イギリスにはオックスフォード大学やケンブリッジ大学など有名校がたくさんあります。とくにオックスフォード大学は、THE世界大学ランキング2021でも第1位になるほどの名門校です。
イギリスには長い歴史を持つ大学や、ノーベル賞受賞者、元首を輩出した大学があり、世界中から留学生が集まります。
今回はTHE世界大学ランキング2021をもとに、イギリス国内の上位10の大学をご紹介します。各大学の特徴に加え、イギリスの大学に入学する方法や授業、学生生活についても解説するので、留学希望者はぜひ参考にしてください。
海外大学に興味がわいたら
イギリスの大学ランキング1位・2位

第1位 オックスフォード大学
世界ランキングでも第1位に輝いたオックスフォード大学は英語圏でもっとも古い大学です。これまでに28人の英国首相、30人の国際的指導者、55人のノーベル賞受賞者、120人のオリンピックメダリストを輩出しています。
現在の学生数は、11,955人の学部生と12,010人の大学院生を含む24,000人以上です。留学生は約10,900人で、学生の45%を占めます。160以上の国から来ており、様々な国の学生と交流できます。
39の独立したカレッジと6つの常設私立ホールから構成されており、100以上の図書館が提供する図書館サービスを利用できるのが特徴です。
医学、数学、物理・生命科学、人文・社会科学の4つからなる学部組織のなかには100を超える主要な専攻があります。
第2位 ケンブリッジ大学
1209年に設立された、世界で4番目に古い大学です。学生数は23,380人(2019年)で、147か国以上の国から生徒が集まります。31のカレッジで構成されており、卒業生には110人のノーベル賞受賞者、47人の元首、190人のオリンピックメダリストがいるという名門大学です。
65以上の分野をカバーする30の学部課程があり、化学工学や経済、教育、芸術、人文科学、社会科学、数学、薬学などが学べます。
イギリスの大学ランキング3位・4位

第3位 インペリアルカレッジロンドン
科学、工学、ビジネス、医学の4つの分野で世界トップクラスの教育が受けられる大学です。1907年に王立科学大学、王立鉱山学校、シティ&ギルド大学が統合されて誕生しました。卒業生、元教員には14人のノーベル賞受賞者と3人のフィールズ賞受賞者がいます。
125か国以上から集まった17,000人の学生がおり、大学での研究や技術は様々な産業、企業で応用されています。
第4位 UCL
UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)は1826年にロンドンの中心部に設立された大学です。11学部と440の学部プログラムがあります。
150か国以上から集まった43,800人の学生が在籍しており、これまでに30人のノーベル賞受賞者を世に送り出しました。
イギリスの高等教育機関における研究の質を評価するResearch Excellence Framework(REF2014)では研究力で第1位に選ばれています。
イギリスの大学ランキング5位・6位

第5位 ロンドンスクールオブエコノミクスアンドポリティカルサイエンス
ロンドンスクールオブエコノミクスアンドポリティカルサイエンス(LSE)は1895年に設立され、1900年にロンドン大学に加わりました。
経済学、政治学、社会学、法学、人類学など社会科学分野が専門の大学です。40の学士号プログラム、140以上の修士号プログラムがあり、25部門の研究所と23の研究センターで学べます。
学生数は10,883人で、そのうち7,544人は160か国以上の国と地域から来た留学生です。卒業生と元スタッフには経済学、平和、文学のノーベル賞受賞者18人と元首35人がいます。
第6位 エディンバラ大学
1583年に設立され、ノーベル賞受賞者やオリンピックメダリスト、宇宙探検家、首相を数多く輩出してきました。
学部は芸術・人文・社会科学、医学・獣医学、理工学の3つです。学部生、大学院生を合わせて約44,510人の学生が在籍しており、その多くが芸術・人文・社会科学部に所属しています。
イギリスの大学ランキング7位・8位

第7位 キングスカレッジロンドン
1828-9年に設立され、19世紀の科学、医学、公共政策に大きく貢献した大学です。
卒業生、元教員には12人のノーベル賞受賞者がいます。
学部は芸術・人文科学、ビジネススクール、歯科・口腔・頭蓋顔面科学、ロースクール、生命科学・医学、自然数理科学、看護・助産・緩和ケア学、精神医学・心理学・神経科学研究、社会科学・公共政策学の9つです。
第8位 マンチェスター大学
2004年にマンチェスターのビクトリア大学とマンチェスター工科大が合併して設立された大学です。イギリス初の市立大学として誕生した起源を持ち、卒業生、元スタッフには25人のノーベル賞受賞者がいます。
学部は生物学・医学・健康学部、理工学部、人文学部の3つです。
ジョドレルバンク天文台、マンチェスター博物館、ジョン・ライランズ図書館、ウィットワース美術館を所有しており、文化に触れることができます。
学生数は40,250人で、そのうち11,545人は留学生です(2020年)。
イギリスの大学ランキング9位・10位

第9位 ウォーリック大学
1965年に開校した比較的新しい大学です。芸術、科学・工学・医学、社会科学の3つの学部のなかには29の学術分野があり、50以上の研究センター・研究所があります。
学生数は23,000人で、そのうち3分の1は120か国以上から集まった留学生です。
Research Excellence Framework(REF2014)でも認められ、英国を代表する研究大学の1つとされています。
1974年に建てられたウォーリックアーツセンターにはコンサートホール、劇場、映画館、音楽センター、ミードアートギャラリー、会議施設、レストラン、本屋があり、国内外から高い評価を得ています。
第10位 ブリストル大学
1876年にブリストル大学の前身であるユニバーシティカレッジが設立されたことで誕生しました。
数多くのノーベル賞受賞者や社会科学・医療分野の権威を輩出しています。
学部は芸術、ライフサイエンス、エンジニアリング、健康科学、理科、社会科学・法の6つです。300以上の学部課程があり、20,311人の学生(2019-2020年)が学んでいます。
イギリスの大学の特徴とは

日本とは違う!イギリスの学士課程は3年間
イギリスの大学、大学院、専門学校は180校以上あり、その多くは国公立です。オックスフォード大学やケンブリッジ大学は世界ランキングでも上位にランクインしており、教育水準の高い大学が多数あります。
日本の大学の学士課程は通常4年間ですが、イギリスの場合は3年間です。一般教養課程がなく、入学1年目から専門課程を学ぶため3年制となっています。
イギリスの大学へ入学する方法とは
イギリスの大学に入学するには、以下の3つの方法があります。
- 高校から留学してGCE-Aレベルを受験する
- 高校卒業後に渡英して、大学進学準備コースに入学する
- 日本の大学2年次を終えてイギリスの1年次に学部留学する
GCE-Aレベルはイギリスが実施する試験で、専門分野の基礎知識が問われます。
日本人留学生に最もスタンダードなルートは「高校卒業後に渡英して、大学進学準備コース(ファウンデーションコース)に入学する」スタイルです。この方法なら渡英前に英語力が足りない学生でも、英語力を上げながら大学入学に必要な基礎知識がつけられます。
イギリスの大学の授業や学生生活
イギリスの授業ではプレゼンや合同レポートなどグループワークを多く出されます。先生がレクチャーする講義形式よりも、少人数の生徒と先生がディスカッションをするセミナー形式が多いという点も日本の大学とは異なります。
課題の量が多く、大学入学後は勉強漬けの毎日です。しかし、週末になるとイベントに出かけたり、夜はパブに行ったり、遊びも思う存分楽しめます。チャリティー団体に参加する学生が多く、貴重な経験ができますよ。
イギリスには世界トップクラスの大学が多い
イギリスには、オックスフォード大学やケンブリッジ大学をはじめとする名門校がたくさんあります。どの大学にも歴史があり、ノーベル賞受賞者や元首を輩出しているなど、優秀な大学が多いです。
一方で、学術面よりも就職のための即戦力育成を重視する大学や、比較的入学しやすい大学もたくさんあります。難易度、専攻、学生数などの情報をしっかり集め、自分の将来の目標に合う大学選びをすることで、有意義な大学留学につなげることができます。
イギリスの学士課程は3年間で、入学後は専門課程からスタートします。入学する方法は「GCE-Aレベルを受験する」「大学進学準備コースに入学する」「日本の大学から学部留学する」の3つです。基礎学力と語学力が求められるため、留学希望者は計画的な対策をする必要があります。
イギリス大学留学に興味のある人はぜひチャレンジしてください。