トレヴィの泉はローマの中心部にあるとても大きな人工の噴水です。ローマの建築家二コラ・サルヴィによって設計されました。泉の美しさや彫刻のすばらしさから多くの観光客が訪れています。今回はトレヴィの泉が作られた起源やコインの伝説についてご紹介しましょう。
トレヴィの泉ができるまで
最初に人工の泉を作ったのは古代ローマ時代にさかのぼります。作らせたの皇帝アウグストゥスです。元々は13キロも引かれた古代ローマの水道の終端点でした。その後、教皇クレメンス12世によって改造計画が持ち上がり、今の場所に作り替えられたそうです。
▼イタリア 初代ローマ皇帝アウグストゥスの像
細い路地を抜けると巨大な噴水が目の前に現れる
トレヴィの泉に行くなら地下鉄のバルベリーニ駅が近いです。また、スペイン広場からは徒歩10分程度。少々わかりにくい場所なので地図を持っていくと良いでしょう。
お土産屋さんやカフェテラスが並ぶ路地を抜けると、一気に視界が開け、目の前に巨大な泉が現れます。
▼トレヴィの泉までの路地
▼泉の広さは横幅25cm、奥行き15m。小学校の25mプールと同じくらいですね。
▼ポーリ宮殿の彫刻はバロック・ロココ調が取り入れられ豪華な造りです。
▼泉の中央に海馬とトリトンを従えた「水を司るネプチューン」が、左サイドには「豊穣の女神ケレス」と右に「健康の神サルース」が立っています。
『コインの伝説』で幸せになろう
トレヴィの泉には数々のコインの伝説があります。あなたはいくつ知っていますか?
1.後ろ向きにコインを投げ入れると願いが叶う
2.コインを1枚投げれば、またローマに来ることができる。
3.2枚投げれば好きな人と一生一緒にいることができる。
4.3枚投げれば恋人や結婚相手と別れられる。
この伝説、あながちでまかせではなさそうです。昔からローマでは噴水にむかってコインを投げることが神聖な行為であり、神様の気を鎮めることができるといった風習があるのです。
泉を覗くとたくさんのコインが見えます。大勢の観光客が投げていったコインはローマ市によって集められ、その半分がチャリティーに寄付されます。貧困層のためのスーパーマーケットの補助金になったり、エイズ患者の救済等に使われます。
コインの総額は1日に3000ユーロ(約40万円)、1年に100万ユーロ(約1億3600万円)以上になるというから驚きです。自分のために投げたコインは、自分以外の幸せにも使われるのですね。
美しさを増した泉
約250年前に建設されたトレヴィの泉ですが、老朽化が進んだことから修復工事が行われました。修復にはイタリアの有名ブランドのフェンディが費用を寄付。
主に、噴水の背後にある彫刻が綺麗になり、照明設備も新しくなったことから夜のライトアップに期待ができます。2015年11月に工事が完了したばかりなので、美しく蘇った泉を見に行ってみてはいかがでしょう。
文:新すみな(ライター)
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