アメリカの大学の種類と仕組み|4つの大学タイプと教育システム、何年制かを徹底解説

「アメリカの大学」と一口に言っても、その種類・規模・教育スタイルは学校によって大きく異なります。

州が運営する巨大な総合大学もあれば、学生数が1,000人に満たない少人数制の私立カレッジ、2年制のコミュニティカレッジまで、アメリカには実に多様な高等教育機関が存在しています。

このページでは、アメリカの大学を理解するうえで欠かせない次の2点を中心にわかりやすく解説します。

  • 大学の種類:代表的な4つの大学種別とそれぞれの違い、どんな人に向いているか
  • 大学の仕組み:学期・単位・GPA・専攻の選び方・授業スタイル

「アメリカの大学は日本と何が違うの?」
「どの大学が自分に向いているの?」

そんな疑問をお持ちの方は、このページでぜひその疑問を明らかにしてください!

あなたにピッタリの大学を選ぶ第一歩として、欠かせない知識をわかりやすくまとめていますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!

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アメリカの大学は4種類|それぞれの特徴と違い

アメリカの高等教育機関は大きく4種類に分類できます。日本では「大学」と「短大」の2種類がほとんどですが、アメリカはタイプごとに規模・学費・授業スタイル・卒業後の進路が大きく異なります。志望校を選ぶ前に、この4種類の違いをまず頭に入れておきましょう!

州立大学私立総合大学リベラルアーツコミュニティカレッジ
年数4年4年4年2年
学費(年間目安)250〜450万円350〜650万円350〜600万円80〜200万円
規模大規模中〜大規模小規模中規模
授業スタイル大人数講義講義+ゼミ少人数・対話少人数・実践
向いている人コスパ・研究志向名門・専門職志向教養・対話重視費用を抑えて編入

※学費は大学・専攻・為替レートによって変動します。目安としてご参照ください。各種類の詳細は以下をご確認ください。

① 州立大学(State University / Public University)

項目内容
形態公立
年数4年
学位学士号(Bachelor’s Degree)
学生数の目安数万人規模
留学生の年間学費目安約250〜450万円
授業スタイル大人数講義が中心

州立大学は、各州の政府が運営・補助する公立の4年制大学です。

例:カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)、ワシントン大学、ハワイ大学マノア校、ミシガン大学、テキサス大学オースティン校 etc.

学生数は数万人規模になることも多く、キャンパスは大規模です。研究施設や設備が充実しており、理系・農学・工学などの分野で特に強みを持つ大学が多くあります。

留学生にとって注目のポイントは学費です。州立大学は州内住民向けに安い学費を設定していますが、留学生は「州外学生(Out-of-State)」扱いになるため、州内生の2〜3倍の学費が適用されます。それでも私立総合大学と比べると低めに収まるケースが多く、コストを抑えながら質の高い教育を受けたい人に向いています。

こんな人におすすめ:
費用を抑えたい・大規模なキャンパスライフを経験したい

アメリカの大学一覧(州立・私立)を州別に見る

② 私立総合大学(Private University)

項目内容
形態私立
年数4年
学位学士号(Bachelor’s Degree)
学生数の目安数千〜数万人
年間学費目安約350〜650万円
授業スタイル講義+少人数ゼミ

私立総合大学は、国や州からの補助を受けず、学費収入・寄付・研究費などで運営される4年制大学です。

例:ハーバード大学・スタンフォード大学・MIT (マサチューセッツ工科大学)etc.

学費は4種類の中では高い傾向にあり、年間の授業料だけで6万〜8万ドルに達する大学もあります。ただし、私立名門校の多くは財政基盤が豊かで奨学金制度が充実しており、成績・家庭状況によっては大幅な援助を受けられるケースもあります。

大学ごとに特徴的な理念があり、それぞれの教育方針がはっきりしています。「欲しい学生像」も明確で、その方針に従って選考が行われます。

③ リベラルアーツカレッジ(Liberal Arts College)

項目内容
形態私立(一部公立)
年数4年
学位学士号(Bachelor’s Degree)
学生数の目安500〜3,000人
年間学費目安約350〜600万円
授業スタイル少人数・対話重視

リベラルアーツカレッジは、幅広い教養と批判的思考力を育てることを目的とした4年制の小規模私立大学です。

例:ウィリアムズ・カレッジ、アマースト・カレッジ、ウェルズリー・カレッジ、バーナード・カレッジ、ウェズリアン・カレッジ etc.

アメリカ全土に約600校あります。

1クラスあたりの学生数は15〜20人程度と少なく、教授と学生の距離が近い対話型の授業が特徴です。留学生にとって学びやすい環境で、寮とキャンパスが直結していることも多いため、友人を作りやすいという魅力もあります。

「最初から専攻を絞らず、1〜2年かけてさまざまな学問に触れながら自分の興味を見つけたい」という人に向いています。

世界大学ランキングでは総合大学に比べて目立ちにくいですが、卒業生の大学院進学率・研究者輩出率は高く、欧米の学術・政界・ビジネス界で高く評価されています。

リベラルアーツカレッジのランキングと名門各校の特徴を見る

④ コミュニティカレッジ(Community College)

項目内容
形態公立(一部私立)
年数2年
学位準学士号・修了証(Certificate)
学生数の目安数百〜数万人(大学により差が大きい)
年間学費目安約100〜250万円
授業スタイル少人数・職業実践的

コミュニティカレッジは2年制の公立教育機関で、準学士号(Associate Degree)や各種修了証(Certificate)が取得できます。

アメリカ全土に約1,700校あります。入学審査が緩いのが特徴で、英語力の基準も4年制大学より低く設定されている学校が大半です。

留学生にとって最大のメリットは学費の安さです。英語力を伸ばしながら単位を積み上げ、2年後に4年制大学へ編入するルート(トランスファー)は多くの日本人留学生が活用しています。

カリフォルニア州のコミュニティカレッジからUCLAやUCバークレーへの編入を果たした学生も少なくなく、「有名大学に入るための現実的なルート」として広く知られています。

コミュニティカレッジに入るには?難易度や入学条件、留学までの流れや費用まで徹底解説!

アメリカの教育制度はどのような構造?

アメリカの学生は、6歳から18歳までの間が義務教育です。州によって多少異なっていたり、私立校が独自のカリキュラムを敷いていることもありますが、比較的一般的な構造は次のようになっています。

小学校
(Primary, Elementary School)
5年生まで
(6年まである場合も)
中学校
(Middle school、Junior high school)
6年生から8年生まで
(7~8年生だけの場合も)
高校
(Secondary School、High School、College)
9年生から12年生まで。
大学進学を目的とした進学予備校と、就職を目指すキャリア校に分かれます。

進学の年数は違いますが、トータルで見るとおおむね、日本の高校卒業までの期間と同じですね。そのため、日本で高校を卒業していれば、アメリカの大学を受験する資格が得られます

アメリカの学期は「2学期、3学期、4学期」の3種類

アメリカ大学の仕組みとは?日本の大学との違いや授業のとり方、何年で卒業できるかなど教育システムを詳しく解説!

アメリカの教育制度では、学年は通常8月か9月に始まります。大学によって2学期(Semester)、3学期(Trimester)、4学期(Quarter)制に分かれます。また、大学や専攻によって違いはありますが、8月/9月以外の時期から入学することもできます。

何年でどんな学位が取得できるの?

日本で大学を卒業すると「〇〇大学〇〇学部を卒業しました!」と言うのが一般的ですよね。

しかし、アメリカやヨーロッパでは「〇〇大学で〇〇(=学位名)をとりました!」と言うほうが一般的です。名刺に学位を書く人も少なくありません。

今後、あなたが海外企業へ就職するときや、大学院に進学して研究に進むときに、学位がとても重要になります。アメリカの大学でとれる学位について覚えていきましょう!

コミュニティ・カレッジで取れる学位

コミュニティ・カレッジでは次のような学位がとれます。

  • 半年程度のコース=Certificate(サティフィケイト、修了証)
  • 1年~1年半程度のコース=Associate Diploma または Diploma(ディプロマ)
  • 2年間の課程=Associate Degree(準学士号)。日本の短期大学や専門学校卒業と同じ学位です。

大学学部課程(Undergraduate)で取れる学位

四年制大学を卒業すると学士号(Bachelors Degree)が授与されます。どんな専攻を修めたかによって「理学士号(Bachelor of Science=BSc)」「文学士号(Bachelor of Arts=BA)」といった具合に使い分けされます。

大学院(Postgraduate)で取れる学位

大学院へは学士号を取得した学生のみが進学できます。修士号(Master’s Degree)と博士号(Doctorate Degree)の2つの選択肢があります。

修士課程の期間はほとんどが2年間です。課程の最終学期には、論文かプロジェクトの完成が必要です。

博士課程の期間は専攻内容によって違いがあります。

大学学部+修士の「5年間プログラム」

高校を卒業してから大学院で修士課程を終えるまでには、最短でも「大学4年間」+「大学院2年間」の計6年が必要なのが一般的です。

ところがこれをトータル5年間で修了できるプログラムが増えています。いったん大学を卒業してから別の大学院に出願し直すのではなく、最初に出願した大学とからそのまま同じ大学院(または提携の大学院)で学部から修士までまとめて学ぶというプログラムです。

やりたい専攻分野で修士号まで取りたいと思っている人や「どうせ学ぶなら大学院まで最短で学びたい」という人、学費を1年分セーブしたい人などはチェックしておきたいプログラムですね!

リベラルアーツって何を学ぶの?

アメリカ大学の仕組みとは?日本の大学との違いや授業のとり方、何年で卒業できるかなど教育システムを詳しく解説!

アメリカの大学では、歴史、文学、外国語、数学、社会科学、自然科学、美術など、自分の専攻分野とは一見異なるような科目を履修することがあります。これが、アメリカの大学教育で重要視されている「リベラルアーツ(一般教養」です。

リベラルアーツカレッジだけでなく、ユニバーシティでも最初の2年間はリベラルアーツ的なカリキュラムを敷いている大学がたくさんあります。

なぜアメリカではリベラルアーツが重要視されているのでしょう?その答えは「幅広く学ぶことで、学び方そのものを学べる」からです。

一見関連がないもののなかに、探している答えが隠れていることがあります。また、違う分野の考え方を知ることで、新しいひらめきに出会うこともあります。

アメリカの大学教育では、卒業後に仕事や研究に就いたときにリベラルアーツが役立つと考えています。どんなに難しいミッションを与えられたときでも、こういった「思考のプロセス」や「解決へのアプローチ」を知っていれば柔軟に取り組むことができるからです。

「釣った魚を与えるよりも、魚の釣り方を教える」という考え方と似ていますね。

リベラルアーツ教育はクリティカルシンキング(批判的思考)、ロジカルシンキング(論理的思考)、コミュニケーション能力などの重要な基礎と考えられているのです。

アメリカでの授業の仕組みは?

アメリカ大学の仕組みとは?日本の大学との違いや授業のとり方、何年で卒業できるかなど教育システムを詳しく解説!

大学によって違う「クラス人数」

アメリカの大学では3~400人の大教室クラスと10~30人程度の中規模クラス、そして4~5人の少人数のクラスの組み合わせで授業が行われます。大学の方針や規模によってこの割合は異なりますので、自分の性格や英語力と合わせて大学選びをしてみるのもいいですね。

たとえば、学生数が5万人規模の大きな州立大学では、最初の2年間は比較的大人数のクラスが多めになります。一方、学生数が少ないリベラルアーツカレッジや規模の小さい州立・私立大学では、少人数制のクラスも多めです。

大学は平均の学生と教員の比率を公式サイトに掲載することが義務付けられていますので、チェックしてみるのもいいですね!

教えてくれる先生は?

授業は教授が担当するほか、ティーチング・アシスタントという大学院生がクラスを担当することもあります。履修科目を選ぶときはアカデミックアドバイザーに相談することができます。

学生は学期の初日に「シラバス」を受け取ります。シラバスにはテストや論文の要件をはじめ、教科書や必要文献などが書かれています。そのほか、提出物やテスト、グループプロジェクト、出席、ディスカッションなどが成績の何パーセントに相当するかも記載されています。

専攻・副専攻・コンセントレーションの違いは?

専攻(Majors)は、その分野で卒業の学位を得るためのコースです。副専攻(Minors)とは、専攻科目のほかに重点的に取り組む分野のことです。通常、専攻科目の半分の数の授業が必要です。 

コンセントレーション(Concentrations)という言葉が出てくることもあります。コンセントレーション(=集中)は、専攻科目の中でより具体的な研究領域を探求するための科目です。

留学生は働けるの?

F-1ビザ(アメリカの語学学校や大学に留学する際に必要な学生ビザのこと)で留学している人は、キャンパス内での仕事に限り、週20時間まで(授業期間中)、または週40時間まで(休暇期間中)働くことが可能です。留学生活が落ち着いて、もしやってみたいと思ったら大学で働いてみるのもよいでしょう。もちろん、学業に差し支えない範囲で検討してみてくださいね。

そのほか、自分のプログラムに関連したインターンシップも多くの専攻で行われます。

また、学位を取得した留学生は、専攻によって1年から3年、関連分野で有給で働くことができます。この制度を「オプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)」と呼びます。留学生の20%以上がOPTを利用し、OPTを利用する学生の数は年々増加しています。

アメリカの大学入試の仕組みは?

では最後に、アメリカの大学入試について知っていきましょう!

アメリカの入試は一発テスト方式ではありません。原則として書類選考です。大学によって多少の違いがありますが、ほとんどの大学では次の書類を提出します。

入学願書

ほとんどの願書はオンラインです。一部の大学では共通窓口を介して複数の大学に一括出願できるところもあります。たとえばカリフォルニア大学バークレー校やカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)などを擁するカリフォルニア大学グループでは「UC Application」というカリフォルニア大学共通窓口があります。

学業成績

アメリカのほとんどの大学では最終学歴の学業成績が審査の過程で最も重要視されます。

英語テスト

留学生はTOEFL iBTやIELTS、PTE Academic、Duolingo、iTEPなどのいずれかの英語能力テストのスコアを提出する必要があります。各大学では出願に必要な最低スコアを定めていますが、一部の大学では英語力が基準に達していなくても「大学指定の語学学校」での履修を条件に仮合格を出す「条件付き入学制度」を持っていることもあります。

条件付き入学とは?英語力が足りない留学生でも大学の合格をもらえる内定制度を活用しよう!」のページで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください!

標準テスト

かなり少なくなっていますが、一部の大学ではSATやACTといった標準テストのスコア提出を定めていることがあります。

また、修士課程への出願にはGREやGMATといったテストのスコアが願書提出に必要な場合があります。

エッセイ

エッセイ(小論文)の提出が必要な大学もあります。願書のなかにエッセイが含まれている大学もあります。

エッセイでは書くべきテーマが与えられています。「人生で何をしたいのか」といった幅広いものから「あなたに最も影響を与えた出来事は何か」といった具体的なものまでさまざまです。「8つのテーマのなかから好きなものを選んで書きなさい」という出し方をするところもあります。

推薦状

推薦状が必要な大学も一部にあります。推薦状の執筆者は大学によって指定されていることがほとんどで、たいていは高校または大学の先生や熱心に取り組んできたことの指導者などが指名されます。

アメリカの大学入試については「アメリカの大学に行くには?受験の仕組みや偏差値の考え方、留学対策を徹底解説!」のページでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください!

編入したら単位移行はできますか?

日本の大学やアメリカやカナダのコミュニティカレッジで取得した授業の単位は編入単位(transfer credits)として認められることがあります。

編入の場合は1年次に新規入学する出願手続きとは異なりますので必ず募集要項を確認してください。

出願の時期

多くの大学では入学願書の締め切り日が決まっています。世界中から出願者が殺到するトップ大学や、比較的入学が容易な大学ではおのずと出願締切日が異なってきますので、志望大学を決めたらすぐに締切日をチェックしてください。

あくまでも一般論ではありますが、秋学期への入学の場合、1月~2月を締切としている大学が多くみられます。

一部の大学では11月に早期締切(Early Admission)も設けています。また、順次入学(Rolling Admission)といって随時出願を認めている大学もあります。

早期締切では出願締切日から1ヶ月程度で合否を知ることができます。早めに志望校にチャレンジできるだけでなく、その合否結果次第でさらに別の大学へ出願するかどうかを判断できます。早期締切と通常締切では入学可能枠が変わってくるという事情もあります。

アメリカの大学の仕組みを知って留学を実現しよう!

ニューヨーク大学

アメリカの教育制度から大学の種類、授業の仕組み、受験制度、学位の種類までご紹介してきました。これで、アメリカでの大学留学のカタチがトータルで見えてきたのではないでしょうか?

冒頭でも触れたように、アメリカには100万人以上の留学生がいます。あなただけが置き去りになることは決してありません。大学には留学生サポートの部署があり、困ったときにはいつでも相談できます。

留学生の先輩たちもたくさんいて、自分たちの経験をシェアしてくれます。次に新入生が入ったら、今度はあなたが助ける番です。

アメリカにどんな大学があるのか知りたい人は「アメリカ大学一覧|日本人留学生に人気・注目の大学リスト」でさまざまな大学をご紹介していますので、参考にしてみてください。

ぜひ自分に合う形の大学を選んで、大学留学生活を存分に楽しんでくださいね!

留学プレス編集部

執筆者:留学プレス編集部

株式会社ウィッシュ・ウッドが運営する「留学プレス」編集部。
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