ロンドン大学バークベック・カレッジ留学ガイド | 偏差値やランキング、学部、学費などの留学情報

バークベック・カレッジ(Birkbeck, University of London)は、ロンドン大学のうちの1校です。多くの人に開かれた教育の機会を提供するという目的で、多くのクラスを夜間に行っている大学です。

ロンドン大学群の他の大学と比べると入学難易度はそれほど高くありません。それでも、毎年卒業生から幅広い分野で活躍する人材が生まれています。

特に研究分野での評価は高く、過去の卒業生にはノーベル賞受賞者や著名な人物もいます。また、世界ランキングで上位順位を獲得した科目や卒業後の収入が高い専攻もあります。

本記事では、バークベック・カレッジへの進学に興味がある方へ向けて、難易度や学部の詳細、ランキング、学費、留学方法などをお伝えいたします。

この記事を書いた人

『留学プレス』留学生記者/小島なお(イギリス在住フルタイムワーカー兼ライター) テーマ:イギリス、留学 イギリスを含め海外生活は10年以上。 ファッションを勉強したことがきっかけで、イギリス・ロンドンに強い憧れを抱き渡英[…]

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バークベック・カレッジの基本情報

バークベック・カレッジはロンドン大学の加盟校

バークベック・カレッジは複数の大学から成る連合大学、ロンドン大学のメンバー校です。

現在ロンドン大学は17のカレッジと10の研究機関で構成されています。バークベック・カレッジの創立は1823年、そこから長い歴史を経て1920年にロンドン大学に加盟しました。(参考:History of Birkbeck)

夜間クラスを提供

バークベック・カレッジの最大の特徴は、夜間コースを開講していることです。フルタイム、パートタイムのコースともに夜間がメインです。

イギリスで夜間コースを受けられる大学はかなり少ないです。その点バークベック・カレッジは日中の生活と両立しやすいため、学生、社会人、主婦など幅広い層に人気の大学です。

イギリス留学生活を送りながら、アルバイトで職務経験も積んでみたい方におすすめです。

バークベック・カレッジの場所

バークベック・カレッジは、ロンドン中心部ブルームスベリーにあります。周りには大英博物館や、国立美術館のナショナルギャラリー、大英図書館など学習に活用できる施設がたくさんあります。

ハリー・ポッターのロケ地にもなったキングスクロス駅など、市内の観光名所へのアクセスも抜群です。

最先端のお店やレストラン、カフェなども多く、刺激的なロンドンの魅力をたっぷり味わえるロケーションです。

世界レベルの研究

バークベック・カレッジで行われる研究について最新のリサーチ・エクセレンス・フレームワーク(REF*)では、同大学の研究の73%が国際的に優れていると評価しました。(*REF=イギリス国内の高等教育機関の研究の質についての評価を発表している)

なかでも脳の研究については、イギリス王室から女王記念賞が与えられたこともあります。

人脈作りに役立つ学生自治会

バークベック・カレッジには学生が中心となって協会、社会活動、クラブなどを運営する学生自治会があります。活動内容やネットワークは多様で、地域問題に取り組むイベントや留学生を中心としたコミュニティーもあります。

カフェやバー、映画館など、交流に最適な学生施設も充実しています。芸術学部内のアートギャラリーではイベントや展示会が定期的に開催されています。

ぜひ学生自治会を利用してネットワークを広げ、留学中の実績づくりや活動に役立ててみてください。

ノーベル賞受賞者など著名な卒業生

バークベック・カレッジの卒業生や研究者の多数が各分野で国際的に活躍しています。以下に著名な卒業生の一部をご紹介します。(参考:Notable Birkbeckians)

-デレック・バートン
立体化学で有名な化学者。ノーベル化学賞受賞

-ラムゼイ・マクドナルド
政治家。イギリスで初めての労働党出身の首相

-シドニー・ウェッブ
イギリスの政治家、ナショナル・ミニマム論提唱、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス創設者

-リチャード・サンブルック
元BBCワールドディレクター

-デビッド・スミス
サンデータイムズ紙の経済学編集者

-竹下誠二郎
みずほインターナショナル・ピーエルシー取締役

-アリス・コールマン
ロンドン大学・キングスカレッジ名誉教授

バークベック・カレッジの学部

ロンドン大学バークベックカレッジ1

Birkbeck College, Matt Brown

バークベック・カレッジには5つの学部があり、そのもとに18の学科があります。学部と科目の内容は以下をご覧ください。

学部・学科

芸術学部英語/演劇/創作
映画/メディア/文化研究
美術史
言語/文化/応用言語
ビジネス・経済・情報学部コンピュータサイエンス/情報システム
経済学/数学/統計
経営学
組織心理学
法学部犯罪学
法学
理学部生物科学
地球惑星科学
心理科学
社会科学・歴史・哲学部地理
歴史/古典/考古学
哲学
政治
心理社会学

強い分野

2020年発表の科目別世界ランキングでは、同大学の哲学、コミュニケーション・メディア、英語、心理学、歴史、人文科学がトップ200に選ばれました。

また、近年発表された「卒業後の収入ランキング」ではバイオサイエンスがイギリス国内でトップです。それに続き、コンピューティング、コミュニケーション・メディアの卒業生も高い収入を得ています。

バークベック・カレッジの難易度

大学の入学難易度やレベルを知るには、世界大学ランキング機関が発表するランキングや合格率を参考にします。

ランキング

2022年版QS世界大学ランキングでは、バークベック・カレッジは332位です。

イギリス国内ランキングについては、バーベック・カレッジは評定を辞退しています。イギリス大学ランキングの指標では、夜間ベースという特殊な授業スタイルが不利に配点されるという理由からです。

難易度

バークベック・カレッジは幅広いタイプの学生を柔軟に受け入れているため、比較的入学しやすい大学です。職務経験を積んでから大学で勉強をしたい人や、仕事と学業を両立したい人も広く受け入れています。

バークベック・カレッジに進学するには?

バークベック・カレッジへの進学方法は幅広く、個人の状況に合わせて選択できます。

バークベック・カレッジへの留学方法①高校卒業生向け

日本とイギリスの教育システムが違うことから、日本で高等学校を卒業してすぐにイギリスの大学留学を考える場合は、まず大学準備コース(ファウンデーションコース)を受講するのが一般的です。

ファウンデーションコースの期間は約1年間です。その後3年間の学士課程へと進み、計4年で卒業が可能です。

ファウンデーションコースでは

  • 大学で使う専門的な英語の学習
  • エッセイやレポートの書き方
  • ディスカッションスキル

など、イギリスの大学の講義を問題なく受けるために必要なことを学びます。また、ファウンデーションコースでの成績によって、進学できる大学が変わります。

バークベック・カレッジの学士課程進学を目指す人には、次の3つのファウンデーションコースがおすすめです。

①提携機関ONCAMPUSのファウンデーションプログラム

バークベック・カレッジの提携機関ONCAMPUSが提供するファウンデーションコースをご紹介します。

高校を卒業したばかりかつ、英語力に不安がある方向けの基礎的なプログラムです。それぞれの英語レベルによって英語の授業の長さが変わります。

サポートが必要な学生は追加で英語を集中的に学び、英語力の高い学生は英語の授業が短縮されます。

コース内容【期間】 3学期~4学期(9ヶ月~1年)

【内容】
・ビジネス/経済/金融/経営
・人文/社会科学
・工学/物理学
・生命科学
成績・資格高等学校3年間の成績が*GPA3.0以上
*全科目の成績平均値
英語力【3学期】
IELTS5.0以上、ライティング5.0以上、各項目が4.5以上

【※4学期】
IELTS4.5以上、ライティング4.5以上、各項目が全て4.0以上 ※1学期が終わるまでにIELTSの内部試験を受けます。
ここでメインプログラムが要求する英語レベルに達していることを証明する必要があります。

②インターナショナル・ファウンデーションプログラム

ロンドン大学が提供しているインターナショナル・ファウンデーションプログラムです。

コース内容【期間】
3学期(9ヶ月)

【内容】
・法学
・数学/統計学
・国際関係学
・社会学
成績・資格高等学校3年間の成績がGPA3.5以上
英語力IELTS5.5以上 ライティングで5.5以上
他の項目で5.0未満でないこと

③ファウンデーションイヤー+学士課程

ファウンデーションイヤーは高い英語力を持っている人へ向けたコースです。1年の大学準備期間と3年間の学士課程の計4年で卒業を目指せます。

コース内容・ビジネス
・コンピューティング
・数学
・マーケティング
・歴史
・会計
・考古学
・日本研究
・リベラルアーツ
・英語
・芸術/メディア経営
・デジタルカルチャー
・映画
・言語学
・哲学
・生物医学
・国際政治
・経済学/経営学
・法学
・心理学
・社会科学
・地理学
・ジャーナリズム
など
英語力IELTS 6.5

バークベック・カレッジへの留学方法②大学1年まで修了+ビジネスを学びたい人向け

日本で大学1年まで修了している人で、イギリスでビジネス系の学部を卒業したい人には1年間のインターナショナル・イヤー・ワンというコースがあります。

日本の大学1年修了→インターナショナル・イヤー・ワン1年間→バークベック・カレッジ2年次へ進級(学士課程は2年間)で計4年で卒業できます。(参考:Entry Requirements Japan

コース内容【期間】
3学期~4学期(9ヶ月~1年)

【内容】
・ビジネス環境
・経営理念
・ビジネス向け学術的/プロフェッショナルスキル
・マーケティング/広告または管理会計
・ビジネス意思決定法
・財務会計
成績・資格高等学校、大学1年を優秀な成績で修了していること
英語力IELTS 5.0~5.5以上か同等レベル
英語力に応じてコース期間は3学期か4学期のいずれかになります

バークベック・カレッジへの留学方法③直接大学学部に進学

日本の大学で1年以上修了している人、専門士や準学士を取得している人は直接学士課程への出願が可能です。(参考:Entry Requirements – Japan)

コースによって細かい出願要件は異なります。

詳しくはバークベック・カレッジの公式ホームページで志望学部ごとにご覧ください。

成績・資格・専門士、準学士の最終成績がB+/75%以上か同等の成績を修めている

・認定大学で1年以上の学士号取得 成績がB+/75%またはGPA3.2/4.0の成績を修めている

・国際バカロレア(IB)やイギリスのAレベルを持っている

※詳細はホームページをご覧ください。
英語力IELTS 6.5~
※コースによって異なります。

バーベック・カレッジへの留学方法④修士課程を目指す人向け

学士号を持っている人は、修士課程へ直接出願するか、修士課程向けファウンデーションコースで力をつけてから進学するのがおすすめです。

▼修士号ファウンデーションコースに向いている人

  • 日本で学士号を取得しているが、修士課程に直接出願するのが不安
  • 修士課程への直接進学の条件を満たしていない
  • 英語スキルを高めてから進学したい
コース内容【期間】
2学期~4学期(6ヶ月~1年)

【内容】
・ビジネス
・生命科学
・工学
・人文/社会科学
成績・資格認定された日本の大学の学士号か相当する学位を取得している
英語力【2学期】
IELTS 6.0以上または同レベルのスコア
6.0未満の項目がないこと

【3学期】
IELTS 5.5 以上または同レベルのスコア
5.5未満の項目がないこと

【4学期】
IELTS 5.0以上または同レベルのスコア
5.0未満の項目がないこと

▼修士課程への直接出願

成績・資格・認定大学で学士号を取得している

・コースによってGPAが2.8/4.0(65%以上)~3.0/4.0(70%以上)

※コースに関連する職務経験が考慮されることがあります。
英語力IELTS 6.5~7.0
※コースによって異なります。

バークベック・カレッジの学費

※2022年2月現在1ポンド=156円で計算

大学準備コース

【学士課程ファウンデーションプログラム】

ビジネス/経済/金融/経営3学期:約293万円
4学期:約386万円
人文/社会科学3学期:約293万円
4学期:約386万円
工学/物理学3学期:約303万円
4学期:約397万円
生命科学3学期:約303万円
4学期:約397万円

ファウンデーションイヤー+学士課程】

1年間約227万円

インターナショナル・ファウンデーション・プログラム】

3学期約303万円

インターナショナル・イヤー・ワン

3学期約293万円
4学期約386万円

学士課程

フルタイムのコース期間が計3年の場合、ほとんどのコースの学費は1年間で約227万円です。

急な変更も予想されるため、最新の学費については大学ホームページの各コースページをご確認ください。

修士課程

フルタイムの1年コースの学費は各コースによって異なります。

ここでは参考例として3つの修士課程コースの学費をご紹介します。

社会調査約256万円
マーケティングコミュニケーション約300万円
心理学約272万円

修士課程に進む前にファウンデーションコースを経由する場合は次の学費を目安にしてください。

修士課程ファウンデーションプログラム

3学期約293万円
4学期約386万円

バークベック・カレッジの夜間クラスで「学びプラスアルファ」の留学生活を送ろう

バークベック・カレッジでは夜間に講義が受けられることから、学業以外のことと両立しながら通える大学です。日中に職務経験を積んだり、ボランティアや大学のイベント、社会活動などに参加するのも良いでしょう。

豊富なファウンデーションコースがあるので、出願のハードルも下がります。

時間を有効活用したい人、働いて留学費用を補いたい人はバークベック・カレッジへの進学も視野に入れてみてください。

ロンドン大学バークベック
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