トロント大学はカナダにある歴史的な名門大学で、世界大学ランキングにも上位に食い込む優秀校です。今回は、トロント大学について基本情報や魅力、卒業生、レベル、入学条件、留学情報や学費などをまとめました。
学部課程だけでなく、トロント大学の英語コースやMBAコース、条件付き入学を目指す人に有利なファウンデーションプログラムにも触れていきます。
「トロント大学がどんなところか知りたい」という方や「難関校のトロント大学に入るにはどうしたらいいの?」と疑問に感じている方、「トロント大学に留学してみたい」といった方はぜひ参考にしてください。
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トロント大学の基本情報

Robarts Library, University of Toronto by Manuel Menal
トロント大学ってどんなところ?
トロント大学(University of Toronto)は、カナダのオンタリオ州トロントにある州立の大規模総合大学です。親しみを込めて愛称の「U of T」とも呼ばれます。
1827年の設立以来、100年以上の歴史の中でカナダを代表するナンバーワン大学に君臨してきました。特にその研究成果は世界のトップクラスの成果を誇ります。
トロントのダウンタウン(セントジョージ)、ミシサガ、スカボロの3つのキャンパスがあります。キャンパスはその建築と緑地の美しさが有名で、観光客も多く訪れます。北米で3番目に大きい規模の図書館も有名です。大学内のビクトリアカレッジにあるダイニングホールは、映画「ハリー・ポッター」のダイニングホールのモデルともなっています。
カナダ最大都市であるトロントは、北米で最も多様性あふれる都市のひとつとして知られています。ビジネス、レストラン、エンターテインメント、コミュニティイベントなど活気に満ちており、誰もが楽しめる魅力的なエリアです。スポーツチームからアートや文化、フェスティバル、ストリートフェアまで、豊かな学生生活を送ることができます。
留学生の受け入れにも積極的で、総学生数93,000人のうち約25,000人が約160か国から来た留学生です。
イギリス式の「カレッジ制」
トロント大学はイギリスのカレッジ制をとっていることでも有名です。たとえば、セントジョージキャンパスには7つのカレッジがあり、学生はいずれかのカレッジに在籍します。カレッジにはそれぞれ寮があり、ゲームやスポーツのカレッジ対抗戦が行われるなど母校との一体感を味わえるのが魅力です。
トロント大学出身の著名人
トロント大学は名門というだけあり、さまざまな著名人を輩出しています。5人のカナダ首相経験者や8人のノーベル賞受賞者のほか、俳優のドナルド・サザーランドや元フィギュアスケート選手のジェフリー・バトルといった文化芸術やスポーツの分野でも多彩な人物を生み出してきました。
トロント大学の学部

University of Toronto, St George campus by VV Nincic
学部・専攻
トロント大学ではあわせて700以上の学部課程プログラムと、280以上の大学院課程プログラムを開講しています。
《学部》
- 人文社会科学
- 生命科学
- 物理数理科学
- 商学
- コンピュータサイエンス
- 工学
- 運動/体育学
- 音楽/建築
どの学部もレベルが高いのですが、とりわけ世界的に評価が高いのがコンピュータサイエンス、医療・健康、法律、教育の専攻で、いずれも世界のトップ20以内にランクインしています。
トロント大学のMBA(経営学修士)
トロント大学のビジネススクール「ロットマンスクール・オブ・マネジメント(Rotman School of Management)も世界的に高い評価を受けています。QS世界大学ランキングではビジネス分析の分野で世界17位、短期のエグゼクティブMBAでは北米ランキング10位にランクインしています。
フルタイムのMBAのほか、1年のエグゼクティブMBAやヘルスケア分野に特化したMBAなどもあります。
トロント大学の難易度

University of Toronto Mississauga by Robert T Bell
トロント大学の偏差値は?
カナダの入試は日本のように一発勝負の試験ではないため偏差値のシステムはありません。入学条件に際して重要視されるのが最終学歴の成績や英語能力です。(詳しく読みたい方は「カナダの大学の偏差値とは?正規留学したい人なら知っておきたい合格の目安」を参考にしてください。)
トロント大学では特に「直近2年間の成績」を重要視すると発表しています。
トロント大学の世界ランキング
トロント大学の世界ランキングはTimes Higher Educationランキングで18位、QSランキングで25位(いずれも2020年度)とかなり高いランキングです。カナダ国内ランキングでは堂々のトップに位置しています。
トロント大学の学費

University of Toronto Student Center by Patrick Stahl
学部と生活スタイルによって異なりますが、ここでは経済学部と運動/体育学部の場合の1年間の学費例をご紹介します。(1カナダドル=90円)
例:経済学部でトリニティカレッジ寮(2人部屋)に住んだ場合
授業料 | 59,232ドル (約533万円) |
寮費と平均食費 | 16,096ドル (約144万円) |
テキスト代 | 1,000ドル (約9万円) |
合計 | 76,328ドル (約686万円) |
例:運動/体育学部でニューカレッジ寮(2人部屋)に住んだ場合
授業料 | 40,612ドル (約365万円) |
寮費と平均食費 | 13,967ドル (125万円) |
テキスト代 | 1,000ドル (約9万円) |
合計 | 55,579ドル (約500万円) |
参照:トロント大学HP:Financial Plan Calculator
トロント大学への留学を実現するには?
学部課程への入学条件と出願書類
次の書類が原則として必要となります。(学部によって追加書類が必要な場合があります。)
・願書
・最終学歴の卒業(見込み)証明書
・最終学歴の成績証明書
・英語能力スコア(IELTS各セクション6.0以上で総合6.5以上、TOEFL(r)IBTライティング22以上で総合100以上)
トロント大学への出願は、オンタリオ州独自の一括出願センターであるOUAC(Ontario Universities’ Application Centre)を通して行います。
公立カレッジからの編入
トロント大学の1年次に直接入学するのはかなりの難関です。特に、英語力に不安がある人や高校での成績に自信がない人は「もうトロント大学には入れないのかもしれない」と思うかもしれません。
しかし、そんな人には公立カレッジで1~2年次を過ごしながらそこで力をつけ、トロント大学の3年次に編入するという画期的なシステムがあります。
オススメの方法は、オンタリオ州の公立カレッジから編入することです。トロントにあるGeorge Brown College、Humber College、Seneca College、Centennial Collegeなどのカレッジからはトロント大学をはじめ、オンタリオ州の様々な大学への編入を目指す学生がたくさんいます。編入へのアドバイスやそのためのコースもあります。ここでしっかり良い成績を修めることでトロント大学入学は各段に近いものになります。
公立カレッジからの編入は難易度の面だけでなく、学費面でもメリットがあります。トロント大学の授業料にくらべて公立カレッジの授業料は約半分~3分の1程度のため、最初の2年間の留学費用をかなり抑えることができるのです。
トロント大学付属英語コース
トロント大学付属英語コースは、大学に進学を希望する人だけでなく、誰でも入学できます。トロント大学の美しい敷地内で学生に交じって英語を勉強することができます。
コミュニケーションの英語コースのほか、ビジネス、進学などの目的別にコースが開講されています。
もし、英語スコア以外トロント大学の入学要件をすべて満たしていて、トロント大学から条件付き入学許可(仮入学許可)を得られている人ならば、この英語コースで英語力をあげることでそのまま大学に入学できます。
トロント大学ファウンデーションプログラム(International Foundation Program)
付属英語コース以外にも、条件付き入学にピッタリなコースがもうひとつあります。International Foundation Program(IFP)では、いくつかの学部限定で、学部へのスムーズな入学コースを開講しています。
対象となる学部は、Applied Science & Engineering、Architecture、Landscape & Design、Musicです。英語以外の入学要件を全て満たしていてトロント大学本科から条件付き入学許可を得られた学生がこのコースを受講できます。
International Foundation Programが付属英語コースと違う点は、学部の授業の一部を先取りして受講できること。それ以外に、発言の仕方やノートの取り方、レポートの書き方や出し方も学べます。
難関トロント大学も入学チャンスがある
トロント大学はカナダ総合トップの名門大学。入学難易度は高いですが、公立カレッジからの編入など、留学生でも入学チャンスは大いにあり、決して手が届かない大学ではありません。
スポーツやイベントを楽しみながら、世界中の留学生、そしてカナダ国内の優秀な学生たちとともに過ごすトロント大学での学生生活は魅力あふれるものになるでしょう。
ぜひトロント大学への留学を実現してください!
(留学プレス編集部)