コミュニケーション学を学ぶ留学とは?海外大学の学部の内容や世界の大学ランキング、就職や必要な英語力を解説!

メディアや情報発信、ニュース報道、政治演説などの分析に興味のある人、マスコミや出版、広告、広報などのキャリアを志望している人、国際交流や異文化コミュニケーション、ダイバーシティ、政治、法律コミュニケーションなどに興味のある人などに人気なのが「コミュニケーション学部」です。

コミュニケーションは歴史的にも大きな意味を持つ分野です。かつて、世界では演説やメディアの力を用いて国民全体にファシズムを浸透させたり、戦争の機運を高めたこともあります。

また、現代ではコミュニケーションが組織や学校を大きく発展させたり、逆に衰退させることもあります。キャリアやリーダーシップ、健康、法律など様々な場面でコミュニケーションは不可欠なものとなっています。

ここではコミュニケーション学部に興味がある人のために、コミュニケーション学に強い大学やどんなことを学ぶのか、留学のための入学要件などを詳しくご紹介します。

ぜひ学部選びの参考にしてください!

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コミュニケーション学とは?

コミュニケーション学

コミュニケーション学は多岐に渡る学問です。多くのコミュニケーション学部では、基礎科目を履修した後、自分の専門を選んでいきます。

コミュニケーション学のさまざまな専門分野について知っていきましょう(参考:全米コミュニケーション協会)。

応用コミュニケーション

例えば「急な天候の変化やその警告をどう伝えるのがベストか?」といった具合に、コミュニケーションの理論や研究が、社会でどのように役立つかを研究します。

教育コミュニケーション

例えば「教師はどのように生徒との信頼関係を築くことができるか?」の課題のように、教育現場での効果的な指導にコミュニケーションをどう使うかを研究します。

電子・デジタルメディアコミュニケーション

デジタルメディアを通じたコミュニケーション方法や、例えば「ニュースレポートはどのように作られ、ソーシャルメディアを通して広められるのか?」といった課題などを研究します。

ヘルスコミュニケーション

健康や医療の分野でのコミュニケーションを研究します。例えば「処方された薬の服用を守ってもらうために、医師は患者とどのようにコミュニケーションをとるべきか?」といった課題です。

国際・異文化コミュニケーション

国や国境、異なる文化的背景を越えて、人々はどのようにコミュニケーションをとるかを研究します。例えば「外交官は相手の文化や規範に配慮しながら、どのようにすれば最も効果的に交渉することができるのか?」などの課題が含まれます。

対人コミュニケーション

例えば「父と娘のコミュニケーションは、なぜ母と娘のコミュニケーションと違うのか?」といった問いのように個人的な関係におけるコミュニケーションを研究します。

リーガルコミュニケーション

例えば「弁護人が最終弁論で陪審員を説得する際、クライアントの無実を効果的に伝えるにはどうすればよいか?」などのように、法的な状況におけるコミュニケーションを研究します。

マス・コミュニケーションとメディア・リテラシー

例えば「医療ドラマを見ると、視聴者と医療従事者との交流にはどのような影響があるか?」などのように、出版、ラジオ、テレビなどのマスコミュニケーションの聴衆への影響を研究します。

調停と紛争解決

例えば「労働契約交渉で、対立する当事者の主張はどのように解決されるのか?」のような紛争解決におけるコミュニケーション課題を研究します。

組織コミュニケーション

例えば「従業員ラウンジに設置された投書箱は、どのようにして組織に対する好感度を高めることができるのか?」のように、さまざまな組織におけるコミュニケーション効果を研究します。

パフォーマンス研究

例えば「メキシコと国境を接する米国の州でのラテンアメリカ系パフォーマンスアートは、どのように市民権や政治参加に影響しているのか?」のように、娯楽やパフォーマンスがどのように作用するかを研究します。

政治的コミュニケーション

例えば「デモ参加は公共政策に影響を与えるのに効果的か?」のように、市民、個々の政治家、政府機関、メディア、政治キャンペーン、支援団体、社会運動などのコミュニケーション活動を研究します。

演説・パブリックスピーキング

例えば「リンカーンの大統領就任前演説は、奴隷制度廃止や前世紀の政治に対する社会的・公的理解をどのように形成したのか?」のように、演説がいかに聴衆を説得し、歴史的に社会的・政治的思想を形成してきたかを研究します。

広報・広告

例えば「NGOがボランティアを募集するために、公共サービス広告を最も効果的に使用するにはどうすればよいか?」のように、広告や広報の効果や影響を研究します。

修辞学(弁論・演説・説得)

例えば「米国大統領の一般教書演説の特徴を、聴衆はどのように解釈できるか?」のように、修辞学の定義・分類・分析・解釈・評価について研究します。

小グループコミュニケーション

例えば「10人の食品協同組合はどのように意思決定に至るのか?」のように3人以上のグループが共通の目的のもとでどのように交流し、互いに影響を与え合うかを研究します。

ビジュアルコミュニケーション

例えば「第二次世界大戦の兵士が硫黄島で米国旗を掲げている写真は、なぜ何世代にもわたって頻繁に使用されてきたのか?」のように、建築、写真、映画、ビジュアルアートなどの視覚的なデータにおけるコミュニケーションを研究します。

コミュニケーション学部を卒業すると?

コミュニケーション学

コミュニケーション学の学位は幅広いキャリアで役立ちますが、特に出版、マーケティング、ジャーナリズム、広報、メディア関連の仕事に就く人が多くいます

そのほかに政治、テクノロジー、ヘルスケアなど、コミュニケーションスキルが不可欠な分野でも働くチャンスがあります。

コミュニケーション学で学ぶこと

コミュニケーション学

多くのコミュニケーション学部では、必須の基礎科目を履修した後に自分の専門を決めていきます。

例として米国ミシガン州立大学とオーストラリアのRMIT大学の2つのコミュニケーション学部をご紹介しますので、実際にどんなことを学ぶのかの参考にしてみてください。

例1 ミシガン州立大学

ミシガン州立大学の学部課程で開講しているコミュニケーション文学士号プログラム(B.A. in Communication | MSU Bachelor’s Degree Programs)では、次の専門分野を用意しています。

  • 異文化コミュニケーション
  • 社会的影響力
  • コミュニケーション科学、分析学、研究法
  • 対人コミュニケーション
  • メディアコミュニケーション
  • 健康コミュニケーション
  • 組織的コミュニケーション

コミュニケーション学部以外の学部(人類学、コミュニケーション科学・障害学、経済学、人間発達・家族学、政治学、心理学、社会学)などもアカデミック・アドバイザーと相談の上で選択をします。

以下は授業科目の例です。どんな授業が行われているかをイメージするためにご紹介していますので、履修単位や科目構成などは公式ページでご確認ください。

基礎科目対人コミュニケーション入門
組織コミュニケーション入門
マスコミュニケーションの効果
コミュニケーション探究の方法
ヒューマンコミュニケーション
キャップストーン科目(総合科目)例(1科目以上選択)コミュニケーション特論
親しい間柄でのコミュニケーション
組織的なコミュニケーション構造
コミュニケーション・キャンペーンの設計と分析
選択科目例(9科目以上選択)コミュニケーション科学・分析・リサーチメソッド
ヘルスコミュニケーション
異文化コミュニケーション
対人コミュニケーション
メディアコミュニケーション
組織コミュニケーション論
社会的影響力
異文化間コミュニケーション
多様性とコミュニケーション
対人影響と紛争・対立
リーダーシップとグループコミュニケーション
セールスコミュニケーション特論
メディアエンターテイメントへの観客の反応
コミュニケーションにおける特論コミュニケーションにおける広報特論
インディペンデントスタディ
インターンシップ
コミュニケーション研究・教育実習
例)異文化コミュニケーションを専攻した場合に選択可能な科目異文化対応
サステナビリティ入門
農業と天然資源におけるグローバルな問題
文学と視覚文化
国際ニュースと政府力学
文化・政治と比較の視点
情報通信技術と開発
心理学入門
ステレオタイプ、偏見、差別
国際開発と変化
人種とエスニシティ
グローバルな移民
発展する社会
移民の言語と文化

例2 RMIT大学

RMIT大学では、コミュニケーション(メディア)学士号(Bachelor of Communication |Media)を開講しています。オーストラリアの大学は3年間で卒業ですので、コミュニケーション学も全課程3年間となります。

メディア業界で即戦力となる卒業生を輩出することを目的とし、実際に放送されている学生運営のテレビ局や独立系のラジオ放送局を活用し、高等教育と職業とが強く結びついた教育に力点が置かれています。

コースは専門科目と副専門科目、大学全体の幅広い選択科目から組み合わせて構成します。

1年目
様々なプラットフォームでメディアコンテンツを制作するための基礎的なスキルを身につけます。メディア産業の文化的・歴史的・倫理的側面に取り組みます。
2年目
メディアを調査・企画・制作する実践を行いながら、選択した副専攻の学習も継続します。
3年目
卒業に向けてメディア業界での進路を模索し始めます。最終学期には、プロのメディア環境での約60〜80時間のワークアタッチメント活動を行います。

▼科目例

副専攻科目例ポピュラー文化へのアプローチ
アジア・メディアと文化
映画研究
現代政治とコミュニケーション
文学研究
選択科目例ジャーナリズム
広報
広告
デザイン
クリエイティブ・ライティング
写真
ゲーム
アニメーション

コミュニケーション学部に留学するには?

コミュニケーション学

コミュニケーション学部への留学には、英語力(TOEFLやIELTSなど)と最終学歴の成績が必要です。大学によっては推薦状やエッセイ(小論文)が課される場合もあります。

大学ごとに英語力テストの最低基準スコアが決まっています。たとえば上述したミシガン州立大学に出願する場合にはTOEFL iBTで79(サブスコア17以上)、IELTS 6.5以上が必要です。

コミュニケーション学部では課題解決や課題発見、積極的な授業への参加が不可欠です。英語力は高いに越したことはありませんが、それよりも躊躇せず発言すること、大量の情報を読んだり聞いたりするなど、留学生だからといって引かない姿勢や人の議論に混じっていくことを恐れないメンタルがあるといいでしょう。

コミュニケーション学で有名な海外の大学と世界ランキング

コミュニケーション学部のトップランク校は特定の国に偏ることがあまりありません。トップ10にはアメリカが多く選ばれていますが、カナダ・イギリス・ベルギー・オランダ・スイス・ドイツ・フランス・中国・韓国・香港・オーストラリアと世界各国に渡ります。

コミュニケーション学は国や組織の発展に欠かせない重要な分野です。経済発展や政治、健康とも密接に関わるため、今後も国を問わず力を入れていく専攻分野のひとつとなっています。

1オックスフォード大学英国
2ハーバード大学アメリカ
3スタンフォード大学アメリカ
4マサチューセッツ工科大学アメリカ
5カリフォルニア大学バークレー校アメリカ
6コロンビア大学アメリカ
7ペンシルベニア大学アメリカ
8清華大学中国
9北京大学中国
10トロント大学カナダ
11シンガポール国立大学シンガポール
12コーネル大学アメリカ
13カリフォルニア大学ロサンゼルス校アメリカ
14UCL ユニバーシティカレッジロンドン英国
15ミシガン大学アナーバー校アメリカ
16ニューヨーク大学アメリカ
17デューク大学アメリカ
18ノースウェスタン大学アメリカ
18ワシントン大学アメリカ
20カーネギーメロン大学アメリカ
21香港大学香港
22カリフォルニア大学サンディエゴ校アメリカ
23ミュンヘン大学ドイツ
24メルボルン大学オーストラリア
25キングスカレッジロンドン英国
26南洋理工大学シンガポール
27LSE ロンドンスクールオブエコノミクス英国
28東京大学日本
29ブリティッシュコロンビア大学カナダ
30ルーヴェン・カトリック大学ベルギー
31モナッシュ大学オーストラリア
32香港中文大学香港
33マギル大学カナダ
34PSL研究大学フランス
35イリノイ大学アーバナシャンペーン校アメリカ
36テキサス大学オースティン校アメリカ
37復旦大学中国
38上海交通大学中国
39クイーンズランド大学オーストラリア
40マンチェスター大学英国
40シドニー大学オーストラリア
42ソウル大学韓国
43ワシントン大学セントルイス校アメリカ
44ヴァーヘニンゲン大学オランダ
45アムステルダム大学オランダ
46ブラウン大学アメリカ
47オーストラリア国立大学オーストラリア
48カリフォルニア大学デイヴィス校アメリカ
49カリフォルニア大学サンタバーバラ校アメリカ
50南カリフォルニア大学アメリカ
51ユトレヒト大学オランダ
52浙江大学中国
53京都大学日本
54ノースカロライナ大学チャペルヒル校アメリカ
55デルフト工科大学オランダ
56ボストン大学アメリカ
56ニューサウスウェールズ大学オーストラリア
58中国科学技術大学中国
59フローニンゲン大学オランダ
60ライデン大学オランダ
61延世大学韓国
62香港理工大学香港
63エラスムス・ロッテルダム大学オランダ
64ウィスコンシン大学マディソン校アメリカ
65エモリ―大学アメリカ
65グラスゴー大学英国
65チューリッヒ大学スイス
68マクマスター大学カナダ
69フンボルト大学ドイツ
69テュービンゲン大学ドイツ
71アデレード大学オーストラリア
72ボン大学ドイツ
73ソルボンヌ大学フランス
74ベルリン自由大学ドイツ
74KAIST 韓国科学技術院韓国
76パリ・サクレ大学フランス
77ベルン大学スイス
78パリ工科大学フランス
78南京大学中国
80ヴァンダービルト大学アメリカ
81香港城市大学香港
81アーヘン工科大学ドイツ
83バーゼル大学スイス
83キング・アブドゥルアズィーズ大学サウジアラビア
83ミネソタ大学アメリカ
86メリーランド大学カレッジパーク校アメリカ
86ウォーリック大学英国
88ミシガン州立大学アメリカ
89ゲント大学ベルギー
90サザンプトン大学英国
91ヘルシンキ大学フィンランド
92モントリオール大学カナダ
93オハイオ州立大学アメリカ
94フライブルク大学ドイツ
95コペンハーゲン大学デンマーク
95パリ・シテ大学フランス
95シェフィールド大学英国
98オーフス大学デンマーク
99アルバータ大学カナダ
100ルンド大学スウェーデン
World University Rankings 2023 | Times Higher Education (THE)

コミュニケーション学部へ留学して良い世界を作ろう

コミュニケーション学

以上、世界の大学で学べるコミュニケーション学部についてお伝えしてきました。

イギリスとアメリカを筆頭に欧州各国、アジア、オセアニアにもコミュニケーション学に強い大学がたくさんあります。

グローバル化した社会では、コミュニケーション学は世界をつなぐ重要な分野です。世界の安定と平和にも大きく関わります。将来のキャリアも多岐に渡ります。

海外の大学・大学院でコミュニケーション学を学びたい人はぜひこの記事を参考にして留学を実現してください!

(留学プレス編集部)

コミュニケーション学を学ぶ海外大学留学とは?
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