留学生に人気の専攻のひとつが「ホテル」。気配りがこまやかで仕事が丁寧な日本人留学生は、海外ホテル留学では良い成績を収めることが多く、インターンシップ先でも引く手あまたです。コース修了後は、外資系ホテルやクルーズなど様々な分野で活躍が期待されています。
日本のおもてなしは世界でもトップクラスと一般的に認識されていますが、一方で日本のホテル業界には課題もあります。2020年にアメリカの大手旅行誌トラベル+レジャー(Travel + Leisure)が発表した「世界のベストホテル100」によると、日本のホテルは40位台に一軒しかランクインしていません。日本のホテル業界の課題として、英語など外国語のサービスやマネジメント、教育の観点でのホスピタリティが世界基準に追いつけていないことなどが挙げられます。
世界基準のサービスやマネジメント・ホスピタリティを学ぶためにおすすめなのがホテル留学です。ホテル留学について詳しくご紹介していきましょう。
\ホテル留学に興味がわいたら/
《無料》国内外の専門留学会社から届きます!
ホテル留学の基本

ホテル留学で学べること
グローバルな「ホテルの基本」をしっかり学びたい人におすすめのホテル留学。海外には、日本ではなかなか学ぶことができないホテル経営をしっかりと学べる学校があるほか、ホテル経営の学位が取得できるプログラムもあります。
また海外でホテル留学をすることで語学力が身に着くほか、インターンシップなどで海外ホテルの現場を体験できます。海外ホテルの現場を体験することで、実践での知識やグローバルに通用するホスピタリティを学ぶことも可能です。
またホスピタリティは多くの仕事の基本。ホテルなどの現場で得た知識や経験は、ホテル業以外でのさまざまなキャリアにも役立つでしょう。
ホテル留学のメリット
ホテル留学には、次のようなメリットがあります。
【語学力が上がる】
ホテル留学では接客のための丁寧な表現を中心に学びます。スラングやブロークンイングリッシュではなく、セレブリティや一流の経営者などが集まる場においても、相手を不快にさせたり失礼な態度をとることなく、恥ずかしくない振る舞いをすることができるようになります。また、コミュニケーション能力も高くなるため、接客・営業・プレゼンテーション、と多彩な場面で活躍できる英語力を身につけられます。
【多様な価値観でグローバルなホスピタリティを学べる】
政府が観光産業に力を入れている国では、ホテル単体ではなく幅広い視点からホスピタリティの研究が進んでいます。ホスピタリティ先進国と言われているアメリカやオーストラリア、スイス、カナダなどでは、世界最先端のホスピタリティを学ぶことができます。
また国によってホスピタリティの内容やポイントが異なる場合もあり、日本とは違った見方を学ぶことも。ホテル留学では、多様な価値観でホスピタリティを学ぶことができます。
【資格を取得することが可能】
ホテル留学のプログラムによっては、世界最大のホテル機関である「アーラ(AHLA :American Hotel & Lodging Association)」の資格や、技能証明書などの資格を取得することが可能です。
アーラとは100年以上の歴史を持つアメリカを本拠地としたホスピタリティ協会で、あらゆる宿泊施設関係の協会として世界中で知られています。最も権威のあるホスピタリティ業界の機関と認識されているため、アーラの資格を取得すると就職やキャリアアップにも有利になるでしょう。
プログラムの種類は学校によっても異なりますが、アーラ取得のコースは3ヶ月〜2年ほど。資格取得にこだわらず、滞在期間に合わせて授業を受ける方法もあります。
ホテル留学におすすめの国は?

アメリカ
日本旅行業協会によると2017年の外国人訪問者数2位のアメリカは、英語圏でトップの観光大国です。ホテルマネジメント関連の学部やホテル経営で有名な大学や専門学校も多く、ホテル経営を学ぶためのさまざまなプログラムを選択することが可能です。
またインターンシップはもともとアメリカからはじまった制度。アメリカのホテル留学では、インターンシップ付きのプログラムが豊富で、一流ホテルでの勤務体験が可能なコースもあります。
オーストラリア
2019年国連世界観光機関ツーリズムハイライト(Tourism Highlight)によると、国際観光収入ランキング第7位のインバウンド先進国はオーストラリア。国を上げて観光産業に取り組んでおり、観光客は一人当たり平均約52万円を支出しています。これは世界トップクラスの金額で、提供されるその質の高い観光体験やマーケティングによってもたらされていると言えるでしょう。
ホテル関連の専門学校やプログラムも充実しています。留学生向けのコースから、スイス式のホテル専門学校、ローカル向けの職業訓練学校まで幅広くあり、ローカル向けのコースや学校では語学力アップも期待できます。
カナダ
ホテル関係の学校やプログラムは移民や留学生など世界各国から人が集まるバンクーバーに多く、留学生にとって生活しやすい環境です。カナダにはインターンシップと異なるコープ(Co-op)と呼ばれる就労体験付きのプログラムがあり、有給で働くことが可能です。
コープで働くためにはコープビザが必要ですが、留学のプログラムに就業体験が組み込まれていれば、問題なく発行してもらえます。コープビザにはワーキングホリデーと異なり、年齢制限がないこともポイントです。留学は実践重視という人にはカナダがオススメです。
ニュージーランド
自然大国、ニュージーランド。自然をテーマにしたツーリズムが盛んで、世界中から旅行者が訪れます。国を上げて観光産業に力を入れており、政府機関から認定されているホスピタリティの専門学校や、なかには日本語サポートがある学校もあります。
英語圏で比較的生活費が抑えられることもポイント。長期間留学したい場合には特にオススメです。
スイス
ホテル留学のなかでもハイレベルなホスピタリティ中心に学びたい人にオススメなのが、そのホスピタリティが世界基準として認定されているスイスです。スイスではホスピタリティが古くから学問として研究されており、ホスピタリティ関連の教育機関が数多くあります。
プログラムにもよりますが、スイスのホスピタリティ学は「実践と経営」を軸としていることが多く、幅広い教養を得ることができます。またスイス式がイギリスやスペイン、中国など他国でも取り入れられていることからも、スイスへホテル留学することへのアドバンテージを感じることができるでしょう。
ホテル留学後のキャリア

留学で身に付けた知識や体験を武器に、ホテル留学後は外国人ゲストが多い外資系ホテルチェーンなどへのキャリアチェンジに挑戦してみましょう。
外資系ホテルや海外リゾート・海外クルーズ会社など、グローバル企業は基本的に実力主義です。ホテル留学で取得した資格や得られた知識・経験はフェアに評価され、短期間でのキャリアアップも不可能ではありません。
また日本人特有のきめ細やかさや気配り・配慮は就職の際に強力な武器となります。ホテル留学で得た知識・経験と日本人特有の長所を合わせることで、唯一無二のホテル人材になれる可能性があります。
また留学後に日本で働きたい場合には、日本の老舗ホテルへの就職などが候補となります。「おもてなし」の精神が根付いている印象が強い日本のホテルですが、そのホスピタリティに加えホテル留学で得た知識・経験を存分に発揮することで、経営の根幹に関わるような仕事にも携われるチャンスがあるかもしれません。
ホテル留学のおすすめコース

ホテル留学のおすすめコースをご紹介します。
カナダで最先端のカスタマーサポートを学ぶ
カスタマーサポート未経験者受講可能な就学26週間+インターンシップ22週間のコース。プログラム終了後にワーホリビザに切り替えた場合、2年間の長期滞在も可能です。
場所 | カナダ(バンクーバー・トロント) |
費用 | 80万円~ |
期間 | ~1年(プログラム終了後にワーホリビザに切り替えた場合、2年間の長期滞在も可能) |
オーストラリアで有給インターン!英語×三つ星一流ホテル
英語を学びながら有給インターンに参加。一般英語クラス+実践授業で業界未経験、英語力に自信のない人も大丈夫です。
場所 | オーストラリア パース/メルボルン/シドニー/ゴールドコースト/ブリスベンなど |
費用 | 32万円〜 |
期間 | 5週間〜 |
海外ホテルで働きたい!都市を選べるEFツーリズム留学プログラム
英語×海外ホテルや旅行業界で働くためのスキルを身に付けるプログラムです。現地でのインターンシップ、ボランティア体験も実施。
場所 | アメリカ(マイアミ)、イギリス (ブライトン) |
費用 | 参考コース費用:1,740,000円~(為替による変動あり) |
期間 | 6ヵ月、または9ヵ月間 |
ホテル留学でキャリアアップを目指そう
日本ではなかなか学べないホテル経営やマネジメント、世界基準のホスピタリティを学ぶことができるホテル留学。実践タイプが多く、留学で得られる幅広い知識や経験は今後のキャリアアップの強い武器となるでしょう。
また現代では、さまざまな職業がAIにとって変わられると言われています。ホテル留学でコミュニケーションが基本となるホスピタリティを磨いておくことは、今後の人生や他業界への転職にも、きっと役に立つはずです。
ホテル業界はもちろん幅広い業界にも有益な知識や経験を得られるホテル留学を、ぜひ検討してみてくださいね。
(留学プレス編集部)