ブリストル大学留学ガイド|学部や偏差値、ランキング、学費、留学方法をご紹介

ブリストル大学(The University of Bristol)は、イギリス西部の港町ブリストルにある公立大学です。就職率が高く、国内外の企業から注目される名門大学として人気があります。

研究型公立大学24校から成るラッセル・グループのメンバー校として日々研究に力を注ぎ、今までにノーベル賞受賞者を含む多数の優秀な人材を産んできました。

複数の機関が発表する大学ランキングでは、イギリス国内で10位〜15位の間を推移しています。

本記事では、ブリストル大学進学を目指す方のための詳しい留学情報をお伝えします。学部や強い分野、国内外での評価を示すランキング結果、学費や出願要件など解説してまいります。ぜひ参考にしてみてください。

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ブリストル大学基本情報

https://youtu.be/4CGXvsjRjno

ブリストル大学の場所

ブリストル大学は、イギリス西部の都市ブリストルに位置します。

イギリスで3番目に文化的でクリエイティブな都市とも評されています。世界中にファンを持つ覆面アーティスト、バンクシーの出身地としても有名で、アーティステックな街の雰囲気が観光客や若い学生たちを惹きつけています。

もともとは貿易拠点として栄えた港町で、現在ではイギリスで6番目に多い人口を抱えています。最新技術で都市をつくるスマートシティ計画は海外からも注目を集めています。

大学はブリストル市街から徒歩で約20分、バンクシーの作品などが展示されているブリストル博物館は目と鼻の先です。

ブリストル大学の歴史

ブリストル大学の起源は、1876年に創立されたユニバーシティー・カレッジ・ブリストルです。当時、イギリス国内で初めて男女平等な基準によって学生を受け入れた教育機関として、社会的に大きなインパクトを与えました。

正式にブリストル大学として成立したのは1909年です。

1929年にはのちのイギリスのカリスマ的首相、ウィンストン・チャーチルが学長を任され、話題となりました。戦時中には、ブリストルの街が爆撃の被害に遭いながらもウィストン・チャーチルが学位授与式を進行したことが記録されています。

研究から社会にモノを生み出す力、企業との深い繋がり

ブリストル大学は、大学研究を通して新しいビジネスを支援する組織「セットスクエアード(SETsquared)」のメンバーです。

セットスクエアードの目的は、高い研究力を持った大学がビジネスの立ち上げや企業と提携してプロジェクトを行なうこと。はブリストル大学・バース大学・サザンプトン大学・サリー大学イギリスの4大学で構成されています。

大学の研究を産業界に活かす取り組みで外国企業・大学と強いパイプを持ち、国内外で高く評価されています。

イギリス国内トップクラスの就職率

ブリストル大学を卒業後12ヶ月以内の就職率は95.8%です。

専攻にもよりますが、就職後の収入もイギリス国内の他の大学の卒業生と比べて高いのも特徴です。

学生の卒業後の活躍を評価するランキング(QS大学ランキング2022年版)では、ブリストル大学はイギリス国内で8位、世界ランクでは49位を獲得しました。ランキングでは就職率・雇用後の学生に対する企業からの評価などが判断基準になっています。

ブリストル大学と繋がりを持つ中小企業も多く、関係者が頻繁に大学を訪問し就職活動を手助けしています。

インターンシップやボランティア活動の機会も多いほか、学生起業のサポートも用意されています。

ノーベル賞受賞者も!著名な卒業生

ブリストル大学の卒業生・研究者の中には有名なノーベル賞受賞者が多数います。

▼歴代ノーベル賞受賞者

・ウィリアム・ラムゼー
スコットランド出身の化学者
空気中の不活性ガス状元素の発見

・ポール・ディラック
物理学者
ディラック賞(理論物理学、計算科学、数学などの分野の功績者に贈られる賞)の由来となった人物。

・セシル・フランク・パウエル
研究者・物理学教授
パイ中間子を発見

・ハンス・ベーテ
アメリカの物理学者
星の内部のエネルギーに関する発見

・マックス・デルブリュック
ウイルスの複製の仕組みと遺伝子構造の発見

・ゲルハルト・ヘルツベルク
分子、幾何学に関して貢献

・ネヴィル・フランシス・モット
イギリスの研究者であり教授、ブリストル大学物理学部長を務める

・ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ
フランス出身の小説家。ノーベル文学賞受賞

ブリストル大学のレベル/偏差値

ブリストル大学

Some buildings of the University of Bristol by Robert Cutts

ランキング

ブリストル大学はイギリス内だけでなく、世界的にもレベルの高い大学として定評があります。

参考までに日本の大学の順位も交えてお伝えします。

QS大学ランキング(2022年)

ブリストル大学62位
東京工業大学56位
大阪大学75位

イギリス国内ランキング

QS大学ランキング(2022年)10位
タイムズ・ハイアー・エデュケーション (2022年)11位
ザ・ガーディアン大学ガイド(2022年)14位

難易度

イギリスでは偏差値という入学基準がありません。最終学歴での成績を重要視しています。

イギリスの大学ガイド「ユニバーシティー・リーグ・テーブル」2022年版の入学基準ランキングでは、ブリストル大学はマンチェスター大学に次いで17番目に位置しています。このことからイギリス国内の大学の中では難易度が高めであることがわかります。

また、入学生の学部別平均*UCASポイントで見ると、工学部は他の学部と比べて一番ポイントが高く競争率が高いことがわかります。

*UCASポイント=出願窓口UCASから算出されるポイント。複数の入学資格を数値化し合計ポイントに反映しています。

ブリストル大学の学部

ブリストル大学ボタニカルガーデン

University of Bristol Botanic Garden by Sam Saunders

ブリストル大学には、人文学、工学、医学・歯科、生命科学、サイエンス、社会科学・法学の6つの学部があります。

2019年/2020年にて最も学生数が多い学部は社会科学・法学部で、続いて人文学部です。

人文学芸術
人文科学
現代言語
学術言語
イノベーション/起業
工学部コンピューターサイエンス/電気工学/工学系数学
土木/航空宇宙/機械工学
医学・歯科歯学
医学
獣医学
解剖学
医療従事者向け指導
生命科学生物科学
生化学
細胞学
生理学/薬理学/神経科学
心理科学
サイエンス化学
地球科学
地理科学
数学
物理学
社会科学・法学会計/ファイナンス
経済
教育
マネージメント
政策研究
社会学/政治/国際研究
法学

有名な分野

科目別の大学ランキング(QSランキング2020年版)にて、ブリストル大学の多数のコースが国内外でトップ圏内にランクインしました。

1400大学中、ブリストル大学は32科目が世界100位以内、11科目が50位以内です。

中でも獣医学は世界で13位とブリストル大学のコースの中で最も順位が高く、世界レベルで人気のコースです。

そのほか社会政策・行政学、地質学、地球物理学、地球・海洋科学、哲学、人体解剖学・生理学、教育、英語・英文学などが20位〜50位の間にランクインしました。

直近のイギリス国内での評価では、物理化学、法律、医療、コンピューターサイエンス、工学の分野がイギリス国内トップ10入りしました。(タイムズ・ハイアー・エデュケーション大学ランキング2022年版

ブリストル大学への留学方法①大学準備コース

▼ブリストル港

ブリストル港

高校を卒業したばかりの日本人留学生にとっては「大学準備コース(ファウンデーションコース)→大学学部課程」というルートがイギリス大学進学の入口として一般的です。

高校卒業後、イギリスの大学に直接出願せずにファウンデーションコースを経由するのには、日英の教育システムに違いがあるからです。

イギリスでは高校生の間に専攻科目の基礎知識を身につける教育システムがあります。

日本ではこの基礎科目を学ぶのは大学に入学してからです。この日英教育のギャップを補うために、日本人留学生は1年間のファウンデーション・コースを受講します。

ファウンデーションコースでは専門分野の基礎や英語力、大学の講義についていけるだけのスキル(提出物や論文作成の方法やプレゼンテーションなど)を養えます。

ファウンデーションコースは英国内にたくさんありますが、ブリストル大学インターナショナルファウンデーション・プログラム(International Foundation Programme at the University of Bristol)を受講すれば、ブリストル大学への進学がスムーズなほかブリストル大学のすべての施設も使用可能です。

【ファウンデーションコース】内容と出願要件

ブリストル大学のファウンデーション・コースは、人文科学、サイエンス/テクノロジー/工学/数学、社会科学/法学の3つです。

インターナショナル・ファウンデーション・コース

①人文科学

英語力IELTS6.0 ライティング5.5以上、その他の項目で5.0以上
成績高等学校の成績が5段階中3以上、平均70%以上で卒業

②サイエンス/テクノロジー/工学/数学

英語力IELTS5.5 ライティング5.0以上、その他の項目で4.5以上
成績高等学校の成績が5段階中3以上、平均70%以上で卒業

③社会科学/法学

英語力IELTS6.0 ライティング5.5その他の項目で 5.0以上
成績高等学校の成績が5段階中3以上、平均70%以上で卒業

インターナショナル・ファウンデーション・プログラム・プラス

すでに高い英語力をお持ちの方には、同コースがおすすめです。より深く、大学教育や専門科目について学べます。

必要な英語力はIELTSの総合スコア7.0、ライティング 6.0、リーディング/スピーキング/リスニング 5.5です。

先述した「インターナショナル・ファウンデーション・コース」の3つのコースから選べます。

歯学を学ぶためのファウンデーション・コース

ブリストル大学には、歯学の分野へ進むための特化型ファウンデーションコースもあります。

こちらのコースを受講することで、ブリストル大学のほかイギリス国内のほかの大学の歯学コース学士課程進学への道がひらけます。

エッセイが必要なほか、面接が行われる場合もあります。

英語力IELTS7.0
全項目で6.5以上
成績高等学校の成績が5段階中平均4/5
10段階中全体の平均が7〜8以上

ブリストル大学への留学方法②大学/大学院に直接進学

▼毎年50万人もの人が訪れる人気イベント「ブリストル・バルーン・フェスタ」

ブリストル・バルーン・フェスタ

大学が定める基準をクリアしている場合、ブリストル大学の学士課程へ直接進学も可能です。学士課程、修士課程それぞれの出願要件についてお伝えします。

学士課程

細かい出願要件はコースにより異なりますが、基本的な出願資格は以下の通りです。

  • 日本の大学の学士課程1年目を修了している
  • 国際バカロレアディプロマやイギリスのAレベルを保持している

航空宇宙工学と地理学のコースを例に挙げ、求められる入学基準を以下にご紹介しますので参考にしてみてください。(志望学部を検索するにはこちら

航空宇宙工学

英語力IELTS 総合6.5
全ての項目で6.0以上
成績・Aレベル
A*AA (数学と物理、化学、コンピューターサイエンスのうちの一つがA*Aを含む)  

・国際バカロレア
総合38点
18点(数学、物理、化学、コンピューターサイエンスのうち一つを含む)をハイアーレベルで取得

地理学

英語力IELTS 総合6.5
全ての項目で6.5以上
成績・Aレベル
いずれかの科目でAAAもしくは 指定の3科目にてAAB

・国際バカロレア
総合36点
18点をハイアーレベルで取得 または 総合34点
17点(3つの指定科目を含む)をハイアーレベルで取得

修士課程

ブリストル大学の修士課程への進学を希望する場合、最低条件としてイギリスのアッパー・セカンド・クラスの学位相当の成績で学位を取得していることが求められます。(アッパー・セカンド・クラス=60-70%平均以上の成績を修めて修了した学位)

追加要件や必要な英語力は各コースで異なります。

教育(インクルーシブ教育)とロボット学を例に挙げていますので、参考にしてみてください。

教育(インクルーシブ教育)

英語力IELTS 総合6.5
全ての項目で6.5以上
成績・資格アッパー・セカンド・クラス同等の学位

ロボット学

英語力IELTS 総合6.5
全ての項目で6.0以上
成績・資格・アッパー・セカンド・クラスまたはファースト・クラス同等の学位
・C/C++、Java、Pythonのいずれかのプログラミングスキルがあること

ブリストル大学の学費

▼ブリストル大聖堂

ブリストル大聖堂

ブリストル大学の学費は選ぶコースによって変わります。いくつかのコースの学費を例として挙げていますので、参考にしてみてください。

※2021年12月現在、1ポンド=151円で計算

ファウンデーション・コース

人文科学  年間約335万円
サイエンス/テクノロジー/工学/数学  年間約349万円
社会科学/法学  年間約335万円
歯学コース向けファウンデーション・コース約349万円

学士課程

航空宇宙工学  年間約390万円
地理学  年間約390万円

修士課程

インクルーシブ教育  年間約321万円
ロボット学  年間約386万円

ブリストル大学は活力に満ち、企業も注視する人気大学

ブリストル大学は研究を通して地域のビジネス創出にも積極的に関わっている大学です。学生が卒業後に社会が求める人材に近づけるようサポートし、その結果が高い就職率に表れています。

大学ランキングからも読み取れるように国際的にもレベルが高く、合格をもらうには優秀な成績と高い英語力が鍵となります。

世界中の学生たちと切磋琢磨しながら送る留学生活を想像し、ブリストル大学を目指してみませんか?

ブリストル大学ウィルズタワー
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