アメリカ留学生の国外退去方針に米国大学学長達から猛抗議の声。1単位だけ対面授業実施で対抗の動きも。

アメリカ政府が、オンライン授業のみの大学や高校に在籍する留学生に対し、国外退去を求める方針を発表してわずか2日。アメリカ国内の大学学長達から激しい非難の声が上がっています。

対応策として、ほとんどの授業をオンラインとしながらも、1単位のみ対面授業実施を急遽決定する大学も出てきました。

アメリカ合衆国政府に対する請願を行うためのウェブサイト「ウィー・ザ・ピープル(WE the PEOPLE)」には、反対署名を呼び掛けたスレッドが立ちました。ウィー・ザ・ピープルは署名開始から30日以内に10万を超えれば、米政府は何らかの回答をするのが規定で、日本時間の2020年7月8日 21:12現在、すでに99,238名の署名が集まっており10万人到達は必至です。
※日本時間の2020年7月8日 21:41現在、到達済を確認。

▼WE the PEOPLE
https://petitions.whitehouse.gov/petition/allow-international-students-finish-their-degrees

態度を鮮明にしていない大学に対しては学生や地域住民から「ほかの大学を見習え」「なぜできないの?」などといった非難の声もあがっており、引き続き追随する大学が増える見込みです。

ニューヨーク大学学長コメント

ニューヨーク大学の秋からのハイブリッドプログラムは対面学習と遠隔学習の両方で構成されています。したがって、この新しい規制は留学生の多くに影響を与えないかもしれません。
留学生に対面授業を受講するよう強要したり、国を離れるよう要求することは明らかに間違っており、不必要に厳しいものです。
まさに今が、教育を提供する上で柔軟性が必要な時なのです。私たちは他の大学と連携し、ニューヨーク大学は連邦政府当局に連絡を取り、この規則の取り消すならびに変更を要請します。

ニューヨーク大学Andrew Hamilton学長

▼NYU学長コメント全文
https://www.nyu.edu/about/news-publications/news/2020/july/ICE_Guidance_International_Students_AHStatement.html

カリフォルニア大学ロサンゼルス校学長コメント

UCLAは留学生とともにいます。このような決定は、コラボレーション、多様性、包含という私たちのコアバリューに反しています。

UCLA、Gene D. Block学長

ピッツバーグ大学学長コメント

昨日の連邦政府の政策変更は、見当違いで、不公平であり、全米の高等教育に有害であり、地域経済と国家経済の両方に損害を与えています。

ピッツバーグ大学公式ツイッターアカウント

ミシガン州立大学学長コメント

留学生に追加の制限を課す連邦政府の新しいポリシーに深い懸念を持ちます。アメリカに教育を求めてやって来た人々に対し、信じられないほど不公平です。

ミシガン州立大学Samuel L. Stanley Jr学長

▼MSU学長コメント全文
https://president.msu.edu/communications/messages-statements/2020_statements/2020_07_07_international_students_statement.html

ハーバード大学学長コメント掲載記事

ハーバード大学バコウ学長、留学生を危険にさらす新しいICEガイドラインを非難。

The Harvard Crimson

コロンビア大学学長コメント

本学は、留学生を制限する「まったく間違った方向の」新しい規則に対応します。
新しい規制の悪影響を軽減するため、対面とリモート学習を提供するハイブリッドクラスの構成に努めなければなりません。コロンビアの学生、できれば留学生がそのクラスで勉強できるようにしたいと思っています。

コロンビア大学Lee C. Bollinger学長

カーネギーメロン大学学長コメント

この措置は、容認できないほど性急で柔軟性がなく、海外からの学生に起きる問題から完全に目を背けたものです。
現在、学生への影響を見極めるためにガイドラインを検討しています。
米国大学協会、APLUのパートナー、ならびに全国の他の大学と緊密に連携して迅速な是正措置を講じます。

カーネギーメロン大学Jim Garrett学長

(留学プレス編集部)

▼米政府、留学生の国外退去方針を撤回へ

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