IOC(国際オリンピック委員会)で働くには?仕事内容や就職ルート、おすすめの学部や留学情報

世界中のアスリートが集まるスポーツの祭典、オリンピック。

選手たちの活躍の舞台を支える組織が、国際オリンピック委員会(IOC:International Olym際pic Committee)です。

IOCでは、スポーツマネジメントだけでなく、国際関係、法律、マーケティング、IT、データ分析など、さまざまな分野の人材が活躍しています。そのため、スポーツ経験だけでなく、自分自身の専門分野を持ち、それを国際スポーツの世界で生かすことが重要です。

この記事では、IOCで働くための仕事内容や必要なスキル、日本人が目指す際のキャリアルート、さらにIOCや国際スポーツ組織を目指す人におすすめの大学や教育機関についてご紹介します。

IOCが主催するインターンシップのチャンスについても触れていきますので、ぜひ参考にしてください!

IOCにはどんな仕事がある?

IOCには大会運営のほか、国際関係、マーケティング、デジタル戦略、法務、サステナビリティなど、世界規模のスポーツイベントを開催するためのさまざまな仕事があります。

スポーツ選手や元アスリートだけではなくさまざまな専門分野を持つ人たちが、オリンピックを支えています。

多種多様な職種があるなか、ここでは代表的な職種の一部をご紹介していきます!

オリンピックの旗

スポーツマネジメント・大会運営

オリンピックやユースオリンピックなどの国際大会を成功させるため、競技運営や開催都市との調整を行う仕事です。

大会スケジュールの管理、競技団体との連携、各国の関係者との調整など、世界規模のプロジェクトを動かす役割を担います。

スポーツに関する知識だけでなく、プロジェクト管理能力や国際的な調整力が求められます。

国際関係・オリンピック連携

IOCは世界各国のオリンピック委員会や国際競技連盟と連携しながら活動しています。

各国のスポーツ組織との関係構築、国際会議の運営、スポーツを通じた国際交流の推進などを担当します。

国際関係学や外交、異文化コミュニケーションなどの知識を生かせる分野です。

マーケティング・スポンサーシップ

オリンピックを途切れずに開催し続けるには、スポンサー企業との協力やブランド戦略が欠かせません。

スポンサーシップの企画、企業との関係構築、マーケティングキャンペーンなども担当します。

スポーツビジネスやマーケティング、広報の知識を持つ人材が活躍できる分野です。

メディア・放送・コンテンツ制作

オリンピックならではの迫力の試合模様を世界中へ届けるため、映像制作、デジタルコンテンツ、メディア戦略などを担当する仕事です。

テレビ放送だけでなく、SNSやオンライン配信など、時代に合わせた情報発信も欠かせません。

メディアコミュニケーションや映像制作、デジタルマーケティングなどの専門性を生かせます。

デジタル・IT・データ分析

現代のオリンピック運営では、テクノロジーの活用が不可欠。大会運営システム、デジタルサービス、データ分析、サイバーセキュリティなど、IT分野の専門人材も重要な役割を担っています。

スポーツ×テクノロジーは、今後も需要が見込まれる分野と言えるでしょう。

法務・コンプライアンス

IOCは多くの国や企業、競技団体と関わります。そのため、契約、規則、知的財産、選手の権利保護などを扱う法務専門職も必要です。

国際法やスポーツ法を学んだ人が活躍できる分野です。

サステナビリティ・社会貢献

近年のオリンピックでは、環境負荷の低減や社会的な価値の創出も重要なテーマになっています。

持続可能な大会運営、環境政策、スポーツを通じた社会課題解決などに取り組む専門職も存在します。

環境学、公共政策、国際開発などの知識を生かせる分野です。

IOCの応募条件とは?

IOCの求人情報では、特定の資格というよりも、職種ごとに異なる必要な経験や実績が記載されています。

また、IOCは世界中から人材が集まる国際組織です。専門分野以外に、コミュニケーションに必要な語学力、そして多様な環境で働く力が求められます。

ここでは、IOCで働くために必要となる条件について紹介します。

専門分野の知識や経験を持つこと

すでにこの記事で触れてきたとおり、IOCではスポーツに関する知識だけでなく、職種に応じた高い専門性が求められます。

自分がどの分野でIOCに貢献できるのかを明確にすることが重要です。

学歴については職種によって条件が異なりますが、大学で学士号を取得していること、もしくは大学院で修士号を取得していることを条件としている求人が多くあります。

語学力

IOCの公用語は英語とフランス語です。

IOC本部はスイス・ローザンヌにあります。世界各国のオリンピック委員会、国際競技連盟、スポンサー企業などと連携して仕事を進めているため、語学力は欠かせません。

グローバルな環境を経験していること

IOCの仕事では、国籍や文化背景が異なる人々と協力することも大切です。

多様な価値観を持つ人々と暮らしたり学んだりした経験や海外留学は強みのひとつになると考えていいでしょう。また、海外企業や世界で働いた経験などもアドバンテージとなります。

IOCの採用では「専門性×国際力」が重要

自分自身の専門分野を持ち、それを国際的な環境で発揮できる力の掛け合わせができているかどうかが大事なポイント。

例えば

  • ITの専門性×国際デジタル戦略やグローバルなシステム開発
  • 国際スポーツ法務×スポーツ関連企業やイベント会社などでの実務経験

など、専門性の掛け合わせが強い武器となっていきます。

「自分の強みを使って国際スポーツにどのように貢献したいか」を考えること、それこそがIOCを目指す第一歩です。

IOCで働く人に求められるものとは?

IOCで働くためには、専門知識や語学力だけでなく、国際的な環境で多くの関係者と協力しながら仕事を進める力が求められます。

オリンピックは、世界各国の選手、競技団体、開催都市、スポンサー、メディアなど、多くの人々が関わる巨大な国際プロジェクト。異なる文化や価値観を持つ人々と協働する力が重要になります。

多様な価値観を理解する力

IOCの仕事では、世界中の国や地域の関係者と関わります。

スポーツに対する考え方、文化、社会的背景は国によって異なります。自分の価値観だけで判断するのではなく、相手の立場を理解しながら調整する力が必要です。

チームで課題を解決する力

オリンピックのような大規模な国際イベントは、一人の力で成功させることはできません。

さまざまな専門家が協力しながら一つの目標に向かって進めていくうえで、他分野の専門家と協力し、課題を解決する姿勢も求められます。

国際的な視点で物事を考える力

IOCのタスクには、一つの国だけでは解決できないものが多くあります。

例えば

  • スポーツを通じた平和や教育への貢献
  • 持続可能な大会運営
  • ジェンダー平等
  • 新しいスポーツ文化の普及

など、社会全体に関わるテーマも重要です。

スポーツを競技としてだけでなく、社会や世界との関係の中で考える視点が重要です。

変化に対応する柔軟性

現代のスポーツ界は大きく変化しています。

デジタル技術の進化、SNSによる情報発信、環境問題への対応など、IOCを取り巻く環境も常に変化しています。

過去の方法にとらわれず、新しい課題に対応し、より良い方法を考えられる柔軟性も重要な能力です。

スポーツへの情熱を社会的価値につなげる力

オリンピックは、競技の勝敗だけでなく、人々をつなぎ、国際交流を生み出す役割も担っています。

だからこそ、スポーツを通じて社会にどのような価値を生み出せるかを考えておくことが重要です。

IOCで働くのは難しい?

結論から言うと、IOCで働くことは簡単ではありません。

IOCは世界的に知名度の高い国際組織であり、世界中から優秀な人材が集まります。

そのため、単に「オリンピックが好き」「スポーツに関わりたい」という思いだけで採用されることは難しく、自分ならではの専門性や国際的な経験を積み重ねることが重要です。

「運」と「縁」も大事

採用には募集職種やタイミング、採用地といった「運」もしくは「縁」という側面もあります。

国籍や出身だけでなく、これまでの経験、専門性、国際的な環境で働く力などが総合的に評価されます。

とはいえ、そのタイミングが来たときに逃さないためには、土台となる実績と経験を積み重ねておくことが何より大切です。

最初からIOCだけを目標にしない

IOCで働くことを目指す場合、「最初からIOCに入ること」だけを考える必要はありません。

重要なのは、国際スポーツ分野で通用する経験を積み重ね、専門性をどんどん高めておくことです。

例えば

海外大学でスポーツマネジメントを学ぶ
 ↓
グローバルなスポーツ企業で経験を積む
 ↓
国際競技連盟やJOCで働く
 ↓
IOCを目指す

というように、段階的にキャリアを築くことも念頭に置き、一歩ずつキャリアをつかんでいくことも大切です。

おすすめの留学先

IOCにはさまざまな職種があることに触れてきましたが、ここではスポーツマネジメントや国際スポーツ分野で高く評価されている教育機関に特化してご紹介します。

AISTS:国際スポーツ科学技術アカデミー(スイス)

IOCを目指す人にとって、特に注目したい教育機関の一つがAISTS(International Academy of Sport Science and Technology)です。

AISTSは、ローザンヌ大学やスイス連邦工科大学ローザンヌ校が共同で設立した国際スポーツマネジメントに特化した大学院です。

ローザンヌは「オリンピックの首都」とも呼ばれる都市。IOC本部が置かれ、国際スポーツ組織との距離の近さが大きな特徴です。

スポーツマネジメント、国際関係、法律、マーケティング、テクノロジーなどを横断的に学び、国際スポーツ業界で活躍するための知識を身につけます。

ラフバラ大学(イギリス)

ラフバラ大学(Loughborough University)はイギリスを代表するスポーツ系大学の一つ。スポーツ科学やスポーツマネジメント分野で世界的に高い評価を受けています。

スポーツイベント運営、スポーツ政策、スポーツビジネスなど、競技を支える側の専門知識を学べる環境があります。

また、イギリスはスポーツ産業が発展しており、国際的なスポーツ組織や関連企業とのつながりを築きやすい点も魅力です。

バース大学(イギリス)

バース大学(University of Bath)はイギリスの名門大学の一つで、スポーツ関連分野でも高い評価を受けています。

スポーツマネジメント、スポーツ政策、スポーツ科学などを学ぶことができ、アスリート支援やスポーツ組織運営など、幅広いキャリアにつながります。

スポーツを「競技」だけではなく、「社会や組織の仕組み」として学びたい人に適した留学先です。

ディーキン大学(オーストラリア)

ディーキン大学(Deakin University)はオーストラリアのメルボルンを拠点とする大学。スポーツマネジメントやスポーツビジネス教育に力を入れています。

オーストラリアは国際的なスポーツイベントも多く開催されており、スポーツ産業やイベント運営について実践的に学べる環境があります。

スポーツビジネス、イベントマネジメント、マーケティングなどの分野から国際スポーツ業界を目指したい人に向いています。

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IOC主催の若手向けプログラムに挑戦する

IOCでは、若手人材向けに「Apprenticeships(アプレンティスシップ)」や「Traineeships(研修制度)」を実施しています。

参考:Apprenticeships and traineeships at the IOC

多岐にわたる部門(オリンピック大会運営、法務、スポーツ、コミュニケーション、人事、コーポレートイベント、ITなど)で実際の業務環境で経験を積みながら、実践力を身につけることができます。

研修期間は通常12か月間で、大学や大学院で学士号または修士号を取得して卒業した人が対象です。 

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おすすめの学部

IOCで働くために「この学部を卒業すれば必ず就職できる」という決まったルートはありません。

自分がどの専門分野でオリンピックや国際スポーツに関わりたいのかを考え、それに合った分野を学びましょう!

スポーツマネジメント

IOCと最も直接的な分野の一つがスポーツマネジメントです。

スポーツ組織の運営、イベント企画、スポンサーシップ、マーケティング、スポーツ政策など、国際スポーツビジネスに必要な知識を幅広く学びます。

スポーツそのものだけでなく、「スポーツを支える仕組み」に興味がある人に向いている進路です。

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海外大学のスポーツマネジメント学部

国際関係学

IOCは世界各国のオリンピック委員会や国際競技連盟と連携する国際組織です。外交、国際協力、異文化コミュニケーションなどを学んだ人材や、 国際機関、NGO、スポーツ組織などで経験を積んだ人にもチャンスがあります。

スポーツを通じた平和構築や社会貢献に関心がある人に適しています。

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海外大学の国際関係学部へ留学するには

ビジネス・マーケティング

現代のオリンピック運営には、スポンサー企業との関係構築、ブランド戦略、マーケティングなど、ビジネスの視点が欠かせません。

ビジネスや経営学、マーケティングを学んだ人は、スポーツビジネスやスポンサーシップ関連の分野で専門性を生かせます。

スポーツ企業・広告会社・イベント会社などでの実績を積み「スポーツ×ビジネス」という視点で世界的なイベントに関わりたい人におすすめです。

法律

IOCの活動には、国際的な契約、知的財産、競技規則、選手の権利保護など、法律の専門知識も必要です。

スポーツ法、国際法、ビジネス法などを学んだ人は、IOCや国際競技団体の法務分野で活躍できる可能性があります。

IT・AI・データ分野

近年のスポーツ界では、デジタル技術やデータ活用の重要性が高まっています。

大会運営システム、データ分析、デジタルサービス、サイバーセキュリティなど、テクノロジー分野の専門家も国際スポーツを支えています。

海外大学でコンピューターサイエンス・データサイエンスを専攻し、スポーツテック企業やIT企業で経験を積むことで、IOCのデジタル関連部門を目指すチャンスが出てきます。

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まずは専門性と国際経験を積み重ねよう

IOCで働くための道は一つではありません。

スポーツマネジメントを学んで大会運営やスポーツビジネスに関わる道、国際関係学を学んでスポーツ外交や国際連携に携わる道、ビジネス、法律、IT、メディアなど、それぞれの専門性を生かしてオリンピックに貢献する道があります。

IOCで働くことは、決して簡単な道ではありません。

大切なのは、「IOCに入ること」だけを目標にするのではなく、世界で通用する専門性を育て、その力をスポーツという国際的な舞台でどう生かすかを考えることです。

「オリンピックに関わる仕事がしたい」「世界規模のスポーツを支えたい」という夢があるなら、まずは自分に合った専門分野と、その分野を深められる学びの環境を探すことから始めてみましょう!

留学プレス編集部

監修者:留学プレス編集部

株式会社ウィッシュ・ウッドが運営する「留学プレス」編集部。
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