今では日本でも人気があるフィリピン留学ですが、集中的に格安に英語をフィリピンで勉強するというコンセプトを作ったのはお隣の国の韓国人です。
フィリピン留学を開発した韓国人
欧米の英語学校は地元の欧米人が作りました。そこでは、経済合理性を考えて授業は12人程度のグループで行われます。ところが、フィリピン人ではなく韓国人が作ったフィリピンの英語学校は、経済合理性として格安に授業を提供できることから、英語力習得効果を考えてマンツーマン中心のカリキュラムを採用しました。フィリピン留学の最大の特徴とは、いわばこの韓国式です。
兵役から生まれた!?韓国式スパルタ英語トレーニング
韓国式フィリピン留学を語るときに忘れてならないのは、スパルタ英語トレーニングの存在です。
私は1986年から留学の仕事をして600校以上の海外学校の視察をしてきましたが、10年前にフィリピンの英語学校を視察した時に初めて「スパルタコース」のことを耳にしました。フィリピンで英語学校を経営するその韓国人経営者は、圧倒的英語学習時間を強制するスパルタコースを開発したアイディアのもとになったのは、韓国の兵役だといっていました。
そういわれてみるとなんとなく納得がいってしまうほど、スパルタコースでは強制的に英語トレーニングを生徒に課します。
実際のスパルタ英語コースの中身を公開
では具体的にスパルタトレーニングを行う「スパルタコース」とはどんなものでしょうか?
ここではフィリピン留学のメッカ、セブ島にあるIDEA English Academyのセブ校のIntensive Spartaコースを紹介します。1週からでも入学可能なこのIntensive Spartaコースはなんと1日約520分、つまり1日約8時間強英語学習をするコースです。
1日の授業(約520分)の内訳
・マンツーマンクラス(250分)
・小グループクラス(50分)
・ACTクラス(100分)*TOEICなどのテスト対策やヨガなどを通して英語を学ぶクラス
・単語テスト(30分)
・義務自己学習(90分)*完全な任意ではなく義務になっているところがポイントです
サンプルスケジュール
このスケジュールをご覧になって分かるのは、なんと朝7時から夜の10時まで毎日英語漬けになるということですね。圧倒的な英語学習時間ということがこれでお分かりいただけたと思います。
最近は日本人にも人気のスパルタコース
私が10年ほど前にこのスパルタコースの存在を知った時に、直感的に「これは日本人には向かないな」と感じました。実際、その当時はスパルタコースで学ぶ日本人はほとんどいませんでした。
しかし、ここ1・2年の間にスパルタコースで学ぶ日本人が増えています。私も今年の5月と6月にセブの学校を10校以上視察しましたが、スパルタコースで学ぶ日本人に多く会いました。
私なりにこの背景を分析すると、昨今、日本人が英語力をつけることに関して真剣にならざる得ない状況になってきたことがあると思います。つまり世界のグローバル化が進み、日本もまた国内の大学や企業がグローバル化を推進している中、昔以上に英語力がある人材を日本社会が求めるようになってきたということでしょう。
皆さんも、沢山のお金や時間をかけずに、一気に英語力習得を可能にするフィリピンの、スパルタ英語留学を英語習得方法の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?
>>> (前編)StudyとLearnの違いって?英語習得の法則とフィリピン留学
文:星野達彦(国際教育事業コンサルタント)
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