オーストラリア名門8大学のひとつである、モナッシュ大学。モナッシュ大学は高水準の教育が受けられるほか、就職に強い大学としても知られています。
留学生の受け入れを積極的に行っているオーストラリアの名門大学を留学先の選択肢として検討している人も多いことと思います。
ここではモナッシュ大学への留学を目指したい人のために、モナッシュ大学の特徴や留学する方法、必要な学力、費用を解説します。ぜひ参考にしてくださいね!
モナッシュ大学の特徴や周辺環境を紹介

Biomedical Learning and Teaching Building [In Explore] by Rob Deutscher
モナッシュ大学はオーストラリアのメルボルンにある大学です。特徴や学べる学部、周辺環境について解説します。
就職に強い大学ランキング上位校
モナッシュ大学は創立1958年と比較的若い大学でありながら、オーストラリアの名門大学グループ「Group of Eight」の1校です。Times Higher Educationの「就職に強い大学ランキング」では世界113位にランクインしており、企業からの注目も高い大学です。
偏差値・難易度は?
オーストラリアの大学は日本の大学と異なり、偏差値制ではありません。偏差値の代わりに難易度の指標となるのが世界大学ランキングです。
入試制度が違うため日本の大学と単純な比較はできませんが、QS世界大学ランキングでは東京大学が32位、京都大学が50位であることから、モナッシュ大学は難関大学の一角であることがわかります。
快適に学べる設備と周辺環境
モナッシュ大学は、オーストラリア国内に6つのキャンパス、国外にマレーシア、南アフリカ、イタリアにキャンパスを設けています。イギリスのKing’s College Londonと提携してMonash Centreをロンドンに設置するなど、世界的な規模も拡大中です。
メインキャンパスは、メルボルン近郊のクレイトンにあります。クレイトンキャンパスは1200台のPCを備えたコンピュータールーム、売店、パブ、銀行、郵便局、本屋、ラジオ局、ジム、サウナ、スイミングプール、テニス、各種競技場などを完備したスポーツ施設などの設備が充実しているのが特徴です。
F-1やメルボルンカップで著名なメルボルンから20kmほど離れた場所にあり、周辺は地下鉄やトラム、バスなどの交通機関も充実しています。メルボルンに足を運ぶ時も便利な立地です。自然と利便性が調和した環境で、勉強に集中できるでしょう。
モナッシュ大学の学部
モナッシュ大学には、以下の10学部があります。
・Art, design & architecture(芸術・デザイン学部)
・Arts, humanities & social sciences(人文学部)
・Business(ビジネス学部)
・Education(教育学部)
・Engineering(工学部)
・Information technology(情報工学・IT学部)
・Law(法学部)
・Medicine, nursing & health sciences(医学・看護・保健科学部)
・Pharmacy & pharmaceutical sciences(薬学部)
・Science(理学部)
強い学部
モナッシュ大学の学部のなかでは、特に薬学部、IT学部、ビジネス学部が高評価を受けています。オンラインコースもあります。160以上の学士課程プログラムがあり、コースの数はオーストラリアの大学の中でもっとも多いです。
リサーチ重視
在学生の3割が大学院で学ぶ、リサーチ重視の大学です。年間5000本以上の研究が発表され、アジアやアメリカなどの100以上の研究機関と提携しているのも特徴です。
学べる主なコース
ここでは学部課程で学べる主な学士号コースについてご紹介します。大学院で学べるコースや全コース検索はこちらからチェックできます。興味がある方はチェックしてみてください!
芸術・デザイン・建築 | 建築デザイン デザイン 美術 |
人文学・社会学 | 芸術 犯罪学 犯罪学と警察 グローバル・スタディーズ 国際関係論 メディア・コミュニケーション 音楽 政治・哲学・経済学 |
ビジネス | 会計学 数理科学 銀行・金融 ビジネス 経営学 商学 デジタルビジネス 経済学 ファイナンス グローバルビジネス マーケティング |
教育 | 教育 学習デザインとテクノロジー |
工学 | 工学 |
情報工学 | コンピュータサイエンス コンピュータサイエンス特論 情報技術 |
法学 | 法学 |
医学・看護・保健科学 | 生物医学 健康科学 医学 看護学 栄養科学 作業療法学 救急医学 理学療法 心理学 公衆衛生学 放射線科学 放射線学と医療画像学 |
薬学 | 薬学 |
サイエンス | 応用データサイエンス サイエンス |
モナッシュ大学に留学するには?
オーストラリアは、留学の受け入れを積極的に行っている国です。モナッシュ大学も留学生を受け入れるための方法を幅広く整備しています。
オーストラリアと日本の教育制度には若干違う部分があります。日本では大学の1~2年次に履修する一般教養課程を、オーストラリアでは高校時代に履修し終えるのです。
そのため、日本の留学生がオーストラリアの大学を受験して入学するためには独自のルートがあります。
モナッシュ大学に進学するには主に次のルートがあります。
- 日本の高校卒業→大学準備コース(ファウンデーションコース)履修→モナッシュ大学1年に入学
- 日本の高校卒業→TAFE(オーストラリアの公立専門学校)→モナッシュ大学1年入学または2年に編入
- 日本の高校卒業→「モナッシュ・ディプロマ」コース履修→モナッシュ大学2年に編入(卒業まで最短)
- 日本の高校でIBディプロマ取得→オーストラリアの大学を直接受験し1年に入学
- 日本の大学1年(一般教養課程)を修了→オーストラリアの大学を直接受験し1年に入学
ここでは、最もポピュラーなルートである①~③までを解説します。
①大学準備コース(ファウンデーションコース)
日本の高校を卒業した後、大学の一般教養課程に相当する留学生向けの大学準備コースが「ファウンデーションコース」です。日本の高校からオーストラリアの大学に入学する際、もっとも一般的なルートとなっています。
「ファウンデーションコース(Foundation Course)とは、高校を卒業した学生が海外の大学に進学する際に必要となる準備コースのこと。大学に入学する前に受講する1年間のプログラムです。 特に、日本と異なる教育制度を持つイギリ[…]
どのファウンデーションコースからでもモナッシュ大学に出願することができますが、モナッシュ大学が推奨しているのは併設の「モナッシュ・カレッジ」で開講している「ファウンデーション・イヤー(Foundation Year)」コースです。ファウンデーション・イヤーでの成績が一定基準以上であれば、モナッシュ大学へはそのままスムーズに進学することができます。
ファウンデーション・イヤーは高校の成績と入学時の英語力に応じて10か月・12か月・18か月の3つのコースがあります。
ファウンデーション・イヤーでは志望学部に応じた一般教養科目や英語、大学に入学してから役立つような履修スキルなどを学ぶことができます。留学生のために作られたコースでクラスも少人数のため、大学の大規模な授業を受けるための準備ができるほかクラスの仲間で大学へ上がることができるというメリットもあります。
②TAFE(公立専門学校)
オーストラリアには州政府が運営する「TAFE(テイフ)」という教育機関があります。
TAFEとはオーストラリアの公立(州立)専門学校のこと。高校卒業後に入学できる教育機関で、即戦力として活躍できるスキルを徹底的にトレーニングしてくれます。 ▼TAFEはこんな人にとってはメリットの大きい学校です。 ・留学経験を[…]
日本の高校卒業生はいったんTAFEに入学し、モナッシュ大学の志望学部に応じたコースを修了してモナッシュ大学に編入、もしくは入学することができます。
オーストラリアのどのTAFEからでもモナッシュ大学への出願が可能ですが、もしモナッシュ大学が第一志望なのであれば、モナッシュ大学と同じビクトリア州にあるTAFEが有利です。
TAFEでは留学生だけでなくオーストラリア人学生とも一緒に授業を受けます。
③モナッシュ・カレッジのディプロマ
日本の高校での成績が優秀で、語学力も高い留学生には、モナッシュ・カレッジでのディプロマ(Diploma)コースから進学するルートもおすすめです。
ディプロマコースは約1年間で、モナッシュ大学が定める成績をクリアすればモナッシュ大学の2年次に編入することができます。大学卒業までの期間が一番短いのがこのルートです。
ディプロマコースを履修できるのは、志望分野が次の場合です。
・人文学
・ビジネス
・教育
・工学
・サイエンス
・アート&デザイン
各国の優秀な留学生のほか、一部のオーストラリアの学生も履修しています。
大学院
すでに日本の大学を卒業し、学位を取得している場合は大学院へ入学する道があります。より専門的な勉強や勉強を行う修士課程に進むため、社会人の学び直しやキャリアチェンジのための留学にも向いています。
オーストラリアの大学院では、修士号・博士号のほか、修士号よりも短い期間で履修できるグラデュエート・ディプロマも開講しています。
大学院への留学で必要な英語の成績はIELTS6.5-7.5、TOEFL(r) iBT79-102が目安です。(学部によって異なります)
モナッシュ大学の学費
モナッシュ大学の学費は専攻によって異なります。ここでは、一部のコースの年間学費例(オーストラリアドル)をご紹介します。志望する学部の学費を検索したいときはこちらからチェックしてみてください!
学部課程
会計学 | 52,200 |
メディア・コミュニケーション | 39,000 |
心理学 | 44,200 |
修士課程
建築 | 47,500 |
国際ビジネス | 53,000 |
環境・サスティナビリティ | 51,500 |
モナッシュ大学は学生から社会人まで学べるチャンスがある
オーストラリアの名門校のひとつである、モナッシュ大学の特徴や留学に必要な成績、費用を解説しました。
モナッシュ大学はオーストラリア国内はもちろん、世界的な評価も高く多くのランキングに名を連ねています。とくに就職に強い、リサーチ重視、ITやビジネス系、薬学系の評価が高いところから転職やキャリアアップのための留学にも選択肢に入る大学です。
モナッシュ大学へ留学すれば、英語に触れながら仕事に直結するスキルや専門的な知識も身に付けられます。入学に必要な成績に満たなくても、ファウンデーションコースを履修すれば入学のチャンスがあります。オーストラリアへの大学留学や、社会人で学び直すための留学にも、モナッシュ大学への留学をぜひ検討してみましょう!