教育学を海外の大学で学ぶ!授業の具体例やランキング、留学方法から卒業後のキャリアを解説

教育学とは「人がどのように学び、どのように教えるのが最善か」を研究する専攻です。人間の学習能力や、学びに影響を与える事柄を理解し、効果的な教育方法を目指します。

教育学と一口に言っても、その内容は多岐に渡ります。

  • 幼児・小学校・中学校など「年代別」の教育
  • 体育や芸術など「専門分野」ごとの教育
  • 特別支援教育
  • 教育心理学やカウンセリング
  • 先住民教育
  • ジェンダー学教育
  • 外国語教育

…などなど、目指す目標によって選ぶプログラムが異なります。

「教育学部」という独立した学部を持たず、「自然科学部内の物理学教育専攻」「健康科学部内のスポーツ教育専攻」「芸術学部内のダンス教育専攻」といった具合に分野ごとに開講していることもあります。

海外の大学では、実践的なプログラムや業界との密接な連携が豊富です。現場で即戦力となる知識と経験を得ることができます。

この記事では、教育の世界でキャリアを築きたい人、現代の教育に疑問や課題を感じていてそれらを解決する仕事に興味がある人などに向けて、海外大学で学ぶ教育学について詳しくご紹介します。

ぜひ参考にしてください!

教育学とは?

教育学を学ぶ留学とは?海外大学の学部の内容や世界の大学ランキング、卒業後のキャリアを解説!

教育学は、学習方法や生徒の学習能力、学習環境、社会・文化・心理的な影響など、学びについてのさまざまな要因を理解するための学問です。

授業では教育に関する理論と実践を学び、文学・数学・科学など特に関心のある分野や、幼児期・小学校・中学校・高校・大学など特定の年齢層に焦点を当てたコースワークを行うこともあります。(ページ後半で2つの大学の具体的なカリキュラム例をご紹介します。)

なお、教育学では大学を出て教育大学院(School of Education)へ進む人も多くいます。日本の大学で教職課程をとってから海外の大学院へ留学したり、教育のキャリアをある程度積んでから修士号や博士号を目指す人も少なくありません。

文学士号と理学士号の違いは?

教育学の学位には文学士号(BA:Bachelor of Arts)と理学士号(BSc:Bachelor of Science)の両方があります。

▼教育学に関する学士号の例

  • BSc Education
  • BA Education
  • BSc Education with Psychology
  • BA Education, Culture and Childhood
  • BA Primary Education
  • BA Teaching

理学士号では数学、科学や研究を重視するのに対し、文学士号では幅広い教養課程を学ぶ傾向にあります。

ただ、どちらで学んだとしても、将来に影響や支障を感じることは少ないため、学位そのものよりも志望大学のカリキュラムが自分の興味の分野と近いかどうかで選ぶのがおすすめです。

教育学部卒業後のキャリアは?

教育学を学ぶ留学とは?海外大学の学部の内容や世界の大学ランキング、卒業後のキャリアを解説!

教師になりたい人はもちろん、次のようなキャリアを目指している人にも教育学を活かすことができます。

  • 図書館学
  • 教育工学
  • 特別支援教育
  • 学芸員 
  • アドミニストレーション
  • カリキュラム構築
  • カウンセラー
  • 管理職研修
  • 社会起業家
  • ジャーナリスト

教育学ではどんなことを学ぶの?

教育学を学ぶ留学とは?海外大学の学部の内容や世界の大学ランキング、卒業後のキャリアを解説!

教育学では教育理論、児童発達、教育問題、教育心理学などの幅広い『理論』と、カリキュラム開発や効果的な授業計画の立て方、地域や学校での実践指導などの『コースワーク』の組み合わせでカリキュラムが組まれています。

国や大学によってカリキュラムは異なりますが、ここでは例としてUCLユニバーシティカレッジロンドン(英国)と、ブラウン大学(アメリカ)の教育学学士号コースの内容を要約してご紹介します。実際にどんな科目が学べるのか、参考にしてみてください。

例1:UCLユニバーシティカレッジロンドンのBA in Education Studies

UCLの学士号課程では学生が教育者や研究者、政策立案者になるためにカリキュラムを構成しています。理論的な視点を学んだうえで、人間が生涯を通じて成長する方法について考え分析する方法を学びます。

学生は学位取得までの道筋を自分で考え、選択します。希望に応じて特定の科目を専門的に学ぶことができるカリキュラムになっています。

英国の大学学部課程は日本と違って「3年間」です。1年目は学問分野としての教育学の概要として社会学、心理学、哲学、歴史学といった中核となる科目を学びます。

2年目、3年目と進むにつれて自分の興味に近いことを専門的に学んでいき、学位論文の一部として特定のトピックについて独自の研究を行います。

講義、セミナー、チュートリアル、ワークショップ、フィールドトリップ、マルチメディアセッション、コミュニティプロジェクト、公文書館や博物館・政策研究所・NGOなどで働く実体験などを通じて、実社会での経験を積むことができるようになっています。

▼1年目

必修学校化された社会で生きる
教育研究を理解する 数字、物語、知識他
グローバル化時代の教育
選択映画で学ぶ教育の哲学的考察
リテラシー、言語、コミュニケーション
人はいかに学ぶか
グローバル・ロンドン:現代都市の教育、文化、空間
UCLの世界:教育、国家、帝国の批評的歴史
教育社会学の基礎

▼2年目

必修教育と社会の研究 質的方法論
教育における政策と政治
選択教育における哲学的研究
社会正義のための教育および組織化
教育におけるアーカイバル・リサーチとオーラル・ヒストリー
学習科学
哲学・思想・認識:教育・社会科学研究における反射主義への入門
マイノリティ、移民、難民の教育
社会科学における応用量的分析入門
障害のある子どもたち 理論、政治、経験
教育研究プレイスメントモジュール
社会における子どもたち。人類学、歴史学、社会学的視点
教育の素材と意味 国際的な視点
国際開発と教育

▼3年目

選択雇用のための教育・21世紀経済における学習の理解
ライフコースに亘るリテラシー
学校におけるメディア教育 新しいリテラシーとプロダクション
教育学研究論文
教育・宗教・国家 歴史的・現代的展開
若者文化、若者運動。社会学・歴史学の視点から
学習と学習者の社会史
創造性と教育
ラディカル・エデュケーション
近代中国における児童・家庭・教育 1890-現在
家庭と子ども、専門家と国家
政策と研究における教師
知の伝達 可能性と機会
教育における権利、平等、正義

参考:Education Studies BA | Prospective Students Undergraduate

例2:ブラウン大学のBA in Education Studies

ブラウン大学の教育学学士課程では、教育という「レンズ」を通して人種・階級・権力・特権・公平性・アイデンティティなどの問題の探求を目指すとしています。

社会正義のためにどのように教えるか、学生はどのように学び成長するか、教育政策はどのように機会と公平性を促進(または制限)するかを検証しています。

教授陣には、教授法・学習法・人間形成・教育政策・教育史などの専門家が名を連ねるほか、人類学・経済学・歴史学・人間開発学・政治学・ソーシャルワーク・社会学など横断的なカリキュラムで講義が行われます。

基礎科目
教育と社会入門 機会と不平等の基盤
教育研究における根拠と方法
シニアセミナー
専門科目
教育政策分析
人間発達教育と不平等
社会正義のための教育
思春期
移民
コミュニティと教育
児童発達
教育と学習
教育と経済 
選択
専門分野に関連するコースを3つ選択。教育学部以外の他学部からの履修は3科目までとし、すべての科目は学生の指導教官の承認を得て、教育に有意義に関連するものとする。
実践
4年生の春学期が始まる前に教育現場での実践と、その経験を教育学における学問的学習と結びつけた考察を行い、指定のリサーチ、論文、プロジェクト、リフレクション学習のいずれかを完成させる。

参考:Education Studies Brown University

教育学部に向いている人とは?

教育学を学ぶ留学とは?海外大学の学部の内容や世界の大学ランキング、卒業後のキャリアを解説!

教育分野は常に変化し続けています。そういった意味では、挑戦が好きで、多様性のある仕事をしたい人に適しています。

教育者の仕事に終わりはありません。この分野を職業として選ぶということは、誰かの成長を継続的に支援することにつながります。

▼向いているのはこんな人!

  • ものごとをさまざまな角度から見たり、異なるトピックをつなげるのが好き
  • 好奇心が旺盛で、常に新しいアイデアを追い求めている
  • 相手の話を理解しようと耳を傾け、多様な人々に共感してもらえるような伝え方を考えるのが好き
  • 良心的で、成長するための方法を考えるよう努力するのが好き
  • 思いやりがあり、世の中の状況を改善したい

教育学部に留学するには?

教育学を学ぶ留学とは?海外大学の学部の内容や世界の大学ランキング、卒業後のキャリアを解説!

教育学部への留学には、主に次の書類が必要となります。

  • 英語力(TOEFLやIELTSなど)
  • 最終学歴の成績
  • 推薦状(大学による)
  • エッセイ(北米に多い)

大学ごとに英語力テストの最低基準スコアが決まっています。教育学については、他学部よりもやや高めの英語力スコアを求められる場合もあります。

大学のランク(レベル)によっても異なりますが、たとえば上記で授業例をご紹介したブラウン大学の学部課程ではTOEFL 5.5、IELTS 8.0を最低基準として求めています。

英語力は勉強さえすれば誰でも伸ばせるものですが、一朝一夕に伸びるものではありません。教育学部を目指すなら、日頃からTOEFLなどの英語テストを対策するほか、現地での実習や授業についていけるだけのリスニングやスピーキング力を積み上げておきましょう。

とはいえ、日本での勉強だけで英語力を高いレベルまで引き上げるのはなかなか難しいというのも実情。そのため、大学出願前に現地の語学学校を経由する日本人留学生が多いです。

志望大学をある程度絞ったら、その大学への入学にできるだけ有利な語学学校を選ぶことが大切です。そうすることで入学審査が有利になったり、スムーズに進学できるからです。こういった留学ルート選択も、大切な留学準備となります。

教育の課題を解く力。
世界を学んで、キャリアへつなげる


海外大学で学ぶ教育学

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教育学で有名な海外の大学と世界ランキング

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教育学のトップランク校は特定の国に偏っておらず、アメリカ・カナダ・イギリス・ベルギー・オランダ・スイス・ドイツ・フランス・中国・韓国・香港・オーストラリアと世界各国に渡ります。

教育は人材育成に欠かせない分野です。人材育成は経済発展や政治、地域の安全や人々の健康とも密接に関わるため、今後も国を問わず力を入れていく専攻分野のひとつとなっています。

▼QS世界大学ランキング(教育学)2026

順位大学名
1ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)イギリス
2ハーバード大学アメリカ合衆国
3スタンフォード大学アメリカ合衆国
3オックスフォード大学イギリス
5香港大学香港
6ケンブリッジ大学イギリス
7香港教育大学香港
8南洋理工大学(NTU)シンガポール
9エディンバラ大学イギリス
10トロント大学カナダ
11カリフォルニア大学バークレー校アメリカ合衆国
12北京師範大学中国
13ミシガン州立大学アメリカ合衆国
14コロンビア大学アメリカ合衆国
15メルボルン大学オーストラリア
16キングス・カレッジ・ロンドンイギリス
17カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)アメリカ合衆国
18モナシュ大学オーストラリア
19北京大学中国
20ウィスコンシン大学マディソン校アメリカ合衆国
21ヴァンダービルト大学アメリカ合衆国
22ミシガン大学アナーバー校アメリカ合衆国
22ブリティッシュコロンビア大学カナダ
24香港中文大学香港
25シドニー大学オーストラリア
26ジョンズ・ホプキンス大学アメリカ合衆国
27国立台湾師範大学台湾
28マギル大学カナダ
29オークランド大学ニュージーランド
30ヘルシンキ大学フィンランド
31清華大学中国
32ユトレヒト大学オランダ
33ディーキン大学オーストラリア
34ソウル大学校韓国
35マンチェスター大学イギリス
36ペンシルベニア州立大学アメリカ合衆国
37チリ・カトリック大学チリ
38アリゾナ州立大学アメリカ合衆国
39テキサス大学オースティン校アメリカ合衆国
40メキシコ国立自治大学(UNAM)メキシコ
41クイーンズランド大学オーストラリア
41アバイ・カザフ国立教育大学カザフスタン
43バーミンガム大学イギリス
44ブリストル大学イギリス
44ニューサウスウェールズ大学(UNSW)オーストラリア
46ヨルダン大学ヨルダン
46ルーヴェン・カトリック大学(KUルーヴェン)ベルギー
46華東師範大学中国
46イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校アメリカ合衆国
50ペンシルベニア大学アメリカ合衆国

教育学を学んでより良い世界を作ろう

教育学を学ぶ留学とは?海外大学の学部の内容や世界の大学ランキング、卒業後のキャリアを解説!

以上、世界の大学で学べる教育学についてお伝えしてきました。

イギリスとアメリカを筆頭に欧州各国、アジア、オセアニアにも教育学に強い大学がたくさんあります。

グローバル化した社会では、教育学は世界をつなぐマストな分野です。世界の安定と平和にも大きく関わります。将来のキャリアも多岐に渡ります。

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留学プレス編集部

執筆者:留学プレス編集部

株式会社ウィッシュ・ウッドが運営する「留学プレス」編集部。
留学・ワーキングホリデー情報の精鋭が集まった留学オタク集団。
海外の教育機関ガイド、取材・インタビュー、イベントレポートなど多彩な情報を国内外から発信中。

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