マンチェスター大学留学ガイド|偏差値やランキング、学部、費用などの留学情報

世界初の工業都市と名高いマンチェスター。ロンドンに次ぐイギリスの大都市です。名門サッカークラブ、マンチェスター・ユナイテッドやマンチェスター・シティーの本拠地として聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。

サッカーだけでなく、同市に位置するマンチェスター大学も、世界有数の名門大学として名が通っています。現代の暮らしに豊かさをもたらした発明や、研究などの多くがマンチェスター大学で生まれました。QSランキングでも毎年上位をマークし、数々の偉大な歴史的人物を輩出しています。

本記事では、マンチェスター大学のランキング詳細や学部、コース、入学方法、費用などを含んだ留学情報を詳しく解説します。国際的にも評判の高い研究課程についてもお伝えします。マンチェスター大学の入学を検討している方や海外大学への進学を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事を書いた人

『留学プレス』留学生記者/小島なお(イギリス在住フルタイムワーカー兼ライター) テーマ:イギリス、留学 イギリスを含め海外生活は10年以上。 ファッションを勉強したことがきっかけで、イギリス・ロンドンに強い憧れを抱き渡英[…]

マンチェスター大学基本情報

マンチェスター大学の概要と歴史

マンチェスター大学は、イギリス北西部の都市マンチェスターにキャンパスがある国立大学です。規模はイギリスで3番目に大きく、学生数は4万人以上、コースの数は国内最多です。設立当初(1928年)は、マンチェスター工科大学でしたが、後にマンチェスタービクトリア大学を経て現在のマンチェスター大学となりました。

著名な卒業生

マンチェスター大学は、今までに多数のノーベル賞受賞者を輩出し、その数は25人に上ります。ノーベル賞受賞者数でみると、イギリス国内ではケンブリッジ大学、オックスフォード大学に続いて3位です。

研究で高い評価

研究の分野においても重要な役割を果たしています。

マンチェスター大学の名が世界に広まった背景のひとつが数々の発明です。世界初のプログラム内蔵式コンピューターも、マンチェスター大学で誕生しました。

マンチェスター大学は、名門校が加盟する「ラッセル・グループ」や、研究分野が盛んな大学が加盟する「N8リサーチ・パートナーシップ」、世界最古の大学ネットワーク「ACU」のメンバーでもあります。

世界を牽引する研究センター

研究大学であることを証明するリサーチ・エクセレンス・フレームワーク(REF)2014では、イギリストップの研究大学の一つと称されています。そのほか、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学、ロンドンの名門大学とともに形成される研究集約型の機関ゴールデン・トライアングルのメンバーという一面もあります。

2021年にイギリスの50ポンド札の新しい顔となったアラン・チューリングもマンチェスター大学が研究拠点でした。アラン・チューリングはコンピューターやAIの父とも呼ばれる人物です。

また、国連が掲げる開発目的SDGsに対する取り組みも高く評価されており、イギリスの教育専門誌、タイムズ・ハイアー・エデュケーションのランキングで世界1位を獲得しました。

イギリス第二の都市といえばマンチェスター

マンチェスターは経済の面ではロンドンに次いでイギリス第2位と言われています。

産業革命で綿工業が発展、そして蒸気機関車が導入されてからはすさまじい勢いで成長しました。現在でもマンチェスター市内でその面影に触れることができます。

その後産業は衰退しますが、時を経て教育や芸術、文化、商業などを通じ、イギリス北部では中心的存在となりました。

充実の学生サポート

マンチェスター大学では学生がそれぞれに抱える問題や状況に沿ったサポートが受けられます。

学習上の悩みを抱える場合には、無料で相談できる「コンフィデンシャルサービス」があります。学生へのメンタルサポートは24時間体制ヘルスケアサービスもあります。

就職サポートも手厚く、進路相談や履歴書の書き方などの就職試験準備にも活用できます。就職率は93パーセント以上と非常に高く、在学中からチームでの働き方やプレゼン方法など即戦力となれるようなスキルが身に付きます。

インターンシッププログラムもカリキュラムに活発に取り入れていて、卒業後が細かくイメージできるようなアドバイスが受けられるのも魅力です。

マンチェスター大学の学部

マンチェスター大学 Samuel Alexander Building

University of Manchester Samuel Alexander Building (Original Faculty of Arts)
by Vita Student(www.vitastudent.com)

学部・専攻

マンチェスター大学はイギリス国内で最も多い学部・コースを持っています。

専攻分野を下記にご紹介しますので、詳しいコースについてはこちらから検索してみてください。

学部課程
修士課程(Taught)
大学院課程(Research)

生物科学細胞マトリックス生物学・再生医学
進化ゲノム科学
感染・免疫・呼吸器
分子細胞機能学
筋骨格系・皮膚科学
神経科学・実験心理学
医学部がん科学
循環器科学
歯学研究
発生生物医学
糖尿病・内分泌・消化器病学
医学教育
健康科学人間コミュニケーション・発達・聴覚
情報学・画像・データ科学
看護学・助産学・社会福祉学
薬学・検眼学
人口保健、医療サービス研究、プライマリ・ケア
心理学・メンタルヘルス

▼学部横断分野
オーディオロジー
バイオサイエンス
歯科学
医学
看護学、助産学、社会福祉学
検眼学および眼科学
薬学
公衆衛生とデータ
心理学
言語療法
工学化学工学
コンピューターサイエンス
電気電子工学
機械・航空宇宙・土木工学
自然科学化学
地球環境科学
材料工学
数学
物理天文学
経営学会計・財務
ビジネス、経営、戦略
データ、AI、アナリティクス
デジタルトランスフォーメーションと情報技術
起業家精神とイノベーション
リーダーシップ
マーケティング&オペレーション
人材と組織
アート・言語・文化学部アメリカ研究
美術史
アートマネジメントと博物館学
古典学、古代史、考古学、エジプト学
デジタル人文科学
ドラマ
英文学とクリエイティブ・ライティング
映画研究
歴史学
人道主義と紛争対応
リベラルアーツ
言語学と英語
現代言語と文化
音楽
宗教と神学
翻訳・異文化研究
環境・教育・開発学部建築
地理学
国際開発学
教育
計画、不動産、環境学
社会科学部犯罪学
経済学
法学
哲学
政治学
社会人類学
社会統計学
社会学

マンチェスター大学のMBA(経営学修士)

マンチェスター大学のMBAは注目度が高い人気のプログラムです。

MBAランキングはイギリス第3位で、実践的なカリキュラムを誇ります。30か国から学生が集う多様性あふれるビジネススクールでもあります。

卒業生の卒業3年後の平均給与額133,956ドル(約1460万円)、就職先として高い割合を占めるのはテクノロジー業界(19%)、コンサルティング業界(22%)、金融業界(21%)となっています。

応募資格・大学を卒業してから3年以上の実務経験がある
・優秀な学士号または国際的に同レベルの学位を取得している

【学位を取得していない場合】
・実績と一貫したキャリアアップがある
・優れた起業家としての経験がある
求められる人材・コミュニケーション能力が高い
・チームプレーヤー
・高いEI(感情知能)と資質を兼ね備えている
英語試験IELTS: 総合6.5
スピーキング、ライティング、リーディング、リスニングにおいて6.0
面接によるコミュニケーション能力の証明
入学試験GMAT またはGRE
必要書類/証明・履歴書
・エッセイ
・学位取得証明書
・専門資格を証明できるもの (過去のスピーチや実績、出版物など)
・ビデオアセスメント

マンチェスター大学の難易度

マンチェスター大学 Kilburn Building

University of Manchester Kilburn Building by Vita Student(www.vitastudent.com)

近年のマンチェスター大学の学部課程の合格率は約56%、修士課程の合格率は約35%です。コースによって難易度も変わるため、早めにプラン立てて準備をしていく必要があります。

偏差値

イギリスには偏差値の概念がありません。ではイギリスの学生はどうやって難易度を比較するかというと、大学出願前に取得するAレベルという資格が目安となっています。

イギリスの高校生は大学で専攻するコースに関連した科目を学び、その試験結果で点数がつけられます。希望の学部に出願できるかどうかはAレベルの必須点数で決まるため、出願資格を左右する大事な判断材料となります。

日本の高校生はAレベルの資格を持っていませんので、マンチェスター大学入学を目指すには、ファウンデーションプログラムという大学進学準備コースを修了する必要があります。

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海外大学進学前のファウンデーションコース徹底解説

ランキング

偏差値を用いないイギリスで留学生が目安にしたいのが、ランキングです。マンチェスター大学は国内外で上位にランクインする名門大学です。

【世界ランキング】

QSランキング(2025)34位
タイムズ・ハイアー・エデュケーション(2024)51位

【国内ランキング】

ユニバーシティリーグテーブル202522位
ザ・ガーディアン202424位

マンチェスター大学の費用

マンチェスター大学 Whitworth Hall

The University Of Manchester Whitworth Hall by Michael D Beckwith

マンチェスターはイギリスでも指折りの大都市とあって、物価はそれほど安くはありません。しかし、同じく名門大学ぞろいの首都・ロンドンや、オックスフォードと比べると若干リーズナブルです。

学費はコースごとに異なりますので、ここではいくつかの学部課程のコースを例としてご紹介します。(2024年度/1年間)

生化学32,500ポンド
経済学30,000ポンド
政治経済学28,500ポンド
建築学30,000ポンド
ファッションマネジメント36,500ポンド

各コースの学費についてはこちらから検索してみてください。
学部課程
修士課程(Taught)
大学院課程(Research)

マンチェスター大学に留学するには?

マンチェスター大学 Alan Turing Building

University of Manchester Alan Turing Building by Vita Student(www.vitastudent.com)

マンチェスター大学への入学経路は2通りあります。直接学部へ進学する場合と、ファウンデーション・プログラムを経由しての入学です。

出願書類、成績表など各種証明書のほか、面接が必要な場合もあります。

直接出願の入学基準

日本や北米の大学の一般教養課程を修了している人は、マンチェスター大学の1年次に直接願書を提出することができます。

※細かな出願資格は各コースによって異なります。

出願方法

マンチェスター大学への出願はUCASを通し、オンラインで行われます。

必要書類

  • 願書
  • 自己紹介書
  • 成績表
  • 推薦状
  • エッセイ
  • 受験料
  • 英語力証明

マンチェスター大学ファウンデーションプログラム

日本の高校卒業が最終学歴の留学生は、まずファウンデーションコースからスタートする場合がほとんどです。

約9ヶ月のコースで学部に関連した科目を集中的に学べるほか、必要な場合は追加で英語を学ぶことも可能です。 専攻学部の授業に問題なく着いていけるアカデミックスキルを養えるカリキュラムが組まれています。

マンチェスター大学では、以下3つのファウンデーション・プログラムから選べます。高等学校の成績は、全体の80%以上のスコアが必要となります。

総合化学・工学ファウンデーションプログラム

  • 修了後化学・工学の学位取得に向けたコースへ進学
  • 必要な英語力:IELTS6.0 各項目で5.5以上

生物科学ファウンデーションプログラム

  • 修了後生物科学か生物医学の学位コースへ進学
  • 必要な英語力:IELTS6.5

INTO マンチェスター国際ファウンデーション・プログラム

マンチェスター大学の提携校INTOマンチェスターで提供されるファウンデーションコースもあります。

規定の成績を修めるとマンチェスター大学への面接またはオファーを受けられ、英語コースも完備しています。進路はバイオサイエンス、工学・科学、人文科学・社会科学、薬学、心理学の5つです。 必要な英語力はIELTS5.5 (それ以下でも応募可能)です。

マンチェスター大学に興味がわいたら

イギリス有数の名門大学と肩を並べるマンチェスター大学。魅力は世界への多大な貢献度を誇る研究分野を始めとした一流のプログラムを提供していることです。

日本人留学生の入学は、多彩なファウンデーション・コースを利用すればぐっとハードルが下がります。

志の高い仲間と一緒に、マンチェスター大学で輝かしい未来の一歩を踏み出しましょう!マンチェスター大学進学を視野に入れている方はぜひこの記事を参考にしてください。

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