブな分野へ進むことに興味がある

■英語力
IELTS 6.0、ライティング6.0、5.5以下の項目がないこと
ファインアート■成績・資格
・Aレベルや国際バカロレアの優秀な成績を取得している
・アート&デザインのファウンデーションディプロマ修了者
・提出できるポートフォリオがある
・関連した職種での経験がある

■英語力
IELTS 6.5、ライティング6.5、6.0以下の項目がないこと

※他の教育機関から同コースの2年次への編入は認められていません。
メディア・コミュニケーション■成績・資格
Aレベル: BBB
国際バカロレア: 総合33、3つの上級レベル科目のスコアが655

■英語力
IELTS 6.0、ライティング6.0、5.5以下の項目がないこと

※他の教育機関から同コースの2年次への編入は認められていません。

修士課程準備コース

大学院に直接進学できる条件を満たしていない方や、学部とは別の分野で修士号を目指したい方には修士課程向けの大学準備コース(プレ・マスター・パスウェイ)がおすすめです。

コース内容と出願要件は以下を参照してください。

プレ・マスター・パスウェイ

コース内容デザイン
メディア・文化・社会科学
クリエイティブ・文化産業
アート
音楽
成績・資格デザイン/メディア・文化・社会科学/音楽コースの成績・資格(関連する科目にて優秀な成績で学士号を取得しているか、見込みがあること)

※イギリスの優等学位は4段階(1級、上2級、下2級、3級)で、出願には2級以上が必要です。持っている学士号がイギリス以外のものであれば、直接大学に相当するレベルを確認することをおすすめします。

該当資格を持っていなくても、関連する職務経験があれば考慮されることもあります。

クリエイティブ・文化産業/現代美術史コースの成績・資格

※詳細は直接大学ホームページからお問い合わせください。
英語力IELTS 5.5 各項目で5.5以上

修士課程に直接進学

修士課程への直接出願には、通常志望する科目に関連した学士号が求められます。

コースによって詳細は異なります。例としていくつかのコースの出願要件を紹介していますので、参考にしてみてください。

ジャーナリズム■成績・資格
最低上2級以上の(※注)学士号を取得しており、ジャーナリズムか同等の経験がある

■英語力
IELTS 7.0、ライティング7.5、6.5以下の項目がないこと
国際関係■成績・資格
関連科目の(※注)学士号を上2級以上の成績で取得しているか、その見込みがある

保持する学士号が別分野であっても、コースに関連する職務経験などがある場合選考に考慮されることもあります。

■英語力
IELTS 6.5、ライティング6.5、6.0以下の項目がないこと
社会学■成績・資格
関連科目の(※注)学士号を上2級以上の成績で取得しているか、その見込みがある

保持する学士号が別分野であっても、コースに関連する職務経験などがある場合、出願を考慮されることもあります。

■英語力
IELTS 6.5、ライティング6.5

(※注)イギリスの優等学位は4段階(1級、上2級、下2級、3級)です。持っている学士号がどのレベルに相当するかは、直接大学にご確認することをおすすめします。

ゴールドスミス・カレッジの学費

※2022年3月現在1ポンド156円で計算

大学準備コース(1年間)

芸術と人文科学
メディア・文化・社会
社会科学
コンピューティング
ミュージック・コンピューティング
約235万円
15,040ポンド
デザイン
音楽
約249万円
15,940ポンド

学士課程(1年間)

コースによって学費が異なります。3つのコースを例に挙げていますので、ご参照ください。

デザイン約344万円
22,020ポンド
ファインアート約384万円
24,590ポンド
メディア・コミュニケーション約291万円
18,640ポンド

修士課程大学準備コース(1年間)

デザイン約249万円
15,940ポンド
メディア・文化・社会科学約235万円
15,040ポンド
クリエイティブ・文化産業約235万円
15,040ポンド
アート約388万円
24,850ポンド
音楽約249万円
15,940ポンド

修士課程(1年間)

コースによって学費が異なります。3つのコースを例に挙げていますので、ご参照ください。

ジャーナリズム約330万円
21,160ポンド
国際関係約285万円
18,290ポンド
社会学約285万円
18,290ポンド

ゴールドスミス・カレッジ留学なら専攻の枠を超えた学びが実現

ゴールドスミス・カレッジは、ロンドンの中でも他人種が多く住むユニークなエリアにあります。中心部に比べて庶民的な雰囲気と多様な文化が溢れています。このような環境に身を置くのは、アイディアや創造性を育むのにぴったりです。

ゴールドスミス・カレッジの教育スタイルは「他分野と関わりながら、新しい価値観を養い自分の可能性を見出し伸ばしていく」ことです。ついていくには自分で考えて行動する積極的な姿勢が欠かせません。

ゴールドスミス・カレッジなら、主体性を養い専門性を深め、社会人になっても役立つ学びが得られます。ぜひ留学を検討してみてくださいね。

ロンドン大学ゴールドスミス
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