今年、いよいよ日本・スペイン間でのワーキングホリデーが始まりました。また来年2018 年、日本とスペインは外交関係樹立150周年を迎えます。今後、ますます日本とスペインの距離が近くなっていくなか、スペインへの留学・ワーキングホリデーを検討している人も多いのではないでしょうか。
各地違った魅力があるスペインで、どう都市を決めるか悩むところ 。マドリッドやバルセロナのような大都市なら留学情報もたくさん見つかるでしょう。
一方で、小都市のこじんまりした環境を望む人や、地元の自然やイベントを楽しみながら留学生活を送りたい、できれば物価の安いところに住みたいという人もいるはず。
そんな人に向けて、本記事では筆者の住むスペイン第三の都市バレンシアの魅力をお伝えします。情報があまりなく、長期滞在の場合飽きてしまうかも….。と悩んでいる人はぜひこれをきっかけにバレンシアの魅力を発見してください。
▼バレンシア市内の様子。アールヌーボー様式の可愛らしい建物。建物の一階には銀行があります。
▼観光スポットの芸術科学都市。有名な建築家、サンティアゴ・カラトラバが中心となって設計され、科学博物館、プラネタリウム・3D映像を楽しめる「レミスフェリック」などのレジャー施設があります。
夏大好き、海も好きならバレンシア
バレンシアは地中海に面しており、一年を通して温暖で過ごしやすい気候が特徴です。特に夏場は夜10時ごろまで明るく、一日がとても長く感じられるのです。
夜遅くまでバーのテラスで過ごすのがスペイン流。スペイン人は本当にテラスが好きで(友達とのおしゃべりはもっと好き)、夏を謳歌している様子が見て取れます。
海へは中心地から手軽に行けます。授業の後は直接日焼けしに海へ行ったり、週末をゆっくり海で過ごしたりできます。さらに10月まで結構暑く、日本と比べかなり長い期間海水浴を楽しめますから、夏が大好きな方にピッタリな 都市と言えます。
▼バレンシア市内から電車で2時間ぐらいのところにあるペニスコラ。青い海と白い色の建物のコントラストが素敵な場所。
スペインのお祭りを満喫できる
バレンシアには日本でも有名なトマト祭りや、スペインの3大祭りである3月のサン・ホセの火祭り(las fallas)があります。
火祭りは2016年、ユネスコの世界遺産にも登録されたこともあり、世界各国からたくさんの人が訪れます。お祭り期間は町中いたるところに人形が設置され、人形巡りをしたり、爆竹ショーや夜のイルミネーション、チュロスなどを楽しみます。
火祭りの最終日、3月19日には町中に設置された人形を燃やします。人形と言ってもマンションと同じぐらい大きなものもあり、燃やすとかなりの迫力になります。
▼火祭りの様子。町中にこのような人形が立ち並びます。そして最終日に燃やしてしまいます。
トマト祭りへは旅行会社や語学学校での一日遠足ツアーに参加するのが簡単です。参加したら「もう一生トマト食べなくてもいいかも」と思うかもしれません。
毎週日曜日は美術館がタダ
留学する際、気になる点の1つが物価。特に長期滞在を考えている場合は出費を出来るだけ抑えたいところです。
バレンシアはマドリッドとバルセロナに比べて物価、特に住居費が安いだけでなく、大抵の美術館が日曜日入場料無料になること、週末になると町中で無料のイベントが開催されます。そのおかげもあり、出費が少なく滞在を楽しめます。
また、バレンシアは果物も野菜も経済的。なかでもオレンジが有名なバレンシアでは、搾りたてのオレンジジュースがバーや喫茶店で一杯約1.5ユーロ。スーパーにもオレンジジュース絞り器が設置されていて、搾りたてのオレンジジュースを手軽に購入できます。
夜遅くの外出は・・・気になる治安。
スリや置き引きにさえ気を付ければ、比較的安全といえるバレンシア。夜遅くでもあまり危険を感じずに帰宅できます。とはいえ、ここは日本ではありません。常に気を付けるようにして下さい。
▼バレンシア市内からバスで30分のところにあるアルブフェラ湖。夏は日の入りを見るのがお勧め。
ワーキングホリデーをしてみたい。仕事は見つかるの?
スペイン人でも仕事を見つけるのが困難なスペイン。ヨーロッパ内の他の国へ働きに行く人も少なくないという状況です。
そんな中、仕事を探すとなると、やはり第一にスペイン語が問題なく出来ることが重要。まずはスペイン語の向上に力を入れましょう。
仕事内容としては、現在スペインで起きている日本食ブームが追い風になっています。次々と日本レストランが出来ているため、ここにならアルバイトの需要がありそうです。
そして、人脈を広げることも大切です。スペイン人の間でも仕事探しでは人脈がかなり重要で、人のつてで仕事を紹介してもらえることが多いのです。
人脈作りには時間がかかりますが、積極的に色々な人と関わるよう心がけてみて下さい。仕事探しの目的だけでなく、頼れる人を作るのは滞在中とても心強いことです。現地の人との交流から学べることが沢山あるだけでなく、何より刺激的でもあります。
「百聞は一見にしかず」是非バレンシアに来て自身の肌で感じみてください。小都市ならではの安心感や海を思いっきり満喫できる留学生活。そんな留学生活を求めている人なら、バレンシアをきっと気に入るのではないでしょうか。