2020年の留学生数は前年の5分の1以下。2021年後半からポストコロナに向けた回復に期待。

コロナ禍で減少した2020年の年間留学生数は、2019年の約24%であったことが調査からわかりました。

調査を実施したのは留学の業界団体である海外留学協議会(JAOS)で、JAOS加盟の留学事業者43社における2019年と2020年の留学生数を集計しました。その結果、2019年の年間留学生数が77,953人であったのに対し2020年は18,374人と5分の1以下に減少していました。

▼留学渡航国別の日本人留学生数「海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生調査2021」

2020年コロナ禍の留学生数


2020年の留学生数が激減したことは日本政府の渡航自粛勧告や留学先各国の入国制限状況を鑑みればある程度予想されたことではありましたが、グローバル人材育成の順調な流れができていたなか、憂うべき出来事だったことは間違いありません。

ワクチン接種が進むなか、欧州や北米では感染拡大には歯止めがかかっています。今後、留学の回復はどんな見通しができるのか、これまでの流れをおさらいしながら解説していきます。

コロナ禍にも留学は止まっていない

ブリティッシュエアウェイズ

留学生の受け入れを極力ストップせずに継続してきたイギリスを筆頭に、2020年夏ごろからはマルタ、アメリカ、ドイツ、フランスが一部の留学を再開、秋からはカナダが一部の留学を再開したのちワーキングホリデーを再開。日本人に人気の高い留学先国が制限を付けながらも次々に国境をオープンしてきました。

近年留学が増えているアジアでも、台湾、韓国やシンガポールなどが感染拡大をいち早く抑え、留学生やワーキングホリデーの受け入れを行ってきています。(2021年6月現在は感染拡大の懸念から入国制限となっている国もあります。)

昨年アメリカでトランプ前政権が「オンライン授業のみの留学生へ国外退去を求める方針」を発表した際には、アメリカ国内の大学学長達から激しい非難の声が上がり、裁判所までが関与する事態に。留学生を排除すべきでないとの世論が形成されました。

各国では感染状況により対面授業とオンライン授業を併用し、教育を止めないために多くの人たちが尽力してきました。

一方でオーストラリアやニュージーランドなど「ゼロコロナ」を目指す国々では徹底した入国制限を行ってきており、現在も継続しています。日本からの留学生数が大きく躍進していたフィリピンも再開の見通しはたっていません。

ポストコロナの留学生回復は緩やかに今年後半から

空港

欧州各国は5月末~6月から、学生ビザや長期滞在許可保持者だけでなく「一般の旅行者」への入国制限を次々に緩和しています。これにより、ビザ不要の短期留学も可能になってきました。学生にとっては今年の夏休みの留学も可能になったと言えます。

各国の留学再開&入国制限情報はこちら >

とは言え、まだ入国制限が続いている国もあります。ポストコロナの留学生回復はいつ頃になるでしょうか。

海外旅行が戻ることで留学も戻る

歴史的に、留学生数は海外旅行者数と常に連動してきました。

日本国内でワクチン接種が進む今年後半に、まず海外旅行の機運が上昇することを受けながら、海外留学もまた緩やかに回復することが予想されます。

漠然とした不安感が消えるタイミングが必要

日本国内で留学を検討する機運が高まるには、感染状況がもう少しおさまり、不安感が払しょくされるのを待たなければならないでしょう。

もともと日本人は「安心・安全」に対して高いレベルを求める傾向にあります。2001年の米国同時多発テロの際も最も敏感に反応したのが日本人留学生でした。ニューヨークから遠く離れた都市からも帰国が相次ぎ、留学生数の回復も他国にくらべ遅れ気味でした。

また、海外留学への意志を曲げて人生プランを変更せざるを得なかった人たちは、国内での就職や進学を既に選択しています。今さら留学へのギアを戻せないという人も大勢いるでしょう。

ワーキングホリデーの再開

現在一部の国でのみ再開しているワーキングホリデービザが2022年には各国で再開されることが予想されており、この2年間再開を待ち続けた人はもちろん、「30歳まで」という年齢制限のあるこの制度には「もう待てない」という人もいます。多くの応募が寄せられることが推測されます。

コロナ禍の留学を安全に実施するために

コロナ禍の留学を安全に実施するために

ワクチン接種を義務付けている海外大学が増えている状況を踏まえ、日本政府は大学留学を予定している人へのワクチン優先接種方針を固めています。文科相名で接種を証明する英文の文書を発行する見込みで、コロナ禍で停滞していたグローバル教育の時計の針を動かすものとなります。

また海外留学協議会(JAOS)では、コロナ禍にあっても年齢や学年制限、その他キャリアや人生計画の理由から留学を実現したいと考える留学希望者をどのようにプロとして支援していくのかを表明した留学支援指針をまとめていると言います。

コロナ禍におけるJAOSの留学支援指針

2021年6月
一般社団法人海外留学協議会(JAOS)

1. 私たちは留学希望者の身体の安全と健康を第一優先とすることを前提に、希望者ご本人の意思を尊重し、留学実現のための支援を行います

2. 私たちは留学希望者が留学の是非を的確に判断できるようなアドバイスとリスクを含む情報提供を行います

3. 私たちは留学希望者が留学を実行する場合、留学先での危機管理に関してのアドバイスを十分に行います

上記をJAOSとして宣誓致します。

今後、留学を検討する人たちは、渡航希望国の最新情報の入手に加え、入学を希望する学校のサポート体制や実績のある留学事業者の選定も大事になっています。急な変更もありうるなか、柔軟な考え方と行動力も今後世界へ出ていくための必須スキルにますますなっていくのかもしれません。

(留学プレス編集部)

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